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ナガセインテグレックスが業界初の研削加工支援アプリを開発
ナガセインテグレックスがこのほど、NAGASEの研削盤を対象としたタブレット端末・スマートフォン用の研削加工支援アプリを開発した。このアプリは、加工要求(材質、要求幾何精度、表面粗さ、加工時間など)を入力するとNAGASE が提唱する加工の十大要素に基づいて推奨加工システムを提示する。また、連動したマシンにて加工中に発生するアラームは適宜、スマホやタブレットに送信されるので、加工現場にいなくてもマシンの状態を把握することができる。
さらに、生産管理ソフトと連携し、機械の稼働状況や各ワークに対して、加工がどこまで進んでいるかを遠隔地からでも確認することができる特長を持つ。研削を全く経験したことの無い作業者でも、1 週間でマシンの操作習得から始めて、鏡面加工までできるNAGASEの精密マシンを前提に構築したアプリである。加工に関する様々な要素をまとめたデータベースを基に、独自に開発した数学的アルゴニズムによって推奨システムを提示している。
販売開始は来年度からを予定。
製品の特長と仕様
今回、「研削加工は、他の加工方法に比べて自動化、省人化、無人化、非熟練化が遅れており、単なるワークの自動供給を行っても根本的な解決にはならない。」と考えた同社は、絶対運動特性と高い再現性、高剛性で且つS/N 比の高いマシンを基に、研削加工者、生産管理者、設備管理者を支援するアプリを開発、熟練者の知見と経験を基に、加工要求に対して加工システム(工程と加工条件を含む)として「考える」道筋と推奨条件が表示されることが特長だ。推奨条件を基にシミュレーションして最終決定した加工条件はスマホやタブレットからマシンに転送することができる。また、一部の機種では、スマホ・タブレットから、直接マシンに条件入力ができるうえ、日常的にマシンが発するアラームがタイムリーに表示される。別売の生産管理ソフトとの連携により、加工の進捗状況を確認することもできる。
データベースは、予め同社が用意したデータベースに加えて、ユーザー独自のデータベースを作成することができるので、社内のノウハウの蓄積にも可能。シンプルなNAGASEならではのアルゴリズムによって計算がされているので、推奨条件と現実の乖離がある場合の原因を見つけることが容易である。研削加工の社内研修にも活用が期待されている。
また、バージョンアップを適宜図り、将来的には、ビフォアサービスやアフターサービス、砥石などのナノバック製品や消耗品の発注もできる機能を搭載予定である。
■仕様
製 品:Web アプリケーション
主な機能:アラーム通知・アラーム履歴表示・加工システム推奨選定・加工条件推奨選定・設備稼働状況表示・加工品進捗状況表示
接続可能な加工機:NAGASE 研削盤(Zero シリーズ・Neo シリーズ)
MOLDINO アルファ高送りラジアスミル「TR4F 形」 追加ラインアップ!
MOLDINOが人気のアルファ高送りラジアスミルに「TR4F 形」を追加ラインアップし、このほど販売を開始した。
ダイカスト金型や樹脂金型の荒加工では形状部・構造部を問わず中大径の高送り工具が多く使用されているが、高送り加工は一般的に切削負荷が高いため、これに耐えうる工具剛性が求められる。また、分厚い切りくずが生成されるため、切りくずの排出性も重要である。
荒加工工程の効率化のために最新の工作機械を導入しても、従来の工具では工具剛性や切りくず排出性の不足からその性能を十分に発揮できないという課題があった。そこで同社では、こうした課題解決のため、独自のインサート形状で高い切削負荷に対応し、切りくず排出性を向上させた刃先交換式荒加工用工具アルファ高送りラジアスミル「TR4F形」の開発に至った。この製品は、ダイカスト金型や樹脂金型、プレス金型の高能率荒加工に威力を発揮する。
〈特長〉
(1)広い断面積と拘束面積を持つ独自のインサート形状により、一刃当りの送り量2㎜を超える高能率荒加工が可能。
(2)切りくず排出性を高めたボディ形状を採用。突き出し量の長い金型形状部の加工でも切りくず詰まり・噛み込みを抑制する。
(3)独自の不等分割方式を採用しました。切削時のビビり振動を抑制し、従来品を超える高能率加工を可能にした。
(4)等高線加工だけでなくバーチカル加工も可能となった。幅広い加工用途に対応する。
