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11月分工作機械受注総額は1,390.5億円 日工会
日本工作機械工業会がまとめた11月分の受注実績は以下の通り。2014年月11月分工作機械受注総額は、1,390.5億円(前月比+4.0%・前年同月比+36.6%)となった。受注総額は、3カ月連続の1,300億円超。1,000億円超は15カ月連続。内外需とも堅調な動きが継続し、リーマンショック以降の最高額を記録。内需は6カ月連続の400億円超。政策効果に加え、JIMTOFの点字化以降かもあって前月から増加。14年9月に次ぐ本年2番目の高水準の受注。外需は前月比6カ月連続増加で、6カ月連続の800億円超。過去2番目の高水準。アジアのスポット受注が継続。北米も堅調持続。今月は欧州でも増加。今後も内需、外需とも回復基調で推移すると見込まれるが、国内景気やアジアの電気・精密向けスポット受注の動向を注視。
11月分内需
490.6億円(前月比+9.2% 前年同月比+17.9%)。・前月比2カ月ぶり増加、前年同月比17カ月連続増加。・JIMTOFによる押し上げ効果もあり、6カ月連続の400億円超で本年2番目の高水準。・政策効果が継続し、中小企業でも設備投資に前向き。① 一般機械 197.8億円(前月比+2.9% 前年同月比+15.4%) うち金型 27.5億円(前月比△0.6% 前年同月比△1.8%)② 自動車 159.4億円(前月比+14.3% 前年同月比+17.4%) うち部品 106.1億円(前月比△3.9% 前年同月比+5.8%)③ 電気・精密 38.3億円(前月比△8.5% 前年同月比+23.1%)④ 航空機・造船・搬送用機械 31.8億円(前月比+94.5% 前年同月比+21.3%)
11月分外需
899.9億円(前月比+1.4% 前年同月比+49.6%)。・前月比は6カ月連続増加、前年同月比は13カ月連続増加。・9カ月連続の800億円超。本年3月(904億円)に次ぐ、過去2番目の高水準。・北米が減少したが、その他アジアでスポット受注が拡大。欧州も増加。・アジア:462.7億円(前月比+2.5% 前年同月比+98.4%)・東アジア:245.0億円(前月比△4.6% 前年同月比+50.3%)〈中国〉:178.1億円(前月比+1.2% 前年同月比+43.1%)・その他アジア:217.7億円(前月比+11.8% 前年同月比+210.4%)〈タ イ〉25.8億円(前月比△24.9% 前年同月比△1.3%)〈その他〉:165.4億円(前月比+18.4% 前年同月比110.0倍)① 欧州:176.7億円(前月比+21.1% 前年同月比+31.2%)〈ドイツ〉:52.2億円(前月比+25.9% 前年同月比+14.4%)② 北米:249.1億円(前月比△7.3% 前年同月比+10.9%)〈アメリカ〉:213.2億円(前月比△5.8% 前年同月比+13.5%)
10月分超硬工具主要統計
超硬工具協会がまとめた2014年10月分超硬工具主要統計は以下の通り。【超硬合金重量】514トン(前年比113.3)。【超硬工具生産額】切削工具214億9000万円(前年比113.4)、耐摩工具33億260万円(同109.6)、鉱山土木工具8億7700万円(同138.5)、その他工具5億400万円(同110.3)、焼結体・工具21億5300万円(同111.5)、合計283億5000万円(同113.3)。【輸出入】輸出101億4400万円(前年比116.2)、輸入64億6100万円(同129.8)。【超硬工具出荷額】切削工具229億1200万円(前年比114.5)、耐摩工具32億6100万円(同110.9)、鉱山土木工具9億6200万円(同138.8)、その他工具3億9200万円(同100.0)、焼結体・工具25億1000万円(同108.9)、合計300億3700万円(同114.0)。【刃先交換チップ】生産2970万4000個(前年比112.7)、出荷3075万1000個(同115.6)。
重切削のOKKを見せつける! 新M工場の竣工披露を兼ねたプライベートショー「After JIMTOF」を開催
大阪機工(社長=井関博文氏)が12月5日(金)、6日(土)の2日間、同社の猪名川製造所において、“新M工場”の竣工披露を兼ねたプライベートショー「After JIMTOF」を開催し、多数の来場者で賑わった。OKKの強みである高剛性、重切削を前面に打ち出し、効率化や高速性で新しい横形マシニングセンタがさらに充実したRシリーズに注目が集まった。OKKのプライベートショーをレポートする。
OKKのマシンつくりを見せつける!

