ニュース
OKK 自動化・省力化システムで生産効率UP! ~多品種少量生産を手軽に~

OKKが「使いやすい」、「わかりやすい」、「導入しやすい」をテーマに自動化・省力化システム提案している。新規設備にとらわれず、既設の設備であっても省力化、自動化機器を後付け可能な追加オプションで、より手軽で効果的なシステム導入ができる。同社の新提案の注目点を掲載する。
簡単ロボットシステム『CRASYS』で生産効率25%UP!

『CRASYS』(Creative Robotics Application System)は、多品種少々生産に適した手軽に導入できるロボットシステム。簡単操作で優れた作業性も魅力だ。昼休みや終業後にオペレータが機械から離れたあと、ロボットが変わって生産を継続し機械の稼働効率向上を目的としたこのシステムは、既存の機械に簡単に設置でき、簡単な操作で手軽な省力化をサポートしてくれるもの。例えば、1日8時間、通常稼働し、昼休みを1時間、終業後1時間ロボットを稼働させた場合、生産効率は25%向上する。また、レーザスキャナにより安全を確保しているため、安全カバーを本システムの右側面に設置する必要がなくなった。ロボットの専有の面積は機械前面の約30%、パレットクランプ装置のテーブル上の占有もテーブル全幅の約20%という省力化を実現している。
しかも専用パレット搬送システムとすることでティーチングが不要。NC画面から直接Gコード制御ができるうえ、ワーク変更時も即座に対応してくれる。さらに魅力的な点は、従来のロボット導入に欠かせなかった〝SI関連費用〟を大幅に削減し、低コストを実現したことだ。
手動パレット交換装置も! 自動化に貢献する機能が豊富!

手動パレット装置は、段取り作業を機械加工工程から切り離し、機械停止時間を削減、生産効率を向上することを狙いとしたシステム。手動パレット交換装置は、パレット段取り台を機外に設置し、外段取りを可能とすることで省力化、効率化を図る。安価で後付けが可能であり、パレット枚数、段取り台も自由にレイアウトが可能。現在使用している機械のままで生産性が向上するうえ、省スペースで設置場所を選ばない点も嬉しい。搬送台車を用いない自由な運用も可能だ。同社によると、外段取り化で生産効率を20%も向上するという。
他にも、外段取りでの非加工時間の短縮や連続自動運転によりオペレータ1人での複数台機械の管理が可能になる『2APC』、横型ダイレクトターンには各種『多連APC』も用意し、多連マガジンへの拡張も豊富な仕様を準備している。
また、同社では、大容量のパレットストッカーとパレット搬送装置に用途に応じたマシニングセンタを複数台組み合わせるフル自動化システム『FMS』も提案し、生産負荷に合わせた設置後の増減設にも対応している。自動連続加工では、品質の安定と時間当たりの生産性の向上の両立が求められるが、同社では専用ワークローダーやロボットシステムを工作機械と連携する自動ワーク交換装置『AWC』も用意している。この仕様は打ち合わせで決定する。
作業者の負担を軽減する点にも注目したい。同社では、手作業で主軸に装着が困難な重量工具の着脱を簡単にする『工具着脱サポート装置』を提案している。主軸位置が遠いと重量工具を直接取り付けるのは難しいが、テーブル上に設置したサポート装置ならより簡単に重量工具が取り付けられることから、同社では、テーブル上から主軸にアクセスできる工具置台に着目、作業者はテーブル上に工具をセットするだけで、軸移動動作により自動で工具交換を行ってくれるので手間がかからない。

加工の自動化では、クーラントをどうするか――も重要だ。同社ではM信号によって簡単にノズル角度が変更できるという、プログラム可能なクーラントノズルを有している。加工点へより効果的なクーラント供給を行うことで、副産物として工具寿命が伸びる効果も期待できる。また、各種ワークに対応した自動化治具対応も可能。ロボットしてステムでのワークハンドリングとの連携にも有効だ。これも仕様は打ち合わせで決定するとのこと。

