Project T(tourbillon)の最新PV! この時計は日本の外交官だ! 

世界最大の宝石と時計の見本市、「バーゼルワールド2014」が3月27日~4月3日までスイス・バーゼルで開催されました。そこには、日本が誇る独立時計師の浅岡肇氏率いる“Project T(tourbillon)“の超高級時計が出展されました。以前にも記事に書いていますが、Project tourbillonとは、浅岡氏の設計、精密加工のための特殊工具をオーエスジーが、精密加工を由紀精密がそれぞれ担当し、三位一体で“最高級技術”に挑んだもの(●∀●)

この時計、当然、評価が高かったようで、開催中も世界規模で取材、取材の嵐だったみたい。
特にお洒落なミラノの皆様には相当ウケが良かったようで、「試作機をいきなり買いたいと申し出る店主や、イタリア時計誌のジャーナリストを連れてきて取材をさせるバイヤーさんまでいた」とのこと。

「この時計にはなにか特徴があるのか」と何度も質問されたそうで、浅岡氏は、「今回の時計の特徴は、真っ当にただ美しいだけのトゥールビヨン。いろいろゴチャゴチャ付いて、トゥーマッチな時計が多い中、逆にシンプルなアプローチで存在感を出そうと思いました」と返答している。まさに浅岡氏らしいシンプルな返答ですね(笑)

浅岡氏は、FBの中でコメントを出しています。
「今回の新作ですが、設計を始めたのが2013年の正月。それで、その年のバーゼルの直前には設計がほぼ完了していました。ですから、トータルの開発期間は15カ月です。今回はチームを組んでの製作。殆んどの部品は由紀精密とOSGで製作しました。僕は設計以外では、テンプとアンクルと歯車4枚だけ担当。今までのように、全部自分で部品の削り出しまでやっていたら、さらに時間がかかったと思います。もっとも、部品は削り出しの後、一つ一つ手仕上げしますから、この時間が一番かかります。ちなみに、キャリッジの小さなチタン部品一つの磨きが6時間ぐらいです。チタンの鏡面研磨は極めて難しく、時間がかかります。ムーブメントは、トゥールビヨンとしては薄くしたいと思いました。それと、巻き芯はケースの高さの中央に入れると言うのもこだわった点。これはなんでもないようですが、実際は意外と難しいです。この2要件が決まれば、全体のデザインもうまくまとまり易くなります。それと、今回はいろいろテンコ盛り。ボールベアリングは思い返せばかなり酔狂なアイディアだったな(笑)。でも、魅力の一つになっていると思うから、やった意味はある。製作の中で設計をしている間だけは楽しいです。その後は生みの苦しみ(笑)。しかし、設計では「夢の時計」を企画しているわけですから、それを現実化するということは、どんな生みの苦しみをも乗り越えられるモチベーションになります」。

―――というわけで、バーゼルアワードも無事に終了し、先ほどProject TのPVが出来上がりました!
浅岡氏の映像編集のセンスもキラリ・・どころかビカビカと光っております。音楽もGood!

今回、浅岡氏、オーエスジー、由紀精密の三位一体で日本発の“最高級技術”の結晶を世界に見せつけてくれたわけで、まさにこの時計は日本の外交官の役目を果たしたといってもいいだろう!

世界の美しいものを見る目を持った人々が注目! それでは出来たてホヤホヤの最新PVをどうぞ!