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「経済のグローバリゼーション化は業界にも対応を求めている」日本フルードパワー工業会が総会を開く

あいさつする梶本会長
あいさつする梶本会長
日本フルードパワー工業会(会長=梶本一典 CKD社長)が5月14日、都内の東京プリンスホテルで第16回通常総会を開催した。

総会後の懇親会で梶本会長は、「経済動向は、雇用・所得の改善傾向が続く中で原油価格の下落や各種政策の効果もあり、穏やかに回復していくことが期待される。ただし海外景気の下ぶれなどわが国の景気を押し下げるリスクに留意する必要があると判断している。5月1日に日銀がとりまとめた経済物価情勢の展望では今年、来年にかけては潜在成長率を上回る成長を続け、17年度にかけては消費税引き上げ前の駆け込み需要とその反動の影響を受け、潜在成長率をいくぶん下回る程度に原則しつつもプラス成長を維持すると予測している。これは国内にてアベノミクス効果が現れ、今後の成長に向けた各種の投資を行えば先行きは大いに期待できると考えられる。一方、海外経済動向をみると、米国経済は家計部門の堅調さが企業部門を牽引することによって引き続きしっかりとした成長が見込まれる。しかし、欧州経済はECBによる金融緩和策などを背景にドイツを中心として明るさが見えつつあるが、ギリシャ情勢を含む債務問題など依然としてリスクが見え隠れしている。そして中国経済については、依然として中小企業の過剰設備問題や不動産の低迷などを背景に成長率は鈍化するペースが速まってきており、世界経済に及ぼすマイナスの影響も大きいのではないかと考えられる。わがフルードパワー産業の本年度の動向をみると、全体的には空気圧機器を中心に明るさが期待されているが、油圧機器は先述のとおり中国の不動産市況の低迷を背景に建設機械の過剰在庫問題などがあり、いくぶん厳しさが予想されている。経済のグローバリゼーション化はいやおうなくフルードパワー業界にもその対応を求めている」と述べた。

あいさつする佐脇経産省産業機械課長
あいさつする佐脇経産省産業機械課長
来賓を代表して佐脇紀代志経済産業省製造産業局産業機械課長が、「元気のよい業績を上げていられる企業が多く、この傾向をさらに力強いものにしていくために政府としてもしっかりと対応をしていかなければならないと思っている。リスク要因は考えるとキリがないが、中国をはじめ機械をしっかり使っていく、という需要がどんどん広がっていくというのは間違いない。時間の差こそあれ、市場の広がりは確実なものであるから、日本が今まで蓄えた技術を活かして、いかに市場を獲得していくか、を見据えて皆様のお手伝いをしていきたい。油空圧のアプリケーションでもあるロボット、非常に広い意味でのロボットだが、ファクトリーオートメーション、建設機械も含め、ある種の知能化要素を備えながら広く市場に行き渡っていく現状において、応援していきたい」とあいさつをした。

ダイジェット工業 増収増益体制!

ダイジェット工業(社長=生悦住歩氏)が、2015年3月期の連結決算を発表した。同社クループを取り巻く経済情勢は、消費増税後の景気の持ち直しは鈍く、円安進行による輸入原材料価格が企業収益を圧迫する等の影響があったが、堅調な米国経済など海外経済の安定を背景にした輸出に支えられ、緩やかな回復基調で推移した。このような中で同社クループは、国内外において得意分野である金型工具のほか、穴あけ用工具等の販売拡大を進めるととともに技術サービスおよび新製品開発に傾注した。この結果、同社連結売上高は、101億24百万円(前期比12.0%増)、連結営業利益は5億13百万円(72.4%増)、経常利益は5億50百万円(前期比67.3%増)、当期純利益は2億44百万円(前期比15.5%減)となった。当期純利益については、地価の変動や原材料価格の高騰等をはじめ、当期間において富田林工場等に減損を認識し、減損損失85百万円、また欧州支店の事業構造改善費用75百万円を計上したことによるものである。地域別の連結売上高については、国内向けは自動車など需要産業の回復に伴い57億36百万円(前期比6.1%増)、北米向けが9億91百万円(前期比19.2%増)、欧州向けが10億62百万円(前期比28.2%増)、アジア向けが22億33百万円(前期比18.4%増)、その他地域向けが1億円(前期比12.6%増)となり、輸出割合は前期に比べて3.1ポイント増加して43.3%となった。また、製品別連結売上高は、焼肌チップが14億81百万円(前期比3.4%減)、切削工具が71億61千万円(前期比15.9%増)、耐摩耗工具が14億46百万円(前期比9.8%増)となった。今後については、国内では円安の進行による原材料価格の影響懸念、海外では地政学的リスクや原油価格の下落等不透明な状況があるが、回復基調は継続するものと予想される。同社グループでは、国内外において売上増大に努めるとともに一層の原価低減を果たし、通期連結業績は、売上高104億円(2.7%増)、営業利益6億4千万円(24.6%増)、経常利益6億4千万円(16.4%増)、当期純利益4億1千万円(67.8%増)を見込んでいる。なお、次期の為替レートは1米ドル120円、1ユーロ140円を想定している。