(5)豊富なインサート材種をラインナップ。軟鋼から高硬度鋼まで、幅広い被削材に対応する。
(6)インサートは片面4コーナ仕様で経済的。
■価格
ホルダ:¥39 270 ~¥126,510 (消費税別)
インサート:¥1,360 (消費税別)
タンガロイ ラジアスカッタ「DoTwistBall」シリーズに高送り用HLブレーカ、新材種等、大幅拡充! ~ステンレス鋼の高能率加工を実現~
タンガロイがこのほどラジアスカッタ「DoTwistBall」(ドゥー・ツイスト・ボール)に、高送り用HLブレーカ、2種類の材種とボディを追加し、全国で発売を開始した。
この製品は、従来のHJブレーカに比べて切れ味が良く、特にステンレス鋼の高送り加工に最適。HLブレーカは、すくい角を大きくしたことで切削抵抗が低減され、ステンレス鋼の高能率加工において抜群の性能を発揮する。また、鋼とステンレス鋼加工用の最新PVD材種AH3225、難削材加工で威力を発揮するAH8015材種も拡充。これにより、ラジアスカッタによる倣い加工、高送りカッタでの超高能率加工のいずれにおいても圧倒的な長寿命化が可能となった。
さらに、04サイズインサート用カッタボディも拡充。モジュラータイプ、ロングシャンクタイプの設定を拡大したことで、長い突出しが必要とされる加工物に対して、より幅広い選択肢を提供できるようになった。
〈特長〉
(1)多機能カッタ
「DoTwistBall」には、ラジアスタイプと高送りタイプの2種類のインサートを設定。どちらのインサートでもボディを共用できるので、形状加工や、高能率の掘り込み加工等幅広い加工形態への対応が可能。また、ねじ一本でインサートを強固にクランプできるツイストクランプテクノロジーを採用。クランプ剛性が高く負荷の高い高送り加工でも抜群の信頼性を発揮する。
(2)用途に合わせて選択できる2種類のインサート
ラジアスタイプでは、独創的な長円形状のインサートを採用。両面仕様で、確実に4コーナを使用できるので経済性にも優れる。一方、高切込みにも対応する高送りタイプインサートも両面仕様4コーナインサートを採用。切れ刃は大きなすくい角と深いインクリネーションを持つので切れ味が鋭く、切りくず処理性も高いので掘り込み加工でも噛み込みが無く、安定した高能率加工を実現している。
■主な形番と標準価格
〈インサート〉
・LNMX0405ZER-HL:1,380円
・LNMX0405R4-MJ :1,380円
・LNMX0506R5-MJ :1,660円
・LNMX0607R6-MJ :1,910円
(いずれも税抜価格)
〈ボディ〉
・EXLN04M020C20.0R02L: 40,500円
・HXLN04M032M16R05 : 64,900円
(いずれも税抜価格)
DMG森精機 「デジタルツインショールーム」に新機能“360°VIEW”、“TOP VIEW”、“機内VIEW”追加!
DMG森精機がこのほど伊賀グローバルソリューションセンタの「デジタルツインショールームに新機能を追加した。
同社は今年7月にデジタルツインショールームを開設して以来、さらなるコンテンツの拡充、使いやすさの向上に取り組んでおり、今回、顧客のニーズに対応するため、3つの新機能である、“360°VIEW”、“TOP VIEW”、“機内VIEW”とその他充実のコンテンツを追加した。
新機能“360°VIEW”と“TOP VIEW”は、画面上で機械を回転させて外観や機械サイズを確認でき、同社商品の導入を検討の際に役立つ。“機内VIEW”機能では、加工エリア内に入り、軸構成や付帯装置だけでなく治具や工具までパノラマ画像で確認できる。
また、DMG森精機認定周辺機器(DMQP)エリアを従来から大幅に拡大し、同社オンラインストアや商品情報へも直接つながる。さらに同社が支援しているVendée Globe2020出場のヨットやWRC(世界ラリー選手権)のラリーカーなども展示している。
デジタルツインショールームでは、機械だけでなく自動化システムやDMQP製品を展示し、商品情報や特集ページ、関連動画など1,000以上の豊富なコンテンツへつながることにより、より一層、便利になった。今後も随時新たな機能、コンテンツを追加するとしており、24 時間 365 日いつでもどこからでも気軽に訪問できる。
▼“伊賀グローバルソリューションセンタ” URL(日本語版)
