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タンガロイ 2製品を拡充!
タンガロイがこのほど、ヘッド交換式ドリル「DrillMeister」の汎用ヘッドDMP形、フラットヘッドDMF形、高精度ヘッドDMC形に加え、革新的なY軸用旋削工具「Add Y-axisTurn」にD形インサートを拡充した。
ヘッド交換式ドリル「DrillMeister」の汎用ヘッドDMP形、フラットヘッドDMF形、高精度ヘッドDMC形を大幅拡充
今回拡充したのは、ヘッド交換式ドリル 「DrillMeister」(ドリル・マイスター)シリーズの汎用ヘッドDMP形に耐摩耗性に優れる「AH9130」材種。併せて高精度加工用ヘッドDMC形、座繰り加工用ヘッドDMF形のヘッド径の拡充を行った。
この製品は、超硬ソリッドドリルと肩を並べる切削性能と刃先交換式ドリルの利便性を兼ね備えた画期的なヘッド交換式ドリル。今回、汎用ヘッドDMP形の一部の径に採用していた「AH9130」材種を、φ6.0mm~9.9mmの間のすべての径に拡充した。これにより汎用的な「AH725」材種と、耐摩耗性に優れた穴あけ専用材種「AH9130」が0.1mm刻みでラインナップされ、様々な加工で最適な材種を選択できるようになった。
高精度加工用ヘッドDMC形は、独自のクイックセンタリング形状によって、喰付き性が向上。精度の高い安定した穴あけ加工を可能し、L/D=5を超える穴あけ加工において、下穴無しでの一発加工が可能となる。今回φ20~25.9mmの間のすべての径を拡充したことによりφ6mm~φ25.9mmの範囲において0.1mm刻みでヘッドを選択できるようになった。
さらに、座繰り穴加工用ヘッドDMF形の拡充も行った。DMF形は、先端角180度の主切れ刃と喰いつき性を高めるセルフセンタリング切れ刃を備えたヘッド。優れた加工穴精度を実現し、L/D=8の深さまで下穴無しで加工可能。今回は、φ10mm~19.9mmの径範囲でさらに14アイテムを追加した。
同社では、「迅速かつ高精度な取付機構で段取り時間を極めて短縮できるDrillMeisterシリーズに、豊富なドリルヘッドを拡充することで、お客様の加工に合わせた工具選択を容易にし、生産性向上に貢献いたします。」と意気込みを示している。
■主な形番と標準価格(税抜き)
・DMP060 AH9130:8,090円
・DMP099 AH9130:8,090円
・DMF136 AH9130:9,500円
・DMC257 AH9130:18,600円
計85アイテム
革新的なY軸用旋削工具「Add Y-axisTurn」にD形インサートを拡充!
ターニングセンタでの外径旋削加工において、1本であらゆる方向や部位の加工に対応可能な革新的なY軸を利用した旋削工具「Add Y-axisTurn」(アド・ワイ・アクシス・ターン)シリーズに新たにコーナ角55度のD形インサートと専用ホルダを拡充した。
この製品は、工具回転主軸を備えるターニングセンタでの外径旋削加工において、工具主軸をワークの側面に配置し、Y軸方向の動きによって切込み量を変化させる工具。また、工具軸の回転によって切込み角を無段階に調節できるので、一種類の工具で単純外径から高送りでの引き加工、倣い加工、ぬすみ加工、端面加工まで、あらゆる加工を可能とする。
また切れ刃がワークの側面に位置するため、すくい面は下を向いている。そのため切りくずはワークに接することなく常に下方へ落下することから、切りくずによる加工面への擦過やワークへの巻き付き等のトラブルが大幅に低減される。
今回は、この「Add Y-axisTurn」シリーズに2D-DCMT-ZF形インサートと専用ホルダを追加した。
2D-DCMT-ZF形インサートはコーナ角が55度なので、倣い加工や仕上げ加工などより微細な加工に適用できる。またZF形チップブレーカは、切込み0.5mm程度の仕上げ加工で抜群の切りくず処理性能を発揮する。さらに切込み角(KAPR)を小さくした高送り引き加工でも優れた切りくず処理性により、中切削から高精度仕上げ加工まで幅広く活用できる。
インサート材種には、鋼加工における第一推奨材種「T9215」を設定。耐摩耗性と耐チッピング性のバランスに優れ、負荷の大きな高送りから仕上げ加工まで、極めて高い信頼性を発揮する。
同社では、「1本であらゆる方向、部位の加工に対応できるため工具集約が可能ですので、それに伴って工具コストが大幅に低減され、お客様の生産性向上に大いに貢献いたします。」としている。
■主な形番と標準価格(税抜き)
・C6SDNCN00125-13-Y-CHP:77,900円
・2D-DCMT13T404-ZF T9215:1,460円
計2アイテム
ダイジェット工業 2製品を発売!
