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第59回(令和6年度)機械振興賞受賞者が決定 「経済産業大臣賞」にJFEスチール

 機械振興協会(会長=釡和明氏)がこのほど、令和6年度の機械振興賞の受賞者を決定した。今年度は23件(大企業8件/中小企業9件/小規模事業者6件/支援事業0件)の応募の中から、研究開発では、経済産業大臣賞1件、中小企業庁長官賞1件、機械振興協会会長賞4件、奨励賞3件を表彰する。なお、表彰式は令和7年2月20日(木)、東京プリンスホテル マグノリアホールにて行う。

 機械振興賞の表彰対象は、研究開発では、独創性、革新性及び経済性に優れた機械工業技術に係る研究開発及びその成果の実用化により新製品の製造、製品の品質・性能の改善または生産の合理化に顕著な業績をあげたと認められる企業等及び研究開発担当者、支援事業では、支援効果及び継続性に優れた支援事業により、機械産業技術に関わる中小企業が優れた成果を上げたと認められる支援機関及び支援担当者。

第59回機械振興賞は、機械振興賞審査委員会(委員長 中島 尚正 東京大学 名誉教授)において厳正な審査の上、決定した。

【研究開発】


経済産業大臣賞
「厚鋼板の高品質化を実現した連続鋳造の凝固完了位置自動計測装置」
●JFEスチール(推薦:日本鉄鋼協会)
 

 

 天然ガスの需要増加に伴い、パイプライン用鋼材の品質向上が求められている。パイプライン用鋼材は連続鋳造で製造される際、外側から徐々に固まる過程で、中心部に鋼材に加えられた添加物が集まる「中心偏析」が発生する場合がある。中心偏析が生じると、天然ガス中に含まれる硫化水素が鋼材内部に侵入し、中心偏析部に集まった水素ガスの圧力で鋼材の割れが発生する危険が高まる。

 本業績では鋳造中の鋼材に電磁力により非接触で超音波を発生させ、超音波の縦波と横波の伝播状況で凝固完了位置を正確に把握する測定装置を開発した。センサー部には特殊な配列でネオジム磁石を並べて強力な磁力を発生させ、かつコイルに大電流を印可することで、鋼材に超音波を発生させている。また、超音波には周波数変調を掛けた波形を使用し、レーダーに用いられるデジタル信号処理を用いて、S/N比と時間分解能を向上させている。これ等の技術により凝固完了位置の計測と、所定の場所で鋼材を凝固させる制御が可能となり、鋳片引き抜きローラーの圧力を適切に付与することで、凝固直前の添加物が濃くなった溶鋼の中心部への流入を防ぎ、中心偏析を改善した点を高く評価した。

中小企業庁長官賞
「校正不要で超高精度制御を実現する産業ロボット制御ソフトの開発」
●チトセロボティクス

 

 産業用ロボットと画像認識カメラを連携させて、人手に頼っていた作業をロボットに置き換える自動化が進んでいる。しかし、カメラの位置合わせやロボットのキャリブレーションに多くの時間を要し、把持した物の重量によるロボットアームの撓み方の変化や、移動式ロボットの停止位置誤差などに対応できない問題があった。本業績では、カメラによる位置合わせに積分要素を加え、カメラが認識した位置のずれに対する補正量が時間とともに累積され、幾何学的な誤差の影響を受けにくい制御方法を開発した。これにより、キャリブレーションなしで高精度制御が可能となり、位置合わせが難しい車輪付きの移動型ロボットでも正確な作業が行えるようになった。また、従来はキャリブレーションが困難であった複数の異なるメーカーのロボットを、容易に協調させて働かせることが出来るようになった点なども高く評価した。

機械振興協会会長賞(企業名50音順)
「セルロースナノファイバー連続脱水シート化装置の開発」
●川之江造機、愛媛大学、(推薦:四国産業・技術振興センター)

 セルロースナノファイバー(CNF)は、軽量・高強度・低線熱膨張などを特長とする植物由来の環境に優しい素材で、自動車や建材などの工業分野から食品や医療分野に至るまで幅広い用途で実用化が進んでいる。しかし、CNFは90%以上水を含んだ状態で提供されることが多く、高い輸送コストが課題となっている。この課題解決のために水分の除去が必要となるが、CNFは極めて微細な繊維状物質で、フィルターろ過による固液分離が難しく、加熱による脱水はエネルギー消費が大きい。本業績では、抄紙技術を応用した吸引脱水機構により、連続的な脱水を可能とした。また、加圧脱水機構を組み合わせることで、加熱脱水にかかるエネルギー消費を極力抑えた低コスト・低環境負荷のCNF連続脱水シート化装置を産学連携で共同開発した。CNFシートはレースカーの石油系素材部品の一部代替として活用されており、環境貢献や軽量化、燃費向上によるCO2排出量削減にも期待できる。