https://www.dmgmori.co.jp/sp/dtsr/
▼新しく増設した“システムソリューションセンタ” URL(日本語版)
https://www.dmgmori.co.jp/sp/dtsr_ss/
デジタルツインショールームの新機能・新コンテンツ
●新機能「360°VIEW」、「TOP VIEW」
機械の外観や機械サイズ、各保守機器の位置を確認。
●新機能「機内VIEW」
加工エリア内の軸構成や付帯装置だけでなく、治具と工具の確認が可能。
●DMG森精機認定周辺機器(DMQP)エリア
製品展示を大幅拡大し、測定エリア・ツーリングルームを新設。同社オンラインストアへリンク。
●デジタルヒューマン
グローバルソリューションセンタで働く社員をデジタルツインで再現。
●切削加工ドリームコンテストエリア
本年の全応募作品55点を映像で紹介。
●スポーツマーケティングエリア
Vendée Globe2020出場のヨット内部を360°体験。WRCのラリーカー展示。
なお、会員登録(無料)をすると、限定コンテンツも見ることができる。
天田財団 「2020年度助成式典」をオンラインで開催
天田財団(理事長=末岡愼弘)が、このほど助成総数89件、2億4,464万円の助成先を決定し、11月28日(土)、「2020年度助成式典」をオンラインで開催した。内訳は、研究開発助成80件、2億4,054万円、国際交流助成9件、410万円。1987年(昭和62年)の創立以来、33年間で累計助成件数は1,926件、助成金総額は32億862万円となった。
末岡理事長は、「金属加工というモノづくりを通じ、継続して世界の人々の豊かな未来を実現することがアマダグループの責任であり、天田財団は、金属加工の研究への助成を通じて、産業・経済の発展に寄与することを目的とした企業財団として1987年に設立された。昨今の日本の科学技術力の開発には不安があり、研究者としての人材育成、研究資金の確保が喫緊の課題である。天田財団は、研究者の研究に真に有益な助成、若手研究者育成の助成と、量はもとより、その中身の充実にも努めてきた」とあいさつした。
引き続き、磯部 任 アマダ社長が、「わが国の企業を取り巻く環境は新型コロナウイルスの影響で激変の様相を呈しており、我々アマダグループも大きな転換点の岐路に立たされている。考えるべきポイントは4つ。1つは、情報化、デジタル化の流れが国境を越えて爆発的に加速する。5GやAI中心に技術革新として世界に広がっていたが、コロナにより3年から5年早まり我々の様々な活動がリモート化されることが現実となった。2つめは、グローバル一辺倒から脱グローバルの側面が出てくる。パンデミックを受けて人や物の流れが世界各地で止まってしまうという現実に直面した。企業レベルでのサプライチェーンは今後、国や各地域で自前主義も起こってくることが想定される。3つめは、環境、健康、安全、への認識の再考、再燃。公衆衛生システム強化や、ものづくりでは生産の自動化が主流になる。4つめは、労働環境の変化、働き方改革の加速であり、テレワーク導入やAI技術によるRPAなどロボット化が進み、本当に「人間」がやるべき仕事の価値が見直され、問われてくる。アマダグループも財団が末永く幅広い助成を続け、創業者の理念でもある人々の豊かな未来に貢献していけるよう、ビジネスを人間中心で考える企業として成長続けていく所存である。」と祝辞を述べた。
青山藤詞郎天田財団理事 慶應義塾 常任理事が、「天田財団の助成資金は、株式会社アマダの株式配当であり、高配当を継続していただいて感謝しており、それを皆さまへ助成できることは財団役員として嬉しく思う。本式典はスタートラインである。財団の助成を有効に活用して、その研究成果を社会に還元していただくようお願いする。」と助成の概要を述べた。
その後、助成金目録贈呈式を開催した。オンラインで式典に参加した79名の助成者ひとり一人へ助成金目録が読上げられ、Web画面上で贈呈された。最後に、欠席された助成者を含む88名を映像で紹介するエンディングロールで天田財団の2020年度オンライン助成式典は終了した。
大澤科学技術振興財団が令和2年度研究助成決定
大澤科学技術振興財団(理事長=大澤伸朗 オーエスジー専務)がこのほど令和2年度の研究助成先を決定したと発表した。本年度は、22課題の研究開発助成および、4件の国際交流助成を行い、助成金の合計は5千2百39万円となった。
