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DMG MORI USA Charlotte グランドオープン

210601DMG森精機

 DMG森精機がこのほど、DMG MORI USAの東部・南東部を管轄する拠点として、Charlotteをグランドオープンした。また、5月4日~6日の3日間には、COVID-19感染症対策を徹底した上で、4台の同社機でテスト加工とデモンストレーションを行う対面イベントを開催し、50社以上から100名を超える来場者が参加した。

 Charlotteは、ナッシュビルとタンパ、シャーロットを統合したアメリカ南東部の営業・サービス拠点として機能するだけでなく、アメリカ東部地区を統括する機能も備えている。Charlotteでは、同社の最新技術やサービスを顧客に提供する以外にも、社員育成のための研修用プラットフォームとして活用していていく。

■DMG MORI USA Charlotte
所 在 地:800 Forest Point Circle Charlotte, NC 28273 USA
敷地面積:約1,250㎡ (うちソリューションセンタ 260㎡)
建  物:1F建て ソリューションセンタ、トレーニング室、オフィス、会 議 室
展 示 機:NLX2500SY | 700、NTX2500 | 1500、DMU65 mB FD、CMX 50 U PH150、Technology Cycles、デジタル化
社    員:約40名

DMG森精機 回復基調!

 DMG森精機(社長:森 雅彦氏)が5月12日、2021年12月期第1四半期の連結決算を発表した。

 同社グループの第1四半期の業績は、売上収益811億22百万円(前年同期比7.0%減)、営業利益39億86百万円(前年同期比21.8%増)、税引前四半期利益31億34百万円(前年同期比148.5%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益18億12百万円(前年同期比1,306%増)となった。

 第1四半期の連結受注額は1,014億円(前年同期比29.5%増)と、期初想定の850億円を大幅に上回った。その結果、当四半期末の機械本体受注残高は、前年度末比280億円増の1,240億円となった。1台当たりの受注平均単価は、当期に入り、5軸加工機の需要増、大型自動化案件の増加およびデジタル化の価値提案の向上により、再び上昇基調を示した。

 地域別の機械受注金額は、中国が前年同期比3.4倍、欧州が同48%増と大きく回復したほか、日本が同14%増、中国を除くアジアが同14%増、米州が同9%増と、回復基調を確かなものとした。このような受注増から売上、利益計画も増額し、連結業績予想を上方修正している。

 今後においても、工作機械・独自領域・内製コンポーネント・周辺機器等のハードウエアおよびソフトウエアと、加工システムの構築・高効率な加工プロセスの提案・保守保全・ファイナンス等のサービスを組み合わせた最善の加工オートメーションを提供し、顧客の生産性向上に貢献することを目指すとしている。

 他方、同社は「有給休暇取得率が高い会社」で1位にランキングされ、本年1月発表の「DMG森精機 健康経営宣言」の健康施策に滑車をかけている。また、音楽分野にも関心を寄せ、一般財団法人森記念製造技術研究財団と株式会社NEXUSの出資により、音楽家の活躍の場を創出することを目的にJapan National Orchestra株式会社を設立した。奈良を拠点に発展的な活動を行い、文化芸術創造の地にするという。この分野でも注目が集まりそうだ。
 

オークマ 横形マシニングセンタ「MA-600HⅢ」をリリース

210601オークマ

 オークマがこのほど製造過程の環境負荷低減と優れた生産能力を実現する横形マシニングセンタ「MA-600HⅢ」をリリースした。MA-600Hシリーズは、高い加工能力と精度安定性で国内外の市場から高い評価を得ており、発売開始以来すでに累計3,000台の出荷実績を持つベストセラーマシンとなっている。今回、MA-600HⅡをさらに進化させ、安定した長時間の無人稼働を実現する高い信頼性と、 脱炭素化社会に向けて環境負荷の低減を追求した新製品「MA-600HⅢ」を市場投入する。

 新開発の「MA-600HⅢ」は、高速・高能率加工性能を高めた上で「止まらない機械」を目指し、切粉処理性能を大幅に向上させた。それに加えて多様なニーズにこたえる自動化対応の拡充により、従来機以上に安定した長時間無人運転を可能にする。また成長市場の多様な需要に応えるため、加工サイズを拡大した。(従来機 体積比1.3倍)

 脱炭素社会に向けては、オークマ独自のAI、知能化技術による電力消費量の削減や、産業廃棄物と なるクーラントの長寿命化など製造過程トータルで発生する環境負荷の低減に取り組んでいる。

