年別アーカイブ 2011年
無造作淑女
停電は加工現場の敵
巨大な台風15号は日本全国至る所に痛々しい爪痕を残しました。
昨日は私も速やかに予定を変更し、せっせとコンビニで買い物を済ませて逃げるように帰りました。
え?
普段はトロいくせにこういうときだけ、スピーディだって?
―――まぁ、いいでしょう。聞かなかったことにしてあげる。
さて、私が最も恐れているものは重力(G)ですが、加工現場で働く皆様にとって、恐ろしいのは停電です。特に加工中の停電は最悪です。
某氏が加工中の停電がいかに悲惨かを教えて下さいました。
「加工中の停電はすげーよ! Z軸は下がるし物もだめになって、タップ加工をしていた時は主軸が惰性で回り、XYZ止まっているから、ワークは飛ぶはタップは折れるは・・・」だそうです。
特に、オーダー1個で1個つくっていた場合、超ヘコむとのこと。当然ですよね。
また、今の機械はマシになったとのことですが、それでもやっぱり主軸が下がるとのこと。これまたブルーな気分になりますね。
昨日の停電のあおりを受けた某制御屋さんは、今日の午前中に電気が復旧したそうです。これから頑張ってぶっ飛んだデータを作り直すんですって。
停電がもたらす悪影響は、加工現場にとって脅威としか言いようがありません。
こういうことが続くとイライラしますよね。
イライラすると周囲に八つ当たりをしたり、暴飲暴食に走ったり、胃を痛めたり、あまり良いことがありません。
こんな時に役立つグッドアイテムをご紹介いたしましょう。
感情を司る前頭葉を鎮めるためと、最も足りない集中力を強化するため、私が愛用しているのはシンギングボールです。以前、インド雑貨屋で一目惚れをして購入しました。
木の棒でシンギングボールのフチをグルグル擦りつけるようにして回すと、ぼぁわわわ~んうゎんうゎん~という不思議な音が出ます。非常にシンプルなものですが、じっと聞いていると脳みそが喜ぶのが分かります。
非常に心地よいシロモノです。オススメですよ。
「D300」のお披露目に行ってきた
先日、牧野フライスさんから出た新製品「D300」のお披露目に行ってきました。
ニュースをアップした早々に「興味がある」との読者の反応が寄せられました。
ううぬ・・・これは親切な私としても素早く、アップせねばならぬ―――。
「D300」の詳しい概要はすでに掲載していますので、「まだ読んでない!」という方はニュースをご覧くださいね。
さて、姉妹機(兄弟機?)の「D500」とどこが違うのか、覗いてみましょう。
一目見て、大きさがぜんぜん違いました。「D300」はコンパクトにできています。
多くの工場に導入しやすいように・・・との願いを込めて設計しただけあります。
で、このマシンのウリですが、なんといっても干渉しないテーブルとスリムな主軸でしょう。
回転軸中心付近で加工がおこなえるので、短い工具を使用することができるのも魅力です。
ほぅ~ら、スッキリしでるでしょ。クーラントノズルが中に埋め込んであるの
ちなみに「D500」の主軸回りはこれ↓↓
そう!