新会長に小泉秀樹ペッカー精工社長 天青会が総会を開く

懇親会であいさつする小泉新会長
懇親会であいさつする小泉新会長
日本金型工業会東部支部の若手経営者の会である天青会が5月8日、東京の上野精養軒で第3回定時総会を開催した。議事では平成26年度事業報告、同決算報告並びに監査報告、役員改選、新年度事業計画などについて審議が行われ、いずれも承認された。

今回は役員改選期であり、新会長は小泉秀樹 ペッカー精工社長が選任された。

懇親会の中で小泉会長は、「天青会は悩みなどが打ち明けられて真の友情が生まれる場所でもある。新しく入会される方は、ぜひ、親友を多くつくっていただきたいと思っている。私も50才になって今回会長になりましたが、原点に戻って新しい気持ちでやっていきたい」とあいさつした。

4月分工作機械受注総額は1346.2億円 日工会 

日本工作機械工業会がまとめた4月分の受注実績は以下の通り。2015年月4月分工作機械受注総額は、1346.2億円(前月比△8.7%・前年同月比+10.5%)となり、3カ月連続の1,300億円超で4月単月の最高額を更新した。(従来:2008年4月 1281.9億円)1,000億円超えは20カ月連続で堅調持続。内需は484.7億円(前月比△12.8% 前年同月比+39.0%)で、前月の期末効果の反動により減少するも、3カ月連続の400億円超。前年同月比は22カ月連続増加。外需は861.6億円(前月比△6.1% 前年同月比+1.0%)で、アジアで特需が継続し、14カ月連続の800億円超。今後も内需、外需とも回復基調で推移すると見込まれるが、北米の動向やアジアの電気・精密向け特需の動向を注視。

4月分内需

484.7億円(前月比△12.8% 前年同月比+39.0%)。・前月比3カ月ぶり減少、前年同月比22カ月連続増加。・期末効果の反動で前月比から減少するも、3カ月連続の400億円超と堅調持続。・政策効果による更新需要や自動車関連が堅調に推移。今後も高水準の受注を期待。① 一般機械  169.1億円(前月比△14.5% 前年同月比+17.8%)  うち金型   23.1億円(前月比+2.6% 前年同月比+57.1%)② 自動車   212.2億円(前月比△1.7% 前年同月比+78.4%)  うち部品   158.1億円(前月比△1.9% 前年同月比+71.5%)③ 電気・精密 35.1億円(前月比△19.4% 前年同月比+5.1%)④ 航空機・造船・搬送用機械 22.9億円(前月比△27.4% 前年同月比+99.5%) 

