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工作機械メーカー アメリカ駐在員の1年目

 近年グローバル化がますます進み、ギョーカイでは海外出張は当たり前、海外に赴任する方も多くなりました。海外赴任の辞令を受けると、これから起きるであろうドキドキワクワクの期待感と慣れ親しんだ母国を離れるということから漠然とした不安が入り交じる――――というフクザツな心境を味わうのが社員さんの反応でありましょう。今回、工作機械メーカーで活躍しているK.Nさんに「アメリカ駐在員の1年目」をテーマに執筆をお願いいたしました。

 ではK.Nさんの手記をどうぞ!

 新年あけましておめでとうございます。昨年はアメリカ赴任(イリノイ州・シカゴ周辺)という大きなターニングポイントがある年でした。早いことで着任して既に6ヵ月も経過しており、多くの日本の友人たちは筆者のことを忘れているかもしれません。今回製造現場ドットコム様から「工作機械メーカーアメリカ駐在員の1年目実情」に関するレポート依頼があったため、今後赴任する方向けとしまして、筆者が海外赴任の通達を受けた後の謎の感覚「海外赴任だ! でも実際赴任前に何をすればいいの? アメリカ生活が軌道に乗るまで何をするんだろう? まだ時間もあるし、とりあえず会社・お客様・同級生に挨拶回りだ!」というふわふわした意識を叩き直すためにも「アメリカ赴任3ヵ月前に行ったこと」と「着任3ヵ月以内に行ったこと」を記載しておきます。人事発令前に事前に上司から通達はあると思いますので、ゆっくりと準備を進めることを推奨します。

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アメリカの生活について

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運転免許合格祝いに購入したドーナツ(カロリー高すぎ)

 アメリカで最初に苦労したのが家探しでした。アメリカの家賃は想像以上で、結果的に入居キャンペーンを行っていた約$1,700($1=¥141計算で¥239,700)のアパートになりました。間取りは以下の通りで非常に広い(広すぎる)部屋になります。アメリカの平均家賃は2021年で$1,700だったらしいのですが、2023年の現在ではさらに高騰しており$2,000を超える物件が多く存在していました。

 治安・通勤圏内・日系スーパーへの距離・契約条件(洗濯機共同/バスタブがある/電気代込などの契約条件を要確認!)などを踏まえて皆さんもより良いアメリカ生活を送って頂ければ幸いです。また、会社の家賃補助というシステムに感謝しましょう!(全額負担でなくても筆者は大変感謝しています)

 

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アパートの間取り

 

 住居の場所についてはシカゴダウンタウンは治安・通勤圏内から遠いため、郊外のアーリントンハイツという日本人が多く住む町にしました。アーリントンハイツには日系スーパーや日本食レストランもあり、電車でダウンタウンにアクセスできる非常に恵まれた環境です。赴任前はダウンタウンのような都会に住むイメージがあったのですが、実際は野生のウサギやリスが住む郊外に住んでおり、これも赴任前後のギャップの1つだと感じています。

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写真左:アパートの駐車場にいた野兎 右:ダウンタウンの高層ビル

 

仕事内容について

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ハロウィンで筆者渾身の奉行コスプレ

 日本人駐在員の大きな役目の1つとして本社と海外支社の連携(橋渡しの立ち位置)を取ることが挙げられます。特に筆者のアメリカでの目標は「NC工作機械やハイレベル機の拡販」となっており、日本における高精度/付加価値の高い機械を現地営業スタッフに教育、ユーザーに提案、納品までフォローする事が役目のため、本社からのサポートは非常に重要です。

 もちろん個別の営業マンとして機械を売り歩く事も行いますが、面積が日本の約26倍ある広大なアメリカには限界があります。実際に隣の州まで車で移動しようとすると約6時間運転をするため、複数件のユーザー訪問というのは計画的に行わないと難しいと感じます。この仕事を円滑に行う海外赴任者に求められることは「日本では自分の仕事だけだったが、様々な業務に対応する」ということが重要だと感じています。そのためにも、自身の役割と目標をしっかり持ち、現地従業員に馴染みながら、楽しい仕事ができる環境構築を心がけています。現地になじむためにも画像のような様々な工夫を凝らしております。(日本の恥?)

 

アメリカといえば美味しいものはコレ!

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写真左:アメリカといえばステーキ 右:アメリカでも食べられるラーメン(Misoya)

 

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日系スーパーで販売していたお正月の蒲鉾(値段はお正月価格)

 アメリカで美味しいものといえばステーキです! アメリカはステーキの肉・焼き方に非常にこだわっており、是非渡米時には一度ご賞味ください。またシカゴに赴任される方、日本食にはご安心ください! 日系スーパーマーケットのMitsuwaやTensukeというお店、さらに日本食レストラン等がシカゴには充実しております。筆者は近くに住んでいるため遠く6時間かけて車でやってくる日系駐在員の方からは羨ましがられます。。。日本食はシカゴでは充実しています、ただ金額は気にしたら負けだと思います。

 ご家族帯同の方もいると思います、筆者が良く訪問する日系スーパーやレストラン一覧を記載しますので、安心して帯同してください。

 

頻繁に訪問する日系レストラン一覧

●Misoya(味噌ラーメン)
https://ramen-misoya.com/

●Ramen House shincan(ラーメン/かつ丼)
https://www.ramen-shincyan.com/contact

●Kitakata Ramen BanNai(喜多方ラーメン)
https://ban-nai.com/menu/

●Mistsuwa(日系スーパー)
https://mitsuwa.com/ch/

●TENSUKE(日系スーパー)
https://www.tensuke.com/

●Torizen(居酒屋レストラン)
https://www.torizen.us/

●Daruma(居酒屋レストラン)
https://www.yelp.com/biz/daruma-restaurant-schaumburg-2

●Sozai Banzai(お弁当/定食)
https://sozaibanzai.com/

●Gyu-kaku(焼き肉)
https://www.gyu-kaku.com/chicago/
 

これから駐在する皆様へ

 筆者もまだ着任して6ヵ月しか経過をしておりませんが、無事生活は軌道に乗ることが出来ました。これも会社からのサポートや温かく迎え入れて頂いたアメリカ現地社員の方々のお陰と感じております。

 仕事については全く新しい環境下のため、ルールや業務内容を覚えることがたくさんあり、1年目以降が勝負だと感じています。コミュニケーションをするためにも英語ももっと勉強する必要があると思いますが、今感じるのは「新しいことにチャレンジできることは人生にとって重要なこと!日本の工作機械を拡販してやる!そして、日本でもアメリカでも楽しく仕事をすることが重要、ポジティブに生きよう!」と感じています。英語も英検2級程度の知識ですが、なんとなく会話はできており、日本での仕事の知識を生かしながら活躍はできていると感じますので、優秀な製造現場ドットコムの読者の方々であれば大活躍できると思います。

 これから駐在される方も多くの不安を抱えるかもしれませんが、誰でもその不安は感じたはずです。皆様をアメリカの地でお待ちしております。

(写真・文=工作機械メーカー アメリカ駐在員1年目 K.N)
 

 

 

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