短い工具を使用する・・・ということはその分、高精度加工ができるということです。
工具だってこんなに短くていいんです
スッキリコンパクト
クオリティの高い加工ができる
明日17日(土)まで目黒本社でお披露目をしております。
興味のある方は、覗いてみてください。新たな発見があるかもしれません。
イワキ精工さん取材の裏話
記事をアップしたところかなりの反響を頂き、喜びにうち震えております。
実はこの取材、漫画家のたなかじゅん先生と工業デザイナーの平川さんも一緒でした。
「イケメン兄弟がいるよ」と教えて下さったたなか先生ありがとうございます。
たなか先生の漫画「ナッちゃん」を読まれた方はもうご理解していると思いますが、それこそバリバリの工学系であり、現場密着型の漫画家でもあります。
たなか先生ご自身も現場をたくさん取材しています。分かりやすく加工を解説してくれたこともあり、非常にありがたかったです。取材をしている私はイワキ精工さんに勉強に行っているみたいでした。
実は、この日、もうひとつ楽しみがありました。
イケメン旋盤兄弟は可愛い猫ちゃんを飼っております。猫ちゃんの子どもがまた小さくて可愛いかった。たなか先生も平川さんも私も猫を追いまわし、その可愛さに胸をきゅんきゅんさせていたのです。
と、いうか・・・・・・。
「子猫が大きくなっちゃう前に見に行こう」という話しが裏には隠されていたのです。
というわけで、今回の取材は大はしゃぎでした。
記事のスペース上、写真がアップできないものありました。このドクロ指輪に入れる歯です。
マルで囲ってるのがドクロの歯です。
ねっ、すごいでしょ。
ところでね、切なくてディープな話しがあるんです。弟・毅さんが近所を荒らしまわる泥棒に遭遇したり、近所の放火で会社が延焼けを喰らったり・・・・しかもニュースで自分たちの会社が焼けるのを見たというんですから切ないですね。
それとね、匠社長はベルボトムのパンツ(パンツって下着じゃないよ!)をこよなく愛しているの。
ファッションセンスがすごくいいのね。
表参道などを普通に歩いていたら、通りすがりの人は、「どこかのモデルだろう」と勘違いするであろうほど存在感があるんです。
蒲田といえば「羽根つき餃子」だということで、取材のあと思い切り飲み食いをしました。あの食欲はまるで食べざかりの中学生みたいだったな。
今回、お気に入りの写真が撮れました。
階段に置かれた日本酒がとてもいい感じ。
このレトロ感がたまりませんなあ。
幸せオーラ全開! おめでとう!
昨日の日曜日、機械振興協会経済研究所の山本さんが結婚披露宴を開いたの。
多くの友人・知人に祝福されて、そりゃー、幸せオーラが全開だったわ。
台湾出身のすんごくキュートな奥様をゲットした山本さんの幸せな顔ったら!
イギリスのウォーリックス大学の学生寮の庭で2人は運命的な出会いを果たしたんですって。
んま~素敵よね~、とついついうっとりしちゃう私。とってもお似合いのお2人です。
末永くお幸せにね!
おめでとうございます!
メカトロテックジャパンは最新技術が満載よ!
今月はこの業界でご活躍されている皆様にとって大きなイベントが目白押しです。
各メーカーさんの新製品もラッシュです。
先日5日には牧野フライスさんが極めて省スペースな5軸制御の立形マシニングセンタ「D300」を発表しました。動きが早くなったうえ干渉を最小限に抑えたこのマシンの機械寸法は―――。
なんと2800×2500×2500mm(幅×奥行き×高さ)! 同じワークサイズを加工する機械と比較して極めて省スペースなのです。つまり場所を取らないので、設置スペースを心配する経営者にとって嬉しいマシンなのだ。この詳しい内容は、近々こってりたっぷりニュースに掲載いたしますね。
昨日は三河一宮で切削工具メーカーのオーエスジーさんが碌々産業さんと技術セミナーを開催しました。昨日の6日(火)は60人が参加し、8日(木)は65人が参加する予定です。すぐに申し込みが殺到してしまい満員御礼だということ。これまた、詳しい内容はこってりたっぷりニュースで掲載いたします。
さてさて、今月のメインイベントといえば、9月29日(月)~10月2日(日)までポートメッセ名古屋で開催される「メカトロテックジャパン」です。
主催は、「生産財マーケティング」でおなじみのニュースダイジェスト社。(←通称:ニューダイさん)。
さすがはニューダイさん、「専門媒体の底力っつーもんを見せてやろうじゃないの!」っていう心意気がビシビシ伝わってきます。真面目な私同様、加工トレンドを常に追っかけているニューダイさんの視点がいたるところに散りばめられているんですもの、面白い展示会になりそうよ。
各社の製品群も見どころ満載だし、セミナーももちろん充実しているうえ、日本工作機械工業会が「工作機械トップセミナー」を、日本金型工業会が「学生金型グランプリ」をそれぞれ同時開催というのも興味津々。
「中小でもできる! CFRP加工」にも注目よ!
