【取材こぼれ話&こぼれ写真】日本機械工具工業会 牧野フライス精機&牧野フライス製作所を工場見学!
日本機械工具工業会が10月23日~24日の2日間、秋季総会を開催したことはすでにニュースで掲載しましたが、このときの様子を取材こぼれ話として掲載します。
1日目は大磯プリンスホテルで総会と日本機械工具工業会賞の授賞式を行い、2日目は、場所を移動して、神奈川県愛甲郡愛川町にある牧野フライス精機と牧野フライス製作所の工場見学を実施しました。
まずは牧野フライス精機にGO! 同社は世界的に見ても数少ない工具研削盤の専業メーカーです。
冒頭、清水社長からごあいさつがありました。ちょうどJIMTOF前でしたので、一足早く、展示内容の説明を清水社長自らプレゼンしてくださるという、非常に贅沢なお時間です。
業界にどっぷり浸かった方はご承知のとおりだと思いますが、切削工具を高能率に精度良く生産するというのは技術が必要です。
このとき、清水社長は、ドリルは先の欠けを防止するために、切れ刃に面取り加工を施す重要なホーニング(ネガランド)加工にについて説明をしてくれました。工具寿命に大きく影響が出る重要な工程です。清水社長は、一般的な加工法である手作業とNC機械(タッチセンサを使用)による加工のデメリットを以下のようにまとめていました。
〈手作業のデメリット〉
(1)熟練の技が必要
(2)精度にばらつきが出る可能性がある
(3)大量生産ドリルへの対応には不向き
〈NC機によるデメリット(タッチセンサを使用)〉
(1)センシングに時間がかかる
(2)タッチセンサ自身に摩耗が発生し、交換が必要
こうしたデメリットを払拭したの同社の「monocam2」は非接触のため、小径工具剛性の影響を受けずにホーニング以外にも様々な測定、補足を行うことができるとしていました。時代は自動化・省人化ですから、効率良く機械に働いて貰うにはシステムの進化も欠かせないということが分かる内容です。
続いては、牧野フライス製作所にGO! 西野執行役員営業本部長が出迎えてくれました。
牧野フライス製作所の見学の目玉は第三工場(主軸頭工場)です。ここは、機械の心臓部である主軸を設計から加工・組立まで100%内製化している主軸専用の生産工場です。
組立が行われるクリーンルームでは温度23℃の±0.4℃湿度35%を保っており、限られた技術者しか入室できないという徹底ぶり。異物混入を排除するため、クラス10,000のクリーンを保っていましたよ。
――――という貴重な工場見学会でした。
あっと言う間にもう12月も半ば・・・今年の後半は繁忙期が永遠に続くような錯覚に見舞われました。製造現場ドットコムのニュースには書き切れなかったネタも豊富にございますので、こちらのほうは、順次、ブログで放出していきます。皆様、要チェックですゾ☆
プロフィール
業界新聞社の取締役編集長を経て、インダストリー・ジャパンを設立。製造現場は日本の底力!をスローガンに製造業専門ニュースサイト「製造現場ドットコム」を運営している産業ジャーナリスト兼フリーライターです。霞ヶ関から錦糸町まで守備範囲が広いのが特長。現場取材は数知れず。些細なことや泥臭いことに真実が隠れているのを知り、今では何より本当のことを言うのが大好き。いつも働く女性と頑張るオヤジたちの味方よ。
ブログでは取材のこぼれ話やお知らせのほか、日常のことを綴っています。
機械振興会館 記者クラブ加盟
最近のブログ投稿
- 【取材こぼれ話&こぼれ写真】日本機械工具工業会 牧野フライス精機&牧野フライス製作所を工場見学!
- おめでとうございます! 牧野フライス精機が「日本産業広告賞2024」雑誌部門で佳作
- お詫びと訂正
- 華やかだったJIMTOF2024オープニング
- 【お知らせ】アマダ 「AGIC 」11月特別イベント開催!
- DMG MORI SAILING TEAM「Vendée Globe2024」出航しました!
- 【JIMTOF特別講演】11月8日(金) 空想世界をリアルに検討する前田建設ファンタジー営業部の岩坂役員が登壇!
- 【お知らせ】日工会が、HP上で自動化生産システムを実現するためのサービス(デジタル)自動化を普及・促進するための3Dマトリックスソフトを公開
- 日工会「IMTS2024」速報を発表
- 「JIMTOF2024」に学生のための新エリアが南4ホールに誕生!