飛行機マニア必見! 「日本の中のアメリカ」
業界でも飛行機好きで有名な下村栄司氏。「製造現場ドットコム」には今までも寄稿していただいておりますが、そのどれもが評判がよく、アクセスは急上昇!
今回、夏休みを利用して下村氏が特別にレポートしてくれたゾ!
飛行機好きにはたまらないマニアの視点をご覧あれ!
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皆さんはお盆休みをどのように過ごされましたか?「お金もないし、時間もないし、気力もないし、海外旅行なんて行けないよ。」と諦めている方でも、簡単に「アメリカ」に行ける方法があります!それは・・・
8月18日~19日の2日間、東京の横田基地で毎年恒例の友好祭が開催されました。
基地のゲートを入ると、そこは日本の法律の及ばない立派な「アメリカ」です。
パスポートこそいらないのですが、アメリカの友好国以外の国籍の人(中国や北朝鮮など)は基本的にNGだそうです。一応ゲートで身分証明書や荷物の中身チェックを行うことになっていますが、あまりの人の多さ(2日間で17万8000人の来場がありました)に一々人を止めることはできず、大きな荷物を持った人以外はそのままスルーで入れました。
横田基地は新宿から電車で1時間で行ける、都心から最も近くて、かつ沖縄以外では日本最大の米軍基地です。アメリカ空軍の在日米軍司令部及び第5空軍司令部が置かれているほか、自衛隊の航空総隊司令部も置かれています。
「この暑い中、何でわざわざそんなところに行くの?」という家族の非難をものともせず、猛暑日寸前の天気となった19日の日曜日に行って来ました。
とにかく広大な基地の中を歩いて移動するのは大変なので、こんなサービス(有料)も。ご機嫌なロック音楽を鳴り響かせながら人ごみの中を進んで行きます。運転手をはじめ、スタッフは基地の軍人です。それにしてもアメリカ人ってなんて陽気なんでしょう。音楽に合わせて踊りながら道行く人達に愛想を振りましていました。
「屋台村」です。バリバリのアメリカテイストが味わえます。食べ物ではハンバーガー、ステーキ、ホットドッグ、タコスなど。飲み物はソーダ類が多いかな。洋服類やミリタリー関係のグッズなども・・・マニアにはたまらないと思います。ちなみに、ここでは円の他に米ドルも使えます(「アメリカ」なんだから当然か!)。ただ、1ドルと100円が同じ価値で、為替相場から考えるとドルを持っていけば良かったと反省。
左:ハンバーガーも6~7人がかりで焼いていました。大忙し。
右:基地周辺の地元バンドが多数出演したコンサートも常時開催。特に興味が無いので素通り
サイレンを鳴らしたかと思ったら、なんと観客に向かって突然の放水!でも子供たちは大喜びです。私は写真を撮ろうとして、水がかからない場所で構えていたのですが、風向きが悪く、この写真の撮影後にびしょ濡れになってしまいました。ああ!カメラが!壊れ・・・なかった。
ここからは、私の本来の目的の飛行機ウォッチです。地上展示がほとんで、飛行展示はあまりないところが残念。住宅密集地のため、アクロバット飛行などはできないんだそうです。私はミリタリー・マニアではありませんので、詳しいことはわかりません。ウィキペディアの助けも借りてコメントします。
口とお尻をアングリ開ているこの飛行機はC-5ギャラクシーという米軍最大の輸送機です。とにかくデカイ!戦車2両またはヘリコプターまたはF16戦闘機を運べるそうです。お値段は1機135億円(1$=80円として)だって。ちなみに、このC-5はロッキード社が米国政府から受注を勝ち取ったのですが、その時負けたボーイング社はこのプロジェクトの受注に注力した資源を転用し、あの747ジャンボジェットの開発へとつながったとういうオチがあります。
飛行機の前に並んでいるのは操縦室を見学する人たちです。1人1分かかるとして、60人並べば1時間待たねばなりません。しかも炎天下で!性懲りもなく私もこの列に並びましたが、早めに並んだので45分くらいのガマンで済みました。見学待ちの列はその後長くなるばかりで2時間以上は辛抱しなきゃならんだろうなと同情(または少しの優越感)。
親切な米軍のお兄さんから”Hey, take a picture !”っ言われて、写真を撮ってもらいました。ズラリと計器類やスイッチ類が並んでいるコックピットに座ると萌えに萌えてしまいます。「お父さん、嬉しそうだね」とは家族の弁。
ウッ、なんだ、こりゃ!オー、デンジャラス!
「いいか、よく聞け。俺の後ろのF22に近づこうとするなよ。このM4カービン銃が火を噴くぜ!フッ、フッ」
地上展示の輸送機、戦闘機数ある中で、こんな格好のお兄さんがいたのはここだけです。F22ってのは現在世界最新最強の戦闘機です。スティルス機といって、レーダーや赤外線探知機に捉えられにくい性能を持っています。日本には常時配備されているところはなく、沖縄に臨時で配備されている程度です。この機体も沖縄から飛んできました。沖縄以外で見られるのはここだけです。これを目当てに横田に来る人も多いのではないでしょうか。ここだけひときわギャラリーが目立ちました。
F22・・・カッコイイです。機体の塗装からして他の戦闘機との違いが目立ちます。ちなみに塗装は、レーダー波を吸収する特殊なもので、これは雨や擦り傷に弱く1回飛行するごとに400万円くらいかけて整備が必要なんだそう。強い人なのに、意外とお肌はデリケートなんですね。さらにコックピットの風防(キャノピー)は金メッキされており、いかにも高額そうなオーラをはなっています(これもスティルス性向上のため)。気になるお値段は1機120億円ですが、開発に約2兆円かかています。当初750機を生産する予定だったのが、あまりにも価格が高騰してしまったため187機で生産中止となってしまいました。
この写真のお兄さん、実は結構気さくに写真撮影に応じてくれました。この写真もポーズをとってくれたものです。私はできませんでしたが、ツーショット写真にも気軽に応じていました。
右の写真は国産戦闘機F2です。F16に似ているけれど、国産なんです。
塗装もなかなかカッコイイですね。
プロフィール
業界新聞社の取締役編集長を経て、インダストリー・ジャパンを設立。製造現場は日本の底力!をスローガンに製造業専門ニュースサイト「製造現場ドットコム」を運営している産業ジャーナリスト兼フリーライターです。霞ヶ関から錦糸町まで守備範囲が広いのが特長。現場取材は数知れず。些細なことや泥臭いことに真実が隠れているのを知り、今では何より本当のことを言うのが大好き。いつも働く女性と頑張るオヤジたちの味方よ。
ブログでは取材のこぼれ話やお知らせのほか、日常のことを綴っています。
機械振興会館 記者クラブ加盟
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