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DMG森精機 工作機械のデジタルツインを活用した「デジタルツインテストカット」を開始

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デジタルツインテストカットのイメージ図

 DMG森精機がこのほど、工作機械のテスト加工をデジタル化する「デジタルツインテストカット」を開始した。デジタルツインテストカットは、出荷前の機械精度や動作確認をデジタル化した「デジタル立ち会い」、伊賀グローバルソリューションセンタをデジタル化した「デジタルツインショールーム」に続く、DMG森精機の最先端のデジタルソリューション。すでに2月1日からデジタルツインテスト加工組織として、デジタルツイン加工技術グループが稼働している。

 顧客が工作機械を選定する際に「テストカット」という重要なプロセスがある。これは顧客の加工ワークを実機で実際に加工して、加工精度や生産性が要求を満たすか確認を行うもので、同社では、世界中で年間約6,000件のテストカットを行い、そのノウハウを活かして「どのような治工具が必要か」、「加工精度を実現できるか」、「加工時間をより短縮できないか」などを事前に検証して、顧客の設備導入、生産をサポートしている。

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実物でのテストカット

 一方でテストカットは、機械の空き状況や、工具、加工素材、治具の手配状況などにより、短期間で実施することが難しい場合があり、こうした現場の課題を受け、同社では新機種開発で蓄積したシミュレーション技術を活用して、仮想的にテストカットを実現するデジタルツインテストカットの技術を確立した。これは、工具、加工素材、治具だけでなく、工作機械本体の物理特性までもデジタル上で構築し、切削加工そのものを再現するテスト加工技術となっている。顧客によるテストカットの要望に対し、加工工程のシミュレーションだけでなく、加工条件の最適化までをデジタル上で行うことが可能だ。

 デジタルツインテストカットでは、加工時の切削力や工具振動などの切削状態や面品位などを、実際の工作機械で加工した時と同じように確認できる。静的・動的な特性をデジタルで高精度にモデル化するため、実際の加工と比較しても誤差精度はプラスマイナス数パーセントとなっている。
 
 デジタルツインテストカットを活用することで、テストカットに要する所要時間を大幅に短縮でき、概算時間、加工内容によって異なるが、依頼から最短2営業日で顧客に結果を回答することが可能となった。また、テストカットをデジタル化することで、使用する工具や素材、クーラントを削減できるだけでなく、消費電力も削減できるため環境にも配慮した
ソリューションである。

 デジタルツインテストカットは、専任の組織を設け、短納期のテストカットの要望に対して2021年2月から利用を開始しており、2021年は5軸・複合加工機のテストカットを中心とした実施を計画している。

■デジタルツインテストカットまでの目安
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タンガロイ ヘッド交換式エンドミル「TungMeister」に曲面加工用「バレルヘッド」を拡充!

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 タンガロイがこのほど、ヘッド交換式エンドミル「TungMeister」(タング・マイスター)シリーズに、円弧切れ刃を持ち三次元曲面加工に適した “バレルヘッド”VBO形とVBN形を追加し、販売を開始した。

 従来、5軸加工機での航空機部品や金型等、三次元曲面の倣い加工には、ボールエンドミルを使用するのが一般的だったが形状が複雑になるほど小径工具を使用する必要があり、このため加工面粗さを良くする(カスプ高さを小さくする)ためにはピックフィードを小さくしなければならず、その結果加工時間が増大するという問題が生じていた。

 これに対し、大きな曲率半径の円弧切れ刃を持ち“樽(バレル)”のような形状の工具「バレルヘッド」を使用すると、ピックフィードを大きくしてパス数を減らしても、カスプ高さが変わらず加工面品位を維持できる。また、常に工具の外周部分で加工するので実切削速度が上がり、切れ刃の摩耗抑制にも有効で工具寿命の改善も期待できることから、同社では、今回、VBO形とVBN形のバレルヘッドを発売するに至った。主に金型等の一般的な三次元形状加工に適したVBO形ヘッドにはショートタイプとロングタイプの2種類を設定している。

