ニュース
DMG森精機とT Projectが「TULIPエクスペリエンスセンタ」を開所
DMG森精機と製造現場の業務支援・改善プラットフォーム「TULIP」を販売するグループ会社であるT Projectは、このほどTULIPを実際に操作して体感できる「TULIPエクスペリエンスセンタ名古屋」(以下TEC名古屋)をDMG森精機セールスアンドサービス本社に開所した。
TULIPエクスペリエンスセンタ(以下TEC)は、東京都江東区のT Projectオフィス併設の「TEC東京」が2022年8月に開所しており、TEC名古屋は国内2番目となる。TEC名古屋のあるDMG森精機セールスアンドサービスの本社は名古屋駅至近で、中部・関西圏の企業・パートナーにとってアクセスしやすい立地。TEC名古屋ではTULIPを導入したワークベンチを2台設置しており、最新技術を用いたデバイス連携を体験できるデモや、活用動画の視聴を行える。
なお、TECについては今後東海地域・北陸地域での開所を予定している。T Projectでは、TEC名古屋の開所により中部・関西圏を中心としたエリアへのTULIP導入・活用支援体制を一層充実させるとともに、今後も各地域でのTEC開所により製造業に携わる人々にTULIPを体感できる環境を整えていく方針。
<TEC名古屋 所在地>
〒450-0002 名古屋市中村区名駅2丁目35番16号 DMG森精機セールスアンドサービス(株)本社
※来場前要予約(T Project Webサイト、営業担当宛)
https://tprj.co.jp/tec/
オークマ 「LB3000 EXⅢ」「 MB-46VⅡ」を新開発
金属部品加工の基本となる「よく削れる」「精度良く削れる」「安心して使える」を追求し、長きに亘り旋盤、マシニングセンタ(以下、MC)を成長させ、様々な知能化技術を盛り込み、自律型工作機械として進化させてきたオークマ。『LB-EXシリーズ』 『MB-Vシリーズ』は、発売から現在も好評を博しているが、このほど社会課題(労働人口減少、技能伝承問題、脱炭素等)の解決に貢献する新しい形の旋盤、MCとして「LB3000 EXⅢ」と「MB-46VⅡ」を開発した。
このシリーズは、他の追随を許さない加工能力と精度安定性、長時間安定稼働を実現する 優れた信頼性で、グローバルな市場から高い評価を博しており、同社を代表するベストセラーマシン。(累積販売数 LB-EX:18,000台以上、MB-V:1 1,000 台以上 )。
新開発の「LB3000 EXⅢ」と「MB-46VⅡ」は、自動車・EVや半導体製造装置等の成長産業の生産革新に向けて、新世代CNC「OSP-P500」を搭載した「Green-Smart Machine」として、究極の「高精度と省エネ性能」を両立している。
〈特長〉
① 世界最高レベルの精度安定性
・業界初の経時加工寸法変化5μm以下(環境温度8℃変化時)
② 高生産性・高精度と脱炭素を高い次元で両立
・スループット14%向上(MB-46VⅡの例)
・消費電力 LB3000 EXⅢ:14%削減、MB-46VⅡ:15%削減(同社試算値)
・工程集約による脱炭素への貢献
・LB3000 EX におけるギヤ加工、研削工程の集約
③ 革新的な HMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)の提供
・加工プログラムを知らない初心者でも1日でプログラム作成から初品加工まで実施可能
ジェイテクト 国内グループ会社7社が社名変更
ジェイテクト(社長=佐藤和弘氏)の国内グループ会社7 社が、2023年4月1日に「ジェイテクト」を冠した社名に変更する。
同社は、事業間の垣根を取り払い、顧客のニーズに応え、さらなる成長を遂げるために、2022年4月にすべての事業ブランドを JTEKT に統一し、このブランド統一により事業間・グループ間の技術シナジーによる製品力向上やグループ会社の商品も含めたクロスセールス活動による営業力強化を推進している。
2022年10月1日に、国内グループ10社が「ジェイテクト」を冠する社名変更を行ったが、このほど7社が社名変更をすることで、さらなるグループ一体感の醸成を図り、より一層、「JTEKT」のブランド力を高めていくとしている。
