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一貫生産に対応したコンソーシアムの構築に注力 まんてんプロジェクト

まんてんプロジェクト(会長=瀧沢 清氏)は神奈川・東京を主体として航空宇宙関連部品を開発・製造するための中小企業の「航空宇宙関連部品調達支援」のコンソーシアムとして活動している。

現在、旅客機需要は2015年までに40%の生産増や新エンジンの拡大や進展など展望は明るいが、この航空宇宙分野では“一貫生産に対応したコンソーシアム”の構築が必要不可欠である。

そのような背景の中、日本の中小企業は高度な加工・生産技術や独自の開発技術を持ちながら、自社分野以外のリソースの不足、品質管理体制や営業・情報面等の弱点から、航空宇宙関連市場への直接参入が難しく、間接的な参入にとどまっている。まんてんプロジェクトは、中小企業の弱点を克服するために情報収集や共同受注・品質保証体制の研究とスキームをつくり、メンバー及び産学官による航空宇宙部材の開発やものづくりの支援を行うことを目的に設立された組織である。

2月23日には牧野フライス製作所富士勝山事業所で大型5軸複合加工機や最近の横型5軸加工機や普段見学できない難加工材の高能率加工の取り組みを行っている施設での実演を見学し、高硬度部品の加工技術などに触れた。

セスクワがアジアへの販売強化! マレーシアで「WorkNC・WorkXPlore 3D」販売における正規代理店契約を締結

Automatic CAD/CAMシステム「WorkNC」、デンタルCAMシステム「WorkNC Dental」、 3Dビューワ・コミュニケーター「WorkXPlore 3D」、統合業務管理システム「WorkPLAN」の開発販売を手掛けるSescoi International(フランス マコン市)の日本法人 株式会社セスクワ(社長=ブルーノ・マルコ氏)は、2012年3月2日 WCS Solution社とマレーシアにおけるWorkNCおよびWorkXPlore 3D販売における正規代理店契約を締結、販売活動を開始したとこのほど発表した。WCS Solution社は、2003年にマレーシアのペナンで設立。現在はペナン本社の他セランゴール(クアラルンプール近郊)に支店をもち、3Dエンジニアリング設計・製造工程向けに生産性向上に貢献する製品を提供することを目的としている。また、非常に高いサポート力を持った熟練したエンジニアチームを保有している。同社は、マレーシア国内において、セスクワのソフトウェアが世界中で導入実績のある自動車、金型、航空宇宙、医療などの幅広い業界向けに活動をしていく。同社のダイレクト・マネージャーのエディ・ウォン氏は、「WorkNCは、信頼性があり使い易く、複雑なコンポーネントの同時5軸加工に至るまで高度な工作機械のプログラミングに使われていて、ヨーロッパ、アメリカ、日本の市場で高く評価されている有名なソフトウェアだと知っていました。今やアジアの企業は厳しい時代に直面しています。 一部の企業では、自然災害や景気低迷などの予測不能でコントロールできない状況を緩和するために、優れた設備とノウハウを通じて、コスト削減や生産性を向上する方法を探しています」とコメント。WNC Solution社は、技術レベルを向上するためにトレーニングを提供し、複雑な部品製造向けのアドバイスやコンサルタント、信頼のおけるサポートを提供することで、マレーシア国内における企業を支援する。「WorkNC」と「WorkXPlore 3D」を提供することで、部品製造や高速加工やプログラミングを通じた品質の向上、リードタイムの短縮、コスト削減を実現可能にする。セスクワ社長のブルーノ・マルコ氏は、「WNC Solution社は、我々が代理店に望む技術力と経験を持ち、多種多様な顧客に対応できる企業です。WorkNCが日本で数年間連続して“最もよく使われているCAMシステム”に選ばれたのと同時に、中国でもWorkNCを使用している大手企業である顧客と共に拡張しつつあります。我々の評判は、弊社のソフトウェアの品質と提供しているサービスに基づいて構築されています。WCS Solution社と協力していくことは、我々がマレーシアを通じて世界中の顧客やメーカーに向けて、生産性向上に貢献できる優位性を提供できるようになるので、嬉しく思っています」と話す。WCS Solution Sdn Bhd社は、5月15日(火)から19日(土)までクアラルンプールで行われる展示会「METALTECH 2012」にWorkNCを初出展する。http://www.tradelink.com.my/metaltech/