4月分外需

861.6億円(前月比△6.1% 前年同月比△1.0%)・前月比は3カ月ぶり減少、前年同月比は18カ月ぶり減少。・14カ月連続の800億円超。・中国を中心にアジアが高水準を維持。欧州、北米は減少するも総じて堅調な推移。①ア ジ ア:486.6億円(前月比△4.1% 前年同月比+7.4%)・東アジア:371.5億円(前月比+1.9% 前年同月比△3.2%)〈中国〉301.1億円(前月比+4.7% 前年同月比△7.9%)・その他アジア115.1億円(前月比△19.3% 前年同月比+65.8%)〈タ  イ〉24.0億円(前月比+2.2% 前年同月比+1.0%)〈ベトナム〉58.7億円(前月比△24.5% 前年同月比-)〈イ ン ド〉17.3億円(前月比△22.4% 前年同月比+29.3%)②欧 州:154.8億円(前月比△3.8% 前年同月比△8.0%)〈ド イ ツ〉50.3億円(前月比+5.8% 前年同月比△5.6%)③北   米:209.5億円(前月比△10.8% 前年同月比△9.7%)〈アメリカ〉181.8億円(前月比△12.7% 前年同月比△14.2%)〈メキシコ〉 13.2億円(前月比△18.2 % 前年同月比△12.6%)

3月分超硬工具主要統計

【超硬合金重量】542トン(前年比106.6)。【超硬工具生産額】切削工具232億800万円(前年比116.4)、耐摩工具35億8500万円(同107.8)、鉱山土木工具8億4700万円(同122.4)、その他工具5億2300万円(同99.8)、焼結体・工具22億3000万円(同112.7)、合計303億9300万円(同114.9)。【輸出入】輸出107億2200万円(前年比116.0)、輸入70億100万円(同118.0)。【超硬工具出荷額】切削工具244億4500万円(前年比112.5)、耐摩工具35億880万円(同105.4)、鉱山土木工具9億3200万円(同122.5)、その他工具4億8500万円(同104.0)、焼結体・工具25億1500万円(同111.3)、合計319億6500万円(同111.7)。【刃先交換チップ】生産3019万4000個(前年比107.0)、出荷3142万4000個(同104.3)。

【レポート】INTERMOLD2015で見た各社の製品群 ~ココが良かった!~

「INTERMOLD2015/金型展2015/金属プレス加工技術展2015」4月15日(水)~18日(土)までの4日間、東京ビッグサイトで開かれ、多数の来場者で賑わった。
会場内でみた各社製品の注目した点をレポートする。

「工程集約の新たなステージへ!」アマダマシンツール

アマダマシンツールの最も注目されたマシンは5軸ミーリングから研削複合加工までを一台でこなすマルチプロセスセンター『GX350』。工程集約を実現し、高い経済効果を生み出すマシンだ。このマシンは、加工領域が大幅に拡大するガントリー構造を採用している。独立ロータリーテーブル(C軸)により、ワーク重要が機械の動的精度に影響しない高精度な5軸加工を実現した。研削複合加工にも工夫がなされている。φ150mmの砥石まで対応可能なATCを標準装備。円筒研削、平面検索、治具研削など加工バリエーションの領域が拡大し、自由度の高い研削複合加工ができる。また、駆動軸にリニアモーターを採用することで輪郭加工の形状精度がアップ。高性能スピンドルにより、高精密ミーリング加工も可能だ。

工夫がいっぱいだったイワタツール

イワタツールのブースは来場者を楽しませる工夫が至る所に散りばめられていた。工具だけでなく、ブースを彩る宣伝のためのポスター等も社員が登場したりと非常にユニークな内容となっていた。人気商品はやはりHRC40~72の焼き入れ鋼の加工が可能な『トグロンハードシリーズ』。オイルホール付きのものもあった。また同シリーズにはφ0.1~φ2.0も新しく登場している。新設計2枚刃で刃長が径の6倍のスタブタイプと12倍のレギュラータイプもあった。

ステンレス・チタン合金用ドリルの技術が面白い! オーエスジー

人気の「A」シリーズの中で、プレミアムの位置付けにある、ステンレス・チタン合金用ドリル『WDO-SUS-5D』に今回は注目したい。このドリルは、ステンレス、チタン合金の加工では加工硬化や切りくずの伸び、切削温度上昇による工具寿命の低下、溶着などのトラブルが多いことを背景に開発した商品だが、クーラント排出量が増大し、切りくず排出性を向上させ切削熱を素早く除去する新型オイルホール形状を採用している。その穴が実にユニーク。丸穴のイメージがあるのだが、よく見ると、穴が台形だった!

