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三菱マテリアル 超耐熱合金加工用超硬ソリッドドリル“DSAドリルシリーズ”に「DC12.3mm~15.0mmサイズ」を追加
三菱マテリアル 加工事業カンパニーがこのほど、超耐熱合金加工用超硬ソリッドドリル“DSAドリルシリーズ”に「DC12.3mm~15.0mmサイズ」を追加し、販売を開始した。
超耐熱合金加工用超硬ソリッドドリル“DSAドリルシリーズ”は、一般鋼と比較し加工硬化しやすく、切削熱が上がりやすい超耐熱合金の加工において、長寿命かつ優れた穴品位を実現し、高い評価を博しているが、適用範囲の拡充を図るべく、「DC12.3mm~15.0mmサイズ」をラインアップに追加致した。なお、「DC12.3mm~15.0mmサイズ」は受注生産品(計24アイテム)である。
主な特長
(1)加工径5mm以上の内部給油式は独自のクーラント穴形状により、ドリル剛性を低下させることなくクーラント吐出量を増大させ、潤滑性、冷却性を向上。
(2)頑丈な直線状切れ刃と超耐熱合金加工用ホーニングにより、安定した切りくず生成およびチッピングを抑制。
(3)超耐熱合金加工用に設計されたマージンにより、接触面積を最小化させ、切削熱と加工硬化を抑制。
(4)新PVDコーテッド超硬材種「DP9020」を採用し、靭性を維持しながら硬度を高めることにより、耐摩耗性を向上。
・標準価格: DSAS1230X03S140 DP9020:31,100円(税抜き)
(代表型番・いずれも税抜き価格)
・DSAS1230X05S140 DP9020:35,400円
・DSAS1500X03S160 DP9020:36,600円
・DSAS1500X05S160 DP9020:41,600円
タンガロイ チタン合金の荒加工に最適な長刃長カッタ「ExtendedForceMill」が登場!
タンガロイが、チタン合金や鋳鉄の荒加工に最適な長刃長タイプの直角肩加工用カッタ「ExtendedForceMill」(エクステンデッド・フォース・ミル)を開発し、このほど全国で発売を開始した。
近年、軽量で強度の高いチタン合金の需要が大きく伸びている一方、チタン合金は、被切削抵抗が高く熱伝導率が低いため加工中の刃先温度が高くなる傾向にあり、切削加工時には短時間で寿命に至るという課題があった。チタン合金の高能率加工、長寿命が期待できる切削工具への要望を受けた同社では、チタン合金の高能率加工に必要な切れ刃形状、工具仕様を備えた新しい荒加工用長刃長タイプカッタ「ExtendedForceMill」(エクステンデッド・フォース・ミル)を開発し、ユーザーニーズに応えている。
この製品の大きな特長は、先端に両面仕様4コーナのAXHU形インサート、外周用に両面仕様8コーナタイプで経済性に優れたSXHU形インサートを設定し、これらのインサートには大きなすくい角を設け、さらに鋭い切れ味と高い切れ刃強度を両立させる逆ポジ仕様を採用していること。これによって両面仕様インサートでありながら他社の片面仕様インサートと同程度の低抵抗を実現し、同時にチタン合金加工で重要な切れ味と高い信頼性を獲得している。
カッタボディは、切れ刃配列を最適化することで加工時の振動を低減し、切れ刃の突発的な損傷を抑えている。またすべてのインサートポケットに設けた油穴に専用のクーラントノズルを設置することで、切削油をピンポイントに切れ刃へ噴射する。これによってチタン合金加工で問題となる切削熱を確実に除去でき、長寿命化が期待できる。
ボディにはボアタイプとTungCap(PSC)タイプをラインアップ。φ50mm~φ66mmの工具径を設定し、最大切込み量は54mm~76.5mmとなる。
インサート材種には、チタン合金加工用として実績のあるAH130材種加え、鋳鉄加工に最適なAH8015材種を設定している。
低抵抗、高強度の切れ刃を備えた「ExtendedForceMill」は、難削材と言われるチタン合金の高能率荒加工を実現し、高い信頼性と経済性で加工費の低減に大いに貢献する製品である。
■主な形番と標準価格(税抜き価格)
〈ボディ〉
・LPSX10M050B22.0L076R04:311,000円
・LPSX10M066C6L054R04 :261,000円
〈インサート〉
・AXHU100408PER-MM AH130 :1,810円
・SXHU100408EN-MM AH8015 :2,440円
