ナガセインテグレックスの「AI研削盤」に興味津々!

 

 先日、ナガセインテグレックスさんにお邪魔しました。同社は、昨年、開催された「JIMTOF2024」でも大盛況でしたね。

 同社の長瀬社長は常日頃、超精密加工に必要なものに「原理原則に忠実」ということを口にしておりますが、これに関連して「超精密加工の10大要素」を定義しています。その10大要素とは下記の通り。

 ①マシン、②刃物、③環境、④計測、⑤保持、⑥素材、⑦補助機器、⑧加工助剤、⑨プロセス、⑩コンディショニング――――です。

 最近は製造現場も労働人口の減少から自動化はさけられません。そのため近年、高能率と高精度を両立させる自動加工を提案したマシンが豊富に見られるようになりました。

 同社では、先述の10大要素のほかにも、超精密機上計測自動加工を可能にするため、「10大特性」を提案しています。その10大特性を具体的に述べると次のとおりになります。

 〈3大運動特性〉①超直線運動(連続と断続) ②超回転運動(連続と断続) ③超同期運動(連続と断続)
 〈 7 大 特 性 〉④剛性、⑤温度特性、⑥振動特性、⑦制御特性、⑧操作性、⑨耐久性、⑩高いS/N比。

 ところで、研削盤もどんどん高度化し、進化していますが、同社ではAIで加工をサポートする技術を構築し、「AI研削盤」として加工要求の達成を3つのAIでサポートしています。その内容を具体的に下記に示します。

 


〈加工システム推奨AI〉
 加工システムの構築をサポートするもので、目的は試加工回数を劇的に削減することです。同社では「各パラメータの関係を学べる教科書」としています。メリットは、①加工システム構築は加工要求の入力だけ、②加工を画面上でシミュレーション、③加工条件調整はツールバーでラクチン!

〈加工条件最適化AI〉
 不具合発生を劇的に削減し、安心して夜間自動加工をスタートできる頼もしいサポートです。コチラのメリットは、①センシングデータから加工状態を監視、②加工状況を数値化して教えてくれる、③加工以上が出ると教えてくれる――――というもの。

〈熟練者知見示唆AI〉
 分からないことの解決をサポートするもので、同社では「分からないことはAIに質問できる便利なもので、各パラメータ間の関係を学べます。」と非熟練者でも簡単、安心で仕事ができるものとして優位性をアピール! この特長は、①熟練技術者が考える加工パラメータ間の関係をグラフィック化、②気になるパラメータをタップすると関連項目を表示してくれること。

 この説明を聞く限り、研削盤もどんどん進化していることが分かります。

 なお、「Grinding Technology Japan(通称GTJ)2025」が本年3月5日(水)から7日(金)までの3日間、幕張メッセで開催しますが、同社も出展するとのことです☆