皆既月食とケチって大後悔
昨日は無料で鑑賞できる天体ショーに思わずうっとり。皆既月食の幻想的な赤い月が美しかったですね。
昨日の東京は晴れ。天候にも恵まれました。私は缶チューハイを買い込みました。厚着をして(←ユニクロのヒートテックは温かくて役立つ)、バルコニーに出ました。この天体ショーを思う存分楽しんでやる―――と、新しく購入した相棒ナナオ(←カメラのことね)と三脚を用意しました。
ん?
ナナオは今まで使用していた老体EOSとは違い、剛性がある分、重い。三脚にナナオをセットしましたが、どうもフラフラします。
あらっ。三脚が緩んでるのか缶チューハイを呑んだ私がフラフラしているのか分かんないわね、と思いつつ、カメラを構えました。
天体モノを撮るときは、普段の撮影とは違い、ちょっとのブレでも許されません。
ところがカメラの重さに耐えられないのか、固定したにもかかわらずゆっくりカメラが下を向いていくじゃありませんか! これじゃ三脚の意味がない!
ちっ。
私は舌うちをしつつ後悔しました。実はこの三脚、ずーっと昔に、ケチッて安価なものを購入したシロモノなのです。最近、すっかり三脚を使っておらず、いつの間にやら、ガタガタになっていたんですね。ネジがバカになっていたんです。
なのでせっかく月に焦点を合わせても、ブレてしまう。せっかくの皆既月食という大イベントに役立たずの三脚。
(ちきしょう。ケチって安物を買わなければよかった。肝心な時に役にたたないじゃないか)
もう10年近くも経つであろう、この三脚を「安い!」と安易に飛び付いて購入した己を非常に反省しました。
まん丸いお月さまは高い位置にあるとはいえ、まだ頭上ではなく、なんとか全身の筋肉を震わせながらシャッターを押しました。それが冒頭にある写真です。
月はどんどん細くなってきました。切ったあとの爪のような三日月が撮りたい!
ところが月はどんどん頭上に登って行きます。ナナオを取りつけた三脚も上を向きます。
三脚はナナオの重さに耐えられず、撮りたくないと言わんばかりにうつ向いていきます。
ちきしょう! 負けてなるもんか!
暗い三日月になっちゃったよ↓↓
月はどんどん登って行きます。露出補正やらなんやらいろいろ試す時間がありません。と思ううちに、月は鈍い赤銅色を放ち、いつの間にか幻想的に様変わりしていきました。
三脚はもうまったく役に立ちません。シャッタースピードを遅くしなければ月は撮れませんので、頭上にある赤胴色をした美しい月の写真を撮るのはどうしても不可能でした。
もう、めちゃくちゃ悔しいです。キィィ―――――ッ。
プロフィール
業界新聞社の取締役編集長を経て、インダストリー・ジャパンを設立。製造現場は日本の底力!をスローガンに製造業専門ニュースサイト「製造現場ドットコム」を運営している産業ジャーナリスト兼フリーライターです。霞ヶ関から錦糸町まで守備範囲が広いのが特長。現場取材は数知れず。些細なことや泥臭いことに真実が隠れているのを知り、今では何より本当のことを言うのが大好き。いつも働く女性と頑張るオヤジたちの味方よ。
ブログでは取材のこぼれ話やお知らせのほか、日常のことを綴っています。
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