 主な特長は、①止まらない機械:長時間自動運転を支える信頼性と多様なニーズに応える自動化仕様の強化、②高速・高能率加工性能の進化、③脱炭素社会への貢献:環境負荷の大幅な低減と優れた制度安定性による高生産性を両立――など。
 

ダイジェット工業 「生産性改革を推進」

 ダイジェット工業(社長:生悦住歩氏)が、5月13日に2021年3月期の決算(連結)を発表した。

 同社グループは、新型コロナウイルスの感染拡大により、厳しい企業環境が続くなかで、
サマーキャンペーンやウインターキャンペーンを実施し、深穴加工用・多機能座ぐり加工用ソリッドドリル「タイラードリル3D/5Dタイプ」やDHIコーティングを施した高硬度材加工用ラジアスエンドミル「ハードIラジアス」、好評のマックスマスター「新高硬度材加工用インサート」など、新製品の拡販に努めるとともに、「INTERMOLDオンライン展示会」や「JIMTOF2020 Online」へ出展し、オンラインを活用したバーチャル型の展示会に参加し、新しい形での情報発信にも取り組んできた。

 その結果、連結売上高は前年同期比21.6%減の70億9千2百万円にとどまった。このうち国内販売は前年同期比28.7%減の37億3千7百万円となり、輸出は同11.9%減の33億5千4百万円となった。輸出の地域別では、北米向けが同14.0%減の7億4千万円、欧州向けが同8.0%減の9億3千6百万円、アジア向けが同12.5%減の16億4千万円、その他地域が同29.3%減の3千6百万円となり、輸出割合は、前年同期に比べ5.2ポイント増加の47.3%となった。
 
 品別連結売上高は、焼肌チップが前年同期比28.0%減の6億3千3百万円、切削工具は20.6%減の54億9千7百万円、耐摩耗工具29.6%減の8億6千7百万円となった。
 
 今後については、「新型コロナウイルス感染のワクチン接種による収束が期待されるが、引き続き事業活動への制限等の影響が懸念される。このような情勢下で同社グループは、オフィシャルサイト、SNS等のメディアや販売店網を通じた情報発信や戦略的な新規開拓による営業活動で得意商品の拡販に注力する。さらには、柔軟な勤務態勢による安定した生産活動のもと、データやデジタル技術を活用した製造工程の効率化やプロダクトライフサイクルに基づいた製品管理の合理化などにより、生産性改革を推進して、顧客の生産性向上ニーズに応えていく。」としている。

 通期の連結業績見通しとしては、売上高は92億円、営業利益3億万円、経常利益は3億円、当期純利益2億4千万円を見込んでいる。なお、次期の為替レートは、1米ドル105円、1ユーロ125円を想定している。

 

日本金型工業会東部支部 「第9回定時総会」を開催

210601金型工業会東部支部
オンライン上であいさつをする鈴木支部長

 日本金型工業会東部支部(支部長=鈴木教義 鈴木社長)が、5月14日(金)、Web会議方式で「第9回定時総会」を開催した。

 総会に先立ち鈴木支部長が、「今回はWEBでの開催となりました。残念ながらコロナ禍の関係でお会いすることができず残念です。WEBでの会議・研修会を含め、この1年実施してきましたが、昨年1年で良かったところを取り入れながら、また新しい東部支部として1年間進めさせていただきたい。現在、世の中ではカーボンニュートラルなど環境の問題で皆様と対応しなければならない課題があります。こうした課題をひとつでも解決していけたら、と思っています。」とあいさつをした。

 令和2年度事業報告、同決算報告・監査報告、令和3年度滋養計画案、同収支予算案をそれぞれ承認した。

 特別講演会では、「白衣で働くデジタル工場~ディズニー、NASAが認めた遊ぶ鉄工所~」をテーマに、HILLTOPの山本昌作副社長が講演した。
 

日本フルードパワー工業会が「第22回総会」をオンラインで開く

210601フルパ 日本フルードパワー工業会(会長=安藤 毅 東京計器社長)が5月20日(木)、「第22回総会」をオンラインで開催した。今年は新型コロナウイルスの流行による非常事態宣言下により懇親会を中止し、同会の安藤会長と、来賓の経済産業省製造産業局の福永哲郎審議官の挨拶がWEB配信された。


 