製品価格を改定 オーエスジー

アジア需要拡大の中、原材料の高止まり、原油価格高騰による副資材等の製造諸経費の上昇になど、今後も引き続き厳しい状態が続くものと予測されることを受け、切削工具メーカーのオーエスジーが4月1日より製品価格を改定する。■対象製品・タップ(超硬含む):8~12%・ハイスエンドミル :8~12%・ハイスドリル   :8~12%・ねじ切り工具   :15%・ワルター製品   :8%・圧造工具     :10%

日立建機がマイニング機械のグローバル生産能力を増強 ~茨城県ひたちなか市に新工場を建設 海外も増産投資~

日立建機(社長=木川 理二郎氏)は、大型・超大型油圧ショベルやダンプトラックといった鉱山(マイニング)向け建設機械の生産能力を大幅に引き上げるため、茨城県ひたちなか市にある2つの工場の拡張、ならびに新工場建設に着手することを決定した。さらに、海外生産工場(インドネシア、カナダ)でも増産投資を実施する。同社の工場建設の背景に、全世界的に旺盛な資源需要がある。鉱山向けの建設機械は今後も需要の拡大が見込まれており、同社では、このような状況に対応するため、大型・超大型油圧ショベルやダンプトラックといった鉱山向け建設機械の生産能力を大幅に引き上げることを決定し、国内および海外の生産工場に増産投資するとしている。本体生産に加え、長時間の連続稼働を伴う鉱山機械におけるアフターサービス向けの部品供給も含め、能力を増強する体制を整える。同社は茨城県に5 つの工場を有しており、開発拠点(土浦工場)がある県内への新たな投資により、輸送コスト低減などの物流合理化、生産の効率化につなげる。鉱山機械の開発・生産には、材料などの調達面を含め、より高いレベルの製造技術が必要であり、開発拠点に近い県内で集中生産するメリットを生かすことで、さらなる品質の向上や原価低減、また雇用面においても、国内の雇用創出に貢献できるとしている。国内では、茨城県ひたちなか市にある、鉱山機械本体の生産を行う常陸那珂臨港工場内に工場を増築するとともに、隣接の港湾用地(78,312 ㎡)を取得の上、新工場を建設する。また、同市の鉱山機械用コンポーネント(減速機などの基幹部品)を製造する常陸那珂工場でも同様に工場を増築、さらに隣接する国有地(224,335 ㎡)を取得し、今までにない新しい考えを取り入れた新工場を建設する。この新工場では、常陸那珂工場で生産した部品を搬入し、本体組立に適した一定のモジュールに組み付けする。部品をモジュール化して本体生産工場である常陸那珂臨港工場へ運ぶことで、同工場ではさらに効率の良い組立作業が可能になることが狙い。また、このモジュールは海外生産工場へも輸出することを想定しており、新工場は新たな物流基地としての役割も担うことになる。海外生産工場であるインドネシア、カナダにおいても増産投資を実施し、グローバルな生産合理化と生産能力増強を図っていく。

モーターズームレンズ「ML-Z07545HRD-M」を発売 モリテックス

マシンビジョンと画像関連機器メーカーのモリテックスは、半導体製造装置や液晶製造装置、電子部品実装機、工場のライン監視、製造ラインなどの画像処理関連分野向けに、光学倍率0.75倍から4.5倍まで倍率を変更でき、メガピクセルクラスのカメラに対応したモーターズームレンズ「ML-Z07545HRD-M」をこのほど新発売した。

「ML-Z07545HRD-M」は、標準で光学倍率0.75倍から4.5倍までの倍率変更が可能で、オプションのフロントコンバータレンズを使用することで、最大0.19倍から9倍までの倍率に対応することができ、LEDもしくは光ファイバ照明を本製品に搭載された同軸落射照明機構に用いることで、シリコンウェハーや液晶ガラスなど鏡面観察に最適な明視野観察ができる。

半導体製造装置などの位置合わせ、外観検査、基板検査、コネクタ検査、スクリーン印刷検査、金型検査などで、高速に視野を変えて検査、計測をするアプリケーションに最適な機能を備えたレンズ。

