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HCIと泉大津市が「ロボットを活用した事業連携に関する協定」を締結

HCI(社長=奥山剛旭氏)が6月8日、 「ロボットを活用した事業連携に関する協定」を泉大津市(泉大津市長=南出賢一氏)と締結し、調印式を行った。
令和3年秋にオープンする泉大津市立図書館の課題(不明本の検索・予約本のピッキングなど)を、HCIがロボットによる独自開発の図書館システム導入により解決する。また、図書館業務をオートメーション化するため、実証検証を令和3年9月より始める。
奥山社長は、「泉大津市をロボットの街へ、というビジョンを掲げて取り組む第一段となります。このような機会をいただいたことに感謝し、関わっていただいている皆様が、そして、ご来館いただいた皆様が笑顔溺れる図書館になるように、スーパーロボットシステムインテグレータの社員と共に精進します。」と意気込みを示している。
日本工作機械工業会 新会長に稲葉善治 ファナック会長
日本工作機械工業会(以下日工会)が5月28日、「第10回定時総会」を行い、新会長に稲葉善治 ファナック会長が就任した。なお、飯村幸生 前会長(芝浦機械会長)は、相談役に就任した。
新体制によるオンライン会見では、4年間の任期を終えた飯村前会長が、「稲葉新会長へ無事にバトンをお渡しすることができました。技術革新、中小環境の変化、新型コロナウイルス感染拡大の影響による大幅な事業変動がありましたが、このような時期に重責を担う会長の大役を務めさせていただき任期を全うできたことは大変名誉なことであり光栄でした。工作機械産業ビジョンで示された、産学官連携、標準化戦略、JIMTOF求心力、人材の確保・周知策の強化を軸として、各委員会が中心となって地道に進化させ、日工会事業を進めさせていただいた。その中ではサービス員の共通教育講座、輸出管理の実務者向け研修会の開催、工作機械検定の創設など人材関連の事業で新たな取り組みを開始することができました。」と4年間を振り返り、お礼を述べた。
続いて稲葉新会長が、「この変化の激しい不透明・不確実な時代に会長職を拝命し、身の引き締まる思いです。伝統ある会長職の責任の重さを痛感するとともに、大きな使命感を感じています。先人が築き上げてこられた長い歴史を受け継ぎ、わが国工作機械業界のさらなる飛躍を期して、将来に向けて盤石な礎を築くことが新会長としての私の大切な役目であると考えています。このタイミングを果たし業界全体の発展を図るために粉骨砕身努力する所存です。」とあいさつをした。
工作機械業界を取り巻く現状認識についても触れ、「社会・経済が不確実性を内在している状況にあっても製造業のイノベーションが着実に進んでいると実感されます。製造業の人手不足の対応や生産性向上のため、ロボットや周辺機器との連携が進み、自動化技術が進化しています。5Gの普及に伴い高速大容量通信により多数の機器による同時接続が普及していくと見込まれ、また、コロナ化でデジタルトランスフォーメーションが加速し、カスタマートランスフォーメーションも起きていると考えられます。地球環境問題への対応から全世界的に2050年カーボンニュートラルに向けた取り組みが進められており、自動車産業では電動化に拍車がかかっている一方で環境に対する規制も強化されており、ライフサイクルアセスメントやカーボンフットプリントへの対応が求められております。」との認識を示した。
「ROBOT TECHNOLOGY JAPAN (ロボットテクノロジージャパン)」~新たな産業用ロボットと自動化システムの専門展を2022年6月に愛知で開催~
ニュースダイジェスト社(社長=樋口八郎氏)と愛知県機械工具商業協同組合(理事長=水谷隆彦氏)は、このほど、産業用ロボットと自動化システムの専門展「ROBOT TECHNOLOGY JAPAN(ロボットテクノロジージャパン)」を2022 年6月、愛知県国際展示場で初開催すると発表した。