日立建機 脳波を活用した疲労検知技術を有する豪州のスマートキャップ社を買収

日立建機
披露検知デバイス 使用イメージ

 日立建機のカナダにある連結子会社WencoInternational Mining Systems Ltd.(以下ウェンコ社)は、5月1日、ダンプトラックなどのオペレータの脳波を分析して疲労を検知する技術を有する豪州のSmartCap Technologies Pty Ltd(以下スマートキャップ社)を買収したと発表した。この買収により、ウェンコ社は、スマートキャップ社の脳波を活用した疲労検知技術を自社の鉱山運行管理システムに適用し、鉱山の安全性向上に寄与するソリューションを強化する。

 安定した稼働が求められる鉱山現場において、超大型油圧ショベルやリジッドダンプトラックのオペレータは周囲環境に留意しながら、長時間にわたり運転操作を繰り返す必要がある。オペレータは、適切なシフト管理により運転操作に従事しているが、疲労度には個人差があり、また、その日の体調などにも左右され、オペレータの疲労による集中力の低下や居眠りが発生した場合は、重大な事故につながる可能性がある。

 スマートキャップ社の技術は、ヘルメットなどの内部に疲労検知デバイスを装着し、オペレータの脳波の変化から疲労度をリアルタイムに検知する。疲労検知デバイスはスマートフォン用のアプリと連携し、警報によりオペレータの居眠りを抑制するほか、運行管理者に注意喚起を促すこともできる。

 日立建機とウェンコ社は、今回の買収により、疲労状態を考慮した人員交代のタイミングや負担の少ない走行ルートを、鉱山運行管理システムが自動的に作成してオペレータに指示することができるようになった。

コマツ 創立100周年記念活動 「こまつの杜」リニューアル

こまつの杜

 コマツは、本年5月13日に創立100周年を迎えたが、このほど100周年記念活動の一環として、石川県小松市の「こまつの杜」をリニューアルした。

 「こまつの杜」は、創立90周年記念事業の一環として、コマツ発祥の地におけるコマツグループのグローバルな人材育成の拠点とともに地域社会と一緒になり子どもたちを育む場所として2011年より開園した。創立100周年記念活動の一環として、持続的に地域社会へ貢献し、また同社の歴史を振り返るきっかけとなる拠点として、歴史を展示する「わくわくコマツ歴史館」を設置するとともに、これまで展示してきた世界最大級のダンプトラック「930E」の横に、新たに超大型油圧ショベル「PC4000」を設置した。

 また、子ども向けに建機の仕組みを学べる展示や、天候に左右されずに楽しめるミニ建機体験スペース、理科教室などを開催する多目的ホールなどもリニューアルした
 

「INTERMOLD2021」をレポート!

 日本金型工業会、日本金属プレス工業協会が2021年4月14日(水)~17日(土)の4日間、東京ビッグサイト・青海展示棟にて金型・金属プレス加工の専門見本市「INTERMOLD2021/金型展2021/金属プレス加工技術展2021」(運営=インターモールド振興会)が開催された。出展した注目メーカーの趣向を凝らした展示内容と新技術をレポートする。

 (あいうえお順:イワタツール、キタムラ機械、芝浦機械、大昭和精機、ダイジェット工業、日進工具、牧野フライス製作所、三井精機工業、MOLDINO、安田工業、碌々産業)

 

 

お客様は加工速度を求めている! 日本初披露のisd工具も展示
●イワタツール

210517イワタツール1 人気のトグロンシリーズを展示していたイワタツール。同社の岩田社長によると、「最近のお客様は加工速度を求めています。その理由のひとつには働き方改革があり、加工を早く終わらせなければならない流れを感じています。」とのこと。中でも精密・高速面取りの「トグロン®マルチチャンファー」は面取り速度を2~3倍アップできることから人気が高い。同社では機能をひとつに特化しているマニアックな製品で、加工現場のコストダウンに応えるための工具を提供するとしている。

 

210517イワタツール2 もうひとつ、同社で目を引く展示があった。イワタツールの中国工場〈岩田精工(大連)有限公司〉で生産している「THE NEXT-GENERATION TOOLS」だ。日本でも売りたいと初披露していた。ただし、これは日本のイワタツール製品ラインナップとは違うタイプのものなので、岩田精工(大連)有限公司の製造・販売(通称:isd)で営業展開するという。岩田社長は、「日本のイワタツールは特殊な用途に活用する工具が多いが、これらは一般的な用途に使うものが多い。材料は中国製だが品質管理については日本の品質管理と全く同じ方法で実行している。」と説明してくれた。今回の展示は日本においてリサーチ目的で展示したとのこと。日本におけるisdの活動に期待したい。

