まんてんプロジェクトのブースにて

まんてんプロジェクトは、神奈川・東京を主体として全国の中小企業に参加を呼びかけ、約90社以上が参加している航空宇宙関連部品を開発・製造するための「航空宇宙関連部品調達支援」コンソーシアム。

冒頭の写真は「ほどばし衛星」ですが、今回も心ワクワクさせる展示がありました。

「ほどばし衛星」とは東京大学超小型衛星センター/NESTRAが開発した50㎤ほどの超小型人工衛星で地球を観測する任務遂行のため、2014年6月に打ち上がっています。50㎤の小さい姿だけど、地球の姿をたくさん撮影しているんですよ。

21世紀の新素材「SEPLA」とは?

さて、ほどばし衛星に使われている、この部分に注目。

黒い〇で囲った箇所をみて!

この部位は、超耐熱ポリイミド成形体「CEPLA(セプラ)」が使われています。セプラは、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)とジアミンとの縮重合による全芳香族系ポリイミド樹脂の成形体という、早口言葉じゃ言えないようなもので出来ています。新日産ダイヤモンド工業が製造元で、総発売元は鈴幸商事です。

鈴幸商事の佐藤機能品質営業課補佐は、「セプラは耐熱性や耐薬品性、耐放射線性に優れており、特に半導体関係や液晶ガラス関係、航空宇宙関係に使われています」と教えてくれました。

熱分解温度が非常に高いセプラは300℃までであれば長時間の加熱でも安定しており、短時間なら480℃まで使用可能とのこと。また、融点をもたず軟化もしない、広い温度範囲で連続使用ができるんですね。

耐放射性については、汎用エンプラであり、特にガンマ線照射による劣化に対して、極めて優れた特性があるとのこと。

加工性も良好なのも見逃せない。セラミックに近い強度がありながら、複雑な形状でも高精度な切削加工ができるってわけ。ユーザーの希望に沿った形状や寸法に高精度加工を施した物がセプラ部品で、佐藤補佐いわく、「21世紀の新素材として幅広い可能性が期待できます」とのこと。
なるほど~!

様々な可能性を秘めたセプラでした

まだまだレポートが目白押し! 随時ブログにアップしていくので、製造現場でご活躍の皆様、要チェックよ!