少子高齢化時代を迎え人手不足に直面する国内の生産現場でどのようにロボットを活用すべきか、匠の技に支えられている現場でどのように品質の安定を図るのか、人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)の技術をどのように活用するべきかなど、工場内の自動化、省人化に関する数々の課題を出展者と来場者が一緒になり、解決する展示会を目指す。
展示会では産業用ロボット本体やその周辺機器の展示ゾーンに加え、ロボットの設置やシステム構築を担当する「ロボットシステムインテグレーター」(SIer)専用の展示ゾーンを設ける。「ロボットの使い方」を展示することで、より具体的な導入イメージを描ける場を提供する。
2020 年展は182 社(888 小間)の出展申し込みがあったが、新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から開催を中止した。自動化へ高い関心を持つ中部地方の来場者に、改めて新たな自動化技術を訴求する機会を創出する。出展募集は2021 年9月1日(水)より開始。
ニュースダイジェストの樋口社長は、「生産現場、物流、研究所など幅広い場所でロボットのニーズが高まっている。そこで、産業用ロボットと自動化システムに特化した展示会をものづくりの中心地である愛知県で開催し、普及促進の一助としたいと考えた。メカトロテックジャパンで30 年以上かけて培った展示会の開催と運営のノウハウを生かし、新しい産業用ロボットの活用法を一緒に考えたい。」とコメントしている。
ROBOT TECHNOLOGY JAPAN 2022 開催概要
●名 称 :ROBOT TECHNOLOGY JAPAN 2022
(ロボットテクノロジージャパン2022、略称RTJ2022)
●会 場 :愛知県国際展示場(Aichi Sky Expo、アイチスカイエキスポ)
●開催期間:2022 年6月30 日(木)~ 7月2日(土)の3日間
●開催時間:10:00~17:00
●主 催 :ニュースダイジェスト社
●共 催 :愛知県機械工具商業協同組合
●目標来場者数:3万人
●対 象 来場者:工場内、倉庫、その他産業でロボット導入を考えるユーザー(自動車などの製造業、
物流、食品・医療品・化粧品産業など)、システムインテグレーター、商社など
●目標開催規模:200 社・800 小間
●対 象 出展者:ロボットメーカー、周辺機器メーカー、システムインテグレーター、商社、団体・機関・自治体、など
●対象出展製品:搬送、溶接、塗装など各種用途向けロボット、協働ロボット、ロボットハンド、ロボット関連アクセサリー、ロボット要素部品、周辺機器、各種センサー・制御機器、
無人搬送車(AGV)、自動倉庫、その他搬送機器、シミュレーションソフトウエア、
アプリケーションソフト、ミドルウエア、画像処理ソフト、ロボット教示システム、
CAD/CAM ソフト、AI(人工知能)システム、IoT(モノのインターネット)関連
技術、システムインテグレーション(SI)サービス、ロボットレンタル・サブスク
リプションサービス、メンテナンスサービス、コンサルティング、出版など
※サービスロボットは対象外。
●出 展 料 金 :一般ゾーン 374,000 円(1 小間=2,970×2,970mm)
SIer ゾーンA 275,000 円(1 小間=2,970×2,970mm)
SIer ゾーンB 165,000 円(1 小間=1,980×1,980mm)
●出展募集期間:2021 年9月1日(水)~2022 年1月31 日(月)
※出展申し込み締め切り日前であっても、満小間の場合は出展受け付けを終了いたします
日本金型工業会「第9回定時総会」をオンラインで開催
このほど次世代の幸せと豊かな地球のために「SDGs」の推進を宣言した日本金型工業会(会長=小出 悟 小出製作所社長)が、「第9回定時総会」をオンラインで開催し、令和2年度事業報告、同決算報告並びに監査報告、令和3年度事業計画案、同収支予算案の全議案にて承認された。
引き続き、定時総会オンライン特別講演として「誰でもわかる金型メーカーのDX入門から実例まで」をテーマに佐藤声喜 KMC社長(日本金型工業会技術委員)が講演した。