 


この1台で集約加工が実現! 
●キタムラ機械

210517キタムラ機械 製造現場のニーズは高付加価値製品を低コストかつ短納期で生産し、経済効果を高めることだが、今回同社が展示していた「MTSENTER® SUPER MICRON®」は材質や工程ごとによる加工機の使い分けを無くすことを実現するマシンだ。快削材から難削材までワーク材質にかかわらず、荒加工から仕上げ加工までこの1台で集約加工が可能になる。しかも設置面積2,040mm×2,065mmと省スペース設計であることもポイント。さらに細かな点に気付く同社らしい設計はこれだけではとどまらず、工具段取りスペースと定期メンテナンス箇所を本体側面に集中配置することで作業者の負担を軽減している。

 最も注目したいのは、低速から高速行きまで幅広い回転レンジで高精度加工が可能な40,000回転主軸(HSK-E32)搭載であること。この40,000回転の高速主軸には転がり軸受けを採用したことにより主軸剛性の向上を実現している。温度調節された冷却油を常に主軸の内部・外部に循環させる同社独自の〝主軸冷却システム〟による主軸の振れや伸びを最小限に抑える技術が搭載され、精密金型など長時間加工においても抜群の安定性を確保する。

新開発の「FormEye(フォームアイ)」に大注目!
●芝浦機械
 

210517芝浦機械1

 超精密マシニングセンタ「UVMシリーズ」が展示されていた。このマシンは自社製の高精度空気静圧軸受け主軸に特長がある。標準主軸は「ABC-40M」だが、新しくオプションで高剛性・高トルク主軸「ABC-50M」が登場。重切削条件はメーカー推奨値の3倍! さらに今回、最新のソフトウェア技術も新登場していた。特に加工ターゲットに合わせた機上測定機能に注目したい。これは工具の形状を正確に測る技術である。

 

210517芝浦機械2
FoemEyeを用いた工具形状計測機能と画像式ワーク計測機能を活用した高精度加工事例(ワーク材質:SKD11 58-60HRC 仕上工具:R0.5 cBNボールエンドミル)

 今回新開発された撮像式工具形状測定器「FormEye」について、同社の工作機械技術部に所属する室伏主任は、「工具の形状を測定するだけではなく、測った形状データをどう生かすかが重要です。形状誤差が出てくるものですが、実加工のときに補正する開発し、摩耗した工具でもどれだけ摩耗したかを測り直すことによってそれに合わせて加工が進むようになっています。」と説明をしてくれた。これは製造現場のトレンドである自動化を睨んだものであり、ボタン一つで実行できる簡単操作も魅力のひとつ。これにより工具切れ刃の輪郭誤差に起因する形状不良は寸法不要を回避! 面倒臭いNCデータ再作成作業を回避してくれるありがたいシステムだった。

BIGの心遣いを感じる製品群が目白押し
●大昭和精機

210517BIG1 ファンの多いBIGらしく豊富な製品群で来場者を魅了していた同社。好調な小型旋盤を意識してかスイス型自動旋盤用「ハイドロチャック レースタイプ」が展示されていた。この製品は小型NC旋盤用のコンパクト設計で、省スペースでも簡単に工具交換ができることが特長。狭い箇所でもホルダ外径が小さく、隣接する工具との干渉を抑えられる仕組み。レンチ1本で簡単着脱できることが嬉しい。ホルダを外さず、男性の大きな手でも狭い機内において工具交換ができるという、BIGならではの心配り溢れる製品であり、重宝するだろう。

210517BIG2
ツールプリセッタSTPマジス

 同社の広いブースで目立っていたのはツールプリセッタ。「STPマジス」は、非接触式の高精度カメラ画像処理方式でありながら、正確・確実な工具の測定が出来る製品で、操作性に優れているのも優位性のひとつ。非接触なので小径工具やダイヤモンド工具の測定も刃先を痛めず、自動認識のため、素早く測定できる(最小測定工具径φ1mm)。ツールの機外測定により、マシニングセンタの稼働率を向上させることを狙いとした商品だ。このほかにも、微細加工機用ツーリング用の中に、焼きばめチャック「SRMタイプ」と焼きばめ装置「スマートヒート」が展示されており、こちらも見逃せない!