「マグネットの磁力を活用し鉄粉をフィルターにする精密2次ろ過装置の実現」
●ショウナンエンジニアリング(推薦:日本産業洗浄協議会)

 研削・研磨加工に使用するクーラント(加工液)は、加工中に発生する熱を除去し、切り屑を加工エリアから運び出す重要な役割を担う。しかし、鉄系材料の研削・研磨加工においては、クーラントタンクのろ過機能は約40年間大きな進化はしておらず、クーラントの品質を維持する性能も大きくは向上していない。本業績では、マグネットセパレーターで切り屑の1次除去を行ったクーラントを、対向配置された強力な磁石の間を通すことで、微細な切り屑を補足集積して三次元的なフィルターとして機能させている。これにより目詰まりがし難く、砥粒等の磁力で捕捉できない微細なごみも除去可能とした。さらに、対向する磁石を移動させることで、フィルターとして使用された切り屑や砥粒を自動的に回収・洗浄する仕組みを開発した。これらの機能により、クーラントの品質を長期間にわたって維持することが出来るシステムを実現した。

 

「大規模地震発生時の水道管破断対策用革新的伸縮可とう管の開発」
●日本ニューロン(推薦:大阪大学)

 水道管の継手として、季節変化による管路の熱収縮や地盤沈下による破断を防ぐために、伸縮や曲げに強い伸縮可とう管が使用されている。この継手は、管路の屈曲部や直線部分に適切な間隔で配置されることで、その機能を果たす。特に近年大規模地震による水道管の破断が原因で、被災地における飲料水の供給が長期間途絶える事例が発生しており、伸縮可とう管のさらなる性能向上が求められている。本業績では、耐久性が高く大変位への許容度が大きいステンレス製ベローズ(蛇腹)カップリングを改良している。隣り合う山の高さを変えることで、ベローズ部に大きな曲げが発生した際、内側部分で山の頂点同士が干渉するのを回避し、より大きな変位に対応可能とした。さらに、FEM(有限要素法)解析を用いた強度計算で設計の妥当性を検証するとともに、自社開発の大型試験機を用いた強度試験および破断試験により、性能を確認した。

「麺類をほぐし、分割、盛り付けをする機械の開発」
●不二精機

コンビニやスーパー等で販売されている弁当のパスタなどの麺類は、種類が豊富で人気が高い商品である。これらの製造では、長くて柔らかい麺を切れないようにほぐし、見栄え良く容器に定量を盛り付ける必要がある。そのため、多くの工場では手作業が採用されている。しかし、茹でたての麺は約80℃の高温で、冷却後では約5℃の低温となり、いずれの段階で取り分けたとしても、作業者の手への負担が大きかった。本業績では、加熱又は冷却された麺を調理過程で絡まった状態から、櫛状の器具で髪をとかすようにほぐす機構を2段階設け、後工程で取り分けやすくしている。また、ほぐしを行うことで、麺を揃えやすくして盛り付けの見栄えを良くしている。さらに、定量に取り分ける際に麺を切断してしまうと、長さが極端に短いものが発生して商品価値を下げてしまうが、フォーク状のシャッターで麺を定量に分離することで、麺を切断せず自動で容器に盛り付けることを可能とした。

〈審査員特別賞〉
 中小企業庁長官賞および会長賞への繰り上りがあったため該当なし。

〈奨励賞〉
「生産設備の待機状態を判断し自動で低圧制御する省エネ機器」
●SMC

 製造業におけるエネルギー消費の約20%はエアコンプレッサーによるものとされており、供給される圧縮エアはエアシリンダーの動力源や清掃用エアとして使用されている。しかし、個々の機械のエアユニットはそれぞれ独立して動作しており、休止状態の機械装置にも稼働時と同じエア圧で供給されている。このため、シリンダーからのエアリークや、特定が難しい空気漏れ箇所からの流出が生じ、エアの消費管理が困難となっている。特に、EUにおいてはCO2排出削減の要求が厳しく、人手を介さずに圧縮空気の使用量を削減する技術が求められている。これに対応するため、本業績では機械装置へのエア供給を制御する圧力調整装置に、供給エアの流量・圧力・温度を検知するセンシング機能を搭載した。これにより、機械の休止を自動的に判断し、安全性を損なわない範囲で供給圧を低下させることで、エア消費量の削減を可能とした。また、親機となる装置には、上位システムへの接続が可能な通信機能と、最大10台の子機を接続できる無線機能を備えて、煩わしいケーブル配線を削減しつつ上位システムへの接続を可能としている。