注目の素材CFRPを「切削」、「成形」、「切断」、「放電」の4つの方法で加工を実演。大がかりな設備投資や難しい技術を使わない「中小でもできる加工法」をご披露してくれます。会場ではセミナーステージも併設されていて技術解説セミナーを開催するんですって。企画展示には、あの「はやぶさ」カプセル&噴射ノズルも展示されるわよ。噴射ノズルって“C&C”(←カーボン&カーボン)製で、3000℃の熱に耐える複合材なのよ。というわけで、宇宙産業複合材技術の最先端を会場で紹介してくれるわ! 楽しみね。
あらっ!?
資料を見ていたら、前出の牧野フライスさんもオーエスジーさんもコンセプトゾーンで「CFRP加工」でセミナーを開催するんですって。(牧野フライス製作所:9月29日(月)11:00~11:30 オーエスジー:9月29日(月)13:00~13:30)
他にも航空機産業や自動車産業などの気になる技術トレンドも、先着順の無料セミナーで聴くことができるわけで、もう、この業界で活躍されている人は来場するしかないわね・・・ってくらい、盛りだくさんな内容なの。
これらの盛りだくさんなメカトロニクスジャパンの概要は次回のニュースで記載することにするわ。
そこのアナタ!
もう、メカトロテックジャパンに行くしかないわよ!
見えないところ
土曜日にいつもより遅く隅田川の花火大会がありました。
あたしも浴衣を着用し、いそいそ浅草に出かけました。花火の前に神谷バーに行き、電気ブランを飲むのも楽しみのひとつ。神谷バーにいくと、知らないおばちゃんが、「あらぁ浴衣が素敵ねぇ~、いいわねぇ~“若い子は”」って言ってくれるので、天にも昇る気持ちです。やっぱり年齢層の高い場所に出没して良かったとニヤニヤしていました。
神谷バーに出るとすごい人でめまいがしましたが、花火がとてもキレイでした。
さて、話しは変わりますが、先日、製造業的復興支援プロジェクトを記事にしました。
このプロジェクトは被災者が抱えている見えない部分の悩みをまさに製造業的視点に立って解決するものです。雨音のうるささや、衛生面への配慮など、細かいことに目を配っています。
私の友人(大学職員)も女性の視点でボランティアをしています。
被災してカバンも洋服も靴も流されてしまった女性たちのために衣類や靴などを募集し、支援しています。
働かなければ生活はさらに苦しくなります。女性だもの身だしなみも気を使うでしょう。
なのに、服がない。カバンがない、靴がない。
まだまだ被災地はいろんなモノが不足しています。
それは当たり前の日常を送るわれわれにとって、気が付かないことだったりします。
今、元気の良いわれわれだって、いつ災難が起きるか分かりません。
元気の良い人が元気のない人を労わるのは特別なことではなく、「お互い様」という気持ちだと思っています。
ミナロ納涼会だ!
土曜日に、木型モデル加工を得意とするミナロさんの納涼会に行ってまいりました。
ナッちゃん人形がお出迎え
BBQや絶品巨大稲荷寿司に大喜びの私。ついついアルコールも加速・・・と思いきや、私だけでなく、皆さんよく食べ、よく呑み、よく笑いました。
ミナロさんを率いるのは、おカシラの愛称で親しまれている緑川賢司社長。一見、俳優さんのような風貌です。
男性の浴衣姿もステキですね
参会者の面々も皆さんユニークで個性あふれる方たちばかり。車を飛ばしてきたのはアイドルなみの可愛さを誇るメーカー勤務のNちゃん、さらに遠方の大分県から精密機械加工を得意とするエイチ・エス・ケーさんが出席しています。つまりは日本全国から集まって来た・・・っていっても過言ではありません。参会者のほとんどがものづくりに間接・直接的に携わる方たちで、賑やかに楽しいひと時を過ごしました。
ビールをゴクゴクと呑んでいた私の目に突然、“ねじ なめんなよ”の文字が!
