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「メカトロ」で見た各社のイチオシ製品はこれだ! 

ニュースダイジェスト社(社長=黒田嘉幸氏)が主催する「メカトロテックジャパン2011」が9月29日(木)~10月2日(日)の4日間、名古屋のポートメッセなごやで開催され、盛況のうちに幕を閉じた。国内のFA専門店としては今年最大規模の展示会に多くの来場者が訪れた。
各社の最新技術が一堂に集結した中で、目立ったのは複合機等で工程集約を狙うものや、省エネに貢献する製品であった。
各社選りすぐりの製品を紹介する。

(イワタツール/宇都宮製作所/オーエスジー/大阪機工/ジェイテクト/住友電気工業/ソディック/ダイジェット/大昭和精機/日進工具/日立ツール/不二越/牧野フライス製作所/三井精機/三菱マテリアル/森精機/安田工業)

長い突き出し時のビビリを防止! 「スマートダンパー」が加工時間を短縮!

加工現場でよく聞く悩みにビビリがある。ビビリは工具寿命を悪化させ、面品位を落とすやっかいなものだ。
高速高能率加工でクオリティの高い製品をつくるためには、このビビリをなんとしても排除しなければならないのだが、ビビリをなくすためには切削速度も重要であり、現場では回転数を下げて時間をかけて加工を行っているのが現状である。
高能率加工で時間を短縮し、利益を出すための工夫とは―――。・
今回、大昭和精機(本社=東大阪市西石切3-3-39)が製造している防振機構内蔵の「スマートダンパー」に注目し、その魅力を記載する。

丸いモノはなんでも削る! イケメン兄弟の製造現場は凄かった!

都内にイケメン兄弟旋盤工がいるという噂を聞きつけた。
イ・・・イケメン・・・!
しかも削りの技術が素晴らしいという。ううむ、これは行かねばならぬ―――。
カバンに期待とカメラを詰め込み、いそいそと向かった先はイワキ精工(社長=鈴木匠氏、東京都大田区)。工場の入り口付近には飼っているキジ柄の可愛い猫が出迎えてくれた。子猫もチョロチョロしている。一見、のどかな光景だが、ドアの向こうからヘヴィなメタル音楽、デスメタルが溢れ出ていた―――。「丸いものはなんでも削る」というイワキ精工を取材した。

チタン加工における工具の特性を考える

航空機の設計、製造にとってチタンは、軽く硬く強度があり熱や金属疲労に対する耐性が高く多くの特性をもたらす。チタンの加工は合金鋼を加工することよりも困難だが、インコネルのようなニッケル合金の加工よりも挑戦的なものではない。チタンと鉄鋼では、熱の逃がし方が被削材・切削工具を通じてか切粉を通じてかという点において大いに異なり、鉄鋼系の部品の場合には切削工程において発生する熱の75%以上が排出される切粉を通じて発散される。チタン系の部品ではたった25%の熱が切粉に伝わるだけなので、工具の切刃先端に熱が蓄積・滞留する―――今回、チタン加工における工具の特性に注目し、水野正男ノガ・ジャパン社長に執筆を依頼した。

「ものづくりの俺らだからできることがある」中小企業の連携で日本再始動!

今年3月11日に起きた大震災をうけ、中小製造業の連携で仮設住宅での生活を強いられている方々に支援を行う『製造業的復興支援プロジェクト』は立ちあがった。
当初は数名の有志からスタートしたこのプロジェクトもネットを通して広がりを見せ、製造業ならではの知識と技術で仮設住宅の問題点を解決している。
現在は宮城県名取市箱塚桜団地で簡易網戸の設置やエアコンの室外機の雨音対策を実施するなど精力的に活動しており、義援金や協賛企業を募っている。

超硬工具協会環境調和製品の最高ランク星三つに認定! ダイジヱット工業の高能率加工用工具が凄い!

高能率に加工することと工具の集約で加工現場のコストダウンの提案をしているダイジヱット工業(社長=生悦住 歩氏、本社:大阪市平野区)のヘッド交換式工具が好評だ。
同社のモジュラーヘッド用オール超硬シャンクアーバ『頑固一徹』との組み合わせで、突き出しの長い加工でもびびりを抑制し、鋼本体に比べ2~3倍の高能率加工を実現する。

“イニシアティブ日本”で分かったフランス企業の取り組み! 復興の鍵は「安全対策」と「産業危機管理」

去る7月5日~7月8日まで、フランスから放射線防護関連企業や原子力エンジニアリング企業が来日した。震災後の復興において重要な安全対策・産業危機管理、そして日本の企業や消費者を支援することのできるノウハウや製品の提供を目的として、フランス企業振興機構/ユビフランスと、その日本事務所である在日フランス大使館企業振興部が「イニシアティブ日本」を立ち上げた。この分野は放射線防護、土木インフラおよび顕在、産業・自然災害に対する予防措置と危機管理、環境、エネルギー、エレクトロニクスなど多岐にわたる。今回、その中でも画期的な5社をピックアップし、取材をした。

金型加工をレベルアップする切削工具「エアタービンスピンドルを用いた精密加工」

製造現場では、いかにコストパフォーマンスに優れた加工を行うかが問われている。高価な設備導入も大きな資金が必要となるため、なかなか手がでないのが現状のようだ。一方、既存の設備を有効活用し、クオリティーの高い品質を保ちながら高能率に生産することは可能である。
今回、金型加工をレベルアップする秘策を大昭和精機の協力を得て、“金型加工をレベルアップする切削工具「エアタービンスピンドルを用いた精密加工」をテーマに掲載する。

CIMT2011にみる中国の工作機械事情  

中国の切削型工作機械メーカーは約740社、成形型工作機械メーカーも加えると1320社という途方もない数になる。また、関連するメーカー数は工作用機器で420社、電気部品・NC装置で320社、測定・切削工具で930社、刃具・砥石で1580社というこれまた莫大な数のメーカーがひしめいている。今回のCIMTに出展した中国メーカーの数は758社なので、この中のほんの一握りにしかすぎない。

町工場が独自の開発力でエレベーター用部品のトップメーカーに!

今回取材をしたのは、独自の開発力でエレベーター用部品のトップメーカーにのぼりつめたオリエンタル工芸社(社長=杉本亨氏)。同社の特長は、大田区の特化した分野である「組立」、「機械加工」、「板金」の3つを備えていることに加えユニークな事業添加をしているところだろう。また、アルミとステンレスに特化した切削加工技術を持ち、加工物の複合化に対応するため5軸マシニングを駆使しながら、より複雑な加工を可能にしている。