「内製DXによる工程ビッグデータのリアルタイム分析と無人制御の実現」
●サンシード(推薦:関西文化学術研究都市推進機構)

 中小企業においてもDXによる省力化・自動化が求められるが、製造業では多種多様な機械装置があり、市販のDXツールでは対応が難しく、高価であった。本業績では、製造業で扱いなれている制御用のPLCをデータ収集の核として、自動生産管理データベースを構築。また、不良品の自動判別、データ化システムも内製化し、不良品の削減にも成功した。

「デジタル船上スケールの研究開発」
●田中衡機工業所(推薦:日本計量機器工業連合会)

 電子秤は揺れの影響を受けるため、漁船上で魚を正確に計量することが出来なかった。本業績では、秤の内部に設置した基準重りの測定値を用いて、被測定物の測定値を校正して船上でも正確に計量できる秤を開発した。また、漁船上ではエンジンによる振動や複雑な揺れの影響が出易いため、共振を防ぐ構造や揺れの影響が出にくい計算方法を開発した。

【支援事業】
〈中小企業基盤整備機構理事長賞〉
 該当なし

〈奨励賞〉
 該当なし

 

「教育事業を充実」日本工作機械販売協会 令和7年 賀詞交歓会を開く

あいさつする髙田会長

 日本工作機械販売協会(会長=髙田研至 井高社長)が1月9日、第一ホテル東京(東京都港区新橋)で令和7年 賀詞交歓会を開いた。

 あいさつに立った髙田会長は、「昨年は能登半島地震があり多くの方が被災され、復興半ばの状態で9月に豪雨に見舞われ、われわれは国を挙げてフォローしていく必要があるのではないか。また、ロシア、ウクライナ問題、そして中国経済等、経済的にも様々な面で厳しい1年だった。このようななか、昨年11月にJIMTOFが開催され、非常に大盛況に終わった。自動化、効率化、知能化、デジタル化といった技術革新、工程集約や同時5軸複合加工機など構造的な大変革が行われているなか、日本の製造業は生産性を向上させ、競争力を回復させることが喫緊の課題ではないか。しかし、日本の製造業はこうしたことを理解しながら、変化を嫌い、将来に向けての展望が開けていないというのが現状であり、特に中小企業においては、現状のままでは多くの会社が淘汰されるのではないか危惧している。需要の喚起をここにおられる業界の皆様とともに需要喚起のため生産性向上、生産現場の改善のために商社は積極的に関与すべくスキルを身につけるために教育事業を充実させていきたい。」と意気込みを示した。

経済産業省 須賀産業機械課長

 来賓を代表して経済産業省 製造産業局 産業機械課 須賀千鶴課長があいさつをした。このなかで須賀課長は、「昨年は元旦の地震をはじめ、自然災害に見舞われた1年だったが、経済指標をマクロでみると、30年ぶりの高水準の賃上げと設備投資、史上最高水準の株価、名目GDP600兆円越えという明るいニュースを耳にする1年でもあった。日本政府としてはこの動きを着実に地に足をつけて定着すべく全力を尽くしていきたい。世界に目を向けると今年は米国で新政権が誕生するが、特に投資については日本企業が安心して判断できる環境を整えていくことは政府の役目であると考えている。日本の国益に資する形で米国の新政権にはまず、この点をよくお伝えしながら日米の経済関係をより一層発展させていきたいと考えている。」と述べた。