受賞者は、東北大、東大、名大、京大をはじめ、魅力ある研究課題と取り組んでいる全国各地の大学・研究機関から、同財団選考委員会の厳正な審査によって選考された。なお、設立以来30年間の研究開発助成は416課題、国際交流助成も278件となり、助成累計額は8億9千1百1万8千円に達している。
大澤科学技術振興財団は、オーエスジーの創業者である故大澤秀雄が「自らの事業の支えであった工業技術の発展のために役立ちたい」という想いのもと、日本のものづくりを支える科学技術の振興に寄与することを目的に、平成3年7月に設立された。以来、金属等の機械加工に関する生産工学及び基礎となる理工学の研究開発・国際交流に携わる新進気鋭の研究者の手助けをしている。
茨城大学・コマツ 農業ブルドーザー用いた水稲生産の実証研究 ~10月収穫の新米を子ども食堂や学生に寄贈~
コマツと茨城大学 農学部は、農業用ブルドーザーを用いた水稲栽培の共同研究により収穫された新米の一部(計1,680kg)を、子ども食堂サポートセンターいばらきおよび協同組合ネットいばらきへ寄贈し、このほど贈呈式を行った。
コマツと茨城大学農学部は、コマツが開発した農業ブルドーザーの乾田直播水稲栽培における有効性の検証を目的とした共同研究として、2020年度から稲敷市内の圃場で栽培試験を実施している。この共同研究にはコマツの販売代理店であるコマツ茨城/イバジュウも参画している。
同農業用ブルドーザーは、通常のブルドーザー機能に加え、ブレードの高さを自動コントロールする機能(レーザーマシンコントロール)を有し、農業用のアタッチメントを取り付けることにより、高精度の地ならしや耕起作業、種まき作業を行うことができる。今回は特にブルドーザーの特徴である整地能力を最大限活用し、水田の均平精度を高めることによる生産効果の検証を目指している。
本共同研究で10月に収穫した新米(コシヒカリ)を食の支援を必要とする方々に向け、2団体を通じて寄贈した。子ども食堂サポートセンターいばらき(運営:認定NPO法人 茨城NPOセンター・コモンズ)を通じて茨城県内7つの子ども食堂および2支援団体へ、協同組合ネットいばらきを通じて県内の学生へそれぞれ新米が提供される予定。
コマツと茨城大学は、今年度の共同研究による生産成果の検証を踏まえ、来年度も引き続き共同研究を行う予定であり、乾田直播水稲栽培における農業ブルドーザーの有効性を検証し、今後、更なる生産性向上を目指すとしている。
2020年10月分工作機械受注総額は822.1億円 日工会
日本工作機械工業会がこのほどまとめた2020年10月分の受注実績は以下の通り。
2020年10月分工作機械受注総額は、822.1億円(前月比△2.2% 前年同月比△6.0%)となった。受注総額は、9月の期末効果の反動減で前月比減少するも、減少幅は小さく、2カ月連続の800億円超と、内外需ともに緩やかながら回復が継続。
内需は288.9億円(前月比△4.6% 前年同月比△13.6%)で、2カ月ぶりの300億円割れ。期末後の反動減で前月比は2カ月ぶり減少も、自動車等で回復が続き、4月以降では9月に次ぐ水準で回復傾向は継続。
外需は533.2億円(前月比△0.9% 前年同月比△1.3%)で、2カ月連続の500億円超で、前年同月比は2カ月ぶりに減少も、堅調な中国をはじめ、欧州でも前月比増加する等、回復傾向がみられる。
中国以外の地域でも部分的に持ち直しの動きが鮮明化しつつあるも、感染拡大状況と経済活動再開の動向を注視。
10月分内需
288.9億円(前月比△4.6% 前年同月比△13.6%)。
・2カ月ぶりの300億円割れ。10月の300億円割れは2012年(275.2億円)以来8年ぶり。
・前月比2カ月ぶり減少、前年同月比23カ月連続減少。
・自動車をはじめ回復が継続しているが、水準は依然低く、外需に比べ回復は緩やか。
(出所:日本工作機械工業会)
10月分外需
533.2億円(前月比△0.9% 前年同月比△1.3%)
・2カ月連続の500億円超。
・前月比2カ月連ぶり減少、前年同月比2カ月ぶり減少。
・中国の回復が継続しているほか、その他の地域でも緩やかな回復傾向。
(出所:日本工作機械工業会)
「JIMTOF2020Online 開催に向けて」主催者あいさつ
(一社)日本工作機械工業会 会長 飯村幸生
コロナ禍で経済活動が制約される中、中止となった「JIMTOF2020」出展申込者へのフォローと、新製品発表の継続的な機会創出を期して、㈱東京ビッグサイトと共同で「JIMTOF2020 Online」を開催します。
