夢と記憶の組合せ
妙な夢をみた。
大通りから一本中に入ると廃墟に近いほど古い病院があった。その横に、古鳥安(コトリヤ)さんという家がある。わたしはそこに向かっている。そして表札を見つけた――。
たったそれだけの夢だが、妙にひっかかる。
気になるポイントは、夢の世界でなぜ古鳥安を(コトリヤ)、と認識しているのか、だ。
単純なわたしは、まず、コトリヤスさん、と呼ぶだろう。それにこんな複雑な名字を意識したこともない。
人間って不思議だ。自分のことは自分で分かる・・・・としておきながら、実は自身の想像を遙かに超える世界を持っている。意識したこともないデタラメなストーリーに、自分でも驚く。夢は映画よりも面白い。
生きている時間が長いので、様々な経験と情報が脳に蓄積されているのだろう、と感じる一方で、「不思議! 夢で見たイケメンが恋人に!」とか、「予知夢で大惨事を回避!」など、ありがちな雑誌のタイトルやテレビ番組を思い出していた。
ひょっとしたら、これは未来を予言するものかもしれない―――と、現実の世界ではお会いしたこともない古鳥安さんをニヤニヤしながら検索してみたところ―――。
残念ながら人名は出てこなかった。出てきたのは、類似で“焼き鳥屋関連”のものばかり。
―――ははあ、なるほどね!
まだ今より若い頃、仕事とプライベートのストレスからしばらく立ち直れないほどのダメージを喰らったことがあった。なにをやってもうまくいかないうえ、肉体的にも精神的にもくたびれ果てた悲しい日々。そんな切ない時代を知っている友人と最近会って、「あんなこともあったよね」と昔話に花を咲かせていたんだった。
あの頃は経済的にも余裕がなく、たま~に焼き鳥屋へ行って一杯ひっかけるのが唯一の楽しみだった。しかもその店は、安かった。
大通りから一歩入った病院――――大通りを歩いているのは今の元気な自分を象徴し、一歩入ったところの廃墟に近い病院は、過去の経験も踏まえて体調不良への恐怖感(最近誤診で大変なことになったこともある)の表れ。
コトリヤの「古」という漢字は古い記憶。「鳥」は焼き鳥屋を表し、「安」は「安価」そのものを指していると思われる。つまり、わたしの夢の中では、絶望の中の唯一の光だった当時通っていた焼き鳥屋(ヤキトリヤ)の象徴が、夢の中では古鳥安(コトリヤ)に変化していたのだ!!!
こうしてしてみると、過去の情報がいかに夢の中で暴れているか、ということが分かる。
これはわたしの仮説だが、どんなに忘れっぽい性質でも、感じたことや経験したことは、自分が思っている以上に脳が覚えている可能性があるのではないか。
生きている、ということは記憶の積み重ねでもあるわけで、経験から様々なことを学んでわれわれは生活をしている。その記憶も、年月が経つと実に曖昧になってくる。中年になると最近のことすら曖昧だ(笑)
しかしながら、脳は記憶を溜め込んでいる。それがたとえ今、全く意識していないものでも。
夢の中の出来事に意識を向けてみると、古鳥安をコトリヤとなんの違和感もなく読んだわたしは、記憶と経験の組合せを意識しないまま、生活をしているといっていい。記憶違いもあって当然だ。経験や記憶の組合せは膨大に何パターンもあり、もし、それらを全てスムーズに思い出したり、起きている時間にパッと閃いたりできたら、なんて良いだろう!
手痛い失敗をしないようにと、経験と記憶の組合せで先を見越しながら、今日も生きているけれど、もし、潜在的に眠っている記憶と経験の組合せを意識できたら、とてつもないアイデアが閃く可能性がある。
本当かどうかは分からないけれど、人間の脳は10%ほどしか使われていないというから、こうした能力を使えるにはどうしたらいいのか、ぜひ、専門家に聞いてみたいものだ。
夢は、意識しないこと、忘れてしまったことも、思い出させてくれる唯一のチャンス!
その一方で、思い出したくないことも意識しないうちに覚醒させて、起き抜けに不快度100%でムカムカすることもあるから注意が必要ね。
プロフィール

業界新聞社の取締役編集長を経て、インダストリー・ジャパンを設立。製造現場は日本の底力!をスローガンに製造業専門ニュースサイト「製造現場ドットコム」を運営している産業ジャーナリスト兼フリーライターです。霞ヶ関から錦糸町まで守備範囲が広いのが特長。現場取材は数知れず。些細なことや泥臭いことに真実が隠れているのを知り、今では何より本当のことを言うのが大好き。いつも働く女性と頑張るオヤジたちの味方よ。
ブログでは取材のこぼれ話やお知らせのほか、日常のことを綴っています。
機械振興会館 記者クラブ加盟
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