稲葉 日本工作機械工業会会長

 続いて、業界を代表して日本工作機械工業会 稲葉善治会長が、「2024年を振り返ると不透明、不確実に加えて不安定な難しい局面だった。このようななか、日工販の皆様には大変なご尽力を賜った。日工会としては、グリーン、デジタル、レジリエンスを合い言葉に、IoT、AIを駆使した自動化を駆使して従来の日本の製造業を変えていこう。技術はモノからコトへという言葉に表されるが、良いものがなければ良いことができないというのが、私どものモットーだ。ありがたいことにJIMTOF2024も大変盛況だった。今年は不透明、不確実、不安定な状況は残念ながらまだ続くと思われるが、しかしながら2024年より悪くなる要素は見当たらないので、日工会としては今年の目標を前向きに捉えている。」とあいさつをした。

 乾杯の発声は、日本工作機械輸入協会 金子一彦会長が行った。宴もたけなわのころ、散会した。


 

「為替の回復に期待」日本工作機械輸入協会 令和7年賀詞交歓会を開く

あいさつする金子会長

 日本工作機械輸入協会(会長=金子一彦 三宝精機工業社長)が1月8日、都内の第一ホテル東京(東京都港区新橋)で令和7年 賀詞交歓会を開いた。

 あいさつに立った金子会長は、「2024年はwithコロナのもとで世界的な景気後退の懸念が高まっていると指摘されていたが、11月にJIMTOF2024が開催され、多くのビジネスチャンスが生まれたと認識している。本年はさらに具体的な形に結びつくことを期待している。特にスマートファクトリーの分野では大きな進化が見られた。ロボットを活用した革新的な技術などさらなる自動化が加速していくことで生産性の向上が大いに期待される。しかしながら、一昨年より続く、慢性的な円安は当協会の会員にとっては非常に厳しい状態である。昨年の工作機械の輸入通関実績が約780億円だった。この数字は2023年の846億円、2022年831億円と比較し、約100億円下がっている。これこそ慢性的な円安傾向に相当影響を受けたことは間違いない。ただし、周辺機器の輸入通関実績においてはいずれも一昨年同様となっている。2025年は緩やかではあるが、円高ドル安が進んでいくと見込まれている。ぜひとも為替の回復を期待したい。」と期待を込めた。

経済産業省 須賀産業機械課長

 来賓を代表して経済産業省 製造産業局 産業機械課の須賀千鶴課長があいさつをした。このなかで須賀課長は、「昨年は能登半島地震をはじめ、自然災害に見舞われた1年だったが、他方で経済指標をみると30年ぶりの高水準の賃上げ、設備投資、史上最高水準の株価、名目GDP600兆円越えと明るいニュースも聞こえた1年だった。政府としてもこの流れを定着に持っていきたい。今や日本は世界有数の工作機械生産国となったが、その発展は輸入工作機械が始まりであり、日本の近代化の歴史とともに皆様方には長きにわたり、産業発展に貢献していただき、感謝を申し上げる。」と感謝の意を表した。

 乾杯の発声は、アメリカ合衆国大使館 商務部 マイケル・ミドルトン上席商務官が行った。宴もたけなわのころ散会した。

 

ユキワ精工 深刻化する人手不足に「自動化」を提案

 

 ユキワ精工が、深刻化する人手不足に①自動割り出しの多面加工傾斜円テーブル、②高精度加工ツーリングシステムで「自動化」を提案している。

 同社では、ロボットの導入をしたくても、スペースの確保やコスト面での不安を持つ加工現場の声を受け、ワークを自動で供給・排出するワークハンドリングホルダを提供している。

 生産性向上とともに環境負荷低減にも貢献し、ワークを自動で搬送することで、夜間運転も有効活用し、1日における生産数の80%アップを可能にしている。

 無人運転にした際の加工精度については、同社のホルダ『スーパーG1チャック』が加工精度の安定に寄与する。また、同社のワークハンドリンフホルダを使用すればロボットの設置スペースが不要となるため、作業スペースの空間を確保できる。

 環境面においてもロボット用の電力が不要になることから、消費電力20kWh/日(約17%)が削減でき、脱炭素社会に貢献する。また、『スーパーG1チャック』は、一般的なコレットホルダと比較し、同条件で加工距離が延長するので、使用工具の本数を削減できるため、経済的な効果も高い。なお、同社の『ワークハンドリングホルダ YHG/YHN』は、「グッドデザイン賞2023」を受賞製品である。

【↓動画はコチラ↓】
https://www.youtube.com/watch?v=lJeaSW3H9K4
 

三菱マテリアル 高硬度鋼旋削加工用CBN材種“BC8200シリーズ”にホーニングを拡大展開、67アイテムを追加

 

