ニュース

タンガロイ 高剛突切り・溝入れ加工用ホルダ「TungFeed-Blade」に内部給油型を拡充

230309タンガロイ

 タンガロイが溝入れ・突切り加工用工具「AddForceCut」と、多機能溝入れシステム「TungCut」シリーズに展開している突切り・深溝入れ加工用工具「TungFeed-Blade」(タング・フィード・ブレード)シリーズに内部給油型CHPタイプホルダを拡充し、このほど販売を開始した。

 「TungFeed-Blade」(タング・フィード・ブレード)は、独自の3ポケット仕様のアダプタと高剛性の2面拘束型ホルダの組合せにより、驚異的な剛性の高さで超高送り加工を可能にした突切り・溝入れ加工用工具シリーズ。インサート保持部の下側(下あご)にブレードサポート形状を設けることで高い工具剛性を確保している。さらに3か所に配置されたインサートポケットにより、経済性にも優れている。

 この製品は、溝入れ・突切り加工用工具「AddForceCut」シリーズのQSG形ブレード、多機能溝入れシステム「TungCut」シリーズのCHGP形ブレードをシリーズ化しており、これらのアダプタの共通のツールブロックを設定することで、豊富なインサート形状が使用可能であり、幅広い被削材の突切り・溝入れ加工に対応する。

 このほど「TungFeed-Blade」シリーズに内部給油が可能なCHPタイツールブロックを拡充したことで、従来の二面拘束仕様はそのまま踏襲し、ホルダ上部の専用ノズルと、下あご部の2か所にクーラント穴を設置することで加工ポイントへ確実に切削油を供給できるようになった。また、既存のQSG形、CHGP形ブレードはそのまま使用することもできるので、ホルダを交換しホースを接続するだけですぐに内部給油型へ変換できる。

 このCHPタイプツールブロックを使用することで、最大加工径φ120mmに対応可能な内部給油式突切り・溝入れ加工用工具となり、切りくず処理性能の向上、長寿命化に威力を発揮する。

■主な形番と標準価格(税抜き価格)
 ・CHTBR2020-52-CHP: 54,800円
 ・CHTBR2525-82-CHP: 55,700円
 ・CHTBR3232-120-CHP:69,000円
 

サンドビック 新製品「Coromant Capto®回転工具ホルダプラス」を日本市場に投入

230309サンドビック


 サンドビック・コロマントは、このほど「Coromant Capto®回転工具ホルダプラス」を日本市場で導入したと発表した。

 この製品は、サンドビック・コロマントが提供するデジタルソリューション「CoroPlus®」のシリーズに属する製品で、ターニングセンタ向けにCoromant Capto®のインターフェースを搭載した回転工具ホルダ内にセンサーを内蔵し、ホルダの状態を見える化するものである。

 センサーが取得したデータは同じくホルダ内に内蔵された通信ユニットからBluetooth の無線信号の形で機外に送信され、機外ではそのBluetooth 信号をPC 等で受信し専用ソフト上で見える化する。例として、スピンドルの振動レベルや回転数と回転方向、温度などをモニターすることが可能だ。また、それらのデータからホルダのメンテナンスが必要なタイミングまでの残時間を算出し表示する。

 さらに振動レベル、回転数、温度の最大値の履歴をホルダごとに記録し保持する機能も持っている。これにより、従来は一定期間で定期的なメンテナンスをしていたものが、ホルダごとの負荷や使用状況を考慮しつつ最適なタイミングでメンテナンスを行えるようになった。必要以上に早過ぎるタイミングでのメンテナンスや、逆に遅過ぎるタイミングでのメンテナンスによって生じる無駄を削減でき、同時にメンテナンス不良による突発的な停止リスクの低減も可能になる。

 現在、DMG 森精機、ヤマザキマザック、オークマの機械に対応したラインナップを展開している。(上記メーカーであっても適応する回転工具ホルダがない場合もある)

230309サンドビック2


 

イスカルジャパン 超高送り&高切込高送り加工用フェースミル「NEOFEED」を好評発売中!

