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DMG森精機 第5世代のターニングセンタ「NLX 2500 | 700 2nd Generation」を新発売


DMG森精は、このほど切削能力を最大限に引き出す、頑強で熱安定性に優れた機械構造により、高い精度と40番マシニングセンタと同等のミーリング能力を備えた、第5世代のターニングセンタ 「NLX 2500 | 700 2nd Generation」の販売を開始した。
NLX 2500シリーズは2010年から発売を開始し、自動車、産業機器、半導体などの幅広い業界で使用されている同社のベストセラー機。今回新たに開発した「NLX 2500 | 700 2nd Generation」は、従来機を活用している顧客の声を反映し、DMG MORIの全ての技術を結集したターニングセンタである。
同社は、DXを用いて 工程集約・自動化、グリーン・トランスフォーメーション(GX)を促進するマシニング・トランスフォーメーション(MX)を推進し、今回発売した「NLX 2500 | 700 2nd Generation」は、MXを実現する最新技術を結集した機械となる。
設計初期段階からFEM解析やデジタルツイン技術によるシミュレーションを用いて性能予測と熱解析を実施することで、機械構造の最適化を行った。X / Z軸のすべり案内は、摺動面幅を従来機より10%拡大し、 振動減衰性と動剛性を向上している。
主軸は信頼性の高い3年保証の内製主軸turnMASTERを搭載し、従来機と比べて切削能力を1.25倍も向上している。右主軸も左主軸と同等の10インチチャックを搭載可能で、左右両面を連続で加工できる。また、φ115 mmの大貫通穴径を持ち、大径バーフィーダと組み合わせることで、多品種加工の工程集約を実現する。
刃物台は40番マシニングセンタに匹敵するパワフルなミーリング能力のBMT(ビルトインモータ・タレット)を搭載しており、従来マシニングセンタとターニングセンタの2台で加工していたワークを、「NLX 2500 | 700 2nd Generation」 1台に工程集約する。また、これまで専用機で加工していたギヤ加工の工程集約も可能であり、同社のテクノロジーサイクル「ギヤホビング」や「ギヤスカイビング」を用いることで、ホブ加工や内歯車加工を 工程集約する。
「NLX 2500 | 700 2nd Generation」は、使いやすさ、操作性を向上しており、操作盤にはタッチパネル式のERGOline X with CELOS Xを搭載している。従来より表示画面を大きくし、視認性が向上したことに加え、チャックの把握力を簡単に指令できるNC-CLAMPをはじめ、生産準備や加工シミュレーションなど、顧客の生産性向上を実現する多くのアプリケーションが使用可能である。また、切りくず、クーラント、ミストの〝加工3悪〟による機外への持ち出しを無くし、常に機械をきれいな状態に保つカバー構造や、ドア開閉の加減速を適切に制御するサーボ自動ドアも備え、顧客のニーズを徹底分析して、作業効率の向上やメンテナンスのしやすさ、 使いやすさを大幅に向上している。

自動化にも対応しており、ロボットシステムやガントリローダ、バーフィーダなどの自動化システムと組み合わせることで、夜間の無人運転が可能である。例えば、ロボットシステムMATRISを組み合わせることで、変種・変量生産にも柔軟に対応でき、機械の稼働率を向上させる。さらに、自動化生産の妨げとなる切りくず・ クーラント・ミストの処理に起因するトラブルを解消するため、据付面積を拡張させることなくタンク容量を拡大した2層式クリーンクーラントタンクと、粒径0.3 μmの微細な粒子を捕集する本体と一体化したビルトインミスト コレクタzeroFOGを標準装備している。また、長時間の連続稼働を実現する立型大容量クーラントタンクzero-sludgeCOOLANT proも選択可能で、安定した長時間稼働をサポートする。