小出会長あいさつ
令和3年の総会も昨年と同様にオンラインシステムによる開催となってしまいました。昨年の総会時点では2年続けてオンライン総会をする状況になるとは夢にも思っておりませんでしたが、現時点でもコロナ禍がどの程度で終息するのか全く見えない状況であり、ワクチンに期待を寄せるしかない状況にあると感じているのは私だけではないと思っています。そんな状況にありながらも正会員ならびに賛助会員の皆様には団体運営に対して十分なご理解をいただき、寛容にご対応いただいておりますこと心より厚く御礼申し上げる次第でございます。
昨年度は令和時代の金型産業ビジョンを発布させていただき様々な機会にご説明もいたしましたが、概ね皆様からご理解を頂けたものと感じており、改めましてご協力を頂きました会員皆様と事務局員には感謝いたしながら、本年度からが具現化させる本番であると心得、現実的に様々な対応をしなければと思っておりますが、それには変化する時代の最先端の情報があまた必要であり、まさにオンラインをいかにうまく活用するかがカギであるといえます。
また、昨年は技術情報管理認証制度においてめでたくも認証団体として11月に国から認定を受けることが出来ました。年度内には14社の認証企業(現時点では21社認証)を出すことが出来ましたのも皆様方のご協力の賜物と感じており、認証を取得した企業はもちろんのこと、これから挑戦し取得していただく企業の皆様方と一丸となり、お客様団体とのコミュニケーションツールとして活用し本格的デジタル社会に向け準備したいと考えます。
また、アフターコロナ社会は人材不足問題がさらに悪化し、新時代への対応力を持った人材育成することに関しても怠ることが出来ないものと感じています。
従いまして本年度の日本金型工業会の活動方針として、活動状況には制限はあるものの下記のことに対し注力したいと思います。
1. オンライン活用術を駆使し、最先端の情報を発信し続ける。
2. 技術情報管理認証制度の認証団体として客先団体と積極的な意見交換を行う。認証団体としての利点を活用し金型業界の充実を図る。
3. 人材育成の充実を図るべく、金型マスター制度のさらなる進化、金型業界における女性人材の獲得と育成等
本年度もコロナの影響は避けられずその点では苦戦を強いられますが、上記内容の一つ一つに丁寧に立ち向かうことにより時代の変化を無理なく取り込み、新時代への活路を導きだす一助になればと考えておりますので、これまで以上の皆様方のご協力とご指導、ご鞭撻を頂戴致したくお願い申し上げまして私の挨拶とさせていただきます。
2021年4月分工作機械受注総額は1239.7億円 日工会
日本工作機械工業会がこのほどまとめた2021年4月分の受注実績は以下の通り。
2021年4月分工作機械受注総額は、1239.7億円(前月比△3.1% 前年同月比+120.8%)となった。受注総額は、年度末効果の剥落等で前月比減少も、2カ月連続の1200億円超。外需を中心に回復が継続し、外需比率は2カ月ぶりに7割超。
内需は360.8億円(前月比△10.9% 前年同月比+70.6%)で、2カ月ぶりの400億円割れも、2カ月連続の350億円超。全11業種すべて前年同月比増加と回復傾向持続。
外需は879.0億円(前月比+0.6% 前年同月比+151.2%)で、2カ月連続の850億円超。アジア、欧州で前月比増加し、外需計も微増。中国以外の地域でも幅広い業種で回復が鮮明化しつつある。
全地域的に回復が進んでおり、今後のさらなる回復に期待する一方、感染拡大状況について引き続き注視。
4月分内需
360.8億円(前月比△10.9% 前年同月比△70.6%)。
・2カ月ぶりの400億円割れ。2カ月連続の350億円超。
・前月比3カ月ぶり減少、前年同月比2カ月連続増加。
・年度末効果の剥落により前月比減少も緩やかながら回復傾向は継続。

(出所:日本工作機械工業会)
4月分外需
879.0億円(前月比+0.6% 前年同月比+151.2%)
・2カ月連続の850億円超。
・前月比3カ月連続増加、前年同月比6カ月連続増加。
・主要3曲では、北米のみ前月比減少も、減退的に回復傾向が継続。