■社名変更一覧(2023年4月1日付け)
2023年2月分 機械工具生産額まとまる 日本機械工具工業会
日本機械工具工業会がこのほどまとめた2023年2月分の機械工具生産額は次のとおり。〈( )内は対前年比〉。
■生産額
切削工具 349.6億円(99%)、耐摩耗工具 31億円(102%)、総合計 388.3億円(100%)。
■ドリル生産額
特殊鋼工具 15.3億円(103%)、超硬工具 35億円(95%)、ダイヤ・CBN 1億円(101%)、総合計 51.3億円(98%)。
■エンドミル生産額
特殊鋼工具 4.2億円(111%)、超硬工具 37.4億円(105%)、ダイヤ・CBN 1.1億円(85%)、総合計 42.7億円(105%)。
■カッタ生産額
特殊鋼工具 0.8億円(101%)、超硬工具 5.1億円(90%)、ダイヤ・CBN 0.4億円(73%)、総合計 6.3億円(90%)。
■ギヤカッタ生産額
総合計 6.9億円(102%)。
■ブローチ生産額
総合計 7億円(96%)。
■ねじ加工工具生産額
特殊鋼工具 33.6億円(108%)、超硬工具 3.4億円(103%)、総合計 36.9億円(108%)。
■バイト生産額
特殊鋼工具 0.3億円(99%)、超硬工具 8.9億円(104%)、総合計 9.2億円(104%)。
■リーマ生産額
特殊鋼工具 1.4億円(99%)、超硬工具 2.4億円(93%)、総合計 3.8億円(95%)。
■鋸刃カッタ生産額
特殊鋼工具 1.3億円(110%)、超硬工具 0.6億円(94%)、総合計 2億円(104%)。
■インサート生産額
超硬工具 136億円(98%)、ダイヤ・CBN 17億円(81%)、総合計 153億円(96%)。
■ボディ関係生産額
総合計 14.7億円(106%)。
■超硬合金生産額
切削用 121億円(86%)、耐摩耐触用 14.3億円(97%)、総合計 136.8億円(87%)。
岡本工作機械製作所 「2022年度PSG会 支部連絡会」を開く
岡本工作機械製作所(社長=石井常路氏)が、2月6日、東京のTKPガーデンシティPREMIUM品川を皮切りに、「2022年度PSG会支部連絡会」を開いた。西部支部は2月8日、新大阪江坂東急REIホテルで、中部支部は2月9日、TKPガーデンシティPREMIUM名古屋ルーセントタワーでそれぞれ開催した。(取材は東部支部)。
江連武彦国内営業部長の現況報告のほか、「研削革命~研削盤の動向~」、「同~好調業種向け新シリーズ研削盤のご紹介~」、「同~自動化・機上計測・省人化」がそれぞれ同社の若手営業担当者が説明した。続いて人気を博している伊藤 暁取締役技術開発本部長の特別講演もあり、盛り上がりをみせた。
石井社長が日頃の感謝を述べるとともに、「昨年は世界的にWithコロナに舵が切られ、JIMTOFやIMTSと国際工作機械展示会が再開され、リアルで工作機械が紹介できる機会が増え、弊社も様々な新製品を紹介することができた。弊社は研削盤のリーディングカンパニーとして研削革命を掲げ、お客様の省人化、効率化のニーズに応えるべく機上測定および高能率研削を兼ね備えた研削技術を追求し、全自動研削盤、超精密研削盤、聴講能率研削盤として複合研削盤などを提供してきた。今後もロボットを活用した長時間自動運転などAI、IoT技術を加味し、さらに進化した新しい研削盤を提供する所存である。」と意気込みを述べた。
研削で価値を創造するソリューションカンパニーへ
また、現況報告についても触れ、「2022年5月に2025年3月期を最終年度とした『新中計〝創〟lution2025』を発表した。2025年3月には弊社にとって大きな区切りとなる売上高500億円、営業利益12%の60億円を目指すことにした。新中計のビジョンは〝研削で価値を創造するソリューションカンパニーへ〟とした。研削・研磨の可能性を追求し、研削ソリューションサービスを総合的にユーザーに提供してユーザーの価値を高めていくと同時に検索市場をも高めていきたいと考えている。」との方針を示した。