「NLX 2500 | 700 2nd Generation」は、サステナビリティな生産現場に貢献する機械で、例えば、ターニングセンタ1台と立形マシニングセンタ1台で加工していたギヤシャフトワークを「NLX 2500 | 700 2nd Generation」 1台に置き換えることで、従来と比べて消費電力を12%削減する。これはクスノキの1年間のCO2吸収量に換算すると、約63本分(約1,890kg)と同等である。なお、「NLX 2500 | 700 2nd Generation」は、11月5日〜10日に東京ビッグサイトで開催される「JIMTOF2024」の同社ブースでの展示する予定。
同社Webサイトにはカタログを公開している。
↓カタログ↓
https://www.dmgmori.co.jp/download/catalog/detail/id=7255
↓動画↓
https://www.dmgmori.co.jp/en/movie_library/movie/id=7257
主な特長
① 切削能力を最大限に発揮する機械構造
・X / Y / Z軸すべり案内を採用し、重切削にも対応する高剛性ベッド
・従来機比で10%拡大した摺動面幅により、安定した切削を実現
・高トルクなturnMASTER主軸を採用、従来機と比べ切削能力は1.25倍まで向上、左主軸は10・12インチ、右主軸は6・8・10インチを選択可能
・さらに進化したBMT(ビルトインモータ・タレット)により、ミーリング能力は40番マシニングセンタと同等の1.4倍まで向上
② 妥協なき開発で到達した研ぎ澄まされた高精度
・設計段階からデジタルツインを活用し、基本構造体を最適化し、部品の細部まで緻密に形状を設計
・マグネスケール社製のフルクローズドループ制御により、優れた位置決め精度を実現
・マグネスケール社製高分解能レーザスケールをマスタエンコーダとして、主軸エンコーダの誤差を補正
③ 熱安定性に優れた構造
・シミュレーションによる性能予測と熱変位解析による機械構造の最適化で、長時間加工でも安定した精度を実現
・X / Y / Z軸ボールねじ軸心冷却とダブルアンカーサポートにより、送り軸の冷却と剛性を強化
・機体クーラント循環により、熱変位を抑制し長時間加工でも安定した精度を実現
④ 使いやすさを追求
・直感的な操作が可能なヒューマンマシンインタフェースERGOline X with CELOS Xを搭載
・チャックの把握力を操作盤から指令できるNC-CLAMPを標準搭載
-チャックのストロークや圧力を操作画面上で設定・確認可能
-ワークのセット間違いを検知するため、多品種混流生産でも安心して使用可能
・切りくずやクーラントの機外持ち出しを無くす最適なカバー構造により、機械を常に清潔な状態で維持可能
・日々の作業やメンテナンスに必要な冷却装置や潤滑油、油圧フィルタなどの機器を背面に集中配置
➄ 加工3悪を独自のソリューションで解決
・2層式クリーンクーラントタンクにより、据付面積を拡張させることなくタンク容量の拡大が可能
・長時間の連続稼働を実現する立型大容量クーラントタンク zero-sludgeCOOLANT pro
・加工時に発生するミストを効率的に捕集する zeroFOG
・切りくずが堆積しやすい箇所に落下性を高めるセラミックコートを施し、切りくずが直接当たる箇所には ステンレスカバーを採用
⑥ 豊富な自動化ソリューション
・バーフィーダ :ワークアンローダと組み合わせて、棒材加工を自動化
・GXローダ :素材供給から完成品排出まで完全自動化を実現する高速・量産の自動化システム
・MATRIS Light :手押し台車にロボットを搭載し、人との協働が可能なフェンスレスなロボットシステム
・MATRIS :変種変量生産に適応可能な自動化システム(規格化された周辺機器により、要望の組み合わせにカスタマイズ可能)
・WH-AMR 10 :工場内物流を自動化。人との協働を実現する自立走行ロボットシステム
⑦ エネルギーと資源の効率的な利用
・SBT 認定*6 を取得し、サプライチェーン全体のCO2排出量削減の取り組みを実施
・工程集約により従来工程と比べ消費電力を12%削減
・徹底したクーラントと切りくず管理により、使用中のクーラントの寿命を延長