2月分工作機械受注総額は1029.7億円 日工会

日本工作機械工業会がまとめた2月分の受注実績は以下の通り。2012年月2月分工作機械受注総額は1029.7億円(前月比+5.7%・前年同月比△8.6%)となった。【2月分内需】309.5億円(前月比+10.9% 前年同月比△16.3%)。■内需総額・前月比3カ月ぶり増加。前年同月比2カ月連続減少。・受注額は2カ月ぶりの300億円超。・これまでと同様の傾向が継続しており、前月からの営業日増もあって増加。① 一般機械  143.4億円(前月比+17.0% 前年同月比△19.4%)。  うち金型   19.2億円(前月比+33.6% 前年同月比+21.2%)。② 自動車  93.3億円(前月比+12.0% 前年同月比+7.1%)。  うち部品 66.1億円(前月比+14.1% 前年同月比+13.6%)。③ 電気・精密 24.6億円(前月比△31.5% 前年同月比△48.1%)。④ 航空機・造船・搬送用機械 9.3億円(前月比△28.1% 前年同月比△42.0%)。 【2月分外需】695.1億円(前月比△13.8% 前年同月比△4.7%)。■外需総額・前月比2カ月ぶり増加。前年同月比2カ月連続減少。・中国での増加が寄与し、2カ月ぶりの700億円台。・欧州や北米は、前月から大きな変動なし。①アジア:453.0億円(前月比+6.4% 前年同月比△0.4%)。・東アジア:314.6億円(前月比+18.1% 前年同月比△15.3%)。〈中国〉:280.7億円(前月比+22.3% 前年同月比△12.2%)。・その他アジア:138.4億円(前月比△13.2% 前年同月比+66.6%)。〈タ イ〉:51.9億円(前月比△33.2% 前年同月比+17.0%)。〈インド〉:33.6億円(前月比△12.4% 前年同月比+89.9%)。②欧州:90.4億円(前月比+1.2% 前年同月比△22.9%)。〈ドイツ〉:25.6億円(前月比△28.7% 前年同月比△40.6%)。③北米:165.3億円(前月比△4.1% 前年同月比△5.7%)。〈アメリカ〉:149.2億円(前月比△4.2% 前年同月比△1.6%)。

1月分超硬工具主要統計

超硬工具協会がまとめた1月分超硬工具主要統計は以下の通り。【超硬合金重量】450トン(前年比99.3)。【超硬工具生産額】切削工具173億6800万円(前年比98.8)、耐摩工具28億7200万円(同97.2)、鉱山土木工具5億5800万円(同90.0)、その他工具4億4000万円(同91.5)、焼結体・工具15億4000万円(同98.5)、合計227億7800万円(同98.2)。【輸出入】輸出56億100万円(前年比91.6)、輸入40億1400万円(同113.3)。【超硬工具出荷額】切削工具172億4300万円(前年比100.1)、耐摩工具27億9700万円(同97.2)、鉱山土木工具6億700万円(同89.4)、その他工具2億500万円(同96.7)、焼結体・工具16億8700万円(同101.1)、合計225億3900万円(同99.4)。【刃先交換チップ】生産2633万8000個(前年比106.7)、出荷2581万7000個(同102.5)。

オーエスジーが定時総会を開催

オーエスジー(社長=石川則男氏、本社:愛知県豊川市)は、さる2月18日(土)午前10時から第99回定時株主総会を開催した。

定刻、議長である大沢輝秀会長が開会を宣し、事業報告、計算書類等報告をしたのち、剰余金処分、取締役・監査役選任、役員賞与支給についてそれぞれ上程され、審議の結果、いずれも原案どおり承認可決した。

同社の事業の経過・成果については、東日本大震災や円高の影響を受けながらも、売上高では809億5千9百万円(前期比16.5%増)、営業利益は123億5百万円(前期比63.5%増)、経常利益113億7千4百万円(前期比69.8%増)、純利益59億4百万円(前期比56.5%増)といずれも前期を大きく上回った。

また、地域別売上高でみると、国内は555億2千6百万円(前期比17.7%増)、米州128億8千4百万円(前期比12.5%増)、欧州65億6千3百万円(前期比18.3%増)、アジア213億2千6百万円(24.0%増)と前期を上回った。(これら売上高には調整額△153億4千2百万円がある)

同社の今後の目標は、すでに中期経営計画において、グループの持続的成長と世界トップの穴加工切削工具メーカーとしての地位確保を目指し、次の課題に取り組んでいる。

1.重点顧客産業の拡大
主要ユーザーを自動車、金型、航空機に加え、エネルギー、建機、IT部品、塑性加工、精密加工、医療分野へと拡大して新たな受注を獲得する。

2.アジア市場での受注力の拡大
アジア地域に積極的に経営資源を投入し、生産能力の増強とともに、生産、営業、アフターサービスまでの一貫体制を拡充し市場ニーズへの対応力を強化して受注力を拡大する。

3.製品ラインナップの拡大
成長製品である超硬工具を主体に新たな製品群を追加することにより、総合工具メーカーならではのトータルソリューション力を強化する。

「OSGにおいでん」は子どもから大人まで楽しめると好評。
「OSGにおいでん」は子どもから大人まで楽しめると好評。
「開かれた株主総会」と叫ばれて久しい同社だが、業界の中でも先駆けて土曜日に総会を開催し、家族同伴での参加や工場見学等々を実施し、今回も総会前に新製品紹介プレゼン、総会後には海外戦略プレゼンとして韓国・欧州・中国の最新事情を報告している。また、総会後の午後からは、グローバルテクノロジーセンターを一般公開して、地域の人々、地元学校関係者、社員の家族を招き、会社紹介や加工実演等を行うなど地域社会との繋がりや絆をさらに深めようとしていた。

大昭和の高精度ハイドロチャックが進化した! 干渉対策を極めたスリムなボディは5軸仕上げ加工に最適! 