計15アイテム
DMG森精機「健康経営優良法人 2023 ~ホワイト 500~」に認定
DMG森精機は、このほど経済産業省と日本健康会議が共同で選定する「健康経営優良法人2023」の大規模法人部門 ホワイト500に認定された。健康経営優良法人認定制度は、日本健康会議が進める健康増進の取り組みをもとに、特に優良な健康経営を実践している企業を顕彰する制度。
「会社の安定した事業運営と将来に向けた持続的な発展成長にとって、社員が心身ともに健康であることは必要不可欠。」とする同社は、2018年に12時間勤務間インターバルを義務化、2019年に全社員に人間ドック方式の健康診断を導入、2020年に敷地内全面禁煙に踏み切るなど、健康の維持・増進のための施策を進めてきた。
こうした健康施策をより多面的かつ系統的・組織的に継続し展開していくことを目的として、2021年1月には「DMG森精機健康経営宣言」を発表し、2020年に設立した健康管理増進センターでは経営理念とこの「健康経営宣言」に基づき、社員の心身の一層の健康向上に向けた取り組みを全社的に進めている。
活動の一環として、社内レストランを活用した食育支援や、理学療法士による運動教室などの取り組みを実施しており、同社は今後も経営理念に掲げる「よく遊び、よく学び、よく働く」を体現する社員の意欲的な働きに期待するとともに、会社を挙げて社員の健康の維持・増進に向けて取り組んでいく方針。
▼同社の健康経営について推進体制や健康経営戦略マップ、取り組みの詳細はこちら
https://www.dmgmori.co.jp/sp/health/
アマダプレスシステム 15軸制御 ワイヤ回転式トーションマシン「LM-16A」 販売開始
アマダプレスシステムが、このほどワイヤ回転機構と8本の加工スライドで、直感的な操作を実現する15軸制御ワイヤ回転式トーションマシン「LM-16A」の販売を開始した。
トーションマシンは、ねじりばねを得意としつつ引きばね、圧縮ばね、フォーミングなど、あらゆる線加工の成形が可能なばね成形機。新商品の「LM-16A」は、加工スライドを4軸ずつ上下に分けて、スライドの横移動を数値制御するダブルスイング軸を業界で初めて搭載した。これにより、プログラムによる高い再現性を発揮する。また、より細かい調整や複雑形状の加工時に生じる被加工材(ワーク)干渉の回避などが可能となり、加工領域が拡大する。さらに、段取り時間の短縮や作業軽減により、生産性の向上につながる。また、設置面積は従来機のTM-20Mと比べ約40%の省スペース化を実現し、工場内のレイアウトも容易となった。
近年、モノづくりの現場では品質や生産性向上の要求のみならず、少子高齢化や熟練技能者の引退などの人手不足を背景に、自動化や段取りの簡易化に対するニーズも高まっている。同社では、このような課題に対し「LM-16A」は、独自のばね成形専用プログラム「MNO2」によるプログラム作成の簡易化や見える化のほか、多彩な機能を通じて解決するとしている。今後も顧客の製造現場を総合的な視点で捉え、課題解決をサポートすることにより、広くモノづくりに貢献していく方針。
「LM-16A」 主な特長
(1)高精度加工の実現
2連フィードローラユニットを採用することで、ワイヤにかかるフィード圧の負荷を軽減し、安定したワイヤ送りが可能になる。さらに、高い分解能のサーボモーター制御により、精密な動作が可能になり、高精度加工を実現する。加えて、全スライドがセンサーとして使用できるモーターセンサーシステムにより、巻き角度、コイルの自由長などを 1/1000 mm 単位で計測できる。結果は表やグラフで表示され、各軸の修正が可能である。
(2)加工時間の短縮と段取り削減による生産性の向上
高速回転のロータリーサーボスライドが曲げ加工の時間を短縮する。スピナツールは、コンパクトでありながら軸ピンと外ピンの間隔調整が可能なため、線径ごとのピンの交換作業が不要。これにより、交換時の打ち直しや焼き入れの作業を削減でき、段取り時間とランニングコストを削減する。
(3)独自開発のプログラムによる操作性の向上
ばね成形機専用プログラム「MNO2」は、プログラムの流れや各軸の動作状況、入出力、ジャンプ項目などが一目で把握できる。ナビシステム機能とタッチパネル仕様より、操作性が大幅に向上し、簡単にプログラムを作成でき、段取り時間を短縮できる。また、IoT への対応として、マシンの稼働状況をスマートフォン、PC などで監視でき、予防保全機能による定期的なメンテナンスで生産効率の向上に貢献する。