人気は『VM43R』 大阪機工

OKKの人気はなんといっても“リアルな重切削を可能にする”立形マシニングセンタ『VM43R』。ダイヤゴナルリブ(三角リブ構造)を配置し剛性アップと吸振性の向上を図り、摺動面は角形すべりガイドとすることでスムーズな切削と高品位な仕上がり面を実現したことを来場者にPR。フロアスペースを1980×2655mmに抑え、コンパクトでありながら剛性の強さを存分に披露した。ソフトスケールⅢ・HQ機能など高精度機能も標準装備し、動的位置決め精度や加工形状誤差を向上させることも魅力であった。高品位な金型加工から部品加工、量産加工とニーズに応じた主軸の選択もできるマシン。

バリ取り革命を起こしたジーベックテクノロジーは時間の有効活用を推奨する

最近は平成26年度ダイバーシティ経営企業100選(主催:経済産業省)に選出され、その注目度は高まるばかりのジーベックテクノロジー。従来はバリ取り・研磨といったら手作業というイメージが強かったが、同社はそれらの自動化を追究しており、今回も高能率化を求めた来場者が足を止めていた。注目されたのは、独自セラミックファイバー製『XEBECツール』を用いた金型の研磨自動化である。切削工程後のカスプ除去→粗磨き→中磨きまでを自動化すれば従来熟練工手研磨による85分の工程をなんと1.5分に大幅削減できるという高能率をアピールした。また、手作業でも困難な磨き部位で重宝する『XEBECハンドツール』も簡易的でありながらしっかりとした仕上げができると好評だった。

工具マニアは大喜びだったダイジェット工業

さすがは大阪! という雰囲気と確かな技術に魅了されるファンが多いダイジェット工業。今回も充実した工具がズラリ。特に注目した製品は、刃先進化形の『ミラーSチップ(TGタイプ)』。この製品に新材種『DH102』が登場したことにより、高精度金型仕上げ加工『ミラーボールBNM/MBN形』に高硬度材用刃先強化形チップが新たなラインナップに加わった。高硬度材・高速加工向け新PVD被膜『新DHコート』と高硬度材用微粒子超硬合金の組合せによる新材種『DH102』を採用した工具であり、ネガ刃形の採用で60HRCを超える高硬度材の高速加工も長寿命を誇る。長い突出し長さでの加工や肉盛分加工、複数の被削材同時切削などに威力を発揮する。

大昭和精機は、赤外線光学式伝達様式タッチセンサを展示

BIGの愛称でお馴染みの大昭和精機。今回、遠赤外線光学式伝達方式タッチセンサ『OPT2000/OPT2500』が新製品として展示してあった。この製品はコントロールユニット不要で機械への導入が容易というメリットがある。特長は、センサ本体に設けたバッテリーアラーム回路により電圧低下を伝達するので、センサや機械の破損を未然に防ぐバッテリーアラーム伝達機能も搭載していることと、シャンクアダプタとの組合せにより、BT・HSK・CAPTOや専用特殊シャンク等あらゆるテーパシャンクに対応できること。指向性赤外線発光タイプ『OPT2000』は、小型機械に最適なタイプ、360°赤外線発光タイプ『OPT2500』は受信機の場所を選ばない360°赤外線発光タイプ。汎用機・大型機などあらゆる工作機械に対応する。

爆削! 来場者に強烈なインパクトを残したナガセインテグレックス

今回、目を引いた「爆削」の文字。爆削とはなんぞや? と思いきや文字から激しく削れるイメージがあるとおり、これは商品名である。同社の超精密クーラント・供給システムのことだった。平面研削加工で約5倍、ハイレシプロ研削で約7倍(いずれも同社従来比)を達成しているというから驚きである。超精密クーラント濾過・供給技術+最新の水分子クラスター極小化技術で驚異的な能率での研削加工を実現し、開発するに至るまでは相当のデータをとりまくったという。加工点での熱の発生を抑えるため、形成砥石へのダメージを抑えるうえ、砥石の目詰まりを抑制。難削材研削及び高番手での加工能率も向上させる。

日進工具は近日発売予定のCBNボールエンドミルシリーズがズラリ! 