 ショートタイプは円弧の曲率半径がやや小さく、中荒~中仕上げ加工に適している。また、曲率半径が大きめのロングタイプは複雑な三次元曲面の仕上げ加工に最適。一方、VBN形ヘッドは、航空機部品のインペラやブリスク、ブレード等の翼面加工用に特化した切れ刃設計で、これらの部品での中荒加工工程を省略できるので、より高い生産性を実現する。

 これらすべてのバレルヘッドには、抜群の耐摩耗性を誇るAH715材種を設定。特に鋼、耐熱合金の加工において安定した寿命性能を発揮する。

〈特長〉

(1)13,000通り以上の組み合わせで、最適な工具を選択できる
 スクエアタイプから、ボールエンドミルタイプ、サイドカッタタイプなど、様々な用途の加工ヘッドを豊富に設定。さらにシャンク径、突出し長さ、材質など幅広いシャンクシリーズとの組み合わせが可能で、その数13,000通り以上。この中から加工にぴったりな工具を選択できる。

(2)工具交換わずか1分! 段取り時間を大幅短縮
 ソリッドエンドミルと比べ、工具交換時間はおよそ1/10。機械のダウンタイムを劇的に短縮する。また、繰り返し精度も高く、交換後の高さ調整もほとんど必要ないので、機上での工具交換も可能。

■主な形番と標準価格
 ・VBN100L15.0R450-6S06AH715:14,000円
 ・VBO100L15.0R850-5S06AH715:15,000円
 ・VBO100L08.0R250-4S06AH715:10,000円
    全アイテム:9点 (いずれも税抜価格)
 

オーエスジーが第108回株主総会を開く

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飛沫防止パネル越しに議事を進行するなど感染防止対策を徹底した中での総会となった。

 オーエスジーが2月20日(土)に同社アカデミー内グローバルテクノロジーセンター(豊川市一宮町)で「第108回定時株主総会」を開催した。今回は、愛知県に非常事態宣言が発令したこともあり、株主への安全と健康の配慮から、会場内では飛散防止パネル越しに議事を進行するなど、感染予防対策を徹底した中での開催となった。海外も含めて本社のある愛知県外に居住する役員はリモートでの参加とし、モニター上に姿を映す形で進められた。

 総会に先立ち、議長である石川則男社長があいさつをした。この中で石川社長は、同社をとりまく経営環境について、「2020年11月期は中期経営計画NEXT2017の最終年度だった。当社を取り巻く経営環境は大きく変化しており、特に地球規模で推進されているグリーンエネルギーまた地球温暖化ガスの排出抑制に関係の深い自動車産業、特に電動化が大きなテーマとなっている。自動車への電動化への移行は想定よりも少し早いペースで進行中だが、その中でもハイブリッド、EVまたそれに伴う安全技術、自動走行技術等の分野で様々な部品のモジュール化やそれらの部品において生産の効率化、生産拠点の集約化が思った以上のスピードで進んでいる。」と触れ、「環境の変化は オーエスジーが進めてきた地球規模での技術、営業のサービスそして地球規模での生産体制は大きなプラスに働くものと認識している。」と前向きな姿勢を示した。

 また、「今まではそれほど大きな取引をいただけなかった欧米のメーカー、大手メーカーからシェアアップが期待できる状況になりつつある。電動化部品に対応する新技術、新製品の分野においては、当社はコーティング技術を切り口として進化、拡大したい。」との考えを示し、「コーティング分野ではかなりの投資、M&Aをはじめとする投資を行ってきた。オーエスジーのコーティング技術のレベルはここに来てかなり強化されたと認識している。また現在グローバルに拡充しておりますコーティングセンターも今後の新ビジネスとして期待ができるものと考えている。」と期待感を滲ませた。