OKKの工作機械製造の主力工場として猪名川製造所がスタートしたのは1939年。メイン工場として同社を支えてきたのがM工場だった。新M工場は旧工場と同様、機械加工エリアと組立エリアの両機能を有する最新工場として生まれ変わった。

続いてP工場を見学。P工場はOKK初の恒温工場だ。ここではVM53R/VM43Rをつくっていた。次はV工場へ。敷地内には「1分間で100メートル以上の速さで歩きましよう」と健康的な看板が立っていた。

次にW工場を見学した。
この工場は2009年に建てられた。この頃、自動車部品加工業はもちろんのこと、建設機械産業やエネルギー関連産業の好景気を受け、横形マシニングセンタ、特に大型機に対応できる工場として竣工したが、現在は横形マシニングセンタの専用組立工場として運用されている。大きな横形を組み立てていた。
最後にS工場に入る。ここは主軸関係の一貫生産工場。切削エリアと空調ランクを恒温室とした研削エリアを持ち、階上のフロアには組立エリアを有している。

来場者もOKKのマシンに期待!

金型設備総合商社の植田機械 顧問の薮原 健氏は、「新しくなったM工場は素晴らしい工場となっており、ますますOKKさんの信用も増すだろうと感じた。強みである“重切削”と“剛性”に対する思い入れも再確認できて、今回のプライベートショーは見応えがあった。今後もの展開もますます期待がもてます」とエールを送る。

OKKは来年100周年を迎える――――。
JTEKT が大形軸受技術開発センターの本格稼動を開始! 市場成長が見込める産業機械分野に貢献 ~風力発電・高速鉄道・鉄鋼製造設備~

従来、大形軸受については、その大きさゆえに、机上の検討と基礎評価の後、顧客の実機で評価をする場合が一般的だったが、今回、「風力発電装置用超大形軸受試験機」「高速鉄道車両用軸受試験機」「鉄鋼設備用軸受試験機」を新たに導入し、実機に近い環境を再現した評価が可能になった。併せてシミュレーション精度も向上させており、より信頼性の高い軸受を短期間で開発していくとしている。
同社では、産業機械分野を市場成長が見込める重点分野と位置づけて、事業強化を進めており、大形軸受技術開発センターの開設・稼動開始もその一環である。同センターを中心に、産業機械分野向け軸受の商品開発を今後も強化する。
●大形軸受技術開発センターの概要
(1)名称:ジェイテクト 大形軸受技術開発センター
(2)所在地:大阪府柏原市国分東条町8-11
(3)投資総額:約20億円
風力発電の市場動向と設備概要
風力発電設備の大形化・高発電容量化 イメージ
(1)市場動向
欧州、中国を中心に風力発電の導入量は今後も増加し、洋上発電の占める割合が更に高まると考えられる。風力発電の洋上化が広まることで、ブレードの大径化・高発電容量化がすすみ、風力発電用軸受においても、高負荷容量化や更なる大形化が求められるようになる。
(2)これまでの課題点
軸受の性能確認は実機風車で実施しているため、試験条件は風況に影響され、評価項目や時間に制約があり、評価後の軸受内部状況の確認が不可能だった。このようなことが影響し、風車メーカーの開発期間の延長、開発費用の増大などといった課題が存在していた。
(3)評価試験機導入による課題解決
軸受外径φ2.5m、5MW クラスの風車に対応する実機サイズの評価試験を導入。
実機風車と同じ位置での荷重負荷を再現し、回転中の荷重・転動体挙動測定、潤滑状態
の観察が可能になった。評価結果とCAE解析を組み合わせることで解析精度が向上し、評価期間の短縮と開発コストの低減に貢献する。
風力発電装置用超大形軸受試験機
高速鉄道の市場動向と設備概要
(1)市場動向
高速大量輸送鉄道の車両数は今後グローバルで伸び続けると考えられている国内の新幹線では開業当時の0系の最高時速は210km/hだったが320km/h にまで達し、今後さらなる高速化が進むと見られている。鉄道の高速化に伴い、軸受にも高速回転と振動に耐えうる高い安全性と信頼性が求められている。