230309イスカル1

 イスカルジャパンが、超高送り&高切込高送り加工用フェースミル「NEOFEED」を好評発売中である。
 
 カッターは、切込み角12°のFFQ8と切込み角22°のMFQ8の2種類をレパートリーしている。それぞれのカッターには同一チップを使用するため、一種類のチップで超高送り・高切込高送り加工に対応する。

 主な特長は両面8コーナー使い、M級チップ採用で高い経済性を実現することで、低切削抵抗のポジ切刃がスムーズな加工を可能にし、消費電力を低減する。チップはコーナーR 2.0mm仕様で、壁際で安定した加工を実現し、独創的なダブテイル構造による強固なクランプで、高い切削条件下でも安定した加工が可能となる。

金型産業・航空機産業をはじめ、あらゆる産業における粗加工に最適なイスカル最新工具である。

 

〈レパートリー〉
 

230309イスカル2■カッター
 ●FFQ8-12(超高送り加工用)
リード角12°、加工径 Φ50mm~Φ100mm、最大切込み深さ 1.5mm
 ●MFQ8-12(高切込高送り加工用)
リード角22°、加工径 Φ50mm~Φ100mm、最大切込み深さ 3.0mm

■共用チップ
 ●FFQ8 SZMU 120520(FFQ8-12/MFQ8-12 カッターに共有)

■ブレーカー
 ●HPブレーカー(オーステナイト系ステンレス鋼/耐熱合金加工用) 
 ●Tブレーカー(鋼/フェライト・マルテンサイト系ステンレス鋼/鋳鉄/高硬度鋼加工用)

DMG森精機 高性能MASTEシリーズに新モデル「turnMASTER12in.C」が登場

230309DMG森精機
turnMASTER12in.C

 

 DMG森精機は、このほど小型のターニングセンタや複合加工機に搭載可能な高性能主軸「turnMASTER12in.C」を開発したと発表した。

 同社が全世界で培った技術力やノウハウを結集して自社開発し、内製している主軸「MASTERシリーズ」には、重切削に最適な「powerMASTER」、高速マシニング加工用の「speedMASTER」、複合加工機専用の「compactMASTER」、5軸加工機専用の「5X-torqueMASTER」、ターニングセンタ用の「turnMASTER」の5種類がある。MASTER主軸は同社の工作機械に搭載して販売しており、世界中の顧客が活用している。

 今回開発した「turnMASTER12in.C」は、従来と比べて主軸ユニットを約18%スリム化した設計により、チャックサイズが6~8インチの小型工作機械に12インチサイズのチャックが搭載可能で、棒材作業能力も最大Φ105mmまで対応する。同製品を搭載した複合加工機「NTX 1000 2nd Generation」1台で、小型から中型部品の加工に対応することで機械の稼働率が上がり、生産性向上を実現する。今回、同製品がMASTERシリーズのラインナップに加わったことにより、生産するワークに応じた最適な主軸が活用できる。

 「turnMASTER12in.C」は、同社がターニングセンタの製造開始以来培ってきた主軸内製の経験を活かし、全てを内製している。MASTERシリーズは全商品3年間の無償保証としており、より安心して活用できる。また、同製品は主軸最高回転速度3,000 min-1の高速加工と、重切削を可能とする高い剛性を備えており、加工時間を短縮できるため、CO2排出量や消費電力の削減へつながるメリットがある。

主な特長

①    小型工作機械の棒材作業能力を向上
 ・主軸ユニットを約18%スリム化することで、8インチチャックと同等サイズながらも、小型工作機械に12インチチャックを搭載可能
 ・最大棒材作業能力Φ105 mmまで対応。バーフィーダと連結して、素材供給を自動化し、生産性を向上

②    高精度・高剛性構造
 ・12インチチャック用主軸と同じ構造のため、剛性を2.6倍、ブレーキトルクを2.2倍に強化(8インチの従来主軸と比較)
 ・加工時間を大幅に短縮する主軸最高回転速度30,000 min-1仕様の高速主軸
 ・マグネスケール製の高精度エンコーダにより、ミーリング仕様時のC軸割り出し精度が向上

③   省エネルギー
 ・加工時間の短縮により、CO2の排出量や消費電力を削減

 搭載可能機種は、複合加工機「NTX 1000 2nd Generation (2023年2月現在。今後、他機種に展開予定)

 なお、同社ではWebサイトに関連動画を公開している。

▼高性能主軸「MASTERシリーズ▼
https://www.dmgmori.co.jp/movie_library/movie/id=4456 

▼伊賀事業所 「主軸工場の紹介」▼
https://www.dmgmori.co.jp/movie_library/movie/id=3458 

 