第108期事業報告

 第108期事業報告では、当期は新型コロナウイルスの影響で工具需要が激減したが、中国の自動車産業の回復が大きな力となり、5月を底に回復傾向となった。流通在庫の調整も、9月以降順調に進んだ。一方、欧州の販路の拡充および、欧米での航空機産業向けビジネス強化のためのM&Aなど、海外事業の強化にも注力した。また、将来性の高いコーティング事業への投資も行った。また、日本では、生産体制の刷新を目指し、超多品種小ロット生産でのリードタイムの短縮と、大きなロットの無人化生産を両立する、 NEO(ネオ)新城工場を2020年5月に立ち上げ、超硬タップ、超硬ドリルなどの高能率工具の生産を開始している。今後は、NEO(ネオ)新城工場での取り組み を全製造部門へ展開していくとした。

 この結果、この結果、連結売上高は1043億8800万円、連結営業利益は83億9600万円、(親会社株主に帰属する)連結当期純利益は56億3900万円となった。


 日本では、新型コロナウイルス感染症による経済活動の停滞により、主要ユーザーである 自動車関連産業向けをはじめ、多くの業種で深刻な影響を受け、輸出も主要な海外グループ向けが減少した。また、売上減少に伴う操業度低下による固定費率の上昇、為替レートの影響等により、営業利益も前期と比較して大きく減少した。

 北米では、新型コロナウイルス感染症の影響により多くの業種で生産活動が強制的に停止されるなど、景気が急速に悪化したが、期末に向けて景気は回復傾向を見せた。また、ブラジルでは受注の減少に対応するため、工場の操業停止などを一時的に行ったが、期末にかけて自動車関連産業を中心に回復傾向にあり、受注も上を向いてきている。

 欧州・アフリカでは、ロックダウンを中心とする封じ込め政策が導入され、ほとんどの国で一定期間経済活動が制限された。同社グループにおいては、期末にかけて一部の国及び航空機関連産業を除いて緩やかに回復に向かった。

 中国では2月中旬まで製造工場の稼働を停止したが、3月以降は切削工具の需要が戻り、第4四半期には前期水準まで回復した。韓国では自動車の生産が戻ってきており、同社グループの工場稼働状況は、前期と比較すると8割強程度まで回復している。その他のアジア諸国でも多くの国で回復してきている。

 第1号議案「剰余金処分の件」、第2号議案「取締役(監査等委員である取締役を除く。)2名選任の件」、第3号議案「役員賞与の支給の件が上程され、それぞれ可決されたあと、新たな執行体制と執行役員担当が紹介された。

就任にあたって

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豊富を述べる大沢氏

 代表取締役社長に就任予定の大沢伸朗専務が新任にあたり、「オーエスジーに入社してこの4月で勤続30年を迎える。16年間ヨーロッパを中心に海外の事業畑が非常に長かったが、その後日本で国内営業を担当させて頂いた。このほど社長就任予定となり、ご支援をよろしくお願い申し上げます。」とあいさつをしたあと、次のとおり抱負を述べた。

「VUCA(ブーカ)という言葉をご存知でしょうか。この言葉はちょうどイギリスの EU 離脱問題が出たその時分、そしてトランプ大統領の台頭といった世界情勢が非常に不安定な時期に使われだした言葉だと理解しているが、このVUCAというのは、V,U,C,Aこの4文字はその頭文字をとった言葉で、Volatility(ボラティリティ)、Uncertainly(アンサートゥンリー)、Complexity(コンプレキシティ)、Ambiguity(アンビギュイティ)、これを日本語にすると、 変動的で、不確実、そして複雑そして最後に曖昧、ぼやけているという感じでしょうか。非常に変化が激しくて先行きが見通しにくく、 より複雑化した状態の中で不透明性が増していることがコロナ禍で生じた。特に昨年、打撃が大きかったことは、航空機産業のこれからの長期にわたる低迷だった。まさに我々が一生懸命取り組んでいた部分が突如として方向転換を迫られる形で、従来は常識と思っていたことが突然、一変してしまうようなことを経験した年になった。

 加えて、自動車産業におけるEV化の波もあり、この方向性に進んで行くとはいえ、先ほどのVUCAと同様で、まだまだ予測が難しいと認識している。オーエスジーは今年、83周年を迎えるが、この80年以上にわたって歩み、培ってきたDNA、チャレンジ精神、不屈の精神、という我々の根っこにあるオーエスジーの商売原則における部分は不変だと思っている。そしてこの予測不能な時代の中で100周年を迎える、というのは、しばらく先のことではあるが、100周年を迎える時には今以上輝きを放っている会社になるため、その道筋をこの先短期の間に示していくことが私の使命だと認識している。」


 

DMG森精機 新型コロナ禍で健闘!