国内初の本格的な工作機械WEB展となる本展には、内外の有力メーカー約400社が集結し、動画配信等を駆使して最先端の工作機械や関連機器・技術を披露します。また、来場者との名刺交換やチャット機能を通じて、リアル展と同質の双方向ビジネスを可能としました。
合わせて、来場者の満足度向上を目指し、従前にも増して、併催行事の充実にも力を入れております。主催者セミナーでは、5G、量子コンピューター、アディティブマニュファクチャリング、AIなど、時流に沿った8テーマの講演を連日用意しました。加えて、人材確保・育成の視点から、11月21日(土)には、JIMTOF学生企画として業界に定着している「工作機械トップセミナー」も配信します。工作機械メーカートップの講演や、若手・ベテラン技術者によるラウンドテーブルトーク、学生と当会会員メーカーがつながるOnline交流会など、リアル展に近いプログラムを準備して、学生諸君の参加をお待ちしております。
これまで、時間と距離の制約で、リアル展にご来場頂けなかった方も含め、多くの皆様のアクセスを心より歓迎申し上げます。本展が工作機械市況を回復させる良きビジネス契機となれば望外の喜びです。
なお、次回JIMTOF2022は、2022年秋に東京ビッグサイトで開催を予定しております。
また、当工業会では、来春以降の開設を視野に会員メーカーによる常設の工作機械WEB展示場について検討を開始するところです。JIMTOF同様、工作機械ビジネスの発展に貢献する場に仕上げたく、皆様のご支援をお願い申し上げます。
(株)東京ビッグサイト 代表取締役社長 石原清次
(株)東京ビッグサイトは、(一社)日本工作機械工業会との共催により、「JIMTOF2020 Online」を11月16日より27日までの12日間、開催致します。
これは、コロナ禍で中止を余儀なくされた「JIMTOF2020」の出展者をはじめ、業界各社の新製品発表や新たな顧客確保の機会を設けるため、オンラインでの展示会を開催することとしたものです。今回、世界8ヵ国・地域から394社にご出展いただき開催できることは、出展者並びに協賛団体、関係の皆様のJIMTOFに対する熱意の賜物と改めて感謝申し上げます。
WEB上に開設する本展は、9つにエリア分けしたオンライン展示と、オンラインセミナーで構成されます。
オンライン展示は、出展各社の製品が画像・動画で確認できる他、チャット機能によるリアルタイムな情報交換や、出展者ワークショップによる新製品紹介等を閲覧いただくことが可能で、実りある商談の実現をサポート致します。
オンラインセミナーでは、AIや5Gをテーマにした専門性の高いセミナーに加え、コロナ禍で注目される産業防災に関するセミナーや、ものづくりに興味を持っていただけるような話題性あるテーマも企画しております。
オンラインならではの特徴として、時間や距離の制約がなく閲覧できるうえ、会期後のアーカイブ期間を含めると実質4週間閲覧が可能です。本展に多くの方がご参加いただき、国内外の取引回復の一助となることを期待しております。
現在、東京ビッグサイトにおいても「3密」を避けながらの所謂リアル展示会の開催が拡大しております。次回JIMTOF2022は、現物に触れながら、直接担当者との商談を行えるリアル展示会として、例年どおり2022年秋に東京ビッグサイトを会場として開催する予定です。
今後とも当社はJIMTOFが「世界で最も早く最先端の工作機械が見られる見本市」として、より一層発展できるよう、努めてまいります。
DMG森精機主催 「第15回切削加工ドリームコンテスト」受賞作品決定
DMG森精機が、「第15回切削加工ドリームコンテスト」を開催し、このほど受賞作品が決定した。
切削加工ドリームコンテストは、日本国内において加工業に携わり、切削型工作機械、先端加工機を使用している企業および学校、研究機関を対象に、技術・技能の研鑽と向上、交流を目的として開催しているもので、今年も審査員長の京都大学 松原 厚 教授 博士(工学)をはじめ、審査委員に4名の大学教授を迎えた。厳正な審査の結果、今回は、全応募作品55点の中から、産業部品加工部門より3点、試作・テスト加工部品部門より5点、造形加工部門より5点、先端加工部門より4点、アカデミック部門より4点、DMG MORI 5軸大賞を1点選出した。