なお、石井社長は、新中計の施策として本社工場に自動倉庫を新設し、サービス部品提供の工場、品揃え強化をして組立、リードタイム短縮を図る考えや、研削ソリューションをタイムリーに提供できるよう工作機械ショールーム、実験棟、半導体装置用ショールームを新設する考えを示した。また、高精度ニーズが高まっている中国での工作機械生産の増強も考えているとした。ロボット用歯車の需要増に応えるべく子会社の岡本工機の歯車工場を新設していると報告した。
懇親会であいさつをした渡邊哲行取締役営業本部長は、「昨年を振り返ると、不確実な時代などと言われたが、日本工作機械工業会の数字では過去2番目であり、外需に至っては過去最高となった。工作機械業界としては良かったのではないか。今年は中国の減速が気になるところだが、経済の立ち上がりが早いと言われている。昨年の日本の半導体装置の出荷額は3.7兆円だった。今年の需要予測は昨年の5%ダウンとしているが、それでも水準は高いレベルだ。来年は4兆2千億円でそこで過去最高を塗り替えるとしている。工作機械の受注も今年の夏以降動いていくのではないか。」との見方を示した。
牧野フライス製作所 独自の切りくず巻き付き防止機能技術「GIブレーカ」を市場投入
牧野フライス製作所がこのほど、穴加工時に発生する長い切りくずを、被削材を選ばず分断し、良好な加工環境を整える同社独自の技術「GIブレーカ」(特許取得済)の販売を開始した。
この機能は、長年同社の顧客が悩んでいた穴加工時の長い切りくずによるさまざまなトラブルを解決するもので、例えば、長い切りくずが工具へ巻き付き穴加工が中断する事を無くし、生産性を飛躍的に向上させる技術。既納機に対する後付けが可能で、既に同社の対象機種を活用している顧客にも使用できる。(既納機への後付けは記載している対象機種のProfessional 6 機およびL2、Jシリーズに限る)。
半導体/電子機器など好調なデジタル関連産業向け部品、新エネルギー車関連の自動車部品、金型の穴加工において、「切りくずによるトラブル防止」「生産性向上」「不良品削減」「環境負荷低減」に寄与する技術である。
主な特長
(1)生産性向上
これまで加工トラブルとなっていた穴加工時に発生する長い切りくずを連続切削により分断(弊社特許技術)し、工具への巻き付きを防止する。
(2)加工面への傷つき防止
工具に切りくずが巻き付く事を防止した結果、切りくずによる加工面への擦過痕を防
止する。
(3) 穴径、穴深さの加工精度向上
切りくずが工具へ巻き付き穴加工の精度が安定しなかった点が改善され、部品の不良率、不良部品による年間損失額が大幅に削減される。高い加工精度が求められるリーマ加工においても加工面の変化なく仕上げることが可能。また、連続切削であるため(加工点から工具が離れない)、工具へのダメージを低減でき、工具摩耗の進行を抑制できる効果も期待できる。
■対象工具:リーマ、ドリル、ボーリングバー
■主な被削材:アルミ合金、炭素鋼、合金鋼、ステンレス鋼、高張力鋼、銅合金、チタン他
(4)切りくず堆積の改善
切りくずを分断することで、加工機内や治具への切りくずの体積を削減し、切りくずによる加工トラブルを防止する。また、長いきりくずがコンベアやコンベアのフィルタを破損し機械を止めることがなくなる。さらに、排出される切りくずの体積量も削減され、切りくず処理の作業性が向上する。
(5)作業性の向上
切りくずが分断されることで、絡まった鋭利な切りくずを除去することが無くなり、作業者の安全性、作業性も向上する。
(6) サイクルタイムの削減
連続切削による加工のため、工具を前進・後退し切りくずを分断・排出するステップ加工と比較しサイクルタイムの削減になる。
(7)環境負荷低減
切くずを分断することで、クーラント使用量の削減が可能。サイクルタイムの削減、不良品発生率の削減、排出される切りくずの体積量削減により、二酸化炭素の排出量低減にも寄与する。
〈対象機種〉
●立形マシニングセンタ:iQ300、iQ500、V22、V33i、V56i、V77、V77L、V99、V99L
●5軸制御立形マシニングセンタ:D200Z、D300、D500、D800Z、DA300注3.
