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【レポート】「メカトロテックジャパン2015」が盛況のうち終了。自動車や航空機に的を絞った展示が目立つ

 今年国内最大の工作機械見本市である「メカトロテックジャパン」が去る10月21日(水)から24日(土)の4日間、ポートメッセなごやで開催され、盛況のうち幕を閉じた。今回の来場者数は約9万5,000人。
 中部地区の開催とあって、今回は自動車や航空機に的を絞った製品の展示が目立っていた。展示会の様子をレポートする。

「MECT2015」の見所はココだ! 注目各社の新技術&目玉製品を要チェック!

10 月21 日(水)から10 月24 日(土)までポートメッセなごや(名古屋市国際展示場)で開催される「メカトロテックジャパン2015(通称MECT) 」(主催=ニュースダイジェスト社)は、今年最大級の工作機械見本市。今回も各社の見所満載といったところである。製造現場ドットコムでは一足早く注目メーカー各社の新技術や目玉製品を一挙公開する。

(アマダ/アマダミヤチ、イワタツール、栄工舎、オーエスジー、オークマ、OKK、岡本工作機械製作所、北川鉄工所、ジーベックテクノロジー、ジェイテクト、清和鉄工、ダイジェット工業、大昭和精機、DMG森精機、ナガセインテグレックス、日進工具、不二越、牧野フライス製作所、三井精機工業、三菱日立ツール、三菱マテリアル、安田工業、ヤマザキマザック、ユキワ精工、碌々産業)

展示規模は前回展比9.6%増の1915小間! 今年国内最大の工作機械見本市「メカトロテックジャパン2015」がいよいよ開催! 

ニュースダイジェスト社(社長=樋口八郎氏)が主催する国内最大級の工作機械見本市「メカトロテックジャパン2015(MECT2015)」が、10月21日(水)~24日(土)までの4日間、名古屋市港区のポートメッセ名古屋で開催されるに先立ち、9月28日にウインクあいち(名古屋市)で記者発表を開いた。

今回の展示規模はリーマンショック前の2007年展に次ぐ1915小間で、前回展を9.6%上回った。「これは国内工作機械見本市としては今年で最大規模となる」と樋口社長。出展社数は444社・団体。うち全出展者の15.5%にあたる69社が初出展会社となる。出展製品では、少なくとも255社から518点の1年以内に発表された新製品が展示される予定。海外からの参加は25カ国・地域を数える。

素材調達から製品出荷までの一貫生産が強み! ~岡本工作機械製作所 安中工場をレポート~

岡本工作機械製作所(社長=石井常路氏)のモットーは、「技術は正しく」。昭和10年の設立以来、培ってきた研削技術及びラップ・ポリッシュ技術は、工作機械や半導体関連装置等の分野において国内外を問わず高い評価を博している。同社の特長は設計から製造までの一貫生産体制を実現する総合力であり、独創的な発想力・企画力で常に時代の先端を行く製品の開発に挑戦している。

安中工場は同社主力工場で、充実の設備と生産システムを誇る。半地下式で耐震構造に優れ、完全空調、防塵、精密加工・組立に対応する恒温工場だ。この工場内にはショールームも併設し、テスト加工や顧客との技術交流の場としても利用できるという最新鋭ファクトリーである。営業本部 グローバル営業部 グラインディングプロセスグループ グループ長の土屋恵児氏に案内をしてもらった。

難加工を制するオーエスジー 航空機産業への取り組みとは

最先端技術を活用した製品を提供し、対面型販売組織をグローバルで拡充しているオーエスジー(社長=石川則男氏)は、昨年度、日本の切削工具メーカーとして初めて連結売上高1000億円を達成するという快挙を遂げた。中でも航空機関連産業が先進国にて活況だったことを受け、航空機関連産業からの旺盛なニーズに対応すべく競争力の高い製品を生み出していることに注目したい。成長分野のひとつである航空機産業への取り組みについて、開発グループ 航空宇宙担当Ph.D 滝川義博 氏、同Aerospaceチームリーダー 辻村桂司 氏にお話しを伺った。