 DMG森精機(社長:森 雅彦氏)が2月12日、2020年12月期(1月~12月)の連結決算を発表し、オンライン会見を開いた。

 同社を取り巻く環境は、米中貿易摩擦の影響に加え、2020年の新型コロナの感染拡大により、工作機械の需要は大きく減少した。このような情勢下で、当期の連結業績は、売上収益3.282億83円(前年同期4,857億78百万円)、営業利益106億74百万円(前年同期373億39百万円)、税引前当期利益51億6百万円(前年同期314億51百万円)、親会社の所有者に帰属する当期利益17億45百万円(前年同期179億95百万円)となった。

 当期の連結受注額は、2,797億円で前年同期比32%減となった。このような需要減少局面においても同社は、工程集約機、自動化、デジタル化などの付加価値提案により、1台当たりの受注平均単価は前年度並みを維持した。

 地域別では、日本が前年同期比39%減、米州は同18%減、中国を含むアジアは同22%減となったほか、当上半期に各国で厳しい移動制限が実施された欧州では同48%減となった。産業別では、半導体製造装置関連、金型、SMEsが引続き堅調に推移し、2年ほど調整していた自動車関連向けもようやく回復の動きがみられた。一方、民間航空機関連向けの需要は、引続き弱含みの展開となった。

 同社は、機械加工のトータル・ソリューション・プロバイダとして、5軸・複合加工機などの工程集約機やアディティブマニュファクチュアリング(積層造形技術)機・超音波加工機等の最先端機械を基盤とした自動化・デジタル化を推進している。昨年9月には、デジタル化により製造現場の生産性向上を支援するアプリケーション作成ツール「TULIP」の国内販売強化を目的に「株式会社T Project」を設立した。「TULIP」ではプログラミングの専門知識がなくても作業手順書のデジタル化や機器のモニタリングなどを行うことができるもの。また、コロナ禍においても最適なサポートを実現できるようポータルサイト「my DMG MORI」の提供を推進しており、このサイトを通じて顧客は保有機の情報を一元化管理し、遠隔での修理復旧サポートを依頼できる。そのほか、AIのチャットボットによるサポート実験も開始している。

 一方で、同社は、「よく遊び、よく学び、よく働く」を経営理念に掲げ、従業員が自律的に自身の時間をマネジメントし、心身ともに充実した生活を送りながらスキルアップする企業文化を醸成し、また、新型コロナ感染予防の観点から在宅勤務を励行しているほか、有給休暇の完全取得や在社時間制限内での効率的な働き方を推進している。本年1月には従業員の心身の健康が同社の持続的発展に重要であると認識し「DMG森精機 健康経営宣言」として明文化した。また、地球環境保護の観点から、昨年5月に欧州を拠点とするDMG MORI AGでカーボンニュートラルを達成している。

 次期の見通しについては、開発・製造・販売・修理復旧の各分野での活動を通じ、さらなる企業価値の向上に努めていく。その通期業績(連結)予想は、売上収益3,300億円、営業利益110億円、親会社の所有者に帰属する当期利益40億円を見込んでいる。また、次期配当金についても、1株当たり年間20円の配当を予定。なお、米ドルレートは105円、ユーロレートは125円を想定している。
 

2021年1月分工作機械受注総額は886.3億円 日工会 

 日本工作機械工業会がこのほどまとめた2021年1月分の受注実績は以下の通り。
2021年1月分工作機械受注総額は、886.3億円(前月比△10.5% 前年同月比+9.7%)となった。受注総額は、2カ月ぶりの900億円割れも、3カ月連続の850億円超。外需を中心とした回復が継続し、外需比率は6年9カ月ぶりの70%超。
    