(4)加工ニーズに合ったソリューションをご提案
干渉回避に有効なワイヤ切断後の加工を可能にする「エアグリップユニット」、コイルの外径調整をサーボモーターで行う「外径サーボユニット」、クイルの摩耗や破損を防ぐ「エアニッパユニット」、コイル長さを計測する「静電容量センサーユニット」など、後工程や計測など様々なニーズに合わせ、豊富なオプションユニットを取りそろえている。
■仕様

DMG森精機とT Projectが「TULIPエクスペリエンスセンタ」を開所
DMG森精機と製造現場の業務支援・改善プラットフォーム「TULIP」を販売するグループ会社であるT Projectは、このほどTULIPを実際に操作して体感できる「TULIPエクスペリエンスセンタ名古屋」(以下TEC名古屋)をDMG森精機セールスアンドサービス本社に開所した。
TULIPエクスペリエンスセンタ(以下TEC)は、東京都江東区のT Projectオフィス併設の「TEC東京」が2022年8月に開所しており、TEC名古屋は国内2番目となる。TEC名古屋のあるDMG森精機セールスアンドサービスの本社は名古屋駅至近で、中部・関西圏の企業・パートナーにとってアクセスしやすい立地。TEC名古屋ではTULIPを導入したワークベンチを2台設置しており、最新技術を用いたデバイス連携を体験できるデモや、活用動画の視聴を行える。
なお、TECについては今後東海地域・北陸地域での開所を予定している。T Projectでは、TEC名古屋の開所により中部・関西圏を中心としたエリアへのTULIP導入・活用支援体制を一層充実させるとともに、今後も各地域でのTEC開所により製造業に携わる人々にTULIPを体感できる環境を整えていく方針。
<TEC名古屋 所在地>
〒450-0002 名古屋市中村区名駅2丁目35番16号 DMG森精機セールスアンドサービス(株)本社
※来場前要予約(T Project Webサイト、営業担当宛)
https://tprj.co.jp/tec/
オークマ 「LB3000 EXⅢ」「 MB-46VⅡ」を新開発
金属部品加工の基本となる「よく削れる」「精度良く削れる」「安心して使える」を追求し、長きに亘り旋盤、マシニングセンタ(以下、MC)を成長させ、様々な知能化技術を盛り込み、自律型工作機械として進化させてきたオークマ。『LB-EXシリーズ』 『MB-Vシリーズ』は、発売から現在も好評を博しているが、このほど社会課題(労働人口減少、技能伝承問題、脱炭素等)の解決に貢献する新しい形の旋盤、MCとして「LB3000 EXⅢ」と「MB-46VⅡ」を開発した。
このシリーズは、他の追随を許さない加工能力と精度安定性、長時間安定稼働を実現する 優れた信頼性で、グローバルな市場から高い評価を博しており、同社を代表するベストセラーマシン。(累積販売数 LB-EX:18,000台以上、MB-V:1 1,000 台以上 )。
新開発の「LB3000 EXⅢ」と「MB-46VⅡ」は、自動車・EVや半導体製造装置等の成長産業の生産革新に向けて、新世代CNC「OSP-P500」を搭載した「Green-Smart Machine」として、究極の「高精度と省エネ性能」を両立している。
〈特長〉
① 世界最高レベルの精度安定性
・業界初の経時加工寸法変化5μm以下(環境温度8℃変化時)
② 高生産性・高精度と脱炭素を高い次元で両立
・スループット14%向上(MB-46VⅡの例)
・消費電力 LB3000 EXⅢ:14%削減、MB-46VⅡ:15%削減(同社試算値)
・工程集約による脱炭素への貢献
・LB3000 EX におけるギヤ加工、研削工程の集約
③ 革新的な HMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)の提供
・加工プログラムを知らない初心者でも1日でプログラム作成から初品加工まで実施可能
ジェイテクト 国内グループ会社7社が社名変更
ジェイテクト(社長=佐藤和弘氏)の国内グループ会社7 社が、2023年4月1日に「ジェイテクト」を冠した社名に変更する。
同社は、事業間の垣根を取り払い、顧客のニーズに応え、さらなる成長を遂げるために、2022年4月にすべての事業ブランドを JTEKT に統一し、このブランド統一により事業間・グループ間の技術シナジーによる製品力向上やグループ会社の商品も含めたクロスセールス活動による営業力強化を推進している。