(2)これまでの課題点
従来の評価設備では、実車で発生する不連続、不規則な振動やカーブで発生する車軸の動きや400km/h 以上の高速走行の再現ができなかった。また実車での継続的な測定や詳細観察などを行うことも不可能だった。
(3)評価試験機導入による課題解決
今回導入した評価設備では、これまで不可能であった実車両で記録した速度、振動、カーブ時の車軸の動きなどを忠実に再現したシミュレーションが可能となり、400km/h を超える評価試験を行うことも可能になった。
高速鉄道車両用軸受試験機
鉄鋼製造設備の市場動向と設備概要
鉄鋼圧延機用軸受用途 イメージ
(1)市場動向
産業の根底を支える鉄鋼業界は今後も堅調に成長し続け、国内の製鉄メーカーのみならず海外の製鉄メーカーの事業展開拡大も期待されている。鉄鋼製造の現場で使用される軸受は大量流水・高速回転、低粘度潤滑・高荷重など過酷な環境で使用されている。
(2)これまでの課題
従来では実機環境での評価ができず、使用時に発生する損傷形態や水や熱などの周辺環境の影響などの解明が困難だった。
(3)評価試験機導入による課題解決
実機サイズでの評価、実機運転状況、周辺環境の再現が可能な試験機を導入。
これまで解明できなかった実機環境での損傷を再現し、開発技術の向上を実現した。
鉄鋼設備用軸受試験機
株式会社アマダホールディングス設立へ 持株会社制へ移行
アマダ(社長=岡本満夫氏)が、このほどグループ内の再編を実施し、2015年4月1日付で持株会社制へ移行することに決定したと発表した。同社グループでは「お客さまとともに発展する」という経営理念のもと、激変するグローバル市場に対応する改革を間断なく進め、モノづくりを通じて世界の人々の豊かな未来に貢献してきた。
現在、2016年3月期に売上高3,000億円、営業利益率15%を目標とした中期経営計画を推進中だが、2年後の創業70周年、その先の100周年への次のステージを見据えた持続的成長とより一層のグループ経営効率の最大化による収益拡大に向けて、強固な経営基盤の再構築を行う必要があると判断し、持株会社制への移行を決定した。
同社は持株会社制移行のため主要事業を分割し、同社子会社3社に承継させる。事業分割後は、株式会社アマダホールディングスへと社名を変更し、事業会社の統括や管理を主に行う持株会社となる。なお、引き続き上場を維持していく予定。
■持株会社移行後の状況(予定)
(1)社名
株式会社アマダホールディングス
(2015年4月1日付で株式会社アマダから株式会社アマダホールディングスに社名変更予定)
(2)事業内容
グループ戦略策定、経営企画 等
(3)本店所在地
神奈川県伊勢原市石田200
(4)代表者の役職・氏名
代表取締役会長 岡本 満夫
代表取締役社長 磯部 任
(5)資本金
54,768百万円
(6)決算期
3月31日
事業の再編について
今回の事業の分割により板金機械の販売を担う会社が新たに「㈱アマダ」に社名を変更する予定であり、板金機械の開発・製造を担う「㈱アマダエンジニアリング」と共にグループの中核をなす事業会社となる予定。また、今回のグループ再編にあたり、サービス体制の強化を目的にサービス機能を当社からアマダ汎用機械㈱に移管し、2015年4月1日付で「㈱アマダテクニカルサービス(仮称)」として事業を展開する。また、総務・人事等のグループ内の共通業務を集約し、シェアードサービスを専門特化して行う、「㈱アマダビジネスサポート」を設立する。
1.板金事業
(1)板金事業の製販分離
現在のアマダの板金事業を製販で分離する。開発・製造の機能は、新設される㈱アマダエンジニアリング(現在は㈱アマダエンジニアリング分割準備会社)が担当し、販売の機能は、同じく新設される㈱アマダ(現在は㈱アマダ分割準備会社)が担当する。