自動化に貢献! 加工の段取りまで提案していた!
●ダイジェット工業

210517ダイジェット工業 高剛性〝6コーナ〟仕様の高能率肩削りカッタ〝エクストリームシリーズ〟より新製品「ショルダー6」が展示されていた。軸方向切り込み量最大10mm可能の高能率さが特長で、平面削り・溝削り・プランジ加工など幅広い用途で使用できる工具だ。高能率・高精度な立壁加工の鍵を握る仕組みは、外周切れ刃奇跡を円弧状にすることで大きな軸方向切込み量でもカスプハイトが小さく押さえられる設計によるもの。独自の3次元インサート形状により、本体アキシャルレーキがポジの角度を有するため、切削抵抗の低減を実現している。
 

210517ダイジェット工業
機械段取りの簡略化を提案

 もうひとつ興味深かったものは、同社のブースにて機械段取りを革新的にするTMWの「FCS System」が展示されていたこと。これは、ワークを固定するためのクランプ治具で段取り工程のシステム化を推奨するもので、1回の段取りで5面加工が可能であり、段取り回数の削減が実現するという。専用ソフトウェアを活用することで、簡単に段取りを設計でき、干渉チェックもできるので、製造現場のトレンドでもあるスマートファクトリーを構築し、工場のオートメーション化に貢献する。

 

6月発売予定の5軸MC加工用3枚刃ボールエンドミルが新登場! 
●日進工具

210517日進工具1 多くのファンを獲得している同社が展示していたのは、今年6月発売予定の5軸マシニングセンタ加工用3枚刃ボールエンドミル「MSBSH330-5X」。3枚刃・高剛性形状により5軸加工機の特長を活かした高精度・高能率加工に貢献する製品だ。60HRC以上の高硬度鋼にも適応できる。(全8サイズR0.1からR1)。この工具は不等分割のため、5軸加工でも嫌なびびりを防止している。また、5軸マシンに最適な工具なので、5軸加工のメリットを最大限に活かすことができるよう、切削速度ゼロを回避した剛性の高い刃形状になっている。

210517日進工具2
美しいサンプル品も見どころのひとつ

 

 また、同社の工具が入っているケースにQRコードがついているが、これを読み取れば、加工事例が分かる「NSコネクティッドサービス」を展開している。工具の特長や規格表、加工切削条件、加工動画を見ることができ、便利なサービスとなっている。

 

美しいブースの中で金型加工のDX化を推進 
●牧野フライス製作所

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環境を意識した緑の絨毯に多くの観葉植物、切り屑をイメージしたオブジェも来場者を楽しませた

 

 今回は金型加工のDX化をパッケージにして提案しており、時代にマッチした展開をしていた。デジタルマーケティング部の長友部長は、「リアル展示会はお客様からご意見をいただくチャンスです。」とリサーチに目を光らせつつ、「今回は皆様から認知されているVシリーズに、現在持っている技術を全てつぎ込んで追求しました。」と話してくれた。機械構造を見直し、高精度な位置決めやクオリティの高い加工面などはもちろん、時代に合致した3軸機のニーズに応えて開発されたコンセプト機だ。

 

210517牧野2 最も注目したいのは新しいソフトウェアを追求した点だ。初心者でも操作できるインターフェース「ATHENA(アテナ)」は、音声でマシンを制御できるシステム。ざっくりいうとiPhoneなどにある「Siri」と同じ感覚で話しかけると対話ができるので、経験の浅い方がマシンの操作方法を忘れた時でも、ATHENAに話しかければ教えてくれる。また、マシニングプロセッサの活用で、CADデータを入れるだけで加工ができる機能もあった。自動で工具のパスを出して、干渉の有無もシミュレーションができ、すぐにプログラムができるという。長友部長は、「お客様はオリジナルのノウハウや熟練の神業を持つ技能をお持ちですが、現在、こうした最高の財産をどうやってデジタル化していくかが問われています。加工ノウハウをクラウド上のデータベースに蓄積できればそのノウハウを継承したパスを出すこともでき、経験の少ないオペレータの方でも熟練の方と同じような品質を出せる可能性を秘めているのです。」と説明してくれた。熟練者が減少している今、加工の道筋をつけてくれるシステムは心強い!