表彰式は、12月8日(火)に同社東京グローバルヘッドクォータにて開催し、受賞者には賞状と賞金が贈呈される。また、11月16日(月)から同社ショールームをWEBサイト上にデジタルツインで再現した「デジタルツインショールーム」にて、全応募作品55点を紹介する。
↓デジタルツインショールームURL↓
https://www.dmgmori.co.jp/sp/dtsr/
産業部品加工部門
■金賞 「超耐久!高精度角度を保つ伸縮ポンプ」
(株)いしい旋盤製作所 (東京都大田区)
■銀賞 「新型カキノタネ 多車種型」
日産自動車(株) (神奈川県横須賀市)
■銅賞 「バイプグリッパー」
(有)湘南オートカット工業 (神奈川県藤沢市)
<審査委員による金賞作品の評価ポイント>
・テフロンを膜厚0.2mm、精度交差±0.03mmの高精度で加工し、さらに山の角度30度も高精度かつ 変形可能な形状で実現している。
・特に内径の谷部まで高精度に加工している技術を評価した。
試作・テスト加工部品部門
■金賞 「セラミックのグラス」
京セラ(株)ファインセラミック事業本部 (滋賀県東近江市)
■銀賞 「薄肉加工のツボ」
(株)キャステム (広島県福山市)
■銅賞 「transparent sommelier」(トランスペアレント ソムリエ)
(株)岸本工業 (東京都大田区)
■技能賞 「かくれんぼ」
(株)兵藤製作所 (京都府久世郡)
■技能賞 「アマビエクーラントノズル」
(株)プロトワーク (大阪府守口市)
<審査委員による金賞作品の評価ポイント>
・固く脆いアルミナセラミクスを0.3mmの超薄肉曲面で、しかもΦ2mmの軸付きでワンチャック加工した点を評価した。
・総合難度が非常に高く、加工においてはダイヤツール、クーラントの工夫もされている。 中でも軸の細さは圧巻。
造形加工部門
■金賞 「アクリル製カセグレン式天体望遠鏡」
サークルアンドスクエア(株) (大阪府大阪市)
■銀賞 「多層球」
(有)エクセルエンジニアリング (長野県塩尻市)
■銅賞 「メタル尺八」
(有)早川製作所 (神奈川県川崎市)
■技能賞 「T-REX HEAD」
タイコーテクニクス(株) (熊本県合志市)
■アイディア賞 「ドローンフレーム」
(株)ナラハラオートテクニカル (東京都八王子市)
<審査委員による金賞作品の評価ポイント>
・アクリルを高精度に曲面・鏡面加工している点と、レンズと部品の組み合わせで望遠鏡を構成した発想を評価した。
・実際に望遠鏡として使用できる性能から、その精度の素晴らしさが伝わる。
先端加工部門
■金賞 「オオタ号エンジン、ミニチュア模型」
タマチ工業(株) (東京都品川区)
■AM量産加工賞 「ボールペン(金属積層造形)」
東金属産業(株) (静岡県沼津市)
■AMデザイン賞 「Musha_Kuchimoto~ウイルスと闘う鎧~」
伊福精密(株) (兵庫県神戸市)
■AM造形技能賞 「匠の心」
(株)J・3D (愛知県名古屋市)
<審査委員による金賞作品の評価ポイント>
・複雑形状を一体で積層造形し、さらにサポートの工夫により各部品が稼働できるように造形した点を評価しました。
・内部のピストンの動きがスムーズで、高精度に造形できていることが伝わります。
アカデミック部門
■金賞 「金の桜、銀の桜」
福岡市立博多工業高等学校ものづくり専門部(福岡県福岡市)
■銀賞 「メタルトンボ」(ジュラルミン・ドラゴンフライ)
中国職業能力開発大学校 生産技術科 北村研究室(岡山県倉敷市)
■銅賞 「飛び出す!ホログラム5連アレイ」
近畿大学工業高等専門学校 総合システム工学科 機械システムコース(三重県名張市)
■銅賞 「模型マイクロメータ」
中部大学(愛知県春日井市)
<審査委員による金賞作品の評価ポイント>
・普通旋盤でチャック方法や切削方法を種々に工夫しながら非軸対称形状を加工している。
・旋盤で花びらまで作りきる努力と加工方法のアイディア、工程を詳細に説明した点も評価した。
DMG MORI5軸大賞
■DMG MORI 5軸大賞 「傾斜型レンズ用ホルダー」(レボルビングマイクロスコープ)
(有)アーテック (東京都武蔵村山市)
<審査委員によるDMG MORI 5軸大賞の評価ポイント>
・角度要求精度が高い製品の量産を実現した工程設計の高さを評価した。
・5軸加工機のメリットが活かされており、仕上げ面精度、小径穴、ネジ加工など細部まで精度良く加工されている。