【速報】「IMTS2016」概要報告 ~日本工作機械工業会発表~
9月12日(月)~17日までの6日間、「IMTS2016」(International Manufacturing Technology Show、主催=米国製造技術工業協会 通称:AMT)が米国・イリノイ州シカゴ市で開催され、このほど概要報告速報が日工会で発表されました。
それによると、今回点は、展示面積120,774㎡(前回:111,400㎡)、出展者数は2,375社(同2,035社)と、展示面積、出展者数ともに前回の2014年を上回る規模となりました。
エネルギー産業をはじめ、自動車、航空機等、米国製造業の設備投資に弱さが見られる中での開催でしたが、来場者数はIMTS史上最高レベルの115,612名の登録を記録し、活発なビジネスが展開されるなど展示会としても大きな成功を収めました。
日工会は「IMTS2016」に際し、日工会会員出展機一覧等、各種広報資料を作成・配布しました。また、会期中は会場内の国際インフォメーションセンターにおいて日工会ブースを設け、わが国工作機械産業に関する情報提供や、JIMTOF・Tokyo 2016の来場者誘致活動を行い、併せて内外報道関係者等を対象にJapan Dayを開催し、JIMTOFの来場者誘致活動を行いました。さらに海外工業会との会合を実施し、相互に意見交換を行いました。
主要展示会の開催規模比較
IMTS2016の開催状況及び特徴
(1)会場は、初日から各ブースとも、大勢の来場者で熱気に溢れ混雑していた。入場登録者数は、史上最高レベルとなる115,612人となった。自動車や航空機向けをはじめとして商談も活発との声が多数。
(2)展示同行では、
①各社ともにロボット、パレットチェンジャー、ワークチェンジャー等を活用した自動化対応が全面に押し出され、会場全体で多くの展示がみられた。
②IoTを活用したスマートなモノづくりについては、その実現に必要となるセンシング技術の開発が進展中。企業内の各レベル(機械・工場・会社)に応じた高度な情報処理が今後一層拡大すると予測される。
③さらに、Additive Manufacturingについても前回より展示規模が拡大し、自由形状をロボットによって積層造形で創製する事例に加え、積層造形で製作された自動車・家までが展示されていた。
(3)海外メーカーでは台湾のFair Friendグループや、韓国のドゥーサンが大きなブースで出展し、第4次産業革命、スマートファクトリーを意識した出展もみられた。また、瀋陽机床や大連机床は展示面積をさらに減らすなど、中国勢は前回に比べ全般的に縮小傾向が見受けられた。
(4)初日の閉会式には、ペニー・プリッツカー商務長官も出席して約15分間、製造業の活性化の重要制と政府の施策について演説。官民挙げての取り組みが印象的であった。
(5)現地の小学生~大学生向けの展示コーナーも設けられ、将来米国の製造業を担う若者層へアピールしていた。
プロフィール
業界新聞社の取締役編集長を経て、インダストリー・ジャパンを設立。製造現場は日本の底力!をスローガンに製造業専門ニュースサイト「製造現場ドットコム」を運営している産業ジャーナリスト兼フリーライターです。霞ヶ関から錦糸町まで守備範囲が広いのが特長。現場取材は数知れず。些細なことや泥臭いことに真実が隠れているのを知り、今では何より本当のことを言うのが大好き。いつも働く女性と頑張るオヤジたちの味方よ。
ブログでは取材のこぼれ話やお知らせのほか、日常のことを綴っています。
機械振興会館 記者クラブ加盟
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