加工ワークと工具測定を機械が自動で行う『タッチセンサシステムT1』、自動運転中にマガジン内での工具折損検出が可能な『マガジン内工具折損検出装置』、工具異常を検知すると機械が自動で加工を中断し、ワーク、予備工具を自動で交換して無人加工を続ける『自動再開機能』、大容量の加工プログラムを高速転送できる『ネットをワーク機能』など自動化を支える豊富な機能も有しており、加工現場に信頼性をもたらせてくれる。
同社では、「工場内の各機械の加工実績を手軽に管理したい。」というユーザーニーズに応えて〝OKKのIoT〟として『Net Monitor』を推奨している。これは〝つなげる〟、〝見える化〟、〝データ活用〟をサポートするシステムで、〝手軽に導入〟できることが大きな特長だ。クラウドサービスとも連携しているので、例えばスマホからでも機械の状況や加工の進捗状況なども確認できるうえ、リモート操作スイッチ機能も搭載しているので、外出先でも自宅でも、いつでもどこでも場所を選ばす機械の状態が確認できるメリットがある。
↓OKKの自動化・省力化をさらに詳しく↓
タンガロイ 「TungBoreMini」(タング・ボア・ミニ)内径加工用バイトの拡充! ~低抵抗で優れた切りくず排出性を実現~

タンガロイは、TungBoreMiniシリーズのXOMU形インサートを使用した内径加工用バイトを拡充し、2021年2月3日より販売を開始する。
「TungBoreMini」は、穴あけ加工から、外径・内径旋削加工までを一本で対応できるように開発した複合工具。このTungBoreMiniシリーズのXOMU形インサートは、様々な加工に対応できるよう、従来品(ISOポジインサート用内径バイト)と比較して、大きなインクリネーションを切れ刃に持たせた低抵抗な仕様になっている。今回、このXOMU形インサートを利用できる内径加工用バイトをTungBoreMiniシリーズに拡充した。
特長は、新しい内径バイトに、インサート側面とホルダの結合部に同社独自のダブテール(くさび)形状を採用したことで、従来品よりも高剛性なクランプを実現し、安定した内径加工が可能になったこと。また、切りくず排出ポケットを大きく設計したことで、従来品よりも優れた切りくず排出性を実現する。加えて、インサート締め付けねじを斜めに締め付ける機構を取り入れたことで、ねじの有効長さを長くしインサート保持をより強固にしている。
今回は、最小加工径φ10mm、φ14mmのホルダを設定。各々に鋼シャンクと超硬シャンクを準備しているので、加工深さに合わせて最適な工具を選択できる。
■主な形番・標準価格
・A08H-SXUOR05-D100:14,000円
・A12M-SXUOR07-D140:14,000円
・E08K-SXUOR05-D100:34,500円
・E12Q-SXUOR07-D140:43,700円
(いずれも税抜価格)
【関連動画あり】MOLDINOが「超硬ねじ切りカッタシリーズ」ロングネックタイプ追加発売

MOLDINOがこのほど、「超硬ねじ切りカッタシリーズ」にロングネックタイプを追加し、発売した。
同社の超硬超硬ねじ切りカッタシリーズは2010年の発売以降、主要なねじ規格を追加することで順調に販売を拡大してきたが、使用ユーザーの裾野が広がる中で、市場よりロングネックタイプ追加の要望への高まりを受け、今回の発売に至った。従来の首下長では干渉が発生する加工(壁際の加工など)、従来では切りくずの排出性に難のある加工(穴奥の加工など)に威力を発揮する。
特長とメリット
(1) 良好な切り屑排出性で折れ込みのリスクを低減し、美しい加工面が得られる。
(2) 高硬度鋼のねじ切り加工を実現し、NCによる自動化に貢献する。
(3) EDT形は1本で穴あけとねじ切りを同時に加工できる。
■仕様
エポックスレッドミル ET形
・メートルねじ用 首下3Dタイプ(M3~M16 8アイテム)
・メートルねじ用 首下3.5Dタイプ(M3~M16 8アイテム)
エポックDスレッドミル EDT形
・メートルねじ用 首下3Dタイプ(M3~M16 8アイテム)
・メートルねじ用 首下3.5Dタイプ(M3~M16 8アイテム)
■価格
・ET形(首下長3D・3.5Dタイプ):¥10,120~¥22,990
・EDT形(首下長3D・3.5Dタイプ):¥11,120~¥25,220
(消費税別)
〈MOLDINO Tool Engineering YouTubeチャンネルはこちら↓〉
☆高硬度鋼の穴あけ+ねじ切り同時加工 by EDT-TH
☆高硬度鋼のねじ切り加工 by ET-PN
岡本工作機械製作所 超精密ベッド平面研削盤「UDG NC Li」シリーズ発売開始! 超精密門形平面研削盤「UPG-CHLi」シリーズも新ラインナップ!
岡本工作機械製作所が続々とリニアモータ駆動方式&可変静圧スライドの新マシンを市場投入している。新たに投入したのは、クロスレール昇降式CNC超精密ベッド平面研削盤「UDG-NCLi」シリーズと、CNC超精密門形平面研削盤「UPG-CHLi」シリーズにチャックサイズ前後1000mmの2010・3010・4010サイズを新たにラインナップ。
超精密ベッド平面 研削盤「UDG-NC Li」シリーズ