世界最大の砥石自動切り込みストロークを実現!
●三井精機工業

 

210517三井精機1
新製品に来場者も興味津々

 真っ直ぐ動く、直角に交わる、平面が出ている―――-同社では工作機械の基本精度をしっかりつくり込むことを重要と考え、主要部品はきさげによる徹底的な作り込みをしている。今回は新製品のプレシジョンセンター「PJ303X」に注目が集まっていた。このマシンは徹底的に熱変位対策をしている点に注目したい。最新の主軸熱変位補正機能を標準装備し、特殊熱変位キヤンセル機構による主軸・ヘッドの熱変位の大幅抑制、さらに左右対称門形コラム構造は、熱変形を考慮した設計である。また、主軸ヘッドを極力重心位置に近づけ、確認作業の視認性が良いというメリットを生み出している。

210517三井精機2

 他にも、世界最大の砥石自動切り込みストローク(U軸)-3~+50を実現したジグ研削盤「J350G」を展示。1本の砥石で異形穴を連続自動加工することが可能なマシンだ。また、研削プログラム作成支援「G-MAP」は同社独自開発のもの。必要なデータを入力するだけで加工プログラムを自動生成してくれるうえ、最新のHMIを搭載した15インチのタッチパネルの採用で操作性も抜群である。

面倒だったねじ切り加工もNC自動化に!
●MOLDINO

210517MOLDINO1 

新商品は、人気の超硬ねじ切りカッターシリーズに長いタイプ「ET/EDT」が登場! 同社の事業戦略本部の三枝氏は今回のラインアップ追加について、「この製品は、隅のねじ加工の時に干渉することなく綺麗にねじ穴が加工できるものです。また、面取り工具「DN2HC」と、ねじ切り工具「ET/EDT」を使うと、従来、手作業で行っていたねじ切り加工もNC自動化を実現することができます。」と教えてくれた。
 

210517MOLDINO2 そして今回、目をひいたのは参考出品で展示されていたL/D50のロングドリル、超硬ノンステップボーラーシリーズ「50WHNSB」だ。三枝氏によると、「ダイカスト金型の冷却穴用のニーズがありますが、冷却穴はクロスをしているなどの形状から加工が難しい。折損や不具合も多いと聞いており、お客様の悩みに対応するための製品として展示しています。ものすごく綺麗に加工ができます。」とのことで、市場投入が待ち遠しい一品だった。


フラッグシップ機がさらなる進化を遂げてた!
●安田工業

210517安田工業1

 今回は立形5軸マシンのフラッグシップモデルである「YBM Vi40」が「YBMVi40 Ver.Ⅲ」としてバージョンアップ! BC軸にDDモータ駆動と高回転精度軸受けを採用し、B軸連続運転時の熱変位を1/3に軽減していた。また、ワーク積載時の変化量を従来機の1/2に削減している。細かいところをみると、機械後部のステップを廃止したことにより設置面積を20%削減することに成功(標準タンクの場合)し、ワーク下部の制限廃止を実施したことでφ500ワークの搭載も可能になっている。正面や右側面からのアプローチが可能になったことで接近性がアップ。より作業がしやすくなり、ユーザーフレンドリーなマシンとなっていた。

210517安田工業2
切削と押しレーションを1台の機械で加工したサンプル(上面:エンドミル加工 側面:電着砥石オシレーション加工)

 

 さらにより使いやすくなったインターフェイスにも注目したい。FANUC iHMIを採用し、操作性の向上と高機能化を実現している。高精度加工機能FAS-4には荒加工モード・仕上げ加工モードなど基本になる5つのモードを準備し、加工時間の短縮や、加工精度を向上させることができる。また、嬉しい加工支援画面では、5つの基本加工モードを選択することや加工条件に合わせてモード毎の加工パラメータを微調整することができる。これらにより、面品位と加工精度向上、演算速度が速くなる点から、より高速高精度加工が可能になった。

実加工精度±1μm以下の追求
●碌々産業
 

210517碌々産業1 展示していた「AndroidⅡ」は、ユーザーからの要望に応えて進化した次世代マシン。熱変位量を極限まで抑えてさらなる高精度加工を達成するために改良した製品だ。具体的には、主軸と各軸(X,Y,Z軸)リニアモータまわりの換気効率を強化することでY軸方向熱変位を低減し、発熱の元であるガイド部の冷却により長時間の高精度維持を実現。これにより、熱変位対策を徹底強化していた。さらに完全自動化連続運転を可能にする独自の切屑処理対策も構築しており、時代に合致したマシンとなっている。なお、「AndroidⅡ」に、最上級の加工面品位を追求した特殊主軸搭載機〝Type-s〟もラインナップしている。このタイプは、金型の鏡面加工を切削加工のみで実現し、飛躍的な面粗度の向上とともに工程短縮に貢献するもの。