「JIMTOF2024 おぢやスタンプラリー」を開催! ~人口33,000名の小さなまちからJIMTOF2024 へ7 社が出展~

工作機械・工作機器メーカー集積地である新潟県小千谷市。人口33,000名の小さなまちから11月5日(火)~10日(日)まで東京ビックサイトで開催される「JIMTOF2024」に7社が出展する。この出展に伴い、小千谷市内のメーカー名を覚えてもらうことを目的として、JIMTOF2024の会期中、出展7 社をめぐる「JIMTOF2024おぢやスタンプラリー」(主催=JIMTOF2024おじやスタンプラリー実行委員会 実行委員長=ユキワ精工 酒巻弘和社長 後援=ニュースダイジェスト社、小千谷鉄工電子協同組合)を開催する。
応募はがきにスタンプを集めて応募した方々の中から小千谷の名産品が抽選で当たる。特賞は魚沼産コシヒカリ新米60kg。このスタンプラリーは、2004年10月23日に発生した新潟県中越大震災から20年の歳月が経過することに対して復興と感謝の意を示すものとして企画したもの。
「JIMTOF2024」 おぢやスタンプラリーの実施概要
1.実施期間
2024年11月5日(月)~11月10日(日)「JIMTOF2024」開催期間中
2.実施内容
小千谷市から出展7社全ての小間を訪問し、応募ハガキにスタンプを集めて応募した方々の中から、抽選で “小千谷の名産品”が当たる。応募ハガキは各社の小間にて入手のこと。
3.JIMTOF2024 おぢやスタンプラリーの景品
特賞:魚沼産コシヒカリ新米60kg 1 名
A 賞 :小千谷の地酒 20 名
B 賞 :小千谷そば・うどんセット 20 名
C 賞 :小千谷おかき詰め合わせ 20 名
復興特別賞: 7 名
4.JIMTOF2024 おぢやスタンプラリーの注意事項 (応募ハガキ/チラシへの記載内容)
・ 応募は、一人1 通。
・ 各社小間にては、来場登録をすること。
・ 応募の〆切は11 月22 日消印有効。
・ 7 社の社員は応募不可。
・ 押印が最後の会社で応募ハガキを受け付ける。(この場合は切手(¥85)が不要)
・ 当選は商品の発送をもって代える。
・ 特賞の新米60kg は、分割での発送となる。
・ 発送先は、日本国内に限る。
・ 個人情報は当企画以外での目的では一切使用しない。
小千谷市からの「JIMTOF2024」出典7社(50音順)
■エヌ・エス・エス(株) (小間番号: 東5 ホール E5024)
〒947-0035 新潟県小千谷市桜町2379 番地1
(T) 0258-82-2255
https://e-nss.com/
■オヂヤセイキ(株) (小間番号: 東7 ホール E7016)
〒947-0042 新潟県小千谷市平沢2 丁目11 番19 号
(T) 0258-82-3331
https://www.ojiyas.co.jp/
■(株)第一測範製作所 (小間番号: 東7 ホール E7017)
〒947-0044 新潟県小千谷市大字坪野826 番地2
(T) 0258-84-3911
https://issoku.jp/
■(株)タカハシキカイ (小間番号: 東1 ホール E1048)
〒947-8506 新潟県小千谷市大字山谷字新保4 番地11 号
(T) 0258-82-4315
https://tmw-microstar.co.jp/
■日本ベアリング(株) (小間番号: 西2 ホール W2058)
〒947-8503 新潟県小千谷市千谷甲2833
(T) 0258‐82‐5711
https://www.nipponbearing.com/
■ユキワ精工(株) (小間番号: 西2 ホール W2053)
〒947-0052 新潟県小千谷市千谷2600-1
(T) 0258-82-1800
https://www.yukiwa.co.jp/
■理研精機(株) (小間番号: 西2 ホール W2007)
〒947-8555 新潟県小千谷市大字薭生乙664 番地
(T) 0258-82-4121
https://www.rikenseiki.co.jp/
〈新潟県小千谷市とは〉