開発・製造のミッションは、開発面では市場創造のための技術開発の推進や、市場競争力のある商品の早期市場投入を実現すること、製造面では欧米及び中国の現地工場のコントロールをしつつ、適地適産による徹底したコストダウンを図ることである。
販売のミッションは、国内及びアジアでの板金ソリューション販売の推進であり、①レーザビジネスを軸としたソリューション提案の強化、②支店プロフィット体制での収益性の向上、③国内での成功オペレーションを適用したアジア事業の拡大としている。
(2)サービス業務の集約
これまで、板金機械の保守を担っていたサービス組織をアマダより分離し、独立採算制のサービス専門会社として㈱アマダテクニカルサービス(仮称)を発足させる。より高いサービス品質と効率性を同時に実現させ、顧客満足度の向上を図りつつ、サービスのメニュー化によるサービスビジネスの拡大を図ることを狙いとしている。
2.プレス事業
プレス事業は、現在のアマダから㈱アマダマシンツールに移管し、同社はプレス商品の開発、製造、販売、サービスを一貫して担当する。アマダマシンツールの既存事業である研削盤事業と今回取り込んだプレス事業とのシナジー効果を狙い、金型業界の開拓を目指す。ユーザーサイドに立った加工視点アプローチによるプレス事業の再建を推進していく。
3.切削事業
切削事業は、現在のアマダから切削ブレード製造の事業を㈱アマダマシンツールに移管し、同社は切削商品のマシン及び消耗品について開発、製造、販売、サービスを一貫して担当する。切削事業の一元化を図り、本業としての独立採算を確立しつつ高収益事業の更なる拡大を目指す。
4.工作機械事業
工作機械事業は、引き続き㈱アマダマシンツールが担当する。事業の選択と集中による収益体質の改善を実現しつつ、研削盤に特化した商品開発により他社との差別化を実現し、事業拡大を目指す。
5.溶接事業
溶接事業は、引き続き㈱アマダミヤチが担当する。アマダミヤチのミッションはレーザ溶接及び抵抗溶接事業の推進であり、アマダの板金ビジネスとの連携による売上高の拡大を図りつつ、不採算事業の再編による収益構造の改善及び本業特化体制の確立を図る。
6.シェアードサービスの分社化
現在のアマダの総務・人事等のグループ内の共通業務を集約し、新設する㈱アマダビジネスサポートに移管する。同社は、グループ内共通業務、間接材購買、施設・設備修繕などを担当し、グループ間接業務の集約・効率化による収益体質の改善を図る。
今回の持株会社制への移行により、持続的成長と一層のグループ経営効率の最大化による収益拡大に向けて強固な経営基盤の再構築を実現し、更なる企業価値の向上を目指すとしている。
中長期目標『Task 3・2・1』に向けた取り組み
同社は、100周年の次なるステージを念頭に、中長期にわたり持続的発展を遂げるための目標を策定している。具体的には、2015年3月期売上高計画に対し 30%増の達成を視野に入れ、M&Aを含めた成長戦略の策定とその実行、経常利益率 20%の達成を目指した収益構造の改革に取組むとしている。さらにROE10%を目標にさらなる資本効率化などを推進していく。
第8回環境大賞は三菱マテリアル 明石製作所が受賞 日本工具工業会
日本工具工業会(理事長=堀 功氏)が、11月28日、高輪和彊館で「第8回環境賞表彰式」を開催した。
この賞は自主行動計画に基づいて、温暖化対策エネルギー起源二酸化炭素を2004年度に基準年として、絶対量及び生産高原単位を削減する改善活動と、廃棄物の総量削減及びリサイクル率向上活動の両面から2013年度(2013年4月~42014年3月)の環境調査結果を厳正に評価したものである。
1.環境大賞
●三菱マテリアル 明石製作所
高レベルの環境マネジメントのもと地球温暖化防止、廃棄物削減の各環境活動に積極的に取り組まれた。現状の生産拡大の局面にあっても改善実績を着実に積み重ね、今回の環境調査で総合評価第1位の実績。活動の中でも廃棄物削減に注力し、廃砥石の再資源化の徹底に加え、鉱さいの処理にも目処をつけた結果再資源化率は99.9%となりゼロエミッションを達成している。これらの環境管理活動は他者の規範となるものである。