近日発売予定のCBNボールエンドシリーズがズラリと並んだ日進工具から2製品を紹介しよう。光沢感にこだわりを持つワンランク上の仕上げ面を求めるユーザーに人気のCBNスーパースパイラルロングボールエンドミルSSPB220に首下長を延長した『SSBPL220』がラインナップ。切れ味と耐チッピング性を両立させたスパイラル形状と強めのバックテーパ形状の採用でさらに深部の仕上げ加工に対応する。サイズはR0.1 ~R1の全27サイズ。もう一つは、CBNスーパースパイラルロングテーパーネックボールエンドミル『SSPBTN220』。これは高剛性化を可能にするテーパーネック形状を採用したCBNロングネックボールエンドミル。深部の仕上げ加工に貢献する。サイズはR0.1 ~R1の全64サイズ。

切削工具で培った技術を金型材に活かした不二越

高機能金型材『DUROシリーズ』は、従来の使用されてきたダイス鋼に比較して寿命が5倍、10倍の性能を誇る金型材だ。特に『DURO-V2』『DURO-V5』『DURO-SP』は、同社の切削工具で培った技術を金型材に生かしている。独自の特殊溶解技術により靭性と耐摩耗性を高度にバランスさせ、粉末ハイスを超える性能を実現した。同シリーズは全8鋼種をラインナップ。冷間から温熱間の金型までに対応しており、様々な要望に応えることが可能になっている。材料から工具、ベアリング、工作機械、ロボット、フルードパワー等々、産業に必要なものをほとんど生産している同社。自社のベアリングに使用しているのも同社の金型材である。また、ついホカホカの新製品である高級粉末ハイスとSGコーティングを採用し、剛性と切り屑処理性を両立した『SGタップシリーズ』と、汎用性と超寿命を実現したコストパフォーマンスが抜群の『Nタップシリーズ』も展示していた。

牧野フライス製作所が提唱する「FLOWER PATTERN」の優位性

マキノが提唱する「FLOWER PATTERN」とは、通常サンプルの梨地加工と違って大きな放電痕を残して仕上げる加工で、同社はこの技術をICモールドに特化していたが、この技術をさらに改良して、磨きが不可能な狭小リブ加工に展開した。離型性も良いので金型のメンテナンスが改善し、生産性向上が期待できる。新制御装置にも注目したい。シンプルで操作の流れが分かる画面構成とオペレータに応じた画面カスタマイズが可能である。ボタンの装置にそって操作するだけなので、操作数が約40%(従来電源比較)も削減できたという。しかも今回は、右利き、左利き、といったオペレータの利き手を考慮した配置もできるうえ、ボタンも使い勝手に合わせて並べ替えが可能になっている。


精度の信頼性を裏付ける三井精機工業の『Vertex55X Ⅱ』

コンパクトな設計でありながら、最大φ750mmのワークが積載可能であるVertexが精度規格の21%向上、ATC時間の40%削減、省エネ回路追加による電力約8%削減等のリニューアルを行い『Vertex55XⅡ』となって登場している。高精度パッケージ機は冷間鍛造金型で納入後1年以上も加工精度3μ以内を保っているというから、精度の信頼性並びに注目度も高い。高精度や高速5軸などのパッケージオプションもあり、また直線軸による同時3軸加工の際にパラメータの最適化を行う『MPAC』を標準搭載している。徹底したつくり込みに定評がある同社を代表するようなマシンである。

三菱日立ツールは加工法を進化させていた!

4月1日に日立ツールから新しく三菱日立ツールとなった同社は、トータルに加工法を進化させる『Hi-Pre2(ハイプレツー)』を提唱していた。これは、高精度な金型の製作には最終仕上げ前の荒・中仕上げ工程の加工精度が大きく影響を与えるが、この荒加工から高精度を追究し、磨き・調整まで含めたトータル工程での最適化を狙う――という考え方である。最新テクノロジーがつまった製品はミーリング加工用インサート『AJコーティングシリーズ』。従来膜よりもAl含有量を増加した新組成系のAlTi系被膜は、耐摩耗性・耐チッピング性、耐熱性に優れている。また、耐溶着性に優れた低摩擦効果のコーティング最表層を採用したことにより被削材の溶着が低減し切削抵抗も低下するという。