新潟県のほぼ中央、魚沼地域に位置。日本一の大河・信濃川が市の中心を流れ、全国でも類を見ない規模の河岸段丘が特徴。また、日本有数の豪雪地で、記録的な豪雪を何度も経験している。雪がもたらす雪解け水とそれが潤す豊かな自然が、コシヒカリや錦鯉などの特産物や独自の文化を育んでいる。
東京大学とクボタが社会連携講座「次世代資源循環ソリューションのためのデジタルツイン基盤技術講座」を開設
東京大学大学院工学系研究科とクボタは、このほど、2021年11月30日に締結した「クボタと東京大学との間における産学協創協定」に基づき、資源循環型社会の実現に貢献する次世代溶融炉の開発推進に向けて、溶融分離及び回収に関するシミュレーション技術の確立をめざし、社会連携講座「次世代資源循環ソリューションのためのデジタルツイン基盤技術講座」を開設したと発表した。 発表によると、廃棄物の処理を巡っては、近年、種類の多様化、複雑化が進み、リサイクル率の低さ、最終処分場のひっ迫といった問題が顕在化しており、減容化、無害化、再資源化に優れた特性を持つ溶融炉が注目されていることを受け、クボタでは、1970年代から廃棄物の減容化、無害化を目的に開発してきた溶融分離技術をさらに発展させ、あらゆる廃棄物からエネルギーやリン(肥料成分)、有価金属を回収する資源循環ソリューションを実現するための中核技術として、処理能力と有価金属の回収率を向上させた次世代溶融炉の開発を進めており、次世代溶融炉の開発には、溶融分離と回収に関わる現象を把握することが重要であるとしている。 溶融炉を用いた処理では、廃棄物を焼却した後の焼却灰や下水汚泥などを1300℃以上で溶融し、スラグ成分と有価金属を含むメタル成分に分離させる。その後、冷却固化し分離機に通すことで、固体粒子となったスラグとメタルをそれぞれ回収する。この時、溶融分離の過程では、固体粒子(焼却灰、下水汚泥、廃プラスチックなど)、液体(スラグ)、気体(可燃性ガス、既燃ガス)が共存すると想定されているが、炉内は高温であることから、現在の計測技術ではその状況を可視化し十分に把握できておらず、また、回収の過程においても、分離機の内部ではスラグとメタルの粒子が攪拌(かくはん)され混じり合っており、その挙動を把握することは困難であるため、溶融炉及び分離機を仮想空間上で忠実に再現したシミュレーションモデル(デジタルツイン)を構築できる技術の確立が求められている。 この講座の代表教員を務める酒井幹夫教授は、微小な固体粒子の集合体である粉体のシミュレーションにおいて世界的権威であり、同研究室では粉体に加えて、固相・液相・気相が混在した状態(粉体・混相流)を再現できる高度なマルチフィジックスシミュレーション技術を独自開発しており、講座を通じて、溶融分離及び回収に関する粉体・混相流の理論を確立し、計算科学の新たな学術体系を構築・発展させるとともに、得られた知見を実機の設計に活用することで、次世代溶融炉の開発を推進し、持続可能な循環型社会の実現に貢献することをめざすとしている。
社会連携講座の概要
●講座名:次世代資源循環ソリューションのためのデジタルツイン基盤技術講座(Digital Twin Fundamental Technology Course for Next Generation Resource Circulation Solutions) ●設置期間:2024年8月1日~2027年7月31日(3年) ●代表教員:酒井幹夫 東京大学大学院工学系研究科 原子力国際専攻 教授 ●研究内容:溶融炉及び分離機の環境を再現したデジタルツイン構築に向けた、高温状態下の粉体・混相流を対象とした高度なマルチフィジックスシミュレーション技術の開発
オーエスジー 一部製品 価格改定
オーエスジーはこのほど、世界的なインフレによる原材料の高騰およびエネルギー費、人件費、副資材や物流費の上昇が続いていることを受け、同社では生産性向上とコスト削減、業務合理化などあらゆる方策に取り組みながら価格維持に努めていたが、製品品質の安定供給とサービスの維持・向上のため、下記の通り、価格改定を実施すると発表した。■対象製品と改定率(1)対象製品 〈〉内は改定率 ・タップ(ハイス・SKS・超硬)〈7~10%〉 ・ハイスエンドミル、ハイスドリル〈7~10%〉 ・超硬エンドミル、超硬ドリル、ダイヤ、CBN〈7%〉 ・ゲージ〈10%〉 ・圧造工具〈10%〉 ・その他の製品〈最大10%〉 なお、上記対象の特殊品、修正品は都度見積もり。(2)実施時期 2024年11月18日受注分より。