2.環境栄誉賞
●オーエスジー
完成度の高い環境マネジメントシステム、環境管理活動が確実に期待されている。12年度、13年度連続で環境大賞を受賞し、今年度は環境大賞の受賞対象から外れているが、環境調査の結果は会員企業の中で最高点となっている。この実績は、今年度から新設した環境栄誉賞に相応しいと判断した。
3.環境特別賞
(1)環境温暖化防止
●早坂精密工業
リーマンショック後の2009年は生産縮小により、各社ともCO₂原単位排出量を増加させ、これまで異常の対応に迫られることになった。今回の環境調査において、高い改善効果をあげ且つ3年連続でCO₂原単位排出量の削減を成し遂げた、継続的な活動は他者の模範として評価される。
(2)廃棄物対策
●レッキス工業 トットリ工場
廃棄物対策の活動を継続的に取り組み、再資源化率は2011年以降99%以上を維持継続。その中で、今年度は廃棄物を絶対量で33%、原単位で31%削減し大きな実績をあげている。この活動は他社の模範と評価される。
4.環境貢献賞
(1)エコプロダクト部門
●三菱マテリアル 明石製作所 開発部
対 象:ヘッド交換式エンドミルiMXシリーズの開発
技術の特徴:従来ヘッド交換式工具の、ろう付け部の剛性、強度低下やヘッド超硬ねじ部の破損といった問題を下記にて解決。
・一体四季超硬ホルダによる超硬ヘッドと超硬ホルダの2面高速。
・超硬に特殊接合した鋼製ねじ採用。
[結果]
工具寿命:他社品比較1.5倍
加工時間短縮:他社品比較1/2(切込量0.5→1.0mm)
ユーザでの廃棄物削減:従来ソリッド品比較73%減
[エコプロダクツ格付]☆☆☆
●オーエスジー デザインセンター 開発グループ
対 象:Phoenix P5D フェニックス インデキサブルドリル
技術の特徴:5Dの穴あけ加工において、3D穴あけ加工に劣らない高能率と高いコストパフォーマンスを実現。
・高剛性と高い切り屑排出性を兼ね備えた独自のボディ設計。
・切れ味と強度をバランス良く兼ね備えたインサート設計。
[結果]
工具寿命:他社品比1.5倍(50穴→75穴)
加工能率向上:他社品比1.2倍(0.15→0.18mm/rev)
[エコプロダクツ格付]☆
●不二越 工具事業部
対 象:Hyper Dual SP ホブ
技術の特徴:加工能力を従来比2倍にアップさせ生産性、省エネに貢献。加工設備も1/2となりスペースの効率化に寄与。
・耐熱性や密着性に優れたコーティングの開発。
・対摩耗性や耐チッピング性に優れた材料の採用。
・工具形状の最適化を実現。
[結果]
加工能率向上:切削速度を従来比2倍(150→300mm/min)
CO₂削減:年間4.9ton削減(年間電力量26%削減)
[エコプロダクツ格付]☆
(2)エコファクトリー部門
●彌満和精機工業
対 象:クーラントポンプの電力削減
技術の特徴:クーラントポンプの圧力制御を行いポンプ回転数を調節することにより、省エネルギー・吐出圧力の安定を図る。
・クーラントポンプへのインバータ、圧力センサーの設置。
・圧力センサー、インバータによりポンプ吐出圧力の制御。
[結果]
電力使用量:改善前比38%削減(112,067→69,498kwh/月)
年間電気料削減:6,130千円/年
[エコファクトリー格付]☆☆
ユキワ精工がφ4以下の小径把握用コレットホルダ「スマートチャック」を発売
ユキワ精工(社長=酒巻和男氏)が、このほどツーリングシステム”φ4以下の小径把握用コレットホルダ”スマートチャックを発売した。
ツーリングシステムは、切削工具と機械主軸をつなぐアダプターの役割を果たし、機械加工における精度を引き出すために重要な役割を果たす。近年では、部品の小型化、集約化により部品加工する工作機械が年々小型化しており、5軸加工などではワークとの干渉を避けるため、ツーリングにはスリム設計が要求されている。
