ぬる~く緊急解説! 「ほこ×たて」3時間スペシャル!「最強綱引き重機決定戦」
皆さん、こんばんは。
今夜も「ほこ×たて」3時間スペシャルらしく、熱いバトルが繰り広げられたわね。
産業界をウロついている私も朝3時に起床し、「最強綱引き決定戦」の場をこの目でしっかり見てきましたよ。
あらっ? テレビ画面に私がいなかったですって?
仕方ないわよ。この日、ロケがあった栃木の天候は荒れていて、撮影が中断され、番組の編成が若干変わっちゃったのだ☆
まぁ、あたしのツラはともかく、ちょっとだけ解説をいたしましょう。
綱引きといえば運動会の定番競技です。
この綱引きにも必勝法なるものがあり、地球の重力(G)が大きく関わる競技だけに、体重の重い人を揃えることと摩擦係数の高い滑りにくい靴を履くことが大前提になっていますね。これにチームワーク、並び方、姿勢、ゆさぶり等々のオリジナルテクニックを駆使して試合に臨むわけで、私が日夜戦っている憎たらしい重力(G)もここでは極めて重要な要素のひとつです。
ということで、重機の綱引きも基本的にはこれと同等の考え方ができるであろう――――。
つまり「重量があって滑りにくい車輪と馬力が強いモノが勝つ!」
私はこんな予想を念頭に、朝3時に起きて、巷で流行りの“かたつむりエキス”の入ったパックをし、念入りに化粧をしていそいそとロケバスに乗り込み、対決現場に入りました。
壮大なロケです
トーナメント制なので、当たる相手が気になる記者ですが、今回はかつてない大規模なロケともあって力が入ります。今回ももちろん予想をしなければなりませんのでカメラを向けられると緊張します。
え? 私の予想?
TVには映りませんでしたが、北欧重機械のスター、アトラスコプコの「ロックドリルPOWER ROC」に一票を投じたの。今回も予想は当たったわ(●ω●)☆キラリン☆ 放映されなかったけどね。うふ。
理由はね、北欧の硬い岩盤を砕くための鉄製クローラーに注目したの。大地に対する食い込みもハンパない。痛いくらいの食い込みよ。
さて、初戦は、ダンプ界の超新星、諸岡の「クローラーダンプ」と竹内製作所の「ショベルカー T1140」の対決ね。
竹内製作所は、前回の「ぬかるみ対決」で出場したけれど、農業の三菱さんに負けちゃったのよね。今回は海外で大ヒットしたショベルカーで参戦。
1978年にブリジストンと共同開発により世界初のゴムクローラーの開発に成功したという諸岡はまさにゴムクローラーの先駆けよ。もちろん注目すべき点は肉厚で継ぎ目のない耐久性抜群のクローラー。瞬発力もあるわよ。パイオニアとしての意地とプライドを炸裂させてくれるのかとドキドキしちゃった。
耐久性抜群! 諸岡のクローラー
必死に耐える竹内製作所
竹内製作所さんは負けちゃったけど、製造現場ドットコムとしては、“ショベルカーとしての性能”に注目したいわね。
やっぱり大ヒットを飛ばしただけあるわよ。エンジンの騒音を最小限に抑えているし、可動式サスペンションシートの採用でオペレーターに優しいの。マシンを操るのは「人」だから、徹底的に作業者に考慮した作りなのね。足元も広くて座り心地もいい。操作性に優れているから、大ヒットを飛ばしたのね、きっと。
アトラスコプコVSイワフジ工業(右)
続いて林業重機界の神と呼ばれるイワフジ工業の「フォワーダ U-6CG」とアトラスコプコ「ロックドリルPOWER ROC」の対戦が始まりました。
イワフジ工業はなんといってもクローラーの幅は4社イチで安定性も抜群。
この「フォワーダ U-6CG」の注目すべき点は、イワフジが独自開発した「クローラーチェーン」を採用していること。これにより凍結路等の悪条件でも確実な駆動力が得られるってわけなのよ。さすがは林業専用マシンだわ!
イワフジ独自のクローラーチェーン
TVカメラの存在も忘れて記者連中が子供のように興奮している中、アトラスコプトが勝ち進みました。
と、いうわけでTVをご覧の皆さまはご承知のとおり、勝ち進んだのはアトラスコプコと諸岡。
実はこのあたりから、天候に翳りが見えてきました。ロケ現場・・・というより私の顔面が大変なことに! 雨風によって化粧があっという間に剥離され、つけまつ毛がかろうじて目元にしがみついている状態。
ここでロケはいったん中止を余儀なくされ、われわれもロケバスに戻りました。
私も商売道具のカメラが水浸しにならぬよう、必死です。
しばらくして太陽が申し訳なさそうに顔を出してきました。早速、決勝戦が開始されましたが、先ほどとは違って路面は水を含んでドロドロです。
このドロドロを見よ!
こうなると、ゴムクローラーの諸岡は滑りやすくなり、不利になります。当然ながら重機は綱引き用に出来ていませんので仕方ありません。必死に抵抗するもズルズルと引きずられていきました。
ってなわけで、アトラスコプコの「ロックドリル POWER ROC」が優勝いたしました。
それでは優勝した「ロックドリル POWER ROC」をご紹介しましょう。
この製品は次世代用のクローラードリルとして開発された重機です。シンプルなデザインとテクノロジーを駆使して、高い生産性を得られる点が特長。クローラードリルの保守が簡単になりコスト効率も非常に良いのも魅力的ですが、これらは現場の声を取り入れ、品質、信頼性、補修整備を改良したことで実現したのです。北欧では硬い岩盤を砕かなければならず、パワーも一流なのです。
さて、今回、天気の事情により番組編成が若干変わってしまいましたが、ここでTV制作に携わる皆様のご苦労を少しご紹介したいと思います。
こんな崖っぷちからカメラを構える人が!
こんな高さから撮影するカメラマンも!
現場の皆さまは番組作りに使命を燃やしていると分かります。われわれが何気なく観ているTVの裏側には目立たないけれど、一生懸命働いている方がいるんだと痛感した一瞬でした。
どんな仕事でも頑張る人はステキですね☆
プロフィール
業界新聞社の取締役編集長を経て、インダストリー・ジャパンを設立。製造現場は日本の底力!をスローガンに製造業専門ニュースサイト「製造現場ドットコム」を運営している産業ジャーナリスト兼フリーライターです。霞ヶ関から錦糸町まで守備範囲が広いのが特長。現場取材は数知れず。些細なことや泥臭いことに真実が隠れているのを知り、今では何より本当のことを言うのが大好き。いつも働く女性と頑張るオヤジたちの味方よ。
ブログでは取材のこぼれ話やお知らせのほか、日常のことを綴っています。
機械振興会館 記者クラブ加盟
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