 三菱マテリアル 加工事業カンパニーはこのほど、高硬度鋼旋削加工用CBN材種”BC8200シリーズ”にホーニングを拡大展開し、67アイテムを発売した。

 高硬度鋼の旋削加工では、加工条件により適したホーニング形状が変わる。機械の性能が進化していく中で、従来の加工条件では推奨していなかったホーニング形状にも需要が生まれているという背景で今回、〝BC8200シリーズ〟にホーニングのバリエーションを追加し、対応可能な加工条件の拡大を図った。

 主な特長は、以下の通り

① 高能率加工や高負荷な加工条件でも使用可能なホーニング形状を追加により、安定加工を実現。
② バリエーション豊富なホーニングの幅と角度により、あらゆる加工条件に対応。

■標準価格(税抜き価格)
・NP-DNGA150404TA2 BC8210:5,740円
・NP-CCGW09T304FS2 BC8220:6,390円
 

イスカル社 超硬ミルスレッド「SOLID-M-THREAD」を新発売

 

 イスカル社がこのほど、超硬ミルスレッド「SOLID-M-THREAD」を新発売した。

 高能率加工特化型の「MTECBF」は、溝数5~8の芯厚を大きくした、業界レベル最高値の多刃設計+不等ピッチを採用し、倒れに強い構造となっている。その為、切削条件を上げた際も倒れを抑制し、高品位なねじ切り加工を1パスで行うことが可能で、タッピングよりも1穴あたりの加工時間を短縮する。既存のタッピングやスレッドミーリングに代わる新たな生産性向上の選択肢となる。

 対応ねじ規格はISO(並目、細目)、UN、BSP。センタークーラントスルー対応の為、止まり穴加工における切屑排出も良好。また1本の工具で右ねじ・左ねじのどちらも加工可能なほか、様々な被削材の加工にも対応する。

 イスカル社ホームページでは、加工ねじ規格に対応する工具を豊富なレパートリーから選択し、CNCプログラムの作成までワンストップで簡単に行える、ねじ切り工具選定プログラム「ミルスレッドアドバイザー」を誰でも無料で利用可能。ユーザーからの問合せにも対応している。

■レパートリー
型番 :MTECBF
工具径 :Φ4.8-Φ16
材質 :IC908
対応ねじ規格:ISO(並目、細目)、UN、BSP
対応被削材 :ISO P、M、K、N、S、H種
 

アマダグループ 「MF大賞」をはじめ各賞を受賞

 

 アマダとアマダプレスシステムは、このほど日本鍛圧機械工業会が主催する「MF技術大賞2024-2025」にて、最高賞である「MF技術大賞」をはじめ「MF技術優秀賞」、「MF奨励賞」、「MF新技術賞」を受賞した。

「MF技術大賞」は、鍛圧塑性加工技術の発展に寄与することを目指して、Metal Forming(MF)に不可欠な鍛圧機械、製品加工、金型、システム、素材、製品組立、研究の7つの項目を組み合わせた「ものづくり総合力」が顕彰される。鍛圧機械の良さを最終製品の良さで証明するため、鍛圧機械メーカーと加工メーカーなどの連合体が表彰される。また、今回からは鍛圧機械工業会会員が単独で応募できる「MF新技術賞」が設けられた。

 アマダグループの「MF技術大賞」の大賞受賞は、7 回目( 2010-2011 、2012-2013 、2014-2015、2018-2019、2020-2021、2022-2023、2024-2025)となる。

MF技術大賞 「4軸ハイブリッドプレスを用いた複動加工製品の製造」
 

受賞会社: アマダ、アマダプレスシステム
デジタル電動サーボプレス「SDE-iⅢ」「SDEW-iⅢ」シリーズ
三陽製作所

農業用管理機械の構成部品

 加工プロセス: 絞り加工において、プレススライド内の油圧を用いて材料に背圧を加えながら成形することで材料の破断を抑制。通常2工程必要な加工を1工程で可能とした。まがりばかさ歯車において、冷間分流鍛造工法を行うことで低い荷重のまま材料の充填率を上げることができ、品質の向上、金型寿命の向上を実現した。

【受賞理由】
 デジタル電動サーボプレスと油圧3軸を組み合わせ、冷間分流鍛造工法を実現。従来の1軸による工法では、プレス機と金型が大型化してしまうのに対して、4軸プレス機にすることで小型化した。従来工法では3,000kNが必要だったが、本工法では2,000kNと、加工荷重も低減し金型寿命にも貢献している点が評価され、受賞につながった。