このマシンは近年高まる自動化・超精密・機上測定・クラウニング研削等のニーズにすべて対応するために同社が設計から新たに開発したもので、駆動方式には高精度の位置決めと高速送りを実現するテーブルリニアモータを採用している。摺動面には市場最高級の面品位を実現する可変静圧スライドを採用し、〝究極の平面加工〟を実現する。また、新たに開発した静圧といし軸と旋回といし軸の2頭をクロスレールに搭載することで工作機械部品等の平面・顎下加工を1サイクルで行うことが可能だ。
また、といし交換のオプションとしてATC(Auto Tool Changer)による自動といし交換装置とフルオートといしバランス装置を用意。加工工程に最適なといしを自動交換、といしバランス取りまで行う。機上測定のオプションにも対応をしており、従来では測定が難しい大型加工物を1サイクル内で測定&補正研削を行うことで大型加工の自動化と高精度化をサポートする。

超精密門形平面研削盤「UPG-CHLi」シリーズ

益々加工物の大型化が進む市場ニーズを受け、CNC超精密門形平面研削盤「UPG-CHLi」シリーズに、新たにチャックサイズ前後1000mmの2010・3010・4010サイズをラインナップ。このシリーズは業界最高峰の大型平面研削盤をコンセプトに2011年から販売を開始し、同サイズの市場を門形構造の研削盤でいち早くから市場開拓したこともあり、高いシェアを獲得しており、好評を博している。近年大型化が更に高まるモータコア金型や半導体製造装置部品のニーズに対応する最新の超精密門形研削盤だ。
同シリーズの駆動には高精度の位置決めと高速送りを実現するテーブルリニアモータ方式を採用。市場最高級の面品位を実現する可変静圧スライドとの組合せで〝究極の平面加工〟を実現する。といし軸には新たに開発した静圧スピンドルによって、〝業界最高峰の回転精度〟を実現した。また新設計のスライドカバー(OP)や油圧タンクを含めた専有面積のコンパクト化により、さらに使いやすい門形研削盤となった。
さらに、超精密の位置決め精度研削盤と高精度機上測定装置 OP の組み合わせで、大型研削の全自動研削サイクル実現。最新アプリケーション『全自動平面研削システム MAP研削ソフトウェア』によって、オペレーターは加工物をテーブル上に搭載し、サイクルスタートを押すだけで機上の加工物がMAP化され、最短・最適経路での自動高能率研削が開始される。

新たに開発された 3 次元計測ソフトウェア『OKAMOTO NCゲージ』ではテーブル上での3次元計測も行うことが可能となり、研削盤によるさらなる生産現場の工程短縮を実現可能とした。

