私からのお願い
友人のいる新浦安では液状化による道路陥没でホコリがすごくてマスクが必須であり、水が断水しているようで、配給に頼っている状態です。トイレの水などは道路から噴き出した水を汲んで使用しています。
深刻な電力不足もあります。1人1人が刺しっぱなしのコンセントを抜いたりするだけで、携帯を充電して情報を得たり、病院にいる方が医療機器を使えたりして救われます。一人でも多くが救われるよう、節電のご協力をお願いします。
現在、ニュースであるとおり、東北地方は壊滅的な状態です。関東地方もインフラが混乱しています。従業員の一部は会社に行けない状態で、企業も自分のところや被災した取引企業の状況を把握するにも一苦労です。イベント中止のお知らせなどの説明もあるでしょう。
このような中で、ネットを通して中小企業の不安を煽るようなことを平気で流す輩がいるのに対し、怒りを通り越して呆れています。
冷静に考えれば、この惨状の中、高飛車に「仕事をしなければ取引停止だ」と叫ぶ異常な企業など、絶対にないとは言いきれませんが、通常はあり得ないでしょう。未曾有の大災害がインフラの混乱を引き起こし、現在、“企業規模を問わず”自分たちの思うようにならない状態です。
もっと、しっかり現状を把握して欲しいものです。おもしろおかしく災害を取り扱うのは即刻、やめていただきたい。
また、こういうときに、ボランティアと称し、災害に正当性をもたせ、イベント化をする輩が出てきます。
これは阪神淡路大震災にも起こったことですが、このような大震災でのボランティア活動は甘いものではありません。ボランティアの方も食べたり飲んだり、トイレを使ったりします。また、せっかくやって来たボランティアの要求通りに被災現場は動かないものです。
情報がきちんと届かないので救援物資の偏りもみられ、ますます現場は混乱します。整理されていないボランティアが一気に被災地に押し寄せると、渋滞により被災者の方たちへの救援物資に遅れが出る恐れがあります。「本当に困っている人」がワンサカいる現場は想像を絶するほど悲惨な状態で、甘いものではないのです。
自衛隊をはじめ、各国の救援のプロたちが、今、日本にいます。困っている人を救いたいと願うのはとても尊いものだと思いますが、本当に、心の底から被災者を救いたいのなら、“正しい災害窓口”に「救援物資」を提供したり「募金」をしたり、こまめに節電、節水をして、救援の邪魔にならぬよう応援するのが望ましいと思います。
私の言うことがすべてではありませんが、こういうときこそ、しっかりと現状を見つめることが必要だと考えます。
1人1人の力が大きな力になると信じます。
みんな頑張れ!
プロフィール
業界新聞社の取締役編集長を経て、インダストリー・ジャパンを設立。製造現場は日本の底力!をスローガンに製造業専門ニュースサイト「製造現場ドットコム」を運営している産業ジャーナリスト兼フリーライターです。霞ヶ関から錦糸町まで守備範囲が広いのが特長。現場取材は数知れず。些細なことや泥臭いことに真実が隠れているのを知り、今では何より本当のことを言うのが大好き。いつも働く女性と頑張るオヤジたちの味方よ。
ブログでは取材のこぼれ話やお知らせのほか、日常のことを綴っています。
機械振興会館 記者クラブ加盟
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