(出所:日本工作機械工業会)
ロボット工業会 ロボット統計受注・生産・出荷実績 2020年暦年まとまる
日本ロボット工業会がこのほどまとめた「ロボット統計 受注・生産・出荷実績 2020年暦年」は、以下の通り。
■業況
2020年は、コロナ禍の影響等により年初より低調であったが、中国からの外需増が輸出市場を牽引し、年後半からは他地域、一部用途向けでも復調傾向が伺え、年間トータルとしては堅調さがみられた。会員と非会員を含めた年間受注額は対前年比5.8%増の8,588億円、生産額は同1.5%減の7,665億円。
受注・生産・出荷の各状況は以下の通り。
(1)受注
・受注台数:210,365(台)(前年比+4.3%)【2年ぶりの増加】
・受 注 額:8,588(億円)(同+5.8%)【2年ぶりの増加】
(2)生産
・生産台数:192,974(台)(前年比+0.1%)【2年ぶりの増加】
・生 産 額:7,665(億円)(同▲1.5%)【2年連続の減少】
(3)出荷
・総出荷台数:196,601(台)(前年比▲0.0%)【2年連続の減少】
・総出荷額 :7,813(億円)(同▲2.8%)【2年連続の減少】
―国内出荷台数:41,655(台)(同▲22.3%)【2年連続の減少】
―国内出荷額 :2,085(億円)(同▲18.1%)【2年連続の減少】
―輸出台数 :154,946(台)(同+8.3%)【3年ぶりの増加】
―輸出額 :5,728(億円)(同+4.3%)【2年ぶりの増加】
■国内出荷内訳
〈業種別〉電気機械製造業向け
・国内出荷台数:15,466(台)(前年比▲15.7%)【2年連続の減少】
・国内出荷額 :741(億円)(同▲19.8%)【2年連続の減少】
〈業種別〉自動車製造業向け
・国内出荷台数:12,226(台)(前年比▲30.1%)【2年連続の減少】
・国内出荷額 :597(億円)(同▲20.4%)【2年連続の減少】
■輸出内訳
〈用途別〉電子部品実装用
・輸出台数:14,468(台)(前年比+25.9%)【2年ぶりの増加】
・輸出額:2,164(億円)(同+13.7%)【2年ぶりの増加】
〈用途別〉溶接用
・輸出台数:27,000(台)(前年比+2.3%)【3年ぶりの増加】
・輸出額 :585(億円)(同▲4.5%)【3年連続の減少】
■2021年見通し
地政学的理由や、半導体及び樹脂部品の不足といった懸念材料への留意を前提として、2021年は輸出市場を中心とした緩やかな景気回復とともに、従来からの底堅い自動化需要に加え、コロナ禍による感染防止対策上でのニーズなどの更なる需要が見込まれ、ロボット受注額は対前年比12.3%増の9,640億円、生産額は12.9%増の8,650億円と、それぞれ前年からの増加を期待している。
日本建設機械工業会 「2021年4月度建設機械出荷金額統計」まとまる
日本建設機械工業会がこのほどまとめた2021年4月度建設機械出荷金額は以下の通り。
4月の建設機械出荷金額は、内需は1.7%減少の576億円、外需は62.7%増加の1,494億円となった。その結果、内需は4カ月連続の減少、外需は6カ月連続の増加となった。総合計では37.6%増加の2,069億円となり、6カ月連続の増加となった。
内需について機種別に見ると、トラクタ16.0%増加の69億円、ミニショベル0.2%増加の52億円、基礎機械6.5%増加の20億円、油圧ブレーカ・圧砕機16.6%増加の14億円、その他建設機械0.9%増加の46億円の5機種と補給部品1.3%増加の105億円が増加したものの、他の4機種が減少し、内需全体では1.7%の減少となった。
外需について機種別に見ると、トラクタ82.6%増加の166億円、油圧ショベル75.9%増加の602億円、ミニショベル77.9%増加の297億円、道路機械161.0%増加の35億円、コンクリート機械21.7%増加の1億円、油圧ブレーカ・圧砕機17.2%増加の7億円、その他建設機械111.1%増加の184億円の7機種が増加した。地域別に見ると、オセアニアが9カ月連続の増加、欧州が7カ月連続で増加、北米が4カ月連続で増加するなど、8地域で増加し、外需全体では62.7%の増加となった。