DMG MORI 全世界でカーボンニュートラル達成を目指す

DMG MORIがこのほど、本年、全世界でカーボンニュートラルな事業活動の達成を目指すと発表した。
同社は、欧州を拠点とするDMG MORI AGにて、自組織の事業活動にともなうCO2排出量に対し、国際的に認定された持続可能な気候保護プロジェクトへの出資によりオフセットすることで、2020年にカーボンニュートラルを達成しているが、2021年には欧州に加え日本を含む全世界において、また、自組織の事業活動に加えて部品の調達におけるCO2排出量に対してもカーボンニュートラルの達成を目指す。これにより、調達から出荷までの全工程でカーボンニュートラルに生産された商品を顧客に届けることができる。
2021年1月から出荷する全世界の同社機へ「GREENMACHINE(グリーンマシーン)」マークの表示を開始する。CO2排出量削減に対しても同社はこれまで太陽光発電設備の導入や各拠点における照明の低消費電力・長寿命LEDへの取り換え、先進的な暖房・換気・冷房システムの採用などあらゆる面で取り組んできたが、東京グローバルヘッドクォータでは、2020年4月よりCO2排出量ゼロの電力供給を開始しており、今後さらに国内の他拠点への導入を拡大していく。また、2021年秋頃には、同社伊賀事業所構内にCO2排出量ゼロの木質バイオマス熱電供給システムの設置を予定している。
同社では、事業活動における取り組みに加え、サプライチェーン全体でのCO2排出量抑制も推進しているが、これまでに専用のCELOSアプリケーションやLEDライトなどの消費電力を抑えた部品、ブレーキエネルギー回生、ユニットのインテリジェント制御などを通して、長年にわたって工作機械のエネルギー効率を最適化し、CO2排出量を抑える取り組みを実施してきた。今後も同社商品の運用時のエネルギー効率を継続的に改善することで、顧客の施設においても最先端なエネルギー効率を実現できるようサポートしていくとしている。
また、同社商品により風力・水力発電装置や燃料電池、e-モビリティ向けなど革新性の高いグリーンテクノロジー関連の部品を加工される世界中の顧客をサポートすることで、加工技術やノウハウを蓄積し、グリーンテクノロジーのさらなる開発に寄与していく方針。
「Grinding Technology Japan 2021」パネルディスカッションのパネラーが決定! ~徹底した感染症対策のもとで開催へ~

切削工具製造と研削加工技術に特化した展示会、「第2回Grinding Technology Japan 2021」(主催:日本工業出版(株)/フジサンケイビジネスアイ)(http://grind-tech.jp/)が、3月2日(火)から4日(木)までの3日間、110社・団体・研究室、268小間の規模で幕張メッセ・展示ホール4において開催される。(2021年1月26日現在)
2回目を迎えるこの展示会は、各出展者による製品、技術の展示に加え、各種講演会、実演会など併催行事も実施され、豊富なイベントも魅力となっている。
展示会開幕に合わせ3月2日(火)の午前には、会議棟において、『研削盤はどこに向かうのか』と題したパネルディスカッションが開かれる。工作機械・研削盤研究の第一人者である日本工業大学工業博物館館長、上智大学名誉教授、MAMTEC代表の清水伸二氏が司会を務め、センタレス研削盤、円筒研削盤、平面研削盤、工具研削盤の国内メーカー4社よりパネラーを招き、研削盤・技術の現状、および将来動向を展望する。
パネラーは、光洋機械工業(株)・山田裕久氏、(株)ジェイテクト・納谷敏明氏、(株)ナガセインテグレックス・新藤良太氏、牧野フライス精機(株)・安西貞司氏。
また3月3日(水)には、「特別協力団体」である砥粒加工学会主催の先進テクノフェア(ATF2021)が会場内で開催される。ここでは、砥粒加工学会独自の講演会が行われるほか、砥粒加工学会所属の研究者による研究室展示、また学会所属の学生による卒業研究のポスター展が会期中開催され、一般来場者と研究者の交流が期待されている。
一方、「特別協賛団体」である「切削フォーラム21」は、同じく3月3日(水)に、シンポジウム「研ぎサミット――刃物に魅せられた人たち――」を開催する。ここには、切削フォーラム21のほか、日本包丁研ぎ協会、全国機械用刃物研磨工業協同組合の代表者が集合し、“研ぎ”について語り合うほか、「鉋の薄削り及び包丁研ぎの実演」も実施される。
会期中特設ステージでは、主催者企画による「レンズ研磨実演」も行われる。ここでは、形状精度5nm RMS、表面粗さ1nm RMSという高精度のレンズ加工を、目の当たりにすることができる。
そのほか、前回同様、各種講演会、「切削工具の再研削実演会」、「研削コンシェルジュ」も予定されている。
今回の展示会は、新型コロナウイルスが終息していない状態での開催となる可能性が高いが、この点に関し主催者は、日本展示会協会が定める規定に基づき、「出展者、来場者の安全を第一に、徹底した感染症対策を行い、開催する」とコメントしている。
日本金型工業会 東部支部 Web会議システムで「令和3年新年懇親会」を開く