ダイジェット工業がこのほど、「SKSエクストリーム(EXSKS形)に快削インサート(PL形)を新たにラインナップ、また、難削材加工用に最適な新コーティング材種「DS1シリーズ」インサートを新たに発売した。
「SKS エクストリーム」 EXSKS 形) に 快削 インサート (PL 形 )
好評のインサート両面仕様の高速・高能率加工用カッタ「SKS エクストリーム」(EXSKS 形) に、快削インサート (PL 形)をラインナップ。この製品は、極限の高送り加工を実現する次世代高送りカッタ。高送り汎用インサート(PM 形)に加え、今回ポケット形状の掘り込み加工や隅部加工でも安定した高送り加工が可能な高送り快削インサート(PL 形)をラインナップしたことで、幅広い市場へ拡販が可能となった。炭素鋼、工具鋼、プリハー丼鋼、高硬度材、ステンレス鋼、鋳鉄の平面削り、ポケット加工、曲面加工、ヘリカル加工の荒加工に威力を発揮する。
〈特長〉
(1)軸方向切込み量(ap)最大2 mm。インサートは両面使用可能で6コーナと経済的。
(2)インサート厚みを8 .66mmと厚くすることで、高送り汎用インサート(PM 形)の 113%の断面強度となり、重切削や強断続加工にも対応。
(3)直線及びRの複合切れ刃の採用により、立壁隅部等の切削抵抗が大きくなる加工部位でも切削抵抗の変動を抑え、安定した高送り加工が可能。特にa p=0.6~1.2mmのポケット加工などの形状加工に最適。
(4)インサート拘束面がクサビ形状のため、ねじ1本の取付けでインサートの動きを防止、かつ着脱も容易。
(5)インサート材種は、一般鋼や35HRC以下のプリハードン鋼に適し、耐欠損性に優れた材種「JC8050」と、鋳鉄および50HRC以下の焼入れ鋼に対応する、耐摩耗性に優れた汎用性材種「JC8118」を採用し、幅広い被削材に対応。
■サイズと価格(税抜き)
・形番:WNMU090828ZER-PL(インサート材種:JC80 50, JC 8118)
・標準価格:1,710円
新コーティング「DS1 シリーズ」インサート
この製品は、難削材に対する工具寿命改善を目的に、被削材との親和性の低い化合物を選定し、高い密着力で耐欠損性と表面平滑性に優れたコーティングの成膜に成功したもので、これを難削材加工用インサートに適用することにより、加工精度向上と工具寿命改善を成し遂げ、今回の発売に至った。チタン合金、耐熱合金、ステンレス鋼など難削材の荒加工、中仕上げ加工、高送り加工に威力を発揮する。
〈特長〉
(1)難削材加 工 に特化した コーティング材種 DS 1 コート を採用。
(2)コーティングの密着性が強く耐欠損性と平滑性に優れる。
(3)低化学反応性で平滑な表面のため被削材に対する耐溶着性が向上。
■サイズと価格(税抜き)
①SKS-GⅡ(SKG /MSG 形)
SDET090312ZDER-SM、SDEW090312ZER、SPET100415ZPER-SM
SPMT100415ZPER-SM、SPMT140520ZPER-SM
②マックスマスター(GMX/MXG 形)
ENMU100412ZER-SL
③QM マックス(QXP/MQX 形)
EPMT100312ZER、ZPMT100304ZER-SL、ZPMT100308ZER-SL
ZPMT100320ZER-SL
④QM ミル(MPM/PME 形)
EOMT060210ZER、EOMT060220ZER
インサート材種:DS118、DS150
標準価格:740円~1,270円
タンガロイ 「切削工具取り扱い注意事項」の用紙をバナナペーパーに変更し、SDGsの全目標に貢献
タンガロイがこのほど、インサートケースと一部アイテムを除く製品に同封されている「切削工具取り扱い注意事項」に使用する用紙をバナナペーパーに変更し、7月より順次切り替えている。
バナナペーパーは、これまで廃棄されていたオーガニックバナナの茎からとれた繊維を原料とした日本初のフェアトレード紙。同社によると、「一般の木は再生に10年~20年かかるが、バナナの木は1年以内に再生する循環の良さが魅力。バナナの古い茎は、質の良い果実を収穫するために通常は切って捨てる必要があるが、バナナペーパーとして活用することで捨てる必要がなく、環境保全にもつながる。さらにフェアトレード紙なので、途上国の労働環境改善にも貢献する。」としている。