牧野フライス製作所 新ブランド「SMART TOOL」の販売を開始

牧野フライス製作所が、このほど新たなブランド「SMART TOOL」の販売を開始したと発表した。この製品は、同社が独自開発した工具・取付具・測定具・ソフトウエアなど、工作機械の性能をより引き立たせ、顧客が抱える課題を解決する商品群の総称。特に個々の加工品におけるその性能を左右する重要部位の加工プロセスに対して効果を発揮し、品質向上やコスト削減を実現する。
同社の髙山幸久 執行役員 営業本部長は、「お客様の抱える悩みのひとつに生産コストが挙げられる。お客様の加工時間は全て利益に直結し、加工時間をいかに削減するかによってお客様の利益を最大化していくことが今回の狙い。ランニングコストの中でも消耗品が非常に高く占められている工具コストをいかに削減していくか。また、加工だけでなく、バリが出るなど加工工程以外の部分でも様々な手作業があり、この手作業を削減することはお客様の利益を最大化することにつながる。今回、発表したSMART TOOLの培った制御技術と加工ノウハウを組み合わせることで最大の導入効果をもたらすことができる。当社エンジニアによる技術サポートとセットで提供し、お客様が抱える課題解決のお手伝いをすることが狙い。」と述べている。
現在、製造現場では、5Gインフラ投資の加速や自動車のEV化などを背景に半導体需要の高まりを受け、半導体製造装置の超高真空密閉容器や真空バルブのシール面は装置の性能を左右する最重要部位でもあることから、今回同社では、SMART TOOLの第一弾として半導体製造装置・真空装置用商品3種を発売するに至った。
半導体製造装置・真空装置用商品3種
今回発表した「SMART TOOL」半導体製造装置・真空装置用商品3種は以下の通り。
(1)シンクロスピナ
(真空バルブなど円状シール面の旋削仕上げをMC で実現する装置)

この製品は、マシニングセンタで旋削面仕上げが可能になり、円状のバルブシール面に最適。ミリングと旋削を集結し、工程数の大幅削減を実現する。

(2)ベルトトラックフィニッシャ
(シール面の手仕上げをMC で自動化するベルト研磨装置)

この製品は、ベルト研磨でチャンバーシール面の高品位・高真空仕上げができるうえ、エンドミルなどの切削痕を除去して手間磨き工数を削減するもの。また、自動工具交換で連続運転も可能。

(3)スーパーヘール加工
(6000mm/min の高速送りでシール面を高品位に仕上げる制御機能)
この製品は、スーパーヘール加工制御とスーパーヘール用バイト(※別売)のコンビネーションで送り速度6000mm/minの高速加工と表面粗さRa0.4μmを同時に実現するもの。従来のヘール加工と比較し、加工時間が80%削減できる。

仕上面粗さ(弊社実績値)
①Ra0.30μm ②Ra0.33μm
④Ra0.35μm ③Ra0.32μm
使用機械:a61nx (Pro.6)
被削材:アルミニウム (A 5052)
ワークサイズ:90 × 55 × 10 mm
工具材種:超硬
シール面幅:10 mm
送り速度:6,000 mm/min
なお、「シンクロスピナ」、「ベルトトラックフィニッシャ」、「スーパーヘール加工」のいずれもシール面の仕上面粗さRa0.4μm以下を実現している。
■販売価格
・シ ン ク ロ ス ピ ナ:1,370,000円
・ベルトトラックフィニッシャ:540,000円
・ス ー パ ー ヘ ー ル 加 工 :650,000円
(いずれも国内定価・消費税別)
なお、加工条件設定、加工プログラムの作成支援、製品のメンテナンスなどについては、SMERT TOOLオンサイトサポートで説明してくれる。
タンガロイ 新製品を続々リリース! ~「MiniForceTurn」シリーズ、高硬度加工用「T-CBN」シリーズを拡充! 「TungMeister」加工用ヘッドに新材種~