●e GRINDER:BG500
●横形マシニングセンタ:a51nx、a61nx、a71nx 、a81nx 、a92、a120nx
●5軸制御横形マシニングセンタ:a500Z、a800Z、a900Z、N2-5XA(5軸加工機能との併用は出来ない)
●立形マシニングセンタ:L2横形マシニングセンタ:J3、J4、J6
タンガロイ 高剛突切り・溝入れ加工用ホルダ「TungFeed-Blade」に内部給油型を拡充
タンガロイが溝入れ・突切り加工用工具「AddForceCut」と、多機能溝入れシステム「TungCut」シリーズに展開している突切り・深溝入れ加工用工具「TungFeed-Blade」(タング・フィード・ブレード)シリーズに内部給油型CHPタイプホルダを拡充し、このほど販売を開始した。
「TungFeed-Blade」(タング・フィード・ブレード)は、独自の3ポケット仕様のアダプタと高剛性の2面拘束型ホルダの組合せにより、驚異的な剛性の高さで超高送り加工を可能にした突切り・溝入れ加工用工具シリーズ。インサート保持部の下側(下あご)にブレードサポート形状を設けることで高い工具剛性を確保している。さらに3か所に配置されたインサートポケットにより、経済性にも優れている。
この製品は、溝入れ・突切り加工用工具「AddForceCut」シリーズのQSG形ブレード、多機能溝入れシステム「TungCut」シリーズのCHGP形ブレードをシリーズ化しており、これらのアダプタの共通のツールブロックを設定することで、豊富なインサート形状が使用可能であり、幅広い被削材の突切り・溝入れ加工に対応する。
このほど「TungFeed-Blade」シリーズに内部給油が可能なCHPタイツールブロックを拡充したことで、従来の二面拘束仕様はそのまま踏襲し、ホルダ上部の専用ノズルと、下あご部の2か所にクーラント穴を設置することで加工ポイントへ確実に切削油を供給できるようになった。また、既存のQSG形、CHGP形ブレードはそのまま使用することもできるので、ホルダを交換しホースを接続するだけですぐに内部給油型へ変換できる。
このCHPタイプツールブロックを使用することで、最大加工径φ120mmに対応可能な内部給油式突切り・溝入れ加工用工具となり、切りくず処理性能の向上、長寿命化に威力を発揮する。
■主な形番と標準価格(税抜き価格)
・CHTBR2020-52-CHP: 54,800円
・CHTBR2525-82-CHP: 55,700円
・CHTBR3232-120-CHP:69,000円
サンドビック 新製品「Coromant Capto®回転工具ホルダプラス」を日本市場に投入
サンドビック・コロマントは、このほど「Coromant Capto®回転工具ホルダプラス」を日本市場で導入したと発表した。
この製品は、サンドビック・コロマントが提供するデジタルソリューション「CoroPlus®」のシリーズに属する製品で、ターニングセンタ向けにCoromant Capto®のインターフェースを搭載した回転工具ホルダ内にセンサーを内蔵し、ホルダの状態を見える化するものである。
センサーが取得したデータは同じくホルダ内に内蔵された通信ユニットからBluetooth の無線信号の形で機外に送信され、機外ではそのBluetooth 信号をPC 等で受信し専用ソフト上で見える化する。例として、スピンドルの振動レベルや回転数と回転方向、温度などをモニターすることが可能だ。また、それらのデータからホルダのメンテナンスが必要なタイミングまでの残時間を算出し表示する。
さらに振動レベル、回転数、温度の最大値の履歴をホルダごとに記録し保持する機能も持っている。これにより、従来は一定期間で定期的なメンテナンスをしていたものが、ホルダごとの負荷や使用状況を考慮しつつ最適なタイミングでメンテナンスを行えるようになった。必要以上に早過ぎるタイミングでのメンテナンスや、逆に遅過ぎるタイミングでのメンテナンスによって生じる無駄を削減でき、同時にメンテナンス不良による突発的な停止リスクの低減も可能になる。
現在、DMG 森精機、ヤマザキマザック、オークマの機械に対応したラインナップを展開している。(上記メーカーであっても適応する回転工具ホルダがない場合もある)
イスカルジャパン 超高送り&高切込高送り加工用フェースミル「NEOFEED」を好評発売中!