2024年8月分工作機械受注総額は1107.7億円
日本工作機械工業会がこのほどまとめた2024年8月分の受注実績は以下の通り。
2024年8月分工作機械受注総額は、1,107.7億円(前月比△10.6% 前年同月比△3.5%)となった。受注総額は、6カ月ぶりの1,200億円割れで前年同月比は4カ月ぶり減少。夏期休暇等の影響もあり、内外需共に前月比減少。
内需は321.9億円(前月比△9.8% 前年同月比△9.9%)で、夏期休暇等もあり、3カ月ぶりの350億円割れ。主要業種を中心に依然力強さに欠け、回復の兆しは見られず。
外需は785.8億円(前月比△10.9% 前年同月比△0.6%)で、主要3極全てで前月比減少し、10カ月ぶりの800億円割れ。特に欧州で大きく減少が見られており、今後の動向を注視。
8月の受注は前月から内外需とも減少しており、季節要因の影響だけなのか等、今後の動向を引き続き注視。
8月分内需
321.9億円(前月比△9.8% 前年同月比△9.9%)。
・3カ月ぶりの350億円割れ。6ヶ月ぶりの330億円割れ。
・前月比2カ月連続減少。前年同月比24カ月連続減少。
・夏期休暇の影響の他、金属製品や電気・精密等で前月比大幅減となり、弱含み。

(出所:日本工作機械工業会)
8月分外需
785.8億円(前月比△10.9% 前年同月比△0.6%)
・2023年10月(784億円)依頼、10カ月ぶりの800億円割れ。
・前月比2カ月連続減少。前年同月比4カ月ぶり減少。
・アジアは前月比微減も、欧州、北米は夏期休暇等でともに前月から40億円前後減少。

(出所:日本工作機械工業会)
日本機械工具工業会 2024年8月分 会員統計生産額まとまる
日本機械工具工業会がこのほどまとめた2024年8月分の機械工具生産額は次のとおり。〈( )内は対前年比〉。■生産額 切削工具 323.6億円(97%)、耐摩耗工具 29.3億円(99%)、総合計 360.8億円(98%)。■ドリル生産額 特殊鋼工具 10.6億円(70%)、超硬工具 35.1億円(98%)、ダイヤ・CBN 0.8億円(139%)、総合計 46.5億円(90%)。■エンドミル生産額 特殊鋼工具 4億円(116%)、超硬工具 34.7億円(103%)、ダイヤ・CBN 1.3億円(99%)、総合計 39.9億円(104%)。■カッタ生産額 特殊鋼工具 1.1億円(167%)、超硬工具 4.5億円(99%)、ダイヤ・CBN 0.3億円(84%)、総合計 5.9億円(107%)。■ギヤカッタ生産額 総合計 6億円(87%)。■ブローチ生産額 総合計 7.6億円(110%)。■ねじ加工工具生産額 特殊鋼工具 24.6億円(85%)、超硬工具 3.1億円(106%)、総合計 27.7億円(87%)。■バイト生産額 特殊鋼工具 0.1億円(54%)、超硬工具 7.7億円(91%)、総合計 7.8億円(90%)。■リーマ生産額 特殊鋼工具 1億円(92%)、超硬工具 1.9億円(81%)、総合計 2.9億円(85%)。■鋸刃カッタ生産額 特殊鋼工具 1.2億円(97%)、超硬工具 0.4億円(87%)、総合計 1.7億円(94%)。■インサート生産額 超硬工具 129.5億円(100%)、ダイヤ・CBN 20.2億円(103%)、総合計 149.7億円(100%)。■ボディ関係生産額 総合計 15.3億円(98%)。■超硬合金生産額 切削用 104.8億円(95%)、耐摩耐触用 13.7億円(97%)、総合計 120億円(95%)。
経産省・2024年7月度機械統計 機械工具生産動態調査
経済産業省の2024年7月度 機械工具生産動態調査(機械統計)は以下のとおり。

*機械工具(機械統計)との差はダイヤモンド工具のダイヤモンドドレッサー、グライディングホイール、カッティングソー、セグメント工具、その他ダイヤモンド工具。
*耐摩工具の一部はその他超硬工具に含まれる。