タンガロイが、このほど新製品を続々と市場投入している。独創的な両面ポジタイプのインサートを採用した旋削加工用工具「MiniForceTurn(ミニ・フォース・ターン)」シリーズに待望のM級インサートを拡充、高硬度鋼の旋削加工に最適な「T-CBN」シリーズにはY形、F形インサートを標準設定、ヘッド交換式エンドミル「TungMeister」加工用ヘッドに新材種を設定した。
「MiniForceTurn」シリーズにM級インサートを拡充 ~画期的な両面ポジ仕様インサートシリーズにM級のC形、D形を追加~

同シリーズは、画期的な両面ポジ仕様インサートを採用した旋削加工用工具シリーズ。両面仕様インサートでありながら、従来の片面ポジインサート並みの低抵抗を実現しており、多くのユーザーから高い評価を得ている。これまでインサートは外周研削仕様のG級のみだったが、今回待望のM級をC形とD形インサートに設定し、さらに使いやすく、より汎用的な加工に適用できるようになった。
チップブレーカには、中切削から仕上げ加工まで守備範囲の広さと性能で定評のある「TS形」を設定。鋼から難削材まで、幅広い被削材の加工で抜群の切りくず処理性を発揮する。また、鋼の高速加工に最適な次世代CVD材種「T9200シリーズ」を「MiniForceTurn」シリーズに初めて採用した。さらに難削材加工用として高い性能を誇る「AH8000シリーズ」も設定しており、汎用材種「AH725」と合わせて幅広い被削材で高い信頼性と抜群の長寿命を実現する。
〈特長〉
(1)鋭い切れ味の両面ポジ仕様インサート
両面仕様でありながら、従来の片面ポジタイプインサートと同等の低抵抗化を実現している。幅広いチップブレーカ群と材種設定で、顧客の生産性向上と大幅なコスト改善に寄与する。
(2)独創的なポケット形状で安定加工を実現
ホルダには「ダブテイル構造」を採用。高い刃先位置精度と抜群のクランプ剛性を実現している。
■主な形番と標準価格
・DXMU070304L-TS AH8015:1,287円
・CXMU060304L-TS T9215:1,199円
・A16Q-SCLXR06-D180:16,280円
・E16R-SCLXR06-D180:70,730円
(いずれも税込み価格)
*計:インサート48アイテム / 内径加工用ホルダ16アイテム
高硬度鋼加工用『T-CBN』シリーズにY形、F形インサートを標準設定 ~高硬度鋼の加工領域が広がる~

これまでヌスミ加工やV溝加工を行う際は、既存のV形、D形インサートが主流だったが、加工内容によってはインサートが被削材に干渉する、あるいは引き加工においてCBNの刃長が足りず異常損傷が発生し、インサート寿命が短くなってしまうといった課題を受け、今回新たにY形、F形インサートを標準設定した。
追加したY形インサート2QP-YNGAタイプは、従来のV形インサートの刃先を両側から5度ずつ削り落とした形状で、刃先角25°の両面仕様2コーナインサート。刃先角を25°としたことで、ワークとの干渉がしにくくなり、高硬度鋼部品の細かいヌスミ加工や、V形インサートでは加工できない細いV溝加工等で威力を発揮する。なお、ホルダに設置する側の刃先角は35°としているので、従来のVN**形インサートを搭載するホルダをそのまま使用できる。
一方のF形インサート2QP-FNGAタイプは、D形インサートの刃先角を10°狭めた45°としたことで、立壁の引き上げ加工等でワークとのクリアランスが大きくなり、切りくずの噛み込みや境界近傍に発生する異常損傷等を大幅に低減できる。なお、ホルダに設置する側はD形と同じ55°なので、従来のDN**形インサートを搭載する工具をそのまま使用できる。
同社では、既存のV形、D形インサートに加え、同じホルダを共有できるY形、F形インサートを設定したことで、工具本数を増やすことなく加工適用範囲が格段に広がり、高硬度鋼加工での加工コスト削減に大いに貢献するとしている。
■主な形番と標準価格
・2QP-FNGA150408 BXA20:6,490円
・2QP-FNGG150408-HP BXA20:(ブレーカ付き)7,370円
・2QP-YNGA160404 BXA20:6,490円
(いずれも税込み価格)
計39アイテム
ヘッド交換式エンドミル「TungMeister」加工用ヘッドに新材種を設定!

