【JIMTOF強化月間】富士重工の生産技術はやっぱりスゴイ!

先日、ポートメッセなごやと中部国際空港で開催されていた「2012国際航空宇宙展(Japan International Aerospace Exhibition)」に行ってきたけど、中でも富士重工さんの生産技術は目を見張るモノがあったわ。

特にスゴイのはCFRPの穴開け技術ね。
富士重工さんは「ボーイング787」の中央翼を担当していますが、この部位はCFRPがごっちゃり詰まってる最先端も最先端な部位なのです。

CFRPって材料の加工が難しい。
穴をあけたらムシれるし、それに切粉が悪さをするから切削工具もすぐお陀仏になっちゃう。美しい穴を効率よくあけることがとても難しい難削材なの。

CFRPのやっかいなところは、材料の特性から激しく工具が摩耗し、その結果、デラミネーションが起きてCFRPの穴品質が低下しちゃうこと。これを回避するためには、通常、大量の工具と加工時間が必要なわけで、「時は金なり」という言葉があるけれど、大量な工具で膨大な時間を使っては経済的に大きなダメージを受けちゃう。なので、効率よく経済性を高める生産設備がどうしても必要になるわけ。

そこで!
富士重工航空宇宙カンパニーの生産技術に注目よ!

この穴を見て!

これは1本の工具が4500穴もあけた穴なのよね。



この工具は、刃先が穴とこすれあうことで研磨される“セルフリグラインド原理”を採用しているの。

吸塵機工付き工作機械の“吸塵冷却加工技術”も要注目よ。
CFRPの切削では高温な切粉が大量に発生し、被削材温度の過度な上昇が樹脂柔化などの材料変質を引き起こすので、どうしても能率のよい高速切削による効率向上が難しいとされているの。このため、工作機械側が吸塵機工を用いて切粉除去を行い、被削材・工具冷却効果を狙って切削熱によるCFRP材の変質を防止して効率の高い加工を可能にするために、吸塵機工付き工作機械と切削工具の効果的な組み合わせを用いたというわけ。これらの生産技術が困難とされているCFRPの穴あけに最高のパフォーマンスを実現するというわけなのよ。

JIMTOFの会期中、11月3日(土)の「テクニカルセッション③」(会場:東京ビッグサイト・会議棟レセプションホールA)では「工作機械と新素材加工における高効率化技術」をテーマに16:05~16:50まで同社の小島裕登航空宇宙カンパニー生産技術部主査兼製造部主査が「CFRPの高能率加工技術の最前線」を講演してくれるので、最先端の加工トレンド情報を仕入れたい方は、ぜひ、「国際工作機械技術者会議」に申し込んでね☆

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http://seizougenba.com/node/2031