注目記事

日本ハードメタル「九州北方工場」が完成

 オーエスジーの100%子会社である日本ハードメタル(社長=小野克比古氏)は切削工具の研磨作業の効率化を図るため、佐賀県武雄市北方町の武雄北方インター工業団地に「九州北方工場」を建設し、10月11日に開所式を開催した。
 この新工場は、約2万4000㎡の敷地に、建物面積が6600㎡。
 同社はすでに武雄市橘町の九州工場を操業しているが、納期短縮等や生産能力の向上を図るため、今後は、北方工場を高精度・高品位な研削工場にし、橘の工場を合金・成形品の主力工場としてさらなる強化を図る。

ここから未来が動きだす。~これが「JIMTOF2016(第28回日本国際工作機械見本市)」のトレンドだ!~

 日本工作機械工業会と東京ビッグサイトが、本年11月17日(木)~11月22日(火)までの6日間、東京ビッグサイト全館を使用してJIMTOF2016(第28回日本国際工作機械見本市)を開催するにあたり、10月5日に都内のメルパルク東京で最終的な開催の概要、出展物の見所や傾向、会期中の公式行事予定、併催イベント、企画展示などについて発表した。製造現場ドットコムでは一足早く、会見の様子を含め、協賛団体が発表した業界の見所やトレンドを掲載する。

【祝】アマダホールディングスが70周年記念式典を開く

 本年70周年を迎えたアマダホールディングスが9月16日に都内にある帝国ホテルで創業70周年記念式典を開いた。

 1946(昭和21)年9月、終戦直後の軍需工場から掘り出した焼けた旋盤が1台。――。
アマダホールディングスは、戦後間もない焼け野が原の東京で、創業者である天田 勇氏が32歳の頃、この焼け旋盤1台をもとに東京都豊島区内で個人経営の機械修理工場を開いたことから始まる。70周年を迎えた同社の売上げは3000億円、各国に約80社、約8000名の従業員を抱えるまでに成長した。

 アマダホールディングスの歴史や70周年記念式典の様子を掲載する。

DMG森精機と日本マイクロソフトがスマートファクトリーの実現に向け、技術協力で合意

 DMG森精機(社長=森 雅彦氏)と日本マイクロソフト(社長=平野拓也氏)は、9月9日、工作機械を中心とする制御システムのセキュリティおよびスマートファクトリーの実現に向け、連携して技術協力をしていくことに合意した。

 近年、製造業における生産のグローバル化が急速に進展する中でIoT技術を活用して、工場内の全てのデバイスをインターネット接続し、工場内設備の情報やセンサーデータをクラウドでリアルタイム解析や、生産管理/品質管理の最適化を行う「スマートファクトリー」が注目を集める一方、発電所などのインフラサービスや一部の工場がサイバー攻撃を受けるなど、制御システムにおけるセキュリティ対策は喫緊の課題となっている。こうしたことを背景に、DMG森精機と、グローバルレベルでの様々なセキュリティ対策の実績を持ち、最先端のサイバーセキュリティ対策の取り組みを展開している日本マイクロソフトが、それぞれ持つノウハウを結集し、制御システムが直面するセキュリティをはじめとする様々な課題を解決するために技術協力を行っていく。

【レポート】ヤマザキマザックが「エアロスペース テクノロジーセンタ」オープン ~航空機産業向けに最先端の加工技術とサポートを提供~

 ヤマザキマザック(社長=山崎智久氏、本社:愛知県大口町)が、世界的に好調な航空機産業の顧客を対象に、最先端の5軸加工技術の提供や各種サポートを行うための「エアロスペース テクノロジーセンタ」を本社内に開設し、9月1日~2日の2日間、オープンハウスを開催した。グローバルに展開する同社海外テクノロジーセンタでの航空機関連のアプリケーション例の紹介、各種加工技術の相談及びテストカット、最新の切削工具・難削材加工技術・周辺機器などの情報提供やサポートを行うことで、顧客の要望に迅速に対応し、高度先進加工の情報発信を行うのが狙い。
 “航空機部品加工をサポートする”という意気込みをみせたヤマザキマザックの「エアロスペース テクノロジーセンタ」をレポートする。

【技術】ケナメタルとユーザーの挑戦! ~ソリッドセラミックエンドミル 航空宇宙関連の注文製作工場において納期対応を可能に~

 ケナメタルは、マテリアルサイエンス、工具ソリューション、耐磨耗ソリューションを通じ、航空宇宙、土木、エネルギー、ジェネラルエンジニアリング、および輸送の分野にわたる顧客に愛されているが、このほどソリッドセラミックエンドミルが航空宇宙関連の納期対応を可能にした。冒頭の写真にあるセラミックエンドミルは、手で触れるとプラスチックのように感じるかもしれないが、ニッケル基合金の切削では超硬工具の20倍の性能を発揮するという。
 今回、この工具にまつわるケナメタルと顧客の挑戦を掲載する。