高能率加工を来場者に示していた三菱マテリアル

三菱マテリアルは、高硬度鋼からプリハードン鋼、汎用鋼材まで高速かつ高能率に加工する際、困難であった荒加工時の高送り加工を可能にした複合ラジアスエンドミル『VFFDRB』ほか、 ネガインサートの両面使用による経済性とポジインサートの切れ味、切りくず排出性の良さを融合させた『WSX445』を展示し注目を浴びていた。最近は続々と新製品を市場投入し、勢いの良さも同時にPR。最新工具と加工方法による高能率加工を来場者に示していた。

ユーザーの高度な要求にも親身に応える安田工業

Y軸上に高剛性・高精度BC軸を搭載した『YBM Vi40』は、各軸移動体の質量差を極力小さくするとともに、質量の大きな移動体を低重心に設定することで、優れた制御性・減衰性を実現したマシンとして高い注目を浴びており、複雑な形状の部品や高硬度・高面品位金型の5軸加工は、ますます高精度が要求されていることから、マシンへの期待度も高まっているのが分かった。主軸とワーク、作業者と加工点をより接近させ、操作性や作業性ともに向上させていることも魅力だった。

DMG森精機 「5軸加工 オープンハウス」を開催 ~最新技術を搭載した5軸マシンを展示~

DMG森精機が4月22日(水)~24日(金)の3日間、同社東京グローバルヘッドクォーターにて「5軸加工 オープンハウス」を開催した。5軸加工機13機種を含む全32台を実演展示し、専門スタッフが事例やデモ加工を交えて実践的な技術ノウハウを来場者に分かりやすく説明。併催行事の各種5軸加工セミナーでは、ユーザーの生産性向上に貢献するソリューションを提案した。


目玉は「DMU 80 FD duoBLOCKⓇ」

今回、特に目を引いたのは、ミーリング・旋削マシンを1台に統合した「DMU 80 FD duoBLOCKⓇ」。1回の段取りでミーリング・旋削による全加工が可能なので、精度と時間の節約を保証してくれるというマシンだ。大きくなった軸移動量とテーブル積載量を備えた画期的な第三世代「duoBLOCKⓇ」が基盤となる。高速、省スペースのパレットチェンジャで、生産タイムと平行した段取りが可能になり、「最大の生産性を実現する」とのこと。

展示されていた加工サンプル
展示されていた加工サンプル
同社の説明によれば、写真とは若干違うが、加工物はスパーギヤ、モジュール3.5、歯数86(内径)、120(外径)、被削材SCM435、サイズφ426×100mm、重量15kgのものについては加工時間が6分という。これは、テーブル開展と主軸回転を同期させるパワースカイビングによる加工時間の大幅短縮を可能にしたことで、高能率ギヤ加工が実現したとのことだった。

また、日本で初めて展示された「SPRINT2015」は、据付面積2㎡未満で最大φ20×600mmのワークを加工可能にしている。この,マシンは、標準仕様で5つの直進軸とC軸(第1主軸)を備えている。2つの工具サドルに23本の工具を取り付け可能で、工具サドル1の4ステーションで回転工具を使用することができる。また、工具サドル2の固定式工具用4ステーションの内2ステーションをオプションで回転工具使用に変換することができる(オプションに第2主軸のC軸装備を含む)。

今回のオープンハウスでは、直感的で使いやすいとされている「SELOS」で来場者がプログラムを組む体験等、経験豊富なアプリケーションエンジニアが様々なサポートをしており、体験型の内容となっていた。

【注目】ベッコフオートメーションがハノーバメッセにて碌々産業の小型CNC旋盤をアプリケーション事例として展示

VISAI
VISAI
ベッコフオートメーション(社長=川野俊充氏)が、先月ドイツで開催された「国際産業技術見本市ハノーバメッセ2015」で碌々産業(社長=海藤 満氏)社製の小型CNC旋盤『VISAI L-01』をアプリケーション事例として展示し、好評を博した。