大昭和精機(社長=仲谷 穣治氏 本社:東大阪市西石切町3-3-39)が製造販売しているハイドロチャックが進化して新しく登場した。

干渉対策を極めたスリムなボディは高精度5軸仕上げ加工に最適な造りになっている。特長は振れ精度が3μm以下でありながら先端外径MIN.φ14㎜、MAX35,000min⁻1のスリムなボディと高速対応であること。Tレンチ1本で簡単チャッキングも嬉しい。

痒いところに手が届くような加工も実現!
痒いところに手が届くような加工も実現!
4D先端で振れ精度3μm以下の高精度という高い振れ精度により仕上げ面の工場と刃具寿命の工場を可能にした“ハイドロチャックスーパースリムタイプφ6~φ12”の構造は剛性・精度に差が出るスリーブ一体型。一般のOリングでシールするツーピース型に比べ剛性が高く、安定した精度を得ることができる。2カ所の油圧室による2点支持と、短い突き出し長さにより一層の振れ精度を向上させている。また、アンバランスを3g・㎜以下(BT30の場合)にし、従来品よりさらに高速加工に対応。高速でも安定した可能が実現する。

同社の広報担当者によると、「今回の新製品は5軸仕上げ加工を考慮し干渉対策を極めたつくりになっています。舐めるように丁寧な超仕上げ加工でクオリティの高い仕上げ面が可能になります。レンチ一本で簡単に着脱できるので煩わしいこともありません」とのこと。

痒いところに手が届く・・・・そんな加工を実現する“ハイドロチャック スーパースリムタイプ”に注目である。

がんばろう!ニッポン「ものづくり企業応援展 IN OKK」 滝澤鉄工所、山崎技研、大阪機工3社によるコラボレーションに過去最高の来場者!

2月24日~25日の2日間、大阪機工猪名川製造所で、滝澤鉄工所、山崎技研 大阪機工の工作機械メーカ3社によるコラボレーション、がんばろう!ニッポン「ものづくり企業応援展 IN OKK」が開催され、会期中全国の加工業者や機械商社の担当者ら約3700名が足を運んだ。6回目を迎えた今回は過去最多の来場者数を記録した。


左より山善 吉居 亨社長、大阪機工 井関博文社長、滝澤鉄工所 近藤安正社長、山崎技研 山崎道正社長、三井住友ファイナンス&リース 小西直樹執行役員機械事業部長
左より山善 吉居 亨社長、大阪機工 井関博文社長、滝澤鉄工所 近藤安正社長、山崎技研 山崎道正社長、三井住友ファイナンス&リース 小西直樹執行役員機械事業部長
オープニングセレモニーで吉居亨(吉の字はつちよし)山善社長が「大阪機工さん、滝澤鉄工所さん、山崎技研さん3社によるコラボレーションで、第1回ものづくり企業応援展を開催いたしましたのは、2010年の秋、東京でございました。以来、名古屋、大阪、九州、岡山と会場を移し、今回で第6回目を数えます。このものづくり企業応援展が、さらなる市場拡大のきっかけとなりますよう期待を致しまして、この会場から、日本のものづくりは元気だ! とゆうメッセージを声高らかに発信してゆきましょう」と挨拶をした。


高精度を可能にする熟練した職人によるキサゲ加工の実演
高精度を可能にする熟練した職人によるキサゲ加工の実演
今回のテーマは“新規設備による競争力向上”。来場者はOKKの機械組立て工場や熱処理工場等などOKKの製造現場を実感した。今回、OKKは縦形マシニングセンタ「VP9000」の位置決め測定を実演し、来場者は同社の高精度位置決めに魅了された。また、縦形マシニングセンタ「VM53R」、「VB53」の展示ではMSTコーポレーションの協力のもと、「VB53」の主軸の振れ精度を説明し、高剛性加工の実演などを行った。また、展示会場の一角でキサゲ加工を実演し、同社の職人による熟練した技能を披露した。