(表出所:日本機械工具工業会)
イスカル社 高能率でコストパフォーマンスに優れるヘリカルカッター「QUICK-X-FLUTE」を新発売

イスカル社は、このほど高能率でコストパフォーマンスに優れるヘリカルカッター「QUICK-X-FLUTE」を新発売した。
鋼・ステンレス鋼・耐熱合金・チタン合金等の加工用に開発された「QUICK-X-FLUTE」は、特に航空宇宙産業や重工業における高付加価値部品の重切削において高い効果を発揮する。
経済性に優れる両面8コーナー仕様の13mm切刃インサートを採用し、特殊な刃先処理を施したハイポジブレーカー及び、難削材向けのコーティング材種により、高能率加工を実現し生産性を向上する。
カッターボディは、ユニークなフルート形状の採用により、被削材への侵入及び退出時の耐振動性を向上。加工安定性を高め、切削条件のアップを可能とした。また、交換可能なクーラントノズルを各切刃に備え、切削域へのピンポイントなクーラント供給が可能。カッター底面にもクーラント穴を設けることで、高い冷却性と潤滑効果により、優れた耐摩耗性と切屑排出性が得られる。
〈レパートリー〉
■インサート(両面8コーナー仕様)
S890 SNMU 1306..HP
コーナーR 0.8/3.2/4.0
■インサート材種
MT CVDコーティング:IC5820
PVDコーティング:IC830、IC840、IC882、IC716
■カッター
S890 SM
工具径 Φ63/Φ80 mm
DMG森精機 レーザ発振器を最大4台搭載可能!積層容量1.5倍アップ! 高速・高精度なレーザ金属積層造形機「LASERTEC 30 SLM 3rd Generation」販売開始


DMG森精機は、従来機に比べ積載容量の拡大と高精度な積層を実現したSLM方式のレーザ金属積層造形機「LASERTEC 30 SLM 3rd Generation」の販売を開始した。
製造業界におけるDXの進化に伴い、製品開発スピードが加速しており、新しい製品や部品が短期間で製作・販売されるようになっているため、製造業界では、複雑形状の部品をスピーディーに加工できるアディティブ・マニュファクチャリングの需要が年々増加している。
さらに必要な部分にのみ積層を行うアディティブ・マニュファクチャリングは、無駄な切りくずの発生を低減させるため環境にも配慮したサステナブルな加工方法であり、同社ではアディティブ・マニュファクチャリングを試作品製造だけでなく、量産加工にも活用できるよう今回、LASERTEC 30 SLM 3rd Generationを開発した。
従来機から進化した最大の特長は、同社がこれまで培ってきた工作機械の設計ノウハウを反映し、設計した点である。基本構造には、金属積層造形機としては初めて、熱対称構造の鋳鉄製フレームを使用することで高剛性を実現し、Z軸にはマグネスケール社製スケールを搭載することにより、位置決め精度を向上させている。
これらの技術は同社の工作機械の設計では標準採用されており、本機においてもこれらの技術を盛り込み、 機械構造から見直したことで、さらなる高精度な積層造形を実現した。
さらに、80μmのレーザスポット径と積層エリア全体に対応する高精度光学モジュールを採用しているため、従来機よりも1.5倍拡大した325×325×400 mm3の積載容量で積層造形が可能である。また、最大1,000 Wのパワフルな出力のレーザ発振器を最大4台まで搭載可能なため、より高速に積層造形を行えるようになった。
その他にも、安全かつ迅速な材料交換を実現するパウダーモジュールrePLUGや、機械の操作を容易にするガイド付きワークフローを備えたCELOS X with easyAM により顧客の安全性や操作性、メンテナンス性を兼ね備えている。
実際に同社のレーザ金属積層造形機LASERTEC DED hybridシリーズに使用されている「パウダーノズルボディ」の切削加工をLASERTEC 30 SLM 3rd Generationに置き換え、切削加工では実現できなかった ハニカム構造のデザインを採用し設計を最適化したところ、部品数を95%削減、60%の軽量化を達成、さらに 部品の引張強度についても向上させることができた。