砥粒加工学会の新会長に牧野フライス精機 清水大介社長が就任

230309清水新会長 砥粒加工学会は3月9日に開催された通常総会において、任期満了で退任する池野順一会長(埼玉大学 大学院理工学研究科 教授、博士〈工学〉)の後任に、牧野フライス精機の清水大介社長が選任された。

 清水新会長は、「今後は社業隆盛に全力で取り組むとともに、日本の砥粒加工の進歩発展にも貢献していく所存です。」としている。

■学会概要
 公益社団法人砥粒加工学会は、1957年に発足した砥粒加工研究会と関西砥粒加工研究会が母体となり、1995年に社団法人化、2010年には公益社団法人に認定された学会。目的及び事業として、砥粒加工学に関する学理及びその応用についての研究発表、情報の交換及び内外の関連学会との連携を行うことにより、砥粒加工学の進歩普及を図り、もって我が国の学術の進展に寄与することを掲げている。また、特徴として学会における学界と産業界の信頼関係は強固であり、2年おきに学界と産業界から学会長を交互に輩出している。正会員数は約800名、学生会員は150名弱、賛助会員(主に企業)は150社強。
 

オーエスジーが「第110回定時株主総会」を開く

230309OSG1
石川会長

 オーエスジーが2月17日(金)にホテルアソシア豊橋(豊橋市花田町)で「第110回定時株主総会」を開催した。株主への安全と健康の配慮から、会場内では飛散防止パネル越しに議事を進行するなど、感染予防対策を徹底した中での開催となった。

 総会に先立ち、議長である石川則男会長兼CEOがあいさつをした。この中で石川会長は、「東南アジアやインドなど経済発展をする地区への投資をさらに深めて成長についていく。」と前向きな姿勢を示した。

第110期事業報告

 第110期事業報告では、新型コロナウイルス感染症の流行りによる影響やグローバル・サプライチェーンの混乱、ロシアによるウクライナへの侵攻や各国におけるインフレ懸念など、大きなマイナス材料に直面し余談を許さない状況が続いたが、概ね堅調に推移したが、期の終わりにかけて各国における高インフレとそれに伴う金融引き締めの影響により景気回復のペースが鈍化した。一方で、為替市場において、主要国と日本の金融政策の違いにより急激な円安曲面へと突入した。

 同社グループにおいては、アジアでは国によって強弱のある結果となったが、米州および欧州・アフリカでは総じて回復が堅調だった。とりわけ自動車関連産業において回復が思うように進まずにいた中、同社主力製品であるタップの売上が一般部品産業向けに堅調に推移した。また、航空機関連産業においても底を脱し、徐々に新規案件籐も増えて回復基調になった。

 この結果、連結売上高は1,425億2,500万円、連結営業利益は218億9,800万円、連結当期純利益は、165億3,400万円となった。連結売上高、経常利益、純利益は過去最高となった。

 第1号議案「剰余金処分の件」、第2号議案「定款一部変更の件」、第3号議案「取締役(監査等委員である取締役を除く)2名選任の件」、第4号議案「補欠の監査等委員である取締役1名選任の件」、第5号議案「役員賞与支給の件」が上程され、それぞれ可決された。

  

230309OSG2
大沢社長

 総会終了後、懇談会が開かれ、大沢伸朗社長兼COOがあいさつをした。この中で大沢社長は、「わたしもこれで3期目の社長になるが、昨年1月に中期経営計画を策定し、社内および社外で繰り返し発信した。初年度が終了したが手応えを感じている。新しい事業領域の改革だが、微細精密の加工領域を切り口に新たな顧客層の発掘につながっている。」と意気込みを示した。

2023年1月分 機械工具生産額まとまる 日本機械工具工業会

 日本機械工具工業会がこのほどまとめた2023年1月分の機械工具生産額は次のとおり。〈( )内は対前年比〉。

■生産額
 切削工具 341.7億円(100%)、耐摩耗工具 29.5億円(98%)、総合計 378.1億円(100%)。

■ドリル生産額
 特殊鋼工具 15.3億円(107%)、超硬工具 36.8億円(107%)、ダイヤ・CBN 0.9億円(107%)、総合計 53.1億円(107%)。

■エンドミル生産額
 特殊鋼工具 4.3億円(113%)、超硬工具 35.6億円(110%)、ダイヤ・CBN 1.1億円(112%)、総合計 41億円(110%)。