MF技術優秀賞 「精密圧潰冷間プレス工法による高放熱性金属加工部品」
 

受賞会社:アマダ、アマダプレスシステム
デジタル電動サーボプレス「SDE-iⅢ」「SDEW-iⅢ」シリーズ
大貫工業所 

LED用アルミニウムリフレクタ

加工プロセス: 従来、切削加工の代替は絞り加工が主流だったが、部分的に厚さの異なる製品の加工は難しく、寸法精度にも問題があった。今回新たに、潰し工程のみで製品を造る精密圧潰冷間プレス工法を開発。半導体パッケージ用放熱リッドやハイパワーLED用アルミニウムリフレクタの量産を可能にした。

 

【受賞理由】
 新たに、切削加工の代替方法とされる深絞り加工に対して、潰し加工のみで製品を造る工法である精密圧潰冷間プレス工法を開発。本工法に替えたことによりコスト5分の1、加工速度約30倍とコスト低減や生産性向上が顕著である点が評価され、受賞につながった。

MF奨励賞 「車載用各種モーターフレームの製造」

受賞会社:アマダ、アマダプレスシステム
デジタル電動サーボプレス「SDE-iⅢ」「SDEW-iⅢ」シリーズ
髙橋金属

 

エアサス用モーターフレーム

加工プロセス: サーボプレス3台を連結したタンデムラインを使用し、最大17工程でプレス加工を行う。プレス加工後に、連結した電解イオン水洗浄機により洗浄を行い完成品となる一貫プレス加工システムで、自動車車載用各種モーターフレームの製造を行う。

 

MF新技術相【新技術製品部門】ファイバーレーザ溶接システム「FLW-ENSISe」シリーズ

受賞会社: アマダ
【受賞理由】
熟練技術者の確保や育成が困難な中、AIによるティーチングレス化が高く評価された。さらに、グラインダー仕上げを低減するなど現場作業者の労働負荷を軽減し、労働環境の改善も実現。作業工程削減による労働生産性を約6倍改善する点が評価され、受賞につながった。

MF新技術賞【新技術環境部門】 電動サーボベンディングマシン「EGB-e」シリーズ

受賞会社: アマダ
【受賞理由】
 サーボと油圧のハイブリッド方式から、プレスブレーキの動作に最適化された専用のサーボモータを開発し、オイル使用量を大幅に削減したことが評価された。また、突き当てモニター、曲げ角度センサー、加工ガイダンスなどの各種表示機能やY3軸バックゲージ、金型自動交換装置、音声操作の導入など、作業環境と安全性が大幅に向上している点が評価され、受賞につながった。

 

ブルーム-ノボテスト 新社長に朝尾信之氏

 ブルーム-ノボテストは本年1月1日付けで代表取締役に朝尾信之(あさおのぶゆき)氏が就任した。なお、前代表取締役である山田亨(やまだとおる)氏は2024年12月31日をもって退任した。


 就任にあたり朝尾社長は、「ご提案する製品やサービスを通じて、お客様のお困りごとを解決することが私にとっての働く喜びです。山田がこれまで日本市場で広めてきた機上測定ソリューションとその価値をより広くお客様にご紹介し、生産効率の向上を通じて、日本のものづくり発展の一助となれればと考えております。お客様の生産課題の聞き取りを強化し、ソフトウェアを含めたソリューション提案によってこれまで以上に皆様にお役立ちができるよう、従業員と共に努力して参ります。」とコメントしている。

 

 

■朝尾伸之氏 プロフィール――――
 1981年生まれ、2003年福井工業高等専門学校機械工学科を卒業後、岐阜大学工学部機械システム工学科に編入。2005年同大学を卒業後、オークマ株式会社やサンドビック株式会社にて機械加工分野でのキャリアを積む。2023年ブルーム-ノボテストに入社、経営企画室に所属。

〈ブルームノボテスト株式会社〉
ドイツ、グリューンクローに本社を構えるBlum-Novotest GmbHの日本法人。1999年に設立し、レーザ式工具測定機、タッチプローブ、ボアゲージなど主に機上測定器の日本市場向け販売&サービスを行っている。全社スローガンは「Focus on Productivity」であり、顧客の生産効率向上に貢献することを事業の基軸としている。より幅広い製品提案、迅速なサービス対応の具現化に向け、主軸管理用のテストベンチのご紹介や、世界4拠点で現在建設中の「ブルームーノボテスト・コンピテンスセンター」との連携なども進めている。