 内需は264.1億円(前月比△17.1% 前年同月比△10.8%)で、2カ月ぶりの300億円割れ。緊急事態宣言の再発出や補助金関連の買い控え等により、やや足踏み。

 外需は622.2億円(前月比△7.4% 前年同月比+21.5%)で、3カ月連続の600億円超。中国では高水準の受注が継続するも、その他の地域では、依然低水準で推移し、回復は緩やか。

 ワクチン接種が世界各国・地域で開始されるなど、今後の感染拡大状況や経済活動状況を注視。

1月分内需

 264.1億円(前月比△+17.1% 前年同月比△10.8%)。

 ・2カ月ぶりの300億円割れ。
 ・前月比2カ月ぶり減少、前年同月比26カ月連続減少。
 ・緊急事態宣言の再発出もあり、内需は停滞気味。補助金待ち等の影響にも注視。

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(出所:日本工作機械工業会)

1月分外需

 622.2億円(前月比△7.2% 前年同月比+21.5%)

 ・2カ月ぶりの650億円割れ、3カ月ぶりの600億円超。
 ・前月比3カ月ぶり減少、前年同月比3カ月連続増加。
 ・主要3極では欧州のみ前月比増加。中国を中心とする回復傾向が継続。

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(出所:日本工作機械工業会)


 

2021年1月度建設機械出荷金額統計まとまる

 日本建設機械工業会がまとめた1月の建設機械出荷金額は次のとおり。

 1月の建設機械出荷金額は、内需は2.0%減少の718億円、外需は4.7%増加の1,027億円となった。その結果、内需は4カ月ぶりの減少、外需は3カ月連続の増加となった。総合計では1.9%増加の1,745億円となり、3カ月連続の増加となった。

 内需について機種別にみると、トラクタ0.1%増加の73億円、道路機械9.0%増加の36億円、コンクリート機械5.4%増加の27億円、基礎機械19.5%増加の34億円、油圧ブレーカ圧砕機3.7%増加の15億円、その他建設機械12.6%増加の57億円の6機種と補給部品2.1%増加の102億円が増加したものの、他の3機種が減少し、内需全体では2.0%の減少となった。

 外需について機種別にみると、トラクタ65.9%増加の105億円、油圧ショベル13.3%増加の420億円、ミニショベル7.2%増加の214億円、道路機械51.2%増加の23億円、コンクリート機械35.8%増加の1億円、基礎機械23.1%増加の3億円の6機種が増加した。地域別にみると、オセアニアが6カ月連続の増加、欧州が4カ月連続で増加するなど、全9地域中6地域で増加し、外需全体では4.7%の増加となった。
 

イスカルジャパン オンラインで「2021年イスカル新製品発表会」開く

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 イスラエルの切削工具メ-カー、イスカルの日本法人であるイスカルジャパン(社長=岡田一成氏)が2月3日、「混沌の時代からの脱却」をテーマにオンラインで代理店、販売店を対象とした新製品発表会を開いた。

 近年の急激な環境の変化や技術の進歩とともに、金属加工技術の需要は変化している。同社では、自動車のEV化とハイブリッドエンジンへの移行は、内燃エンジンとそれに付随する部品加工の需要に影響を与え、また、精密鋳造や鍛造技術、3Dプリンタ技術の進歩は、小切込み・高速加工への需要を喚起していると認識している。このような時流を受け、同社では今回、時代のニーズに合致した画期的な新製品群を提案した。

 オンライン新発表会はイスラエル本社からのライブ配信で行われ、ジェイコブ・ハルパズIMCグループ会長兼プレジデントがプレゼンを行った。同時通訳はイスカルジャパンの製品マネージャーが担当し、日本の顧客へ向け、製品特長を紹介した。

 今回、新発表したのは「NEOLOGIQシリーズ」。この商品は、“スマートツール誕生”をテーマとし、2018年にリリースしたLOGIQシリーズを時代の変化に合わせてさらに進化させ「混沌の時代からの脱却」を新たなテーマとした最新製品シリーズだ。