ディープインパクトな浅井製作所の浅井社長
ねじを製作する浅井製作所の社長さんです。以前、NHKが取材をしましたが、ねじのつくり方が特殊なのです。どのくらい特殊かというと・・・説明しきれませんので今度取材をいたします!
ところで、ミナロさんの工場は日頃、お掃除を徹底しているのが分かりました。工場というのは昨日今日で掃除をしきれるものではありません。隅から隅まで徹底してキレイなのです。こういうところに仕事に対する姿勢がチラリと表れます。(←なんだかドラマに出て来る意地悪なお姑さんみたいな私)
おや?
OKKさんのマシンに目玉のようなモノがくっついていますね。
「あぁ、それね、従業員の奥さんが“目”を付けたんだよ」と緑川社長。工作機械が顔に見えちゃいます。
とにかく木製ガンダムもあったり、(←写真を撮れなかったのが残念)、遊び心も満載のミナロさん。製造業って、単にモノをつくるだけじゃなく、クリエーティヴな要素も濃いのだな、と実感しました。
ところで、ナッちゃんって案外スタイル抜群なんですよ。
ボンキュッバッ! って感じ。ちょっと羨ましくなりました。
女性の憧れ。こんなボディになりたい・・・
緑川社長の心意気に感謝感激。
今度は徹底取材させてください!
8月のネタ切れと掴まった宇宙人
8月といえば、業界専門媒体は華やかな大メディアとは違い、毎年「ネタ枯れ」というものに悩まされます。
おまけに企業は夏休み突入。
つまり私のような者にとっては厳しい季節なのです。
諸般の事情から消費活動にも積極的になれず、非常にツマラナイ。8月も中旬に差し掛かってくると、かかってくる電話は怪しげなセールスばかり。あぁ、つまらない。
さっき、友人のジャーナリストと話していたけれど、「最近働き過ぎたから秋まで農業をやるんだ」と言っていた。なんてこった! 君も東京を脱出するのかい? これまたツマラナイ。
そんな中、大スクープが!
私の愛猫は毛の長いヒマラヤンなのですが、節電カットにしたところ、中身がちょびっとしかありませんでした。
オマエは何者だ!? 地球戦略を企む宇宙人か!?
つか、顔が合成っぽいほど、不自然にデカイ顔!
この怪しげでキュートな表紙、実はこの業界でご活躍されている皆さまなら、おそらくほとんどが知っているであろう、「なっちゃん」で有名な漫画家、たなかじゅん先生が作成してくれたものなんですよ。
ちなみにオルメキャットとはオルメカ文明と猫をくっつけたものです。
さて、もうそろそろ皆様も夏休み突入ですね。
私はこの期間に絶対痩せる! と心に誓っております。
いつの時代も“人”が主役!
日本金型工業会の上田会長(大垣精工・社長)さんから、冊子が届きました。
内容は、岐阜新聞社に掲載されたコラムをまとめたものです。同工業会会長としての立場で、ものづくりの原点から4年間分を執筆していたんですよ。
上田会長といえば、視点の鋭さもさることながら、抜群な表現力で周囲を魅了する人物でもあります。
過去に数度、上田会長に取材をしておりますが、いつでも、どんな時でも上田会長が口にしていたのは“人材育成の必要性”でした。この冊子のはじめに書かれていた、“人間総合力”によってに“知”の勝負で世界の競争に挑まなければならない―――との言葉の中に、タイトルにもなっている「いつの時代も“人”が主役」というメッセージが込められています。
それにしても、この円高、なんとかならんか! あん?(怒)
ページ送り
プロフィール
業界新聞社の取締役編集長を経て、インダストリー・ジャパンを設立。製造現場は日本の底力!をスローガンに製造業専門ニュースサイト「製造現場ドットコム」を運営している産業ジャーナリスト兼フリーライターです。霞ヶ関から錦糸町まで守備範囲が広いのが特長。現場取材は数知れず。些細なことや泥臭いことに真実が隠れているのを知り、今では何より本当のことを言うのが大好き。いつも働く女性と頑張るオヤジたちの味方よ。
ブログでは取材のこぼれ話やお知らせのほか、日常のことを綴っています。
機械振興会館 記者クラブ加盟
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