2022年10月1日に、国内グループ10社が「ジェイテクト」を冠する社名変更を行ったが、このほど7社が社名変更をすることで、さらなるグループ一体感の醸成を図り、より一層、「JTEKT」のブランド力を高めていくとしている。
■社名変更一覧(2023年4月1日付け)

2023年2月分 機械工具生産額まとまる 日本機械工具工業会
日本機械工具工業会がこのほどまとめた2023年2月分の機械工具生産額は次のとおり。〈( )内は対前年比〉。
■生産額
切削工具 349.6億円(99%)、耐摩耗工具 31億円(102%)、総合計 388.3億円(100%)。
■ドリル生産額
特殊鋼工具 15.3億円(103%)、超硬工具 35億円(95%)、ダイヤ・CBN 1億円(101%)、総合計 51.3億円(98%)。
■エンドミル生産額
特殊鋼工具 4.2億円(111%)、超硬工具 37.4億円(105%)、ダイヤ・CBN 1.1億円(85%)、総合計 42.7億円(105%)。
■カッタ生産額
特殊鋼工具 0.8億円(101%)、超硬工具 5.1億円(90%)、ダイヤ・CBN 0.4億円(73%)、総合計 6.3億円(90%)。
■ギヤカッタ生産額
総合計 6.9億円(102%)。
■ブローチ生産額
総合計 7億円(96%)。
■ねじ加工工具生産額
特殊鋼工具 33.6億円(108%)、超硬工具 3.4億円(103%)、総合計 36.9億円(108%)。
■バイト生産額
特殊鋼工具 0.3億円(99%)、超硬工具 8.9億円(104%)、総合計 9.2億円(104%)。
■リーマ生産額
特殊鋼工具 1.4億円(99%)、超硬工具 2.4億円(93%)、総合計 3.8億円(95%)。
■鋸刃カッタ生産額
特殊鋼工具 1.3億円(110%)、超硬工具 0.6億円(94%)、総合計 2億円(104%)。
■インサート生産額
超硬工具 136億円(98%)、ダイヤ・CBN 17億円(81%)、総合計 153億円(96%)。
■ボディ関係生産額
総合計 14.7億円(106%)。
■超硬合金生産額
切削用 121億円(86%)、耐摩耐触用 14.3億円(97%)、総合計 136.8億円(87%)。
岡本工作機械製作所 「2022年度PSG会 支部連絡会」を開く
岡本工作機械製作所(社長=石井常路氏)が、2月6日、東京のTKPガーデンシティPREMIUM品川を皮切りに、「2022年度PSG会支部連絡会」を開いた。西部支部は2月8日、新大阪江坂東急REIホテルで、中部支部は2月9日、TKPガーデンシティPREMIUM名古屋ルーセントタワーでそれぞれ開催した。(取材は東部支部)。
江連武彦国内営業部長の現況報告のほか、「研削革命~研削盤の動向~」、「同~好調業種向け新シリーズ研削盤のご紹介~」、「同~自動化・機上計測・省人化」がそれぞれ同社の若手営業担当者が説明した。続いて人気を博している伊藤 暁取締役技術開発本部長の特別講演もあり、盛り上がりをみせた。
石井社長が日頃の感謝を述べるとともに、「昨年は世界的にWithコロナに舵が切られ、JIMTOFやIMTSと国際工作機械展示会が再開され、リアルで工作機械が紹介できる機会が増え、弊社も様々な新製品を紹介することができた。弊社は研削盤のリーディングカンパニーとして研削革命を掲げ、お客様の省人化、効率化のニーズに応えるべく機上測定および高能率研削を兼ね備えた研削技術を追求し、全自動研削盤、超精密研削盤、聴講能率研削盤として複合研削盤などを提供してきた。今後もロボットを活用した長時間自動運転などAI、IoT技術を加味し、さらに進化した新しい研削盤を提供する所存である。」と意気込みを述べた。
研削で価値を創造するソリューションカンパニーへ
また、現況報告についても触れ、「2022年5月に2025年3月期を最終年度とした『新中計〝創〟lution2025』を発表した。2025年3月には弊社にとって大きな区切りとなる売上高500億円、営業利益12%の60億円を目指すことにした。新中計のビジョンは〝研削で価値を創造するソリューションカンパニーへ〟とした。研削・研磨の可能性を追求し、研削ソリューションサービスを総合的にユーザーに提供してユーザーの価値を高めていくと同時に検索市場をも高めていきたいと考えている。」との方針を示した。