『VISAIL-01』は由紀精密(社長=大坪正人氏)の設計による、小型で美しい超高精度な卓上CNC旋盤で、ベッコフ最新のPC制御技術が盛り込まれている。

高さ300mm×幅800mm×奥行き560mmと必要な設置スペースも非常に小さいうえ、機械質量は40kg、制御装置質量(制御盤、操作盤、モニター)も40kg、総質量は80kgにしか満たない。ミクロン単位の加工精度をデスクトップで実現した画期的な小型CNC旋盤として注目を浴びた。

開発に携わった碌々産業と由紀精密は「私たちの目標は“機械を操る悦び”と“機械を所有する悦び”を得られる極めて美しく超硬精度な卓上旋盤を生み出すことでした。このVISAIシリーズを使って微細加工を行う職人は“モノをつくる悦び”を余すところなく味わうことができるでしょう。加工精度を損なわずにどこまで小さくできるかという困難な課題を克服し、インターネットに直結して自由自在にコントロールできるマシン、いわばインダストリー4.0を先取りする先進的なデスクトップマシンを市場に提案するのが意図です。碌々産業と由紀精密の妥協を許さないメカニカルエンジニアリングとソフトウェアエンジニアリングの実力を最大限引き出すのにベッコフのPC制御技術を選択したのは正解だったと確信しています」とコメント。また、ベッコフオートメーションの川野社長は「確信的なVISAIプロジェクトは日本の最先端をいく機械開発技術とドイツの最新制御技術の象徴的な連携事例です。超高速のEtherCAT、DINレールにマウントできる小型CNCコントローラ、そしてオープンなTwinCAT 3ソフトウェアが『VISAI』の歴史的な誕生に貢献できたことを嬉しく思います」と述べている。

三菱日立ツールが続々と新製品を投入!

三菱日立ツール(社長=増田照彦氏)が続々と新製品を市場投入している。
今回の新製品は2つ。

ひとつは『ミーリング加工用インサートAJコーティングシリーズ 第二弾』としてAJコーティングシリーズに新材種JP4115を追加し、AJコーティング品140アイテムを追加発売で主要ミーリングインサートをカバーしたもの。もうひとつは、鋳物、鋼、高硬度材の仕上げから中仕上げ加工に対応するインサート『アフルァーボールプレシジョンマルチフルートABP4F形』に二材種が加わった。

『ミーリング加工用インサートAJコーティングシリーズ 第二弾』
~AJコーティングシリーズに新材種JP4115を追加し、AJコーティング品140アイテム追加発売で主要ミーリングインサートをカバー~

金型加工や部品加工のミーリング加工では、工具の長寿命化や高能率化が要望されているが、近年、金型材の高強度化、部品の軽量化や高強度化、耐熱性の高い被削材の増加により被削性が低下し、工具寿命が低下する問題がある。同社によると、「例えば、被削材硬度35HRC以上の合金鋼やプリハードン鋼・焼入れ鋼の被削材は、一般鋼や炭素鋼に比べ被削性が悪い傾向にあり、工具の刃先にチッピングが発生しやすく、工具の長寿命化や高能率加工が困難な問題があります。また、ステンレス鋼系の被削材は、耐熱性の高い被削材が増加傾向にあることや、被削材の溶着や加工硬化により、工具刃先がチッピングし工具寿命が低下する問題があります」とのこと。そこで同社では、AJコーティングシリーズ(JP4120、JP4115、JP4105、JM4160)は、耐チッピング性の高いPVDコーティング膜と耐溶着性に優れる平滑な表面のコーティング膜を採用し、工具刃先のチッピングや被削材の溶着を低減することで工具寿命の改善を行った。

JP4120は耐摩耗性と靱性のバランスに優れる超硬母材を採用し、汎用からプリハードン鋼・焼き入れ鋼用の幅広い領域で工具寿命を従来比2倍に改善している。新材種JP4115は小径ラジアスミルRH2P用であり、プリハードン鋼から焼き入れ鋼の加工において工具寿命に優れている。JP4105は耐摩耗性に優れる超微粒超硬母材を採用し、50HRC以上の焼き入れ鋼の加工において工具寿命を従来比2倍に改善した。JM4160は、靱性に優れる超硬母材を採用し、ステンレス鋼系の加工において工具寿命を従来比2倍に改善した。
特長は以下のとおり。