■カッタ生産額
 特殊鋼工具 0.7億円(110%)、超硬工具 4.8億円(102%)、ダイヤ・CBN 0.4億円(81%)、総合計 5.9億円(101%)。

■ギヤカッタ生産額
 総合計 6.3億円(82%)。

■ブローチ生産額
 総合計 7.1億円(93%)。

■ねじ加工工具生産額
 特殊鋼工具 32.6億円(113%)、超硬工具 3.2億円(98%)、総合計 35.8億円(111%)。

■バイト生産額
 特殊鋼工具 0.3億円(122%)、超硬工具 8.7億円(94%)、総合計 9億円(95%)。

■リーマ生産額
 特殊鋼工具 1.2億円(104%)、超硬工具 1.9億円(86%)、総合計 3.1億円(92%)。

■鋸刃カッタ生産額
 特殊鋼工具 1.4億円(110%)、超硬工具 0.6億円(80%)、総合計 1.9億円(99%)。

■インサート生産額
 超硬工具 133.5億円(96%)、ダイヤ・CBN 17.2億円(89%)、総合計 150.7億円(95%)。

■ボディ関係生産額
 総合計 14.9億円(97%)。

■超硬合金生産額
 切削用 116.5億円(82%)、耐摩耐触用 13.3億円(90%)、総合計 131.5億円(83%)。
 

2023年1月分工作機械受注総額は1,290.9億円

 日本工作機械工業会がこのほどまとめた2023年1月分の受注実績は以下の通り。

 2023年1月分工作機械受注総額は、1,290.9億円(前月比△8.2% 前年同月比△9.7%)となった。受注総額は、2021年8月(1,259億円)以来、17カ月ぶりの1,300億円割れ。1,000億円超は24カ月連続。大型受注の剥落等で前月から減少も堅調持続。
    
 内需は434.0億円(前月比+2.7% 前年同月比△1.7%)で、2カ月連続の450億円割れで、前年同月比は5カ月連続減少。自動車を中心にやや力強さに欠ける状態が続くも、前月比増加。

 外需は856.9億円(前月比△12.8% 前年同月比△13.2%)で、前月の大型受注の反動減もあり、2カ月ぶりの900億円割れ。主要3極ではアジア、北米が前月比減少も、欧州が増加し堅調持続。

 1月の受注は以前高水準の受注が継続。今後も金融動向や世界経済の先行きなどを注視。

1月分内需

434.0億円(前月比+2.7% 前年同月比△1.7%)。

・2カ月連続の450億円割れ。4カ月連続の500億円割れ。
・前月比2カ月ぶり増加。前年同月比5カ月連続減少。(1月での前月比増加は12年ぶり)。
・自動車が低調も一般機械と電気・精密などが前月比増加し内需を下支え。

230309日工会1

(出所:日本工作機械工業会)

1月分外需

856.9億円(前月比△12.8% 前年同月比△13.2%)

・2カ月ぶりの900億円割れ。
・前月比2カ月ぶり減少。前年同月比2カ月ぶり減少。
・アジア、北米は春節休みや大型受注の反動もあり前月比減少も総じて高水準。

230309日工会2
(出所:日本工作機械工業会)

経産省・2022年12月度機械統計 機械工具生産動態調査

経済産業省の2022年12月度 機械工具生産動態調査(機械統計)は以下のとおり。

230309経産機械工具

(表出所:日本機械工具工業会)
 

2023年1月度建設機械出荷金額まとまる 日本建設機械工業会

 1月の建設機械出荷金額は、内需は3.9%増加の757億円、外需は15.6%増加の1,771億円となった。その結果、内需は7カ月連続の増加、外需は27カ月連続の増加となった。総合計では11.8%増加の2,528億円となり、27カ月連続の増加となった。

 内需について機種別に見ると、トラクタ14.1%増加の86億円、油圧ショベル4.5%増加の229億円、ミニショベル0.6%増加の62億円、建設用クレーン1.5%増加の117億円、コンクリート機械26.1%増加の30億円の5機種と補給部品4.8%増加の108億円が増加し、内需全体では3.9%の増加となった。

 外需について機種別に見ると、トラクタ39.2%増加の250億円、油圧ショベル23.7%増加の682億円、ミニショベル5.5%増加の295億円、建設用クレーン8.5%増加の56億円、基礎機械192.6%増加の3億円、油圧ブレーカ・圧砕機1.9%増加の9億円、その他建設機械18.2%増加の265億円の7機種が増加した。

 域別に見ると、北米が25カ月連続で増加、アジアが23カ月連続で増加するなど全9地域中6地域で増加し、外需全体では15.6%の増加となった。