日工会「IMTS2024」速報を発表

  日工会が本年9月9日(月)~14日(土)の6日間、McCormick Place(マコーミックプレイス)展示場(米国シカゴ市)で開催された「IMTS2024(International Manufacturing Technology Show)」(主催=米国製造技術工業協会)の概要を発表しました。

 それによると、今回は89,020人の来場登録者数で出展社数は1,737社(IMTS2022展より4.4%減)となりました。

 気になる今回の動向ですが、次のとおりです。

(1)EV シフトへの対応や省エネルギーを謳った展示はあまり見られない。医療部品対応としての多軸自動盤や、航空機部品を加工サンプルにした複合旋盤、旋回機能付き放電加工機など、多品種少量に訴求した展示が比較的多いように感じられた。

(2)自動化に関しては、前回展と同様、ストッカ付のロボットローダやパレットチェンジシステム、バーフィーダ等の展示が多く目に着いた。また、労働者不足と人の入れ替わりの激しい米国ユーザ事情に鑑み、ロボットが一部加工や洗浄・測定を担う、また画像センサを用いた自動補正装置などとセットにして運用するなど、安定生産への寄与を目的とした自動化システム展示が見られた。

(3)IoT プラットフォームについて前面に押し出した展示は見られなかった。ダッシュボードによる稼働状況の可視化などが中心。一方、Google、AWS、Microsoft などが自社クラウドプラットフォームを用いてデータ一元化や部門間連携などの提案がなされていたが普
及が進むかは未知数。

(4)AM に関しては、大きな進展は見られなかったものの、後工程を含めたシステムソリューションとしての展示や大型コンポーネントへの対応などが見られた。

(5)今回も東館にEducational Area が設置された。IMTS では小学生から大学生まで幅広い年齢層をIMTS に招待している。展示内容には操作を体験できるミニ工作機械や、エンジニアの種別に応じたキャリアパスの紹介、また、潜水艦や弾薬関係など防衛関係に関する教育展示も見受けられた。

 なお次回の「IMTS2026」は2026年9月14日(月)~19日(土)、シカゴ マコーミックプレイスにて開催予定となっています。