 また、「NEOLOGIQシリーズ」では、従来の金属加工の概念にとらわれず、“Think TECHNOLOGIQ”(発想の工夫) を組み込むことで、加工の可能性を最大限に広げると打ち出した。

 最新製品「NEOLOGIQ」と、最先端加工技術・ノウハウ“TECHNOLOGIQ”の組み合わせにより、〝金属加工のハイテク化〟(ICM)への提案もあり、大変革の時代を生き抜くための具体的な方策が示された。

 イスカル社は、最先端加工技術・ノウハウの情報発信手段として、デジタル情報集約アプリ「イスカルワールド」を自社開発しているが、豊富なコンテンツでありながら簡単な操作で情報を深められるとして高い評価を得ている。 (※イスカルワールドはスマホ/タブレット対応)。

 イスカル社のスローガンは「限りない技術革新に挑戦」。ジェイコブ・ハルパズ会長は、プレゼンの最後に、「時代にあった商品をお客様にお届けできたと思う。デジタル世界であっても新しいアイデアとユーモアを。物事は常に変化をしている。未来は創造するものだ。」と金属加工への情熱を滲ませた。
 

牧野フライス製作所 5軸制御横形マシニングセンタ『a800Z』の発売開始~「生産性の追求」と「経済性/環境の配慮」を両立~

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 牧野フライス製作所は1月25日、「生産性の追求」と「経済性/環境への配慮」を両立した5軸制御横形マシニングセンタ『a800Z』の発表に伴い、オンライン会見を開いた。

 このマシンは、デジタル社会の到来に伴い、半導体や電子機器など関連する産業の拡大が続いているとともに、技術革新と共に製品のライフサイクルが短くなり、生産材に求められる要素も変わっていることを受け、「生産性の追求」と「経済性/環境への配慮」の両立を実現したもの。

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説明する高山営業本部長

 会見の中で、同社の髙山営業本部長は、「工作機械は全ての産業に係わっている。われわれが培ってきた革新的な技術の全てを投入して『e・MACHINE』の開発を行っていく。お客様のパフォーマンスの最大化、並びに持続可能な未来の実現に貢献していきたい。」と意気込みを示した。

 同社の『e・MACHINE』は、①Ecological(環境製)、②exchangeable(上位互換性)、③Expandable(拡張性)、④Electrical(生産効率)、⑤Endurable(耐久性)、⑥Easy-to-use(使いやすさ)の6つの「e」で構成されており、同社が考える工作機械のニューパラダイムを切り開くキーワードだ。

 なお、同社では、機械だけではなく加工技術も合わせて提案しており、現在活況を呈している半導体製造装置部品に求められる面粗度が高いシール面などに適した特殊なツールも開発している。

『a800Z』の主な特長

(1)生産性の追求 
 -慣性の徹底的な低減-

 軽量且つ高剛性なテーブル構造は、重心を傾斜軸に近づけることで、軸動作に伴うイナーシャ(慣性)を徹底的に低減し、無駄のない高速動作を実現する。

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 -4 軸横形マシニングセンタ同等以上の切削能力-
 5軸加工機では犠牲になりがちな加工能力を、堅牢な機械構造と高剛性なB/C軸テーブルを用いることで解消する。

(2)経済性・環境への配慮
 -切りくず溜まりゼロへの挑戦-

加工場所の内壁をステンレス化と垂直な形にすることで、クーラントやエアなどに頼ることなく排出し、エネルギーの削減に貢献する。

 -メンテナンスフリーのタンク-
 細かな切りくずが溜まりやすいタンク内の攪拌やコンベアの設置にて、クーラントのメンテナンス負担を軽減する。

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 -将来的な拡張性-
 加工内容やボリュームの変化に対応できるよう拡張性を持った設計対応を実施。これまでの機械と異なり、仕様/機能の再構築可能な機械を目指す。