同社では今後もSDGsに貢献する活動を推進するとしている。
↓同社の環境報告書はこちら↓
https://tungaloy.com/wpdata/wp-content/uploads/environmental_report-j.p…
DMG森精機 eラーニングコンテンツ「デジタルアカデミー」教育機関向けアカデミックプラン誕生
DMG森精機がこのほど、オンライン学習コンテンツ「デジタルアカデミー」において、新たに高校、高等専門学校、大学、および職業訓練校を含む教育機関向けアカデミックプランの提供を開始した。
同社は、2020年6月の機械操作eラーニングコンテンツ「デジタルアカデミー」の提供開始と同時に、機械加工の知識がない人を対象とした機械加工ベーシック、また同年8月にはマシニングセンタベーシック、2021年2月にはターニングセンタベーシック、同年11月には5軸加工機ベーシックを公開し、のべ約180団体・約4,000名の教育機関や企業の顧客に受講されている。また、同社の入社1~4年目の社員約200名全員も受講しており、新人教育のデジタル化にも積極的に取り組んでいる。
同社は、奈良県・三重県・兵庫県と包括協定を締結し、県下の工業高校や教育機関に最先端の工作機械を貸与し、同社技術者を派遣して授業を実施するなど、これまでも将来の工作機械業界を担う人材育成に取り組んできた。
近年、工作機械の高精度化、デジタル化が進み学習範囲が多様化しており、ますますデジタルアカデミーの需要が高まっており、現在、34校2,000名の学生や教職員が受講しており、授業教材や自宅学習課題、ロボコン等の部活動の教育教材等で利用されている。
今回、教育機関のスキルアップやデジタル化促進に貢献するため、特別価格で利用できるアカデミックプランをリリースし、現状の4コースに加えて、2022年中にリリース予定の複合加工機ベーシックやAM(アディティブ・マニュファクチャリング)エントリー、今後追加される全てのコースを学習できるパッケージになっており、学生、および教職員が常に最新の工作機械教育を受講できるようになっている。
受講の申し込みは、顧客の設備に関する様々な情報を一元管理出来る登録無料のカスタマーポータルサイト「my DMG MORI」 から受け付けている。
■教育機関への導入事例
・奈良県立御所実業高等学校
https://www.dmgmori.co.jp/theme/case/id=5835
・北九州工業高等専門学校
https://www.dmgmori.co.jp/theme/case/id=6062
■アカデミックプラン 受講料(税抜)
■提供中のコース
・機械加工ベーシック(2.5時間)
・マシニングセンタベーシック(8時間)
・ターニングセンタベーシック(8時間)
・5軸加工機ベーシック(8時間)
※今後の新コースも追加料金なしで受講可能
■アカデミックプランの詳細ページ↓
https://www.technium.net/digitalacademy/academic/
サンドビック・コロマント 10月1日より価格改定
サンドビック・コロマントが、過去2年の間にグローバル規模でビジネスダイナミクスの不安定さが市場やセグメントに影響を及ぼしていることを受けて、2022年10月1日から約10%の価格改定を実施する。
対象製品:標準品のチップ、ホルダー、カッター、ツーリング製品、ソリッド工具、部品、再研磨費、特殊品
改定率:約10%
価格改定実施日:2022年10月1日受注分より
ダイジェット工業 10月1日より価格改定を実施
昨今、超硬原料で有るレアメタルや鋼材等の原材料費の高騰、原油価格等の高騰による電力や副資材のコストも大きく上昇し、世界的な需要回復に加え半導体をはじめとする部品供給不足や物流コストの上昇など懸念材料が続いており、今後も先行き不透明な状況が続くものと予想することから、ダイジェット工業が本年10月1日受注分より製品価格改定を実施する。
対象製品は以下の通り。
■切削工具
・標準品:現行価格+10%
・特殊品:現行価格+10%以上
■耐摩工具:現行価格+20%
■合金素材
・標準品:現行価格+10%
・特殊品:現行価格+15%
■実施期間
2022年10月1日受注分より