また積層時に使用したパウダーや不活性ガスは、rePLUG内に搭載された超音波ふるい分け装置やフィルタシステムによって効率的にろ過するため再利用が可能である。資源の有効活用が可能となり、循環型社会の実現にも貢献する。なお、同社ではこのマシンを11月5日〜10日に東京ビッグサイトで開催される「JIMTOF2024」で実機を展示する。
主な特長
①工作機械の設計ノウハウを活用した機械構造
・高剛性を実現する熱対称構造の鋳鉄製フレーム
・Z軸にマグネスケールを搭載し、高精度な位置決め精度を実現
②積層エリアの拡大と高速・高精度を実現
・最大ワークサイズ 325×325×400 mm3
・パワフルな600 Wまたは1,000 Wのレーザ出力、レーザ発振器を4台まで搭載可能
・80 μmのレーザスポット径と積層エリア全体に対応する高精度光学モジュールを採用
・熱の発生する箇所と鋳物を分離させたフローティングプロセスチャンバーとアクティブ温度補正
③作業性
・SLMシリーズで初めて交換可能な積層用コンテナを採用し、ジョブごとの切り替え時間を短縮
・安全かつ迅速な材料交換を実現するパウダーモジュール rePLUG
-材料粉末の供給や回収ユニット、リサイクルシステムなどの周辺機器類と一体化させた気密性の高い構造により、粉末材の飛散を防止し、安全に交換が可能
-超音波ふるい分け装置により最高レベルの安全性で粉末材を処理
-材料を問わない高耐久性フィルタシステムにより、不活性ガスを効率的にろ過
④CELOS Xによる操作性の向上
・CELOS X with easyAM により、ガイド付きワークフローを通じて、操作性とメンテナンス性が向上
・機械の定期的な保守メンテナンスをサポートする支援アプリケーション
↓紹介映像はこちら↓
https://www.dmgmori.co.jp/movie_library/movie/id=7230
サンドビック・コロマント 「耐熱合金/チタン合金 加工セミナー2024」を開く

サンドビック・コロマントは、2024年9月5日、6日の2日間、名古屋中川区のサンドビック・コロマント・センターにて「耐熱合金/チタン合金 加工セミナー2024」を開催した。
このセミナーは、耐熱合金およびチタン合金に特化した最新の切削技術とソフトウェアを融合した次世代の加工ソリューションを紹介するもので、実際にこれらを加工するユーザーを中心に約40名が参加した。
セミナー冒頭の挨拶で箕輪賢太郎Aerospace推進部部長は、「耐熱合金やチタン合金は、加工が難しい難削材として広く知られているが、近年では部品の複雑化に伴い、これらの材料を効率的に加工するためのノウハウがますます重要になっている。本日のセミナーでは、講習と実際のデモンストレーションを通じて、皆様の加工現場に役立つヒントを提供できれば幸いである。」と述べた。
セミナーは4つのセッションで構成され、各セッションで具体的な技術とその応用方法が詳しく解説された。最初のセッションでは、CNCマシンシミュレーションソフトウェア「VERICUT」を使用し、グラフ機能を用いた加工条件の分析から、VERICUT FORCEを使用した最適化までのプロセスが紹介された。次に旋削加工の幅広溝加工ソリューションとして、外径幅広溝加工を丸溝チップで安全かつ効率的に加工するツールパスソリューションが解説され、VERICUT FORCEを使用することでさらに加工を最適化する事例が実演された。続いて、転削加工のポケット加工ソリューションと実削を交えて紹介された。
最後にソリッド加工のブレード加工ソリューションとして、ブリスクやポケット加工等の工具突出しの長い加工における生産性向上と、最新工具を用いたブレード翼面削り出しの安定かつ高精度加工が紹介された。
セミナー中にも、多くの参加者の方が講師やスタッフに質問を投げかけ、活発なディスカッションが行われた。参加したお客様からは、多くのポジティブなフィードバックが寄せられ、参加者の一人は、「デモ加工と商品説明が充実しており、新製品について知ることができた。今後の加工の参考にしたい」と述べ、今後もこのようなイベントの開催を期待する声が多く聞かれた。
