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直目

サービスの鈍化

 身内の話。先日、接種券が届いたので3回目のワクチン接種を申し込み、接種当日に会場にいくと、名前がない。名前の読みが違ったらしく、すったもんだしたらしい。どうやら、オペレータの入力ミスがあったとのこと。これを聞いたとき、接種券が届いているのに、なぜシステムで繋がっていないのか、と疑問に感じた。これこそシステム化をすれば、接種券に記載されている個人情報を、さらにオペレータが手入力をする二度手間の必要がなくなり、その分、ポカミスを防ぐこともできると思うんだけどね。いまだ、こんな状態なのだからIT化を推進するにも苦労すると思う。やれやれだ。

 以前、コラムにもデジタル化は手段であり目的じゃないことをつらつらと記載したけれど、システム化によって誰にどんな貢献ができるのか、が抜けていると、なんのためのシステム開発なのか目的を見失い、複雑さは増すばかり。トラブルが起きたときには責任の所在がどこにあるのかすら分からない。ユーザーがマルッと損をすることだってあり得るのだから、恐ろしい世の中になったものだと思う。

 デジタル化は顧客に対し、サービスの向上にも貢献するはずだが、近年、このサービスの観点が抜けているようにも思う。ビジネスの仕組みそのものを理解していない場合、画面ありきで物事を捉えてしまいがちになる。アナログ的だと、手入力も紙にボールペンで記載すると同じ感覚であればポカミスもするだろう。デジタルでポカミスを犯し、それをシステムが正しいと判断した場合は厄介だ。そこに昭和時代のアナログ的発想を引きずってると、システムを活用した二度手間、三度手間を犯していることすら気付かない。どこでなにを間違っているのかを考えることができず、是正することを知らない人が増えると、ユーザーが求めているニーズに応えることができずに、サービスはどんどん鈍化していくおそれがある。日本は本来、サービスも強みのひとつだったはずだ。

最近、大阪市がコロナウイルス感染者数について1万2700人ほどの報告漏れを起こしたとニュースになった。令和の時代になんと、医療機関から着信した〝FAX〟によるデータをもとに保健所が入力しているというではないの。これじゃあ日々増えていく膨大な感染者数のデータ処理に追いつくわけがないし、しかも人間のやることだから、ポカミスが起きても当然だ。なんとなく、消えた年金問題を思い出しちゃった。これも入力ミスが起こしたような・・・・。だとしたら、あらやだっ! なにも変わっちゃいないってこと? 

それよりこの非効率な作業について、誰も改善に着手しようとしなかったのか。もし、企業であれば信用をなくして売上がダウンしてしまうほどのダメージだと思うんだけどね。ここに時代が変わっているのに、変わろうとしない問題の要因が見えてくる。

 そういえば、「昔と違い、今はビジネスも変貌しているのに、いつまでも前例主義でよいのだろうか。」

 と仰った社長さんの言葉が頭に浮かんだ。

 この言葉を聞いて、思わず「これだ!」と感じた私。前例がないと一歩先行くことができない、この臆病な感覚こそ、今の時代に不要なものだと思っている。(←場合によるけどね)

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