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ナガセインテグレックス 3年ぶりの内覧会はなにもかもがパワーアップ! 「NANO SOLUTION FAIR 2014」をレポートする! 

ナガセインテグレックス(社長=長瀬幸泰氏)が、7月16日(水)~19日(土)の4日間、「NANO SOLUTION FAIR 2014」を開催した。今回は3年ぶりに開催された内覧会で、「製品も技術も人も工場も前回より大きく進化しています。史上最高の完成度をぜひご覧いただきたい」と長瀬社長も自信たっぷり。同社の超精密機械は、導入される企業においても“秘密マシン”とする場合が多く、なかなか見ることができないことで知られているが、普段は拝見することが許されない精密組立棟も今回は特別開放していた。常に「前進と継続」をし続けるナガセの魅力が詰まった「NANO SOLUTION FAIR 2014」を取材した。

トップインタビュー 「国内回帰の息吹を感じる」 稲葉弘幸 日本精密機械工業会会長(北村製作所社長)

1958年に時計・光学機器・計測器や通信機器などの精密部品を生産する小形工作機械メーカーグループとしてスタートした日本精密機械工業会。1972年に名称を「日本小型工作機械工業会」と改称し、2012年には「日本精密機械工業会」と再度改称して今日に至っている。正会員は37社(2014年6月24日現在)、賛助会員49社(同4月30日現在)、特別会員1名の工業会だ。

今年6月に開催された日本精密機械工業会第57回総会にて新会長に就任された稲葉弘幸 北村製作所社長。「日本回帰への期待が高まりつつある」と見通しも明るい。
新会長としての豊富や業界を取り巻く背景などを伺った。

ステンレス鋼加工で重要な要因のバランスを取ることについて ~セコ・ツールズが解説~

ステンレス鋼は汎用性の高い被削材であり、熱や腐食への耐性が必要不可欠な用途で幅広く使用されている。しかし、ステンレス鋼合金を優れた構造材にしている特性自体が、同時にステンレス鋼の機能部品への加工処理を複雑にしている。切削工具の特性や形状とアグレッシブな切削パラメータを慎重に組み合わせ、そうした要素のバランスを取ることで、ステンレス鋼の加工作業の生産性が飛躍的に向上する。今回、セコ・ツールズから技術的な要素を踏まえた取り組みを掲載する。
(文:セコ・ツールズ全社技術教育マネージャ、Patrick de Vos)

日本メーカーの健闘目立つ「SIMTOS2014」を特別レポート! 

4月9日~13日の5日間、韓国ソウル郊外のKINTEXにてSIMTOS2014(2014 Seoul International Manufacturing Technology Show ソウル国際製造技術展)が開催された。
概要をレポートする。

(文・写真=下村栄司)

精密機械部品から専用機設計製作まで! フレキシブルな製造現場を構築した豊田製作所

精密機械部品・専用機設計製作で厚い信頼を得ている豊田製作所(社長=長久保伸一郎氏、本社:神奈川県川崎市)。第一工場には通年20℃の恒温室を設けており、ここにはYASDA横治具フライス、オークマMC、三菱ワイヤーカット、三菱型彫放電加工機、ミツトヨ3次元測定機が設置されており、他にも多様なユーザーニーズに応えられるように設備機械が充実している。納入先は主に自動車メーカー、電機メーカー、工作機械メーカー、医療機器メーカーなど一流どころがズラリと並び、加工精度には高い評価がある。

「お客様が困っているときにお助けできるよう、難加工に力を入れています」という長久保社長。同社では他では引き受け手の見つからない加工を得意としており、加工の責任者である高橋 浩工場長は、“川崎のアニキ”として加工業界では名の知れた存在である。

“精密”が原点! 測定技術と加工技術を融合させ、新しいソリューションを生み出す黒田精工

黒田精工(社長=黒田浩史氏)は1925年に祖父である黒田三郎氏が日本初のゲージメーカーとして創業して以来、精密計測技術・精密加工技術を基礎に、各種ゲージ、電気油圧式パルスモータ、モーター用精密プレス金型、精密研削盤やレンズ金型用研磨機、精密加工用ツーリングシステム、精密位置決め用ボールねじ駆動システム、空気圧機器、高効率モーターコア、超精密形状測定装置等を次々に開発、いつの時代も幅広い産業から高い評価を博してきた。精密にモノを測る技術を核としている同社の鍵となるのはもちろん“精密”―――。精密を土台に独自の測定技術と加工技術を融合させ、さらに新しい技術を生み出すという強烈な底力を秘めているたくましい企業でもあるのだ。

黒田社長を訪ねお話を伺った。

「INTERMOLD2014」がいよいよ開催! 各社の見どころと注目製品はコレだ!