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説明する宮下ゼネラルマネージャ

 開発本部の宮下ゼネラルマネージャは、『a800Z』のデザインについて、「新しいデザインを採用した。これからのMAKINO製品を象徴し、インパクトを与えられるように、また、人間工学的にも配慮されたデザインになっている。作業者が機械の前に立ったときにも、カバーが干渉しないよう機能美を追求している。」と説明した。

 

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タンガロイ 「DrillForce-Meister」(ドリルフォース・マイスター)に新材種「AH9130」を追加 ~穴あけ加工用最新材種を設定~

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 タンガロイは、このほどφ20mmからφ41mmをカバーするヘッド交換式ドリル「DrillForce-Meister」(ドリルフォース・マイスター)に新材種「AH9130」を追加し、2発売を開始した。

 「AH9130」は、ドリル加工に最適化されたコーティング膜に専用超硬母材を組み合わせ、穴あけ加工用に特化して開発された最新材種。特に鋼、ステンレス鋼、鋳鉄の穴あけ加工で抜群の耐摩耗性を発揮し、安定した長寿命を実現する。

 今回は工具径φ20mm~φ35mmの範囲で17アイテムに新材種AH9130を設定。オールマイティーな既存材種AH725との2材種構成とすることで、鋼、ステンレス鋼、鋳鉄加工での選択肢を増やし、より幅広い加工形態での長寿命化に貢献する。

〈特長〉

 「DrillForceMeister」は独自のブレードタイプのヘッドを採用、φ20mm~φ41mmの比較的大径の穴あけ加工において、驚異的な信頼性を誇るヘッド交換式ドリル。また、ボディの理想的な溝形状により、幅広い被削材で安定した切りくず処理性能を発揮する。

1.独創的なクランプ機構で、高剛性と高精度を両立
 独自の非対称V字形状クランプで高い位置決め精度とクランプ強度を実現。さらにブレードタイプのヘッドとすることで広い拘束面を確保でき、大径穴加工時の高い切削抵抗を確実に受け止め、驚異的な信頼性を実現している。

2.新品ヘッドの使用で寿命が安定。 工具費・工具管理費も低減
 ヘッドは基本的に交換式であり、常に新品状態の切れ刃を使用できるため寿命のばらつきが最小化され、高い寿命設定が可能。また、再研削・再コートが不要で、それに伴う余分な工具在庫も大幅に削減でき、トータルの加工費低減に貢献する。

■主な形番と標準価格
 ・SMP200 AH9130:13,300円
 ・SMP260 AH9130:16,000円
 ・SMP350 AH9130:19,800円
 全アイテム17点 (税抜価格)


 

DMG森精機 健康経営宣言! ~心身共に健康に働ける職場づくりを推進~

 DMG森精機(社長=森雅彦氏)はこのほど、会社の安定した事業運営と将来に向けた持続的な発展成長にとって従業員が心身ともに健康であることが必要不可欠であると考え、「DMG森精機 健康経営宣言」を策定したと発表した。
 
 2020年はCOVID-19感染拡大により、世界中で健康や命の大切さをより一層感じる年となったことを受け、同社では、この健康経営宣言のもと、経営理念に掲げている「よく遊び、よく学び、よく働き」を体現する従業員の意欲的な働きに期待するとともに、会社を挙げて従業員の健康の維持・増進に向けて取り組んでいく方針。

 具体的な重点施策として、従業員一人ひとりが自律的に自己の健康を維持・増進できるように、健康診断結果に基づく再検査の受診徹底など個々への継続的なアプローチを行うとともに、e-learningの開講や、専属産業医・外部講師による講義やワークショップの開催など健康リテラシー向上のための機会提供に努めるとしている。

 また、労働時間と在社時間の管理、勤務間インターバルの確保、有給休暇完全取得に向けたモニタリングの実施などの労働条件の維持・改善を行う。さらに、運動設備の整備やスポーツイベントの開催、クラブ活動の奨励などを通して部門を超えた活発なコミュニケーションを推進し、心身ともに健康に働ける職場づくりに取り組む。