 

ダイジェット工業 製品価格改定

 ダイジェット工業は世界的なインフレによる物価の上昇、人件費、エネルギー費、物流費の高騰等のなか、製造のみならず営業、物流等あらゆる部門において効率化を行い、コスト低減に努めていたが、企業努力だけでコストアップを吸収する事が難しいと判断し、製品の安定的な供給ならびにサービスの一層の向上をはかるため、このほど価格改定を実施すると発表した。■価格改定〈切削工具〉 標準品:現行価格+5~8%(ただし、10月に価格改定を実施したレンチについては対象外とし、特殊品にカンしては都度見積もりとする。■実施時期 2025年4月1日受注分より 

【令和7年 年頭所感】日本ロボット工業会/日本フルードパワー工業会/日本工作機械輸入協会

「ロボット・イノベーションの加速化が急務」
●日本ロボット工業会 会長 橋本康彦

 新春を迎え、謹んで新年のお慶びを申し上げます。

 さて、昨年を振り返りますと、パリ・オリンピック、パラリンピックでの日本人選手の活躍や大リーグでの大谷選手の活躍など、スポーツでの明るい話題が多くあった一方、国内での能登半島地震や豪雨災害をはじめ、世界各地でも大水害や森林災害など大きな自然災害が多発し、非常に多くの方々が被災されました。また、日本を含め約80の国・地域で選挙が行われ、今後の政治流動化への不安を抱かせた一年となりました。

 一方、長引くロシア・ウクライナ情勢やますます複雑化する中東情勢等の地政学的リスクが更に不安定化しつつあります。国際経済もこれら要因に加え、中国経済の低迷や欧米でのインフレ圧力などから回復軌道が見通せない状況にあります。直近の国際通貨基金による世界経済の見通しをみても、一昨年が3.3%の伸びであったのに対し、昨年は3.2%、そして今年も3.2%の伸びに留まるとの観測もあり、様々な懸念を抱えたなかでの年明けとなりました。

 このような状況の下、2024年の我が国のロボット産業は、先に挙げました中国市場の低迷や世界経済の諸リスク、更に米国大統領選前での投資の先送りなどから、受注額で対前年比  1.6%減の約8,300億円、生産額では12.3%減の約7,820億円と、当初見通しを下回ることとなりました。
 

 そして、今年のロボット市場におきましては、次期トランプ政権での通商政策の行方や米中摩擦の再燃等の不透明感があるものの、米国景気拡大への期待やAIへの大規模投資による半導体や電子機器への需要回復が見られるなど、根強い自動化投資需要の回復をベースに、受注額は対前年比4.8%増の8,700億円を期待するとともに、生産額は6.1%増の8,300億円と見通しております。

 さて当会の今年の活動については、業界活性化のさらなる推進に向け、昨年に引き続き以下の3点を重点項目として取り組む所存です。
 

 第一は「市場拡大に向けた取組」です。当会では、一昨年より経済産業省が実施する「革新的ロボット研究開発等基盤構築事業(通称・ロボフレ事業)」の「施設管理」及び「食品」の2分野における、ロボットフレンドリーな環境構築に必要な研究開発の支援事業に参画しており、今年度がその最終年度にあたりますが、その開発成果普及に努めることとします。また、政府では、「中小企業省力化投資補助事業」での省力化投資支援において、「カタログ注文型」に加え、新たに「一般型」を設けることで、ロボットのシステム設備に対する導入支援が拡充されることとなり、それらの施策を通じたロボットの利活用拡大に努めるほか、日本ロボットシステムインテグレータ協会はじめ、関係団体との連携を通じ一層の市場拡大に努めてまいります。

 第二は「イノベーションの加速化に向けた産学連携の推進」です。ロボット分野における国際競争は益々激化しており、グローバル市場での我が国の優位性確保や潜在市場の顕在化に加え、様々な社会課題解決に向けても、ロボット・イノベーションの加速化が急務となっています。その対応に向け、引き続き日本ロボット学会をはじめ関係学会及び関連業界との連携に努めることとします。