「製造現場の能率・品質・経済効果を高める仕組みを構築」三菱マテリアル(株) 加工事業カンパニー 山田雅人開発本部加工技術センター長に聞く 

三菱マテリアル(株)加工事業カンパニーは、切削工具メーカーとして、製造現場の生産性向上と時代にマッチした加工技術の創出に注力しているが、その取り組みのひとつに、現在、個々のユーザーニーズに合致したソリューションサービスを提供する仕組みを構築し、世界中のいつでもどこでも、速やかに加工の課題解決策を見出して、ユーザーが必要とする加工技術と製品を結びつける――そんな画期的な発想をさいたま市から発信しようとしている。

山田雅人開発本部加工技術センター長は、「お客様の困り事をテーマアップして解決する場でもあります」と意欲をみせる。三菱マテリアル(株)加工事業カンパニーの取り組みを取材した。

【レポート】DMG森精機の「IGA INNOVATION DAY2015」 世界最大の工作機械展示場に生まれ変わる

DMG森精機(社長=森 雅彦氏)が7月22日(水)~25日(土)の4日間、同社伊賀事業所で「IGA INNOVATION DAY2015」を開催し多くの来場者で賑わった。

今回「IGA INNOVATION DAY2015」を開催するにあたり、21日にプレスデーが開催され、展示会に先立ち記者発表が開かれた。概要をレポートする。

本間博夫 日本機械工具工業会初代会長 方針を語る「グローバル市場で勝てる集団にしていきたい」

日本機械工具工業会の初代会長に就任した本間博夫氏(不二越社長)が、7月3日、不二越東京本社にて共同記者会見を開催し、会長方針を述べた。同工業会は「わが国機械工具製造業の健全な発達を図り、わが国産業経済の発展に寄与する」ことを目的に、超硬工具協会と日本工具工業会が統合、正会員77社、賛助館員45社の計122社を会員とする工業会として発足した工業会である。

本間会長は、会長方針として「持続的な成長が見込まれる世界市場において、日本の機械工具産業の強みを発揮・アピールし、確固たるポジションを確立する」としている。

その生産性―――まさにモンスター級! 世界の自動車産業と切磋琢磨――これがANGERのマシンだ! 

オーストリアに本社を構えるANGER(アンガー)社。1984年、工具から工具へワークを移動させるトランスファーセンター技術の発明以来、世界中で大量生産技術の先駆けとしての地位を確立し、その技術はZF、マグナなど自動車部品のトップメーカーや、アウディ、クライスラー、GM、ボルボなど国際的なOEMメーカーに採用されている。この技術を搭載したマシンの最大の特長は、発想が従来のマシニングセンタの真逆であること。1~4点のワークを同時に自動でクランプ、工具から工具へCNC制御で移動することで全ての加工プロセスを1度か2度のクランプのみで終了する。これにより、加工以外の2次作業にかかる時間をなんと最大70%も短縮できるというモンスターマシンなのだ。現在、オーストリア・トラウンの本社のほか、アメリカ・ミシガン州のアナーバー、ドイツのカールスルーエ、そして日本に販売・サービスの拠点を展開している。

日本法人であるアンガー・マシニング・ジャパン(東京都港区新橋1-11-7)の垣内鎭夫社長を訪ね、お話しを伺った。

技能士合格者数100人超え達成! ~テクノ小千谷名匠塾の取り組み~ 

金属加工業で有名な新潟県の中でも小千谷市は特定分野で高いシェアと技術力を持つ企業が豊富であることが有名である。以前、小千谷市内にある企業を取材したときに、「小千谷の製造業はリーマンショックが起きる前も起きた後も現在も従業員数の変動がない」と聞いた。このことからも、この地域が基礎体力のある優良企業が多いことが分かる。

小千谷市の製造業がなぜ時流が悪くなっても従業員数の変動が少ないのか―――。
団塊世代の退職や熟練技能者の減少により技術力の低下や技能の伝承が危ぶまれている現代において、これらの課題に対応する組織「テクノ小千谷名匠塾」(理事長=木村敬知氏)の活動に注目せずにはいられない。小千谷鉄工電子協同組合・事務局の櫻井貴将氏をはじめ、講師陣にもお話しを聞いた。