なお、石井社長は、新中計の施策として本社工場に自動倉庫を新設し、サービス部品提供の工場、品揃え強化をして組立、リードタイム短縮を図る考えや、研削ソリューションをタイムリーに提供できるよう工作機械ショールーム、実験棟、半導体装置用ショールームを新設する考えを示した。また、高精度ニーズが高まっている中国での工作機械生産の増強も考えているとした。ロボット用歯車の需要増に応えるべく子会社の岡本工機の歯車工場を新設していると報告した。
懇親会であいさつをした渡邊哲行取締役営業本部長は、「昨年を振り返ると、不確実な時代などと言われたが、日本工作機械工業会の数字では過去2番目であり、外需に至っては過去最高となった。工作機械業界としては良かったのではないか。今年は中国の減速が気になるところだが、経済の立ち上がりが早いと言われている。昨年の日本の半導体装置の出荷額は3.7兆円だった。今年の需要予測は昨年の5%ダウンとしているが、それでも水準は高いレベルだ。来年は4兆2千億円でそこで過去最高を塗り替えるとしている。工作機械の受注も今年の夏以降動いていくのではないか。」との見方を示した。
牧野フライス製作所 独自の切りくず巻き付き防止機能技術「GIブレーカ」を市場投入
牧野フライス製作所がこのほど、穴加工時に発生する長い切りくずを、被削材を選ばず分断し、良好な加工環境を整える同社独自の技術「GIブレーカ」(特許取得済)の販売を開始した。
この機能は、長年同社の顧客が悩んでいた穴加工時の長い切りくずによるさまざまなトラブルを解決するもので、例えば、長い切りくずが工具へ巻き付き穴加工が中断する事を無くし、生産性を飛躍的に向上させる技術。既納機に対する後付けが可能で、既に同社の対象機種を活用している顧客にも使用できる。(既納機への後付けは記載している対象機種のProfessional 6 機およびL2、Jシリーズに限る)。
半導体/電子機器など好調なデジタル関連産業向け部品、新エネルギー車関連の自動車部品、金型の穴加工において、「切りくずによるトラブル防止」「生産性向上」「不良品削減」「環境負荷低減」に寄与する技術である。
主な特長
(1)生産性向上
これまで加工トラブルとなっていた穴加工時に発生する長い切りくずを連続切削により分断(弊社特許技術)し、工具への巻き付きを防止する。
(2)加工面への傷つき防止
工具に切りくずが巻き付く事を防止した結果、切りくずによる加工面への擦過痕を防
止する。
(3) 穴径、穴深さの加工精度向上
切りくずが工具へ巻き付き穴加工の精度が安定しなかった点が改善され、部品の不良率、不良部品による年間損失額が大幅に削減される。高い加工精度が求められるリーマ加工においても加工面の変化なく仕上げることが可能。また、連続切削であるため(加工点から工具が離れない)、工具へのダメージを低減でき、工具摩耗の進行を抑制できる効果も期待できる。
■対象工具:リーマ、ドリル、ボーリングバー
■主な被削材:アルミ合金、炭素鋼、合金鋼、ステンレス鋼、高張力鋼、銅合金、チタン他
(4)切りくず堆積の改善
切りくずを分断することで、加工機内や治具への切りくずの体積を削減し、切りくずによる加工トラブルを防止する。また、長いきりくずがコンベアやコンベアのフィルタを破損し機械を止めることがなくなる。さらに、排出される切りくずの体積量も削減され、切りくず処理の作業性が向上する。
(5)作業性の向上
切りくずが分断されることで、絡まった鋭利な切りくずを除去することが無くなり、作業者の安全性、作業性も向上する。
(6) サイクルタイムの削減
連続切削による加工のため、工具を前進・後退し切りくずを分断・排出するステップ加工と比較しサイクルタイムの削減になる。
(7)環境負荷低減
切くずを分断することで、クーラント使用量の削減が可能。サイクルタイムの削減、不良品発生率の削減、排出される切りくずの体積量削減により、二酸化炭素の排出量低減にも寄与する。
〈対象機種〉
●立形マシニングセンタ:iQ300、iQ500、V22、V33i、V56i、V77、V77L、V99、V99L
●5軸制御立形マシニングセンタ:D200Z、D300、D500、D800Z、DA300注3.
●e GRINDER:BG500
●横形マシニングセンタ:a51nx、a61nx、a71nx 、a81nx 、a92、a120nx
●5軸制御横形マシニングセンタ:a500Z、a800Z、a900Z、N2-5XA(5軸加工機能との併用は出来ない)
●立形マシニングセンタ:L2横形マシニングセンタ:J3、J4、J6