(1)耐チッピング性に優れる新組成PVDコーティング被膜の採用
Al含有量を増加した新組成系AlTiN系コーティング膜の採用により、耐チッピングを低減し工具寿命を向上させた。特にプレハードン鋼や焼き入れ鋼・ステンレス系鋼の加工において工具寿命の原因となるチッピングの発生を抑制し、工具の損傷を低減した。

(2)耐溶着性に優れる表面平滑コーティング膜を採用

従来皮膜より表面が平滑なコーティング膜を採用し、工具刃先への被削材の溶着を低減する。特にステンレス系鋼の加工において耐溶着性に優れ、工具の損傷を低減した。

(3) 寿命

汎用~焼き入れ鋼加工用のJP4120およびJP4115、50HRC以上の高硬度鋼加工用のJP4105、ステンレス系鋼加工用のJM4160は、従来品と比較して2倍の工具寿命を実現した。

【用  途】汎用~高硬度鋼、ステンレス系鋼ミーリング加工用
【発売件数】140アイテム
【価  格】¥864~¥8,629 (消費税込み)
年商は10億円を見込んでいる。

『アルファーボールプレシジョン マルチフルート:ABP4F形』
鋳物、鋼、高硬度材の仕上げから中仕上げ加工に対応するインサート2材種を追加

同社が現在現在発売している『アルファーボールプレシジョンマルチフルートABP4F形』は、多刃(4枚刃)化による高能率加工の特長を活かし、鋳物の大物プレス金型の製作リードタイム短縮に大きく貢献しており好評を博している。現在発売中のインサート材種ATH10Eは鋳物の仕上げ加工で高能率・長寿命が得られる材種だが、今回ユーザーからの要望も多くあり、仕上げから中仕上げ加工まで可能な、プラ型、ダイカスト型や高硬度材加工向けにインサート材種PN15MとATH80Dの2材種を追加し発売した。

特長
(1) インサート材種PN15Mは鋼の仕上げから中仕上げ加工が可能。
(2) インサート材種ATH80Dは鋳物や高硬度材の仕上げから中仕上げ加工が可能。
(3) 両材種とも従来品2枚刃タイプと比較し、加工能率2倍以上で仕上げから中仕上げ加工が可能。

金型をはじめとした曲面の仕上げ加工に貢献する。
価格はインサート(1セット) (φ20~φ30) :11,288~ 15,446円 (税込み)。
年商は2億円を見込んでいる。

三菱マテリアルが多コーナ形汎用正面削りフライスカッタ「AHX640シリーズ」にインサート材種を追加

三菱マテリアル 加工事業カンパニ-(カンパニ-プレジデント=鶴巻二三男氏)は、多コーナ形汎用正面削りフライスカッタ「AHX640シリーズ」に鋳鉄・ダクタイル鋳鉄加工用PVDコーテッド超硬材種を追加し、このほど販売を開始した。

多コーナ形正面フライスカッタ「AHX640シリーズ」は、7角形両面14コーナインサートにより、経済性に優れるフライスカッタとして、発売開始以降、好評を受け、鋳鉄用インサート「MKブレーカ・HKブレーカ」に、PVDコーテッド超硬材種「VP15TF・VP20RT」を追加発売することとなった。

PVDコーテッド超硬材種「VP15TF・VP20RT」の主な特長は、以下の通り。

① 鋳物・ダクタイル鋳鉄加工での切削速度の低い加工や断続切削・湿式切削でのチッピングや欠損を抑制。

② 超硬合金母材には、WC粒子が特別に細かい超微粒子超硬合金を使用し、高い耐摩耗性と耐欠損性のバランスに優れた超硬合金で安定した加工が可能。

③ (Al,Ti)Nミラクルコーティングは超硬合金母材との付着強度が強く、耐熱性・耐酸化性に優れることにより安定した加工を実現。

【標準価格】 NNMU200608ZEN-MK (VP15TF・VP20RT)  1,870円(税込価格 2,020円)/ NNMU200608ZEN-HK (VP15TF・VP20RT)  1,870円(税込価格 2,020円)