日本金型工業会 東部支部(支部長=鈴木教義 鈴木社長)が、1月15日(金)、Web会議システムZoomを利用し「令和3年新年懇親会」を開いた。
第一部の特別講演会では、大坪正人 由紀精密社長が「ものづくりで夢を叶える町工場〝研究開発型〟町工場の挑戦と進化」をテーマに講演を行った。
第二部の新年会では、開会にあたり、鈴木 東部支部長が、「昨年、コロナで始まりコロナで終わった1年だった。今回は初のWeb新年会となり、見通しが読みづらい1年ではあるが、ぜひ、今後も皆様と情報を共有していきたい。現在、世界を見渡すと米中の動きによって経済環境が左右されやすい。今だからこそ、フレキシブルな考え方、行動をする時ではないか。今こそ変わるチャンスでもある。ぜひ、当会を利用しながらチャンスを見いだしていただきたい。」とメッセージを送った。

続いて来賓を代表して経済産業省より谷 浩 素形材産業室長があいさつをした。この中で谷室長は、「昨年は激動の一年だった。金型業界も需要の激減等大きな影響を受けた。今年はこの難局を乗り越えて再び確かな成長軌道に乗せていくことが金型業界の最重要な課題ではないかと考えている。」と述べた。

日本金型工業会を代表して小出 悟 会長(小出製作所社長)が、「現在、世の中がガラッと変わる状態を生きているが、ここはしっかり考え方をまとめ、日本金型工業会の中で指針を出せればと思っている。日本はデジタル化が遅れているということもあり、今年はデジタル庁も創設され、動いていく年でもある。一方、デジタル化には、ハッキング等などの恐れもある。当工業会は昨年11月に技術と情報漏洩防止措置認証制度の認証団体となった。引き続き様々なことにチャレンジしていければと思っている。」とあいさつをした。

続いて、日本金型工業会前会長の牧野俊清氏(長津製作所会長)が秋の叙勲・褒章において旭日小受章を受章されたことにより表彰が行われた。牧野前会長は、日頃のお礼を述べたあと、「金型産業の重要性を経済産業省が深く認識していただいた結果としての受賞となったと思っている。私が金型業界に入ったのは30代に入ってからだが、そのとき中小企業には優秀な知見をもった方がたくさんいらっしゃるということを知った。金型産業は大変素晴らしい産業だ。携帯電話も自動車も最大の量産技術として金型がある。金型は高度な技術が必要で、金型産業がきちんとしている国は技術力をもって伸びている。」と声援を送った。
新入会会員紹介のあと、閉会のあいさつを真崎優吉 同副支部長(正木製型社長)が行い、散会した。
日立建機 サービス部品の真贋判定機能とトレーサビリティを強化