210517碌々産業2 また、同社では微細加工機専用に開発されたIoTプラットフォーム「RCMS(ROKU-ROKU Cloud Monitoring System)」に接続し、監視・管理・予防保全などを行う「AI Machine Dr.」も提案していた。「RCMS」につなげることでネット経由にて機械の状態が遠隔地からでも確認できる。

 

OKK ワークの心出し作業の省力化を図る「3Dマイスター」を商品化

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 OKKがこのほど、オペレータが普段行っている「ワークの心出し作業」の省力化を図る機能「3Dマイスター」(特許出願中)を開発し、商品化した。近年、製造業界において自動化・省力化機能が急速に拡がっている一方、多品種少量生産のユーザ層に提供できる機能は多くない。同社ではこうした製造現場の課題を受け、今回の開発に至った。

 

3Dマイスターの機能 ~簡単操作でオペレータ作業の標準化を推進~

 実物のワークを機内カメラで撮影することで、ワーク形状を3Dモデリングする。得られた3Dモデルデータは機械座標系と紐付けられているため、位置や寸法データを持っている。データは付属のタブレット端末で確認することができ、タッチセンサシステムと連動させることで、ワークの心だし作業に必要な自動計測プログラムの実行が可能。3Dマイスターを用いることで、ワークを設置したあとは、加工プログラムのサーチを含めたほとんどの操作をタブレット端末で行うことができる。

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VM53Rでのカメラ取付け位置(イメージ)。主軸ヘッド近傍に設置したTOFカメラにより加工テーブルを撮影

 TOFカメラとは、Time Of Flightの略で、スマホにも搭載されている技術。対象により赤外線を照射し、その反射されてくるまでの時間により、対象との距離を測定することができる。

 撮影はタブレット端末での操作で行い、自動撮影するだけで3Dモデルの構築が可能。Z軸原点位置での撮影であり、対象物に接近する必要はない。また、カメラは防水構造を持ったBOXで保護されており(レンズ側:防水ガラス)、パージエアより機密性の向上を図っている。

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撮影されたデータは3Dモデルに自動変換され、タブレット端末上で確認することができる

 左側に通常カメラモードでの撮影画像、右側にモデリング形状が表示される。撮影するおおよその位置を事前に指定することで、より正確なモデリングを行うことができる。また、連続撮影の指定により、さらにモデリング精度の向上が図れる。3Dモデルは画面上で視点変更や拡大と縮小をすることができる。スマホの直感的操作性が実現しているのも魅力だ。

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様々な計測パターンを画面から選択、また使用するワーク座標系も指定が可能

 計測パターンを画で確認して指定するため、計測プログラムの選択が簡単だ。計測位置の指定では、モデリングで得られたおおよその寸法が表示される。ワーク座標系、シフト量の設定なども指定することができる。手動モードでの機械操作や、NC画面での数値設定操作なども必要ないので経験の浅いオペレータでも簡単操作で作業の標準化、マニュアル化を推進できるメリットがある。モデリング時の寸法からワークの最終確認としても利用可能だ。ワーク違いによるポカ避けにも貢献する。

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設定した内容は〝設定内容が記載されたカード〟になり、一括して機械に送信される

 送信するまでは、何度でも設定内容の変更や確認が可能。計測動作指令と同様に、加工プログラムサーチも実行できる。送信後の計測プログラムサーチや計測動作などは、サイクルスタート押しボタンで起動。機械動作を伴う操作では機械操作盤を用いるため、安全に使用することができる。なお、オペレータは機械のモード変更や、手動運転、Nキーボード入力などの操作が不要である。

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構成

 管理用PCは1台で複数の機械に接続が可能だが、複数のカメラと同時通信は不可。WiFi通信を用いてるが、ローカルネットワーク環境なので情報流出の危険はないとしている。

 対象機種は、「VM-Rシリーズ」、「VB53α」。対象制御装置は、「FANUC 30iシリーズ」、「三菱N700/N800シリーズ」。

 上記対象であれば、後付けでの対応も可能。なお、現地での取り付け作業は1日程度である。