 第三は「国際標準化の推進、国際協調・協力の推進」です。国際標準については、欧米が市場獲得の手段として戦略的に取り組んでいますが、引き続き我が国も官民挙げての取り組みが重要です。特に、ロボットの国際標準化について審議しているISO/TC299では、本年2月に東京会議として、5つのワーキンググループが開催されることとなっており、国際標準化活動に対して、ロボットのリーディングカントリーとして引き続き積極的に取り組むこととしております。また、国際ロボット連盟を通じた活動並びに国際交流を積極的に推進していく所存です。

 加えて、本年4月13日から10月13日まで、「2025大阪・関西万博」が開催されますが、その開催に併せ、当会が2023年度にスタートした2050年に向けての「ロボット産業ビジョン」の最終版を現在、鋭意取り纏め中です。
 

 そして6月4日~6日にかけ「第26回実装プロセステクノロジー展」を、また、12月3日~6日にかけて「2025国際ロボット展」の2つの展示会を東京ビッグサイトで開催します。両展示会を通じて技術情報の発信とともに、様々な分野へのロボット利活用拡大への意欲を喚起することに加え、市場調査、技術振興等の各事業を意欲的に展開する所存です。

 引き続き関係各位の一層のご支援とご協力をお願い申し上げますとともに、皆様のご活躍とご発展を祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

「若手技術者の育成に注力」
●日本フルードパワー工業会 会長 川瀬正裕

 2025年の年初にあたり、一言ご挨拶申し上げます。
 

 昨年は、国内外で多くの選挙が行われ、大きな変化が起こる年となりました。我が国では、岸田内閣から石破内閣へ政権交代が行われ、衆議院の与野党逆転が起きました。米国では、次期大統領にトランプ氏が決定し、各国がその対応に追われています。東アジアでは、韓国で戒厳令が一瞬発令されるなど、政治的混迷が深まりました。中国では住宅関連産業の低迷や若者の就職難などが続いており、デフレの懸念が高まる中で、成長鈍化が懸念されております。また、ロシア・ウクライナ戦争が続く中、シリアのアサド政権崩壊というニュースも入り、世界情勢はますます厳しさを増しています。
 

 今年1月には米国で第二時トランプ政権が発足します。米国は対中、メキシコ、カナダに一律関税を課すとの話もあり、中国からの部品調達や海外に進出する中国企業からの部品調達にも影響を及ぼすことが懸念されます。このような状況下で、サプライチェーンの再構築と「経済安全保障」の確保が求められています。
 

 さて、我が国の経済状況についてですが、昨年12月に発表された日銀短観では、業況判断DIが大企業・製造業で+14%と若干改善しました。特に生産用機械や化学、自動車などの業種が改善し、効率化投資やデジタル化、脱炭素化、サプライチェーン強靭化への投資の必要性が高まっていることが示されています。当業界の2024年の出荷額(推定値)は、油圧機器が約3千6百億円、空気圧機器が約5千3百億円となり、対前年比約4.2%減の約8千9百億円となりそうです。このような、厳しい経済環境下、工業会としては、効率的な会議の推進や海外関連団体との交流強化、新しい課題への対応などを進めていきます。また、カーボンニュートラルやデジタル社会への対応、若手技術者の育成にも力を入れてまいります。
 

 今年は巳年です。蛇は再生や永遠の象徴と言われ、我々にとっても、これまでの努力が実を結び、新たな成長や変革の年となることを期待しています。

「海外の最新の技術による、最良のソリューション提供していく年」
●日本工作機械輸入協会 会長 金子一彦

 2024年は、ウィズコロナの下で社会経済活動の正常化が進んでいる中で、世界的な景気後退の懸念が高まっていると指摘されていました。
 

 そんな中、11月にJIMTOF2024が開催され、多くのビジネスチャンスが生まれたと認識しており、本年はそれらが具体的になっていくことと思います。
 

 特にスマートファクトリーの分野では大きな進化がみられ、これに伴い、製造業においては、ロボットを活用した革新的な技術など、さらなる自動化が加速していくことで生産性の向上が大いに期待されます。
 

 本年は当協会創立70周年の記念すべき節目の年であります。70年前に先人たちがビジネスの基礎を築いていただいたことに感謝と敬意を表すとともに、これを未来に向けて引き継いでいくことが重要であると考えます。
 

 円安という輸入ビジネスにとっては、難しい状況ではありますが、本協会の使命である、海外の最新技術を紹介するということをもう一度が見つめなおし、最良のソリューションの提供を促進していけるような年になると考えております。