日立建機は、このほど日立建機グループが販売するサービス部品のパッケージのラベルを刷新した。偽造防止用のホログラムの刷新に加え、部品ごとに付与したIDや新たに追加したQRコードなどにより、スマートフォンでの真贋判定が可能になったほか、IDをクラウド上で一元管理する流通・販売経路のトレースの仕組みを構築した。日立建機グループの部品の在庫管理や出荷を行うつくば部品センタ(茨城県つくば市)から国内外の拠点に出荷する部品を対象に、2021年1月より新しい部品ラベルを適用した。
これにより顧客は手軽に部品が正規品かどうかを確認できるようになり、これまで以上に安心してサービス部品を使うことができる。
コマツマイニング ブルーフィールド工場閉鎖 ~坑内掘り石炭(ソフトロック)向け鉱山機械の生産再編~
コマツの100%子会社であるコマツマイニングは、このほど坑内掘り石炭(ソフトロック)向け鉱山機械の部品・コンポーネントを生産・加修(リビルド)するブルーフィールド工場(米国バージニア州)を閉鎖し、米国内3工場(バージニア州・ダッフィールド工場、ケンタッキー州・レバノン工場、ペンシルベニア州・ホーマーシティ工場)へ移管すると発表した。
鉱山機械の需要は、鉄、銅、金などのハードロック向けは堅調に推移しているものの、石炭向けは、世界的な脱石炭の流れや燃料炭の価格低迷の影響を受け、減少が続いている。今回の工場閉鎖および生産再編により、需要にあわせて生産能力を適正化するとともに、強固な収益構造・企業体質を実現することで、コマツグループの持続的成長を目指す。
今回の閉鎖による生産移管は2020年度中の完了を予定している。生産計画や顧客の製品供給への影響はなく、またこの件に関する連結業績への影響は軽微。
2020年(暦年)工作機械受注実績まとまる 日本工作機械工業会
日本工作機械工業会がこのほどまとめた「2020年(暦年)工作機械受注実績の概要は次のとおり。
受注額
〈概況〉
2020年の工作機械受注額は、2年連続の減少で、前年比▲26.7%の9,018億円となった。米中貿易摩擦や中国経済の低迷により工作機械需要が減少していたところに、新型コロナウイルス感染拡大による需要低迷の影響が加わり、国内外ともに減速し、10年ぶりの1兆円割れとなった。このうち、NC工作機械は、8,848億円(同▲26.7%)で、総額同様、2年連続の減少となった。受注額全体に占めるNC工作機械の比率は98.1%(同±0.0pt)と、前年と同率で5年連続の98%超えとなった。受注総額の内訳をみると、内需は3,245億円(同▲34.2%)、外需は5,774億円(同▲21.6%)で、外需比率は同+4.1ptの64.0%となった。
〈内需の動向〉
2020年の内需は、2年連続で減少し、前年比▲34.2%の3,245億円と8年ぶりの4千億円割れとなった。自動車等の低迷や米中貿易摩擦の影響で、300億円/月前後で推移していた年初から、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が出された4月、5月には全ての業種で受注が停滞し、5月には182億円まで落ち込んだ。宣言解除後の6月以降も、先行き不透明感から投資の慎重姿勢が続き、需要回復は緩やかで、自動車関連投資や半導体関連で受注の戻りが見られたものの、年終盤300億円/月前後と、年初の水準を回復するにとどまった。
業種別にみると、全11業種中、「官公需・学校」を除く10業種で前年割れとなり、主要4業種では「一般機械」同▲34.2%(1,331億円)、「自動車」同▲40.3%(834億円)、「電気・精密」同▲20.2%(343億円)、「航空機・造船・輸送用機械」同▲54.6%(111億円)となり、国内外で航空機需要が低迷した「航空機・造船・輸送用機械」の減少幅が最も大きくなった。
〈外需の動向〉
2020年の外需は、2年連続で減少し、前年比▲21.6%の5,774億円と11年ぶりの6千億円割れとなった。主要3極とも米中貿易摩擦等の影響などもあって、500億円/月前後で推移していた2019年後半から、国内同様新型コロナウイルスの影響により2020年初から更なる減少が続き、5月には330億円まで落ち込んだ。その後も感染拡大の収束が見られない欧州、北米では需要の回復ペースが緩やかなものとなったが、早期に感染拡大が収束した中国では、政府の支援策に加え、コロナ禍で拡大したテレワーク需要を取り込み、5月から前年同月を上回る回復を見せ、その後も年末まで拡大基調が続いた。その結果、外需総額でも年後半は、600億円/月を超える水準まで回復した。