溝加工、Tスロット加工では切りくずが噛込みやすく、そのため切れ刃のチッピングや欠損が発生する課題を受け、同社ではヘッド交換式エンドミル「TungMeister(タング・マイスター)」の溝加工用ヘッドVST形とTスロット加工用VTB形に、耐欠損性および耐摩耗性を大幅に向上させた新材種AH735を新たに追加した。
AH735材種は、靭性の高い専用母材に最新の積層PVD膜を組合わせた高性能材種で、幅広い被削材の溝加工、Tスロット加工で驚異的な信頼性、寿命性能を発揮する。また、既に好評を博している耐摩耗性を重視したAH715材種をスクエアタイプヘッド、面取り加工用ヘッド等、8アイテムに拡充した。
〈特長〉
(1)工具交換わずか1分。段取り時間の大幅短縮
ソリッドエンドミルと比べ、工具交換時間はおよそ1/10で、機械のダウンタイムを劇的に短縮する。また交換は刃先のみの手間いらず、高さ調整の必要もないので、機上での工具交換も可能。
(2)13,000通り以上の組み合わせで、最適な工具をあなたに
豊富な刃型形状と幅広いシャンク仕様で、ユーザーの加工にぴったりな工具を選択できる。今回の新材種と設定アイテムの追加で、さらに組み合わせの幅が広がった。
■主な形番と標準価格
・VCP100L09.0A45-02S06 AH715:5,412円
・VCW118L05.0A45-02S06 AH715:9,097円
・VEE060L05.0R00-04S05 AH715:5,632円
・VST177W3.00R020-3S06 AH735:5,412円
・VTB250W6.00R04-06S10 AH735:12,210円
(いずれも税込み価格 全アイテム:12点)
マザック財団 2020事業年度 研究助成・優秀論文表彰・国際会議助成の対象決定
マザック財団(理事長=棚橋祐治氏)が、このほど2020事業年度 研究助成・優秀論文表彰・国際会議助成の対象を決定したと発表した。同財団は、機械の生産において工作機械を中心とした高度生産システムに係わる研究開発、利用等に関する研究助成及び援助活動を行うとともに、国際的技術交流を通じて、機械の生産技術の高度化を図り、わが国及び世界の機械産業の発展に寄与することを目的としており、ヤマザキマザックの基金拠出を受け、1981年に設立された研究財団。
2020年9月1日~11月30日の募集期間に大学や研究機関などからの応募を受付け、審査を経て研究助成21件、優秀論文表彰19件、国際会議助成3件の計43件を選定した。
なお、今回は応募の傾向として、研究助成については、工作機械の基幹分野(要素、クーラント、工具、検索、切削)にカンする応募が多く、約半数がこの分野の研究となった。中でも、切削・研磨に関する研究計画が多く見られ、この背景には、「半導体製造技術のへの要請が背景にある」と同財団。また、アディティブマニュファクチャリング(不可加工)や電解加工などの新しい加工方法にカンする研究の応募も目立ったとしている。
一方の優秀論文表彰の傾向としては、研究助成応募のテーマと同じく研削・研磨に関する論文が多く、これまで続けて1位だった切削に関する論文を上回った。また、IoTの普及につれて、制御・センシング関係の論文も増加した。なお、応募者中、海外からの研究留学生の応募は7名であり、うち5名が表彰対象となった。これについて同財団では、「研究分野での国際化の進展を反映している。応募論文の8 割以上が英文論文となっており、生産加工の分野は、ますます国際化していることがうかがえる。」としている。