2022年6月分工作機械受注総額は1,547.1億円 日工会
日本工作機械工業会がこのほどまとめた2022年6月分の受注実績は以下の通り。
2022年6月分工作機械受注総額は、1,547.1億円(前月比+0.9% 前年同月比+17.1%)となった。受注総額は、4カ月連続の1,500円超で単月として過去9番目、6月では2,018年(1,592億円)に次ぐ過去2番目。1,000億円超は17カ月連続。
内需は586.5億円(前月比+18.5% 前年同月比+31.3%)で、半導体関連等を中心とした堅調持続の中、6月は補助金効果もあり3カ月ぶりの550億円超。
外需は960.6億円(前月比△7.5% 前年同月比+9.9%)で、4カ月ぶりの1,000億円割れも、6月としては2018年(963.1億円)に次ぐ過去2番目となるなど高水準の受注が継続。
6月の受注は内外需とも好調を維持しながらも、地政学リスクや金利上昇に伴う影響が窺われ、感染再拡大の影響を含め今後の動向を注視。
6月分内需
586.5億円(前月比+18.5% 前年同月比+31.3%)。
・3カ月ぶりの500億円超。前月比3カ月ぶり増加。前年同月比16カ月連続増加。
・前月比3カ月ぶり増加。前年同月比16カ月連続増加。
・国内需要はこれまでの堅調さに加え、補助金効果も加わり高水準を記録。
(出所:日本工作機械工業会)
6月分外需
960.6億円(前月比△7.5% 前年同月比+9.9%)
・4カ月ぶりの1,000億円割れも単月では過去13番目、6月としては過去2番目。
・前月比2カ月ぶり減少。前年同月比20カ月連続増加。
・欧米では前月から減少したものの、アジアは中国を中心に増加し、概ね堅調持続。
(出所:日本工作機械工業会)
2022年6月分 機械工具生産額まとまる 日本機械工具工業会
日本機械工具工業会がこのほどまとめた2022年6月分の機械工具生産額は次のとおり。〈( )内は対前年比〉。
■生産額
切削工具 394億円(109%)、耐摩耗工具 33.5億円(102%)、総合計 435.9億円(108%)。
■ドリル生産額
特殊鋼工具 16.7億円(118%)、超硬工具 41.4億円(130%)、ダイヤ・CBN 1.1億円(97%)、総合計 59.2億円(118%)。
■エンドミル生産額
特殊鋼工具 4.8億円(114%)、超硬工具 41.2億円(106%)、ダイヤ・CBN 1.6億円(124%)、総合計 47.6億円(108%)。
■カッタ生産額
特殊鋼工具 0.7億円(111%)、超硬工具 6億円(117%)、ダイヤ・CBN 0.6億円(81%)、総合計 7.3億円(113%)。
■ギヤカッタ生産額
総合計 7.2億円(99%)。
■ブローチ生産額
総合計 7.1億円(91%)。
■ねじ加工工具生産額
特殊鋼工具 34.1億円(109%)、超硬工具 3.9億円(124%)、総合計 38億円(110%)。
■バイト生産額
特殊鋼工具 0.3億円(121%)、超硬工具 9.6億円(110%)、総合計 9.9億円(110%)。
■リーマ生産額
特殊鋼工具 1.4億円(108%)、超硬工具 2.4億円(89%)、総合計 3.8億円(95%)。
■鋸刃カッタ生産額
特殊鋼工具 1.3億円(117%)、超硬工具 1億円(158%)、総合計 2.3億円(132%)。
■インサート生産額
超硬工具 155.9億円(107%)、ダイヤ・CBN 23.1億円(108%)、総合計 179億円(107%)。
■ボディ関係生産額
総合計 17.2億円(110%)。
■超硬合金生産額
切削用 157.4億円(104%)、耐摩耐触用 16.7億円(101%)、総合計 177.2億円(105%)。
日本機械工具工業会 「第8回定時総会」並びに令和4年度「生悦住賞」「新庄(陰徳の士)賞」表彰式を開く
日本機械工具工業会(会長=田中徹也 三菱マテリアル常務)が6月7日、「第8回定時総会」を都内のREVEL XXI 東京會舘でWeb併用のハイブリッド方式で開いた。総会終了後、総務、技術、環境、国際、それぞれの委員会から報告があり、令和4年度「生悦住賞」、「新庄(陰徳の士)賞」の受賞者が紹介され、表彰式が行われた。