イスカルジャパンが、超高送り&高切込高送り加工用フェースミル「NEOFEED」を好評発売中である。
カッターは、切込み角12°のFFQ8と切込み角22°のMFQ8の2種類をレパートリーしている。それぞれのカッターには同一チップを使用するため、一種類のチップで超高送り・高切込高送り加工に対応する。
主な特長は両面8コーナー使い、M級チップ採用で高い経済性を実現することで、低切削抵抗のポジ切刃がスムーズな加工を可能にし、消費電力を低減する。チップはコーナーR 2.0mm仕様で、壁際で安定した加工を実現し、独創的なダブテイル構造による強固なクランプで、高い切削条件下でも安定した加工が可能となる。
金型産業・航空機産業をはじめ、あらゆる産業における粗加工に最適なイスカル最新工具である。
〈レパートリー〉
■カッター
●FFQ8-12(超高送り加工用)
リード角12°、加工径 Φ50mm~Φ100mm、最大切込み深さ 1.5mm
●MFQ8-12(高切込高送り加工用)
リード角22°、加工径 Φ50mm~Φ100mm、最大切込み深さ 3.0mm
■共用チップ
●FFQ8 SZMU 120520(FFQ8-12/MFQ8-12 カッターに共有)
■ブレーカー
●HPブレーカー(オーステナイト系ステンレス鋼/耐熱合金加工用)
●Tブレーカー(鋼/フェライト・マルテンサイト系ステンレス鋼/鋳鉄/高硬度鋼加工用)
DMG森精機 高性能MASTEシリーズに新モデル「turnMASTER12in.C」が登場
DMG森精機は、このほど小型のターニングセンタや複合加工機に搭載可能な高性能主軸「turnMASTER12in.C」を開発したと発表した。
同社が全世界で培った技術力やノウハウを結集して自社開発し、内製している主軸「MASTERシリーズ」には、重切削に最適な「powerMASTER」、高速マシニング加工用の「speedMASTER」、複合加工機専用の「compactMASTER」、5軸加工機専用の「5X-torqueMASTER」、ターニングセンタ用の「turnMASTER」の5種類がある。MASTER主軸は同社の工作機械に搭載して販売しており、世界中の顧客が活用している。
今回開発した「turnMASTER12in.C」は、従来と比べて主軸ユニットを約18%スリム化した設計により、チャックサイズが6~8インチの小型工作機械に12インチサイズのチャックが搭載可能で、棒材作業能力も最大Φ105mmまで対応する。同製品を搭載した複合加工機「NTX 1000 2nd Generation」1台で、小型から中型部品の加工に対応することで機械の稼働率が上がり、生産性向上を実現する。今回、同製品がMASTERシリーズのラインナップに加わったことにより、生産するワークに応じた最適な主軸が活用できる。
「turnMASTER12in.C」は、同社がターニングセンタの製造開始以来培ってきた主軸内製の経験を活かし、全てを内製している。MASTERシリーズは全商品3年間の無償保証としており、より安心して活用できる。また、同製品は主軸最高回転速度3,000 min-1の高速加工と、重切削を可能とする高い剛性を備えており、加工時間を短縮できるため、CO2排出量や消費電力の削減へつながるメリットがある。
主な特長
① 小型工作機械の棒材作業能力を向上
・主軸ユニットを約18%スリム化することで、8インチチャックと同等サイズながらも、小型工作機械に12インチチャックを搭載可能
・最大棒材作業能力Φ105 mmまで対応。バーフィーダと連結して、素材供給を自動化し、生産性を向上
② 高精度・高剛性構造
・12インチチャック用主軸と同じ構造のため、剛性を2.6倍、ブレーキトルクを2.2倍に強化(8インチの従来主軸と比較)
・加工時間を大幅に短縮する主軸最高回転速度30,000 min-1仕様の高速主軸
・マグネスケール製の高精度エンコーダにより、ミーリング仕様時のC軸割り出し精度が向上
③ 省エネルギー
・加工時間の短縮により、CO2の排出量や消費電力を削減
搭載可能機種は、複合加工機「NTX 1000 2nd Generation (2023年2月現在。今後、他機種に展開予定)
なお、同社ではWebサイトに関連動画を公開している。
▼高性能主軸「MASTERシリーズ▼
https://www.dmgmori.co.jp/movie_library/movie/id=4456
▼伊賀事業所 「主軸工場の紹介」▼
https://www.dmgmori.co.jp/movie_library/movie/id=3458