繊細な工業彫刻で世界中のキレイを下支え! ~小原彫刻工業に世界のトップブランドが注目する理由~

 世界中のお洒落に敏感な女性なら一度は聞いたことがあるであろう、JILL STUART(ジル スチュアート)や、ANNA SUI(アナ スイ)。いずれもコスメ業界では、一目置かれるブランドである。有名百貨店の店内で、複雑な花の形をしたフレグランスにルージュ、繊細なファンデーションのコンパクトなど、照明に照らされてキラキラと輝く。それらをみていると、ついついうっとりしてしまうが、これらの一流ブランドが持つ華やかさと美しさの中で、ひっそりと東京の企業が下支えをしていることをご存じだろうか。

 金型部品の工業彫刻を主体に事業を展開している小原彫刻工業(社長=小原基雄氏、本社:東京都江東区)を訪ね、お話しを伺った。

イワタツールの第3工場が完成! ~さらなる飛躍を目指す~

 イワタツール(社長=岩田昌尚氏、本社:愛知県名古屋市守山区花咲台2丁目)の第3工場がこのほど完成し、記者発表が開かれた。同社は、製造業の活発な愛知県の中でも独自性の高い技術力を持った企業に与えられる「愛知ブランド企業」にも認定され、技術力の高さに一目置かれる企業でもある。
 
 現在同社の国内売上も順調に推移し、直近の売上げ実績では前年度比30%アップ。名古屋本社では開発、生産、販売をメインに42名が務めている。海外は、顧客の要望で特殊品をつくっているIwata Tool Thailand(生産・販売)、Iwata Tool Europe(販売)が活動し、昨年末から中国・大連でスタートした岩田精工もすでに生産がはじまり、販売も好調だ。近々、東京営業所も開設するというから、その勢いは止まらない。

「AMADA INNOVATION FAIR2016」をレポート! ~来場者を魅了した新加工技術の数々~

 近年、IoTやインダストリー4.0などが出現により、繋がる社会の構築が急務とされ、世界規模でネットワークの高度化が進められている。また、変種変量生産、労働人口の減少などますます顕著になってきており、製造現場においては、より効率的に経済効果を高める努力がされているようだ。そういった時流を背景に、アマダ(社長=磯部 任氏、本社:神奈川県伊勢原市)は、いち早く、工場も事務所もあらゆる作業者が発信する情報を有機的につなげ、経営者、工場長、作業者にとっても価値ある情報がリアルタイムに確かめられる「V-factory」を構築している。

 同社は、5月20日から6月25日までの金・土曜日の10日間、本社アマダ・ソリューションセンターで、「V-factory2016新加工技術によるモノづくり革新」をテーマに、グループ各社と共同で業界最大規模のプライベートイベント「AMADA INNOVATION FAIR2016(通称:AIF2016)」にて最新ソリューションと加工技術をテクニカルデータや導入事例を披露した。
 「AMADA INNOVATION FAIR2016」をレポートする。

「宇宙産業ビジネスの展望と課題」 小宮義則・内閣府 宇宙開発戦略推進事務局長に聞く

 人工衛星は、気象予報、GPS、地球観測、電波の届かないところでの通信等、われわれの生活に必要な社会インフラといえるだろう。現在、衛星を保有する国の数は50カ国以上に拡大しているが、打ち上げを含む全工程の宇宙産業基盤を国内に持つのは、日、米、EU、露、中、印、ウクライナ、イスラエル、イランの9カ国。宇宙利用は新興国を中心に発展途上国にも拡大しつつある一方で、自国で衛星開発や打ち上げ能力が乏しい国も多く、市場獲得競争が行われているようだ。現状では最大の商業市場は通信や放送衛星が占めており、防災等を目的とする政府による地球観測衛星調達の需要も拡大している。加えて衛星の小型化や情報処理技術の著しい進展により、リアルタイムに情報収集・配信ができるネットワークを宇宙空間に構築する動きもあり、Google 等も宇宙分野に参入した。まさに時代は情報流通のプラットフォーム形成を目指して市場獲得競争が始まったといえる。

 近年ではスペースデブリ等を除去するベンチャー企業等の活躍も目立ってきており、宇宙産業ビジネスも活性化しつつある。そこで宇宙産業ビジネスの展望と課題について、わが国宇宙政策の司令塔である小宮義則・内閣府 宇宙開発戦略推進事務局長にわが国の宇宙産業ビジネスの展望と課題についてお話しを伺った。
(注:取材は6月6日現在のもので、小宮氏は本年6月17日付けで、特許庁長官に就任しています。)