同社は開発の背景について、「ユーザー様の中には、ワークへの接近性を求めつつ、高精度加工に取り組まれる方が多く、こういったニーズを受け、“φ4mm以下の小径把握ホルダ”スマートチャックを開発するに至った」とコメントしている。
φ4以下の小径把握用コレットホルダ スマートチャックの特長

ロックナット外径がφ12と小さく、ワークや治具への接近性が良好。
2.工具の刃持ちが良くなる。
スーパーG1チャックと同様に総合芯振れ精度5μm保証しているので、加工時の工具への負担が大幅に軽減し、工具寿命が延びる。
3.工具が抜けない。
コレットは1/10テーパとダブルテーパ方式を採用することにより高把握力を実現している。一般的な16°テーパコレットに対し1.5倍~2倍の把握力がある。
4.豊富なラインナップ。
シャンク形状は15T、S20T、BBT30、HSK-E25、HSK-E32、ストレートシャンクの計6種類。様々な機械で使用できる。
ジーベックテクノロジーが「バリ取りホットライン」を開設
バリ取り・研磨の自動化・効率化を提案するジーベックテクノロジーが、新たに「バリ取りホットライン」を開設した。これはSkypeを利用したバリ取りホットライン。画面を見ながらの相談で、電話だけでは伝えづらい内容もわかりやすく案内することが狙い。■開設概要アカウント名:【xebec-baritori】表示名:【バリ取り相談 XEBEC】開設日時:毎週月・火・金曜日 13:00~17:00※祝日や年末年始、夏季休業その他当社が定める休業日等は除く。※問合せは03-3239-3481まで。予約も受け付けている。同社では、「今後ともお客様のバリ取りや研磨等における問題解決に全力を傾けてまいります。仕上げ加工でお困りのお客様は、是非当社までお問い合わせいただけますようお願い申し上げます」とコメントしており、テストツールの貸し出しを含め、バリ取り改善方法を提案している。
アマダがインドにバンガロールテクニカルセンターをオープン ~新社屋とテクニカルセンターで提案力・営業体制強化を狙う~
アマダがこのほど、インドの現地法人AMADA (INDIA) PVT. LTD. (以下アマダインド)の社屋ならびにテクニカルセンターをインド南部のバンガロールに新たに竣工し、オープンした。
オープン当日には、在インド日本国大使館 八木毅大使ならびにインド全土から顧客を招待した式典を行った。テクニカルセンターは、同社が世界各地において展開しているビジネスモデルであり、最新のマシンやソフトウエア、金型等を実際に使用し、ユーザーの課題を解決するソリューション提案を積極的に行っていく拠点である。バンガロールテクニカルセンターは、テクニカルセンター機能に加えてボケーショナルセンター機能も有し、ユーザーにマシンとソフトウエアの操作や加工技術を習得する場となる。
■AMADA (INDIA) PVT. LTD. 概要
資本金 : 87,210 千ルピー(2013.12.31 現在)
従業員 : 140 名(2013.12.31 現在)
売上高 : 547,306 千ルピー(2013.1.1~12.31)
敷地面積 : 32,374 ㎡
社屋延べ床面積 : 6,117 ㎡
投資額 : 1,309,800 千ルピー
主要展示設備 : テクニカルセンター 1,800 ㎡
■テクニカルセンター展示マシン
1.グローバルスタンダードファイバーレーザマシン LCG-3015AJ
2.グローバルスタンダードCO2レーザマシン LCG-3015
3.平板&パイプ・形鋼両用のオールラウンドレーザマシン FO-MⅡ RI 3015
4.ACサーボ・シングルドライブNCT AE-2510NT+MP2512C1
5.ハイブリッド・ドライブシステム搭載 高精度ベンディングマシン HDS-1303NT
6.ベンディングマシン HS-2204
7.ベンディングマシン ES-3613