「INTERMOLD2014/金型展2014」(主催=日本金型工業会・テレビ大阪)ならびに「金属プレス加工技術展2014」(主催=日本金属プレス工業会)が、4月16日(水)~19日(土)までの4日間、インテックス大阪で開催される。この展示会は今年で25回目を迎え、「最先端の金属加工と成形加工技術」の専門見本市として、金型の設計・製造から金属プレス・プラスチック成形に至る一連の工程を網羅。日本のものづくりを支える素形材産業の最新情報を発信する。
製造現場ドットコムが注目した各社の見所と最新技術のつまった製品はコレだ!

(アマダ/アマダマシンツール、イワタツール、オーエスジー、大阪機工、ダイジヱット工業、大昭和精機、日進工具、日立ツール、不二越、牧野フライス製作所、三井精機工業、安田工業、ユキワ精工)

製造現場に情熱あり! ニッチな製品群で切削工具マニアを魅了する栄工舎 

近年、「材料革命」と呼ばれるほど部品の材質も変化し、特殊な治具や工具が必要とされている。加工技術は、生み出す商品の善し悪しを左右する重要なものであり、今後ますます技術開発競争は熾烈さを増していくと考えられる。また、生産現場ではコスト意識も高いのが現状だ。

さて、最終段階で精密な部品の仕上げにリーマは必要だが、リーマ生産量日本一の会社が東京都大田区にある。この分野で国内トップシェアを誇るのは栄工舎(社長=安部川洋司氏、本社:東京都大田区)である。しかも同社がつくる切削工具の数々はニッチな分野で大活躍をしており、商品を製造販売するだけでなく再研磨まで行うという、ユーザーの面倒なことも引き受ける切削工具メーカーなのだ。同社の生産基地である新潟工場を訪ねた

世界が認めた技術力! KITAGAWAの底力に迫る!

“モノを掴む”、“重量物を吊り上げる”、“材料を均一にかき混ぜる”、“強く加工しやすい金属を生み出す”――――――。金属素形材事業・工機事業・産業機械事業が特長の北川鉄工所(社長=北川祐治氏)の強みは、それぞれの技術融合が成せる総合力にある。

工機事業は、旋盤やマシニングセンタなどの工作機械に必要な旋盤用チャック・NC円テーブルを手がけ、特にパワーチャックは国内60%のシェアを持つ。素形材事業は、多様な鋳造製法を駆使し、素材開発及び加工技術力で細かいニーズにも対応できる生産体制を構築、産業機械事業はスケールの大きいコンプリートプランドやビル建設用タワークレーン・橋梁架設用機械などに加え、リサイクルプラントなどの環境分野へ進出している。

今回は工機事業と素形材事業に注目し、KITAGAWAの魂を込めたものづくりを取材した。

宇都宮製作所がコバルト問題をクリアする! 業界初の循環式濃度低減装置に注目!

人体に悪影響があることを懸念して、2012年、労働安全衛生法施行令等一部改正により特定化学物質の第2類物質として「コバルト及びその無機化合物」が新たに追加指定された。

切削(超硬)工具に必要な超硬合金はタングステンにコバルトが結合材として使用される。コバルトを含有した高速度鋼(コバルト・ハイス)、も、加工中の熱に強く硬さが維持できるとして加工現場で重宝されている。つまり、コバルトは切削工具に欠かせない材料なのだ。このような時流を背景に工具業界は健康障害防止装置を講じているが、宇都宮製作所(社長=宇都宮周太郎氏)が業界で初めて循環式濃度低減装置を開発した。

宇都宮社長は自社の強みについて、「創業から90年という永い歴史の中でドリルを始めとする各種切削工具と、これらの製造ノウハウを活かして開発したCNC工具研削盤を始めとする各種切削機械技術の融合がなせる製品群です」と話す。