懇親会であいさつに立った田中会長は、今年度の生産額見通しはについて触れ、「保守的にも感じるが、ぜひ皆様の頑張りと各社の積極的な活動で数字を持ち上げていきたい。」と意気込みを示した。また、令和4年度の受賞者に対し、「皆様が業界に対して貢献をしてくださったお陰で今の私たちがある。今後とも業界のために貢献して頂ければありがたい。」と感謝の意を表した。
令和4年度「生悦住賞」
生悦住賞は、1978年に生悦住貞太郎ダイジェット工業(株)会長が傘寿を迎えたことを機に、超硬工具協会(現日本機械工具工業会)が同年に創立30周年に当たることを記念して協会に多額の寄付をし、この有効活用を目的として「生悦住基金」が設けられ、①会員で草の根的に功労のあった人、②会員内外を問わず業界発展に貢献された人、を表彰するために設定された表彰制度である。
○田島有紀子氏〈(株)不二越〉
略歴
平成2年6月~27年6月 日本工具工業会機関紙編集委員会主幹
同19年6月~20年6月 創立60周年記念誌編集委員会委員
(会社略歴:昭和59年6月 (株)不二越入社 令和3年8月同社退社)
■功績の概要
氏は、平成2年の旧、日本工具工業会機関紙Myツール創刊時より、Myツール編集委員会の主幹として編集・企画に携わり、超硬工具協会との統合による最終号まで編集委員会のリーダーとして、工業会内外へ情報発信を主導した。所属企業での広告宣伝業務を生かし、会員企業の海外派遣者の苦労や経験談など会員各社でも参考となる内容を常に心がけ、さらに様々な工夫を加え、新鮮味のある紙面づくりに心を砕いた。さらに、長年にわたる取材経験を生かし、平成19年~20年には日本工具工業会60周年記念誌編集委員会の取りまとめリーダーとして最初から制作に携わり、会員企業から愛される記念誌を刊行した。また、工業会の主要行事には取材と同時に様々な場面で側面から事務局業務をバックアップされるなど、工業会役員から各委員会参加者まで幅広く交友され、工業会の基本理念である全員参加に大きく貢献された。
○伊藤章二氏〈元、東芝タンガロイ(株) 現、(株)タンガロイ〉
略歴
昭和58年6月~62年6月 超硬工具協会技術(特許関係小)委員会委員
同62年6月~平成元年6月 同特許専門委員会委員長
平成元年6月~同5年6月 同特許専門委員
同5年6月~7年6月 同特許委員長
同7年6月~9年6月 同特許委員
(会社略歴:昭和53年7月特許部特許担当課長、平成5年4月特許部長、平成11年10月同社定年退職)
■功績の概要
氏は昭和58年6月、旧、超硬工具協会技術委員会内に設置された特許関係を専門とする特許小委員会に創設メンバーとして参画。昭和62年から特許専門員会委員長に就任した。会社では特許部門一筋に勤め、協会においては特許部門の重要性を協会幹部に説き、技術委員会からの独立、専門委員会から特許委員会へのさらなる昇格などに尽力した。特に平成2年に制作から完成まで4年あまりを要した「特許・実用新案 明細書の書き方」をまとめ、その内容は超硬工具の素材や形状、鉱山土木工具の分野まで幅広く、その年の11月会員企業を集め、明細書の書き方の講習会を開催し、協会関係者の特許出願の一助となった。平成5年6月協会の5番目の委員会として新設された特許委員会では初代委員長として、特許庁と協会のつながりを重視、年一回特許庁の審査官(工作機械と金属部門を1年ごとに交代に)を招いた講演会の実施、審判判例の事例研究を多数取り入れるなど、その後の特許委員会の基盤とその後の活動を方向付けた。
令和4年度 新庄(陰徳の士)賞
新庄賞は新庄鷹義氏が55年在任された冨士ダイス(株)社長職から会長職へ昇格し、併せて米寿の慶事にあたる年に、同氏から多額の寄付をもとに新庄基金が設けられた。需要資格者は、会員企業(正会員)の〝陰徳の士〟的立場にある人(一般には目立たないながら、会社にとって非常に有用なことを実践している人、パート従業員、派遣社員、ボランティアを含む)で、所属企業からの推薦を受け表彰する制度である。
(社名五十音順11社11名)
○岸光昭氏〈MMCリョウテック(株)〉
○佐野貴之氏〈オーエスジー(株)〉
○保浦正幹氏〈兼房(株)〉
○濵崎正夫氏〈(株)共立合金製作所〉
○加藤忠夫氏〈(株)田野井製作所〉
○荒 光穀氏〈日進工具(株)〉
○油井里江氏〈日本特殊陶業(株)〉
○石垣充宏氏〈富士精工(株)〉
○前田久則氏〈冨士ダイス(株)〉
○大森 弘氏〈三菱マテリアル(株)〉
○小澤眞二氏〈マパール(株)〉