地域別にみると、アジアは3年連続の減少となる前年比▲1.4%の2,916億円で、2年連続で3千億円を下回った。このうち、東アジアは同+13.0%(2,395億円)で、国・地域別にみると、韓国(同▲27.6%、185億円)や台湾(同▲20.0%、180億円)も年後半にかけて回復傾向がうかがえたものの、幅広い業種で拡大が続いた中国が同+23.5%の2,019億円と回復を牽引した。その他アジアは、2年連続減少となる同▲37.7%の521億円で、2年連続で前年比3割以上の減少となり、11年ぶりに600億円を下回った。電気・精密でスポット受注があったマレーシア(同+30.2%、69億円)を除き、域内すべての国・地域で前年割れとなった。しかし、インド(同▲39.8%、187億円)は、9月以降は前年同月比増加が続き、回復が進んだ。
欧州は、新型コロナ感染拡大の影響で主要国を中心にロックダウン等が実施された為、中国回復の恩恵を受けることも難しく、年間を通して回復速度が主要3極で最も遅く、同▲45.6%の963億円と2年連続で減少し、11年ぶりの1千億円割れとなった。国別では、2年連続ですべての国・地域が前年割れとなり、特にドイツ(同▲50.2%、196億円)、フランス(同▲55.1%、77億円)では、前年比半減以上の減少となった。
北米は、同▲27.4%の1,788億円と2年連続の減少で、10年ぶりに2千億円を下回った。他国・地域同様、新型コロナ感染拡大の影響により、5月を底に落ち込み、その後緩やかな回復が続いた。アメリカ(同▲27.5%、1,564億円)は、9年ぶりの2千億円割れ、カナダ(同▲42.2%、90億円)は10年ぶりの100億円割れとなった。メキシコ(同▲9.5%、133億円)は、自動車関連投資が見られ、一桁の減少にとどまった。
各地域別の受注シェアは、アジアが50.5%(同+10.4pt)、欧州が16.7%(同▲7.4pt)、北米が31.0%(同▲2.4pt)となった。早期に回復に転じた中国の影響で、アジアのシェアが大幅増加し、50%を超えた。国別シェアでは、1位が中国で35.0%(同+12.8pt、前年2 位)、2位がアメリカの27.1%(同▲2.2pt、前年1位)、3位はドイツで3.4%(同▲2.0pt、前年3位)、4位がインドで3.2%(同▲1.0pt 前年4位)、5 位が韓国で3.2%(同▲0.3pt、前年5位)と1位と2位の順位が入れ替わったものの、以降の順位に変動はなかった。
〈機種別の動向〉
受注額を機種別(含むNC機)でみると、全11機種すべてで前年比減少となった。主な機種別の受注額は、旋盤計が前年比▲31.1%の2,877億円で、2年連続で減少し、10年ぶりに3千億円を下回った。旋盤の「うち横形(同▲32.5%、2,632億円)」、「うち立て・倒立形(同▲10.3%、245億円)」はそれぞれ減少したが、立て・倒立形の減少幅は小さかった。また、旋盤計における「うち複合加工機(同▲25.1%、1,109億円)」は旋盤計よりも減少幅が小さく、旋盤計に占める複合加工機の割合も38.6%と前年から3.1pt上昇し、統計開始(2015年)以来の過去最高比率を更新した。
マシニングセンタは、「うち立て形(同▲9.6%、2,322億円)」、「うち横形(同▲31.2%、1,202億円)」、「うちその他(同▲17.3%、317億円)」と横形が最も減少幅が大きくなった。その結果、マシニングセンタ計は同▲18.3%の3,841億円と、2009年以来11年ぶりに4千億円を下回った。また、マシニングセンタ計における「うち5軸以上」は同▲32.7%(820億円)で、全体の減少幅より大きくなった。その結果マシニングセンタに占めるうち5軸の割合は、3年連続で20%を超えたものの、3年ぶりに低下した。
その他の機種では、FMS(同▲49.4%、167億円)、中ぐり盤(同▲48.0%、70億円)、研削盤(同▲39.5%、567億円)、専用機(同▲34.6%、148億円)が3割以上の減少となった。
販売額
販売額は前年比▲31.2%の1 兆336億円で、2年連続で減少し、7年ぶりの1兆1千億円割れとなったが、昨年までの受注残もあり、1兆円を維持した。うちNC 機は、同▲31.5%の1兆106億円となった。
機種別(含むNC機)にみると、全11機種全てで前年比減少となった。主な機種別販売額は、旋盤計が同▲34.4%の3,292億円、マシニングセンタ計は同▲28.5%の4,213億円となった。内訳を含めると、旋盤の立形・倒立形の「うち複合加工機(同+25.0%、118億円)」のみ前年を上回った。
受注残高
2020年末の受注残高は、前年比▲23.2%の4,308億円となり、2年連続で減少し、11年ぶりに5千億円を下回った。1月から減少を続け9月に4,194億円まで低下したが、10月、11月に微増した。当該年末の受注残高を直近3カ月(20年10~12月期)の販売平均で除した「受注残持ち月数」は5.0カ月で前年末から横ばいとなった。また、NC工作機械の受注残高は同▲23.4%の4,156億円となった。