8.ベンディングマシン RG-M2 1003
9.テーブル式インバータースポット溶接機 TSⅢ-NT
■ボケーショナルセンターマシン
1.フライングオプティクスレーザマシン FO-MⅡ 3015NT
2.ACサーボ・シングルドライブNCT AE-255NT
3.ハイブリッド・ドライブシステム搭載 高精度ベンディングマシン HDS-8025NT
オープン初日のテープカット
アマダとインドとの繋がり

2000 年4月には、100%出資現地法人として、直販・直サービス体制のアマダインド社をムンバイに設立した。現在では、今回新たに設立したバンガロールテクニカルセンターの他に、インド全国に8カ所のサービスセンターを展開しており、アマダインド社140 名、アマダソフトインド社100 名、アマダミヤチインド社10 名の総勢250 名の体制で、成長著しいインドビジネスに取り組んでいる。
また2008 年にはインド工科大学マドラス校に、2012 年にはインド情報工科大学ジャバルプール校に数値制御レーザ、パンチングマシン、ベンディングマシン、ソフトウエア一式を、将来期待されているインドの若者達へ教材として提供している。
アマダインドでは、今回の機能強化によりさらにきめ細やかな提案営業が可能となった。
ニーズに対応した最新のトータルソリューションを提供することにより、ユーザーのモノづくり、ひいてはインド製造業のさらなる発展に貢献していくとしている。
セコ・ツールズが続々と新製品を発売!
スウェーデンのファーガスタに本社を構えるセコ・ツールズが続々と新製品を発表している。同社では革新的な金属切削ソリューションを開発し、顧客と密接に連携してそのニーズを的確に把握して対応することで、世界的に高い評価を獲得している。
新世代のモジュラー式リーマシステムを発売
最新の 「Precimaster™ Plus (プリシマスタープラス) 」は Precimaster 従来機の性能を受け継ぎながら、高精度接続、使い捨て超硬ソリッドヘッドが採用され、止まり穴および貫通穴のいずれの用途にも共通のホルダを使用できる。これらの改善により、リーマ加工の速度、安定性および汎用性が大幅に向上し、従来よりも高い精度とコスト効果で穴加工が可能になったほか、サイズ公差を 15 ~ 25ミクロン、仕上げ面精度を Ra.4 ~ Ra.8 に維持する。 特許取得の接続をシステムに採用したことにより、すばやく、簡単にヘッドの交換ができるとともに、再配置の繰り返し精度が高まり、振れを 3ミクロン未満に抑える。
この接続は、特殊な 3 本の垂直なドライブピン設計により、伝達可能な駆動トルクを高いレベルで容易に処理ができ、内部の軸方向クランプ力は、ヘッドを上方向のシステムシャンク内に引き寄せ、強力で安定した接触面を実現する。
「Precimaster Plus (プレシマスタープラス)」 には直径 10 ~ 60 mm の使い捨て超硬ソリッドヘッドが採用されており、4 種類の標準シャンクサイズに取り付けができる。シャンク長さは、逃げを制限される場合があるのでショート、ミディアム、ロングがオプションとして選ぶことができる。また一般的な穴深さは、それぞれ 最大 10 x Dで用意している。従来のろう付けチップ技術比で、超硬ソリッドヘッドは同じヘッド径でより多くのコーナ数を使用でき、送り速度が最大 30%改善される。また、超硬ソリッドヘッドの採用で工具寿命が最大 30%延長され、高靱な被削材に対する安定性も高まり、システムの費用効果が向上した。
切り屑処理と管理の面では、異なるタイプの噴射が「Precimaster Plus (プリシマスタープラス) リーマシャンク」に適用でき、貫通穴加工と止まり穴加工のどちらにも対応する。工具ボディ前面のクーラント流出口は、ヘッド部フルートに沿って切り屑を形成して止まり穴から排出する。また、標準的なクーラントスルー搭載工具は、切り屑を前方向に噴出し、工具から遠ざけることで、貫通穴のリーマ加工を効率化する。
「Precimaster Plus (プリシマスタープラス)」 は 3種類の リード形状が特長で、汎用、高度な送りおよび細かな仕上げに対応する。リーマヘッド材種は、超硬コーティング、超硬ノンコーティング、コーティングサーメット、ノンコーティングサーメットなど 5 種類が用意されており、あらゆる被削材で最適の性能を発揮する。
Minimaster Plus チップ交換式フライス加工システムに新しいクーラントスルー形高送りヘッドを追加! 汎用性を改善
同社が航空宇宙、発電、金型、自動車、医療業界の一般的な加工用途向けに開発した「Minimaster Plus」 は鋼、ステンレス鋼、鋳鉄、アルミおよびその他の加工の難しい被削材でも容易に切削が可能。このシステムを使えば、工具長さの再測定は不要になる。
システムの最大の特長の ひとつに、交換式超硬チップと鋼シャンク間の高精度な接触面がある。チップには内側にねじ切り、外側にテーパがあり、シャンクには内側にテーパ、中央にねじ式センターピンが付いているため、信頼性と安定性が向上するばかりではなく、径振れも約 10 ミクロンに抑えられる。
このほか、シャンクの軸方向のストッパにより、繰り返し精度と生産性が改善され、加工機械のスピンドルから工具を取り外さなくても済むため、エンドユーザは簡単にチップを交換できる。さらに新しいチップは 25 ミクロン以内で軸方向に再配置される。交換式チップの採用により、再研磨が不要となり、コスト削減に貢献する。
システムには長さ 55 ~ 249mm のシャンクを 24 種類取り揃えている。チップには 2 つの材種があり、あらゆる被削材と E 種および M 種ジオメトリに対応しているため、スムーズな切削が可能。オプションのチップには径 10mm、 12mm、16mm があり、コーナ半径は 0.4 ~ 3.1mm があるため、さまざまな設計要件に対応する。さらに、スクエアショルダおよびボールノーズチップには 3 フルート設計のクーラントスルーが採用されている。
「EPB® 5867」で穴タップ加工量とねじ品質が向上
このほど「EPB 5867 タップ加工チャック」を発売したことで、セコ・ツールズの高品質ツールシステムのラインナップが全て揃ったことになる。このチャックには、同期機を使った安全なタップ加工を可能にする、全く新しいマイクロ補正メカニズムが採用されている。このメカニズムに備えられた軸方向の +/-0.5mm の微細な曲げが主軸回転、送り速度、タップピッチの微細な偏差を補正することで、タップの応力を排除し、破損を防ぐ。その結果、高品質のねじを制作できるようになり、特に止まり穴のタップ加工の品質が大きく向上した。
「EPB 5867」では、タップに直接伝わる軸方向応力を吸収するため、従来の補正なしのタップ加工チャックよりも穴タップ加工量が大幅に増え、工具寿命も延びた。また、どんな被削材に対しても同様の性能を発揮するので、あらゆる産業分野のユーザーにも幅広い用途で利用できる。
「EPB 5867」はHSK-A、DIN-AD、BT-AD、Seco-Capto™の主軸接触面に加え、多くのツールホルダに取り付けができるウェルドン/ホイッスルノッチシャンクやストレートシャンクにも対応する。タップサイズの範囲は、スクエアドライブ付きER11、ER20、ER25、ER40タップ加工コレットの使用時で M2 ~ M30。また、コレットのクランプナットがシーリングリングを固定するので、クーラントが流路に沿ってタップ内を流動する。
「EPB 5867」の他に、セコ・ツールズには軸方向送り補正が可能な非同期機用クイックチェンジタップ加工チャック、「EPB 5283」もあります。「EPB 5260 早替えタップ加工チャック」と 「EPB 5865 ER タップ加工チャック」は、同